「そうか、君達はピュアゴールドを手に入れたのか…しかしここに来てから数時間、三つの試練は結構自信作だったんだがなぁ」
ようやく二人とも落ち着いてアシエ博士にピュアゴールドの事を言えばそう溢した。
そこまで難しいあれでもなかったけどな…いや、挑戦する人によって難易度は変わりそうだなあれは。
「すまんがどうしても必要でな、ピュアゴールドはこちらでもらうが構わないか?」
「…そうだね、理由を聞いてもいいかい?何故ピュアゴールドが必要なのか。
理由如何によっては僕は力づくでもピュアゴールドを取り戻すよ?」
そう聞かれた為オルガに話したのと同じくフレバンスの件について概要を話しその上でアシエに提案を行う。
「以上が俺がピュアゴールドが必要な理由だ、そしてアシエ博士に提案なんだが貴方には是非珀鉛病の患者達を治療しているファウス島へ来ていただきたい。
貴方はとても優秀な鉱学者と聞いてる、ピュアゴールドの精製に成功している事からその腕も確かだろう。
そんな貴方だからこそこの"珀鉛"が引き起こしている中毒症状の治療に役に立つのではないかと思うのですがどうだろう?
あぁ、勿論私に雇われるというていで月々幾らかは支払わせてもらうし住む場所も用意させてもらう」
フレバンスで王族から奪った……げふん、フレバンスで王宮広場に落ちてた財宝はまだまだ残ってるしな。
その言葉にアシエは少し考え決断を下した。
「…そうだね、そう言う理由であればピュアゴールドは持っていってもらって構わない。
それにここを出たとしても行く宛は無いしね…わかった、僕で良ければ力を貸そう。」
固い握手を交わし
「さて、そうと決まればさっさと脱出するか。」
「どうやって脱出する気だい?船も何も無いが…というか君達はどうやってここに来たんだい?」
もっともなアシエの質問になんと言うか考えたがとりあえずポーチから丈夫な縄を取り出しアシエ博士と研究所から持ってきた荷物をグルグル巻きにする。
"な、何をするんだい!"と喚く博士+荷物を背中に背負いこれまた別のロープで縛る。
そしてオルガとロビンを小脇に抱えて再び空中に飛び立った。
流石にオルガとロビンは慣れただろうが慣れないアシエは悲鳴を上げていたが
「アシエ博士!舌噛みますから口を閉じてて下さい!!」
その言葉で静かになった。
そのまま来た時の逆を辿りそのまま牙の間から脱出と同時に大きなシャボンを展開
「ひょっ!!なんだいこりゃ!ここは海の中かい?」
「…クリーク君ここはいったいどの辺りだい?」
そう疑問を抱いたアシエ博士に
「ここは深海一万m、グランドラインにある魚人島の近くですよ」
と遠くに見える乗ってきていた海獣に大きく手を振りながら答えるのだった。
周りを見回しながら感嘆するミスキナ父娘を他所に海獣は真っ直ぐにリュウグウ王国へ、そのまま船へと向かう。
「男性の方がアシエ、年は30歳で女児の方がオルガ、年は6歳だ。
どうやら数年前に父娘でピクニックに来ていたところを島喰いに喰われたそうでその時にはぐれた為この数年間食生活は全く別。
アシエは主に肉類を主食として生活、逆にオルガは魚や木の実などを中心に食べていたようだ。
見たところは健康体だが見ただけではわからん事もあるだろうから頼んだぞ?」
流石に200年という事は伏せつつも体調については何かあってもおかしく無いので軍艦の船医に遭難者としてオルガとアシエを診てもらう事にして二人を預け、そしてその足で人魚の入江やマーメイドカフェ、魚人街や竜宮城などここに滞在中に世話になった場所にあちこち出立を告げていく。
人魚の入江では色々とこの魚人島や最近の流行、おすすめスポットなどについて色々と教えてくれた最初の警戒は何処へやら、いまはすっかり仲良くなったイシリーやメロ、セイラなどの若い人魚達に。
マーメイドカフェでは晩餐会で華麗な歌を披露してくれたマリア・ナポレに。
次いでに是非その歌を地上にも披露して欲しいので陸に来る事があれば大歓迎する、というのも伝えておく。
魚人街ではこの辺りで海賊行為を行なっており、同じくこの辺りで海賊をやっていた魚人海賊団のアーロンのライバルだというシャチの魚人、ウィリーや魚人街から魚人島へ移住をしようとしているシャーリーに
シャーリーは魚人街にいた頃から占いで有名であった為俺も占ってもらったところ"いずれ大きな選択を迫られる時が来る"という意味深な予言を貰ってからはアーロンの事を聞きに行ったりロビンと歳が近いのもあってロビンを連れて行ったりと割と仲良くなる事ができた。
次いでに魚人街から帰る途中に襲ってきた黒覆面達についてはどつき回して
「俺はもう地上に戻るがまた暴れるようなら相手してやる、じゃあな」
とだけ告げてその辺に縛って放置しておいた。
そして竜宮城では残念ながらネプチューンは手が離せない模様だったので2、3言だけ交わし"またいつでも来るんじゃもん!"との言葉を貰った。
そしてその足で魚人島でお土産として海獣ハムや貝の薫製など魚人島の特産品や食料、物質などその他色々と買い込みその足で船へ向かう。
船は既にコーティングが張り直してあり甲板にクウイゴスのブロックも設置してありいつでも出立できる状態になっていた。
手を振り見送る魚人や人魚達にこちらも手を振り返しつつ魚人島を後にしたのだった。
「いやぁ人魚なんてはじめて見ただわさ、伝説上だけの話とばかり思ってたさね、つくづく上陸できなかったのが残念さね」
そう言うのは船の縁から身を乗り出し興味深そうに手を振る人々を見るオルガ。
腕には注射の跡があり医者曰く彼女がかかっていた病気は"サウスブルー皇帝熱"と呼ばれる南の海特有の風土病で一昔前なら不治の病だったが現在では特効薬が開発されており2、3日で治るだろうとの事であった。
「うん、グランドラインと聞いてもっと恐ろしいところだと思ってたんだけどね」
アシエ達は南の海にいたし200年前ともなるとそんなイメージなんだろうなと思いながらクウイゴスのブロックを放出しつつ船は海上へ向かうのだった。
さらば魚人島、また会う日まで
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)