「と、以上がこれまでの報告になる」
鉄板の上でジュウジュウと音を立てる分厚い肉をナイフとフォークで丁寧に切り分けながら現在の状況の説明を終えた。
海軍本部将官専用食堂にクリークの姿はあった、シャボンディ諸島での一斉摘発から次の日の夜の事である。
その場には給仕を務める人間は別としてクリークを含め海軍の中枢にいる四人。
"徹底的な正義"を掲げ目つきは鋭く常に不機嫌そうな表情を讃えた赤犬大将ことサカズキ
"どっちつかずな正義"を掲げ垂れ目がちで飄々とした印象を与える黄猿大将ことボルサリーノ
"だらけきった正義"を掲げ眠たげな目が気怠げな印象を抱かせる青雉大将ことクザン
そして他の三人より階級は落ちるが"利己的な正義"を掲げる本部少将であり、この集まりの主催者である鈍熊ことクリーク
数年前から行うようになったこの集まりは単に"晩餐会"と呼ばれ、不定期ではあるがそれぞれの状況の報告及び今後の海軍の動向についての話し合いを行う為の集まりである。
「奴隷の件で言えば天竜人共が文句言ってこなかったねェ〜」
シャボンディ諸島での一斉摘発についてそう意見を述べるボルサリーノ
「あぁ、やっぱ天竜人に蔓延してる例の病気"緑斑病"って名前になったみたいだけどアレが結構深刻らしいんだってさ」
ボルサリーノの疑問にそう返すのはクザン、と例の病気と言えば
「クザン、その"緑斑病"だがやはり発症は天竜人のみか?死者と発症者はそれぞれどれくらいになっている?」
その疑問にステーキを食べる手を止め横の書類の束を何枚か捲りながら
「そうだねぇ…、あぁ発症者は天竜人のみ、民間での症例は未だに報告無し。
天竜人の発症者は全体の八割以上に上ってるねぇ、そのうち死者は半数以上で無事な天竜人は…だいたい百十数人ってとこだねぇ」
「自然発症か故意にばら撒かれたもんかはまだわからんのか?世界政府は相当参っとるようじゃき頻繁にこっちに問い合わせが来ちょるわい」
「フィッシャー・タイガーとティーチの二人についてか?」
「主にその二人じゃの、世界政府は主に奴隷解放をフィッシャー・タイガーが、天竜人への攻撃をティーチが、という風に考えちょる」
「そうそう、フィッシャー・タイガーと言えば例のタイヨウの海賊団の対処にG2支部のカダル少将が招集されたらしいよォ〜?」
「どいつもこいつも曲者揃いだから気をつけて欲しいんだが…」
「そうじゃクリーク、おんしの発案の"四海制覇"じゃが本部の移設についてはどうも世界政府…というか五老星が首を縦に振らんけぇ諦めた方がいいかもしれん。
代わりにゃぁならんかも知れんが天竜人の激減による天上金の値下げは検討するとの事じゃけぇ」
「お、天上金が下がるんなら護衛はしやすくなるんじゃない?」
「天上金の増額とそれによる護衛の分散で海賊の襲撃には困ってたからねェ〜」
「例の病気に関しては俺の子飼いの医療班からレポートが上がってきてるからそれをセンゴク元帥に出そう、しばらくすれば少しはそれで落ち着くだろう」
八割以上減らせたなら上出来だな、と考えつつそう提案しておく。
「そうじゃ、例のティーチと名乗っとる覆面じゃが捜査線上に一人浮かび上がったけぇ伝えとくわい。
三大海賊の一角、白ひげのとこに同じ名前の奴があるっちゅうことじゃけぇ確認しちょってくれ」
「センパイ、これも織り込み済み?」
「なんの事だ?白ひげのとこに関しては俺がいこう、どの道ファウス島に明日出立予定だからな、道中で挨拶でもしに行ってくるさ」
他にも何個かの議題を話しつつその日の夜は更けていった。
そして次の日、ファウス島へ出発前にセンゴク元帥にDr.インディゴに書いてもらったグリーン・ギフトこと緑斑病に関するレポートを提出しておく。
これは天竜人もだいぶ減ったので点数稼ぎとしてこれ以上の発生を止める為の物で主に毒素を排出してる細菌に関してのレポートでありこれがあれば細菌の除去は可能であろう、細菌が出した毒素である壊死を引き起こす緑斑については知らんが。
とりあえずレポートを元に至急研究に取り掛かるとの事だったので後は任せよう。
そのまま自分とロビン、オルガ、ミスキナ博士、そしてつい先日ゼファーのおっさんの修行を完遂したギンの面々を引き連れ新世界側のレッドポートへ向かい海軍独立遊撃隊旗艦である"シャーロット・アンジェ号"へ。
出航準備は既に遊撃隊の面々が済ませており乗り込みさえすればいつでも出立できる状態になっていた。
そして船の傍には白衣を着た一団、クリーク専属の武装研究班がいたので何かあったのか?と思いつつ四人を先に船に乗り込ませそちらへ向かう。
「少将!ギリギリになってすみません!頼まれてたの出来上がってますよ!」
そう言って研究班の班長が渡してきたのは人抱え程もあるケース
「サイズを調整するんでちょっとそこに座ってもらえないかしら?」
そんな女性研究員の言葉にその辺の木箱に腰掛ける。
「頼んでたやつというとマルチガントレットか?それともリジェクトダイアルの方か?」
「ガントレットの方っすね、両手真っ直ぐ伸ばしてもらっていいっスか?」
軽い調子の研究員の言葉に真っ直ぐ腕を伸ばせばガチャガチャと鈍色に輝くガントレットが両腕に嵌められていく。
「えとえっと、ご要望が頑丈さと仕込み武装、遠距離での攻撃手段との事だったのでその辺を色々と搭載してます。
仕込み武装と頑丈さっていうのが相性は悪いので仕込み武装に関しては前回のものより減ってますですぅ」
そう言ってメガネをかけた大人しそうな研究員が説明をしてくれたので両腕にガントレットを嵌めた状態で腕を振ったり曲げたりしてみる
「ふむ、見立て通り干渉は無いですね。」
「ちょっとだけ調整するわ…はい、OKよ」
班長が最終確認をし副班長がサイズを調整、特に動きを阻害することもなく重さもそこまで感じない。
「性能、武装は?」
「名称は試作14号ガントレットです、遠距離の武装とのことでしたので特製の小型ボウガンを左腕に搭載しています」
「専用弾の他に石ころなんかのその辺のものでも撃てるように作ってるわよ、後新しい試みとして指の先まで完全装甲になってるから多少荒く扱っても大丈夫よ」
「他にも鉤付きのワイヤーも切り替えで撃てるようになってるっす、素材は例の棍と一緒なんで重いのは勘弁してくださいっす」
「えっと、後仕込み武装に関しては左腕は容量の都合で搭載してませんが右腕は前回のものから引き続いて鉄製の投網と火炎放射器、近接用のブレード、手首のところに小型のワイヤーも仕込んでますぅ」
「わかった、とりあえず今回は持って行きレポートは後日そちらに送る、後これはボーナスだ、全員で何か美味いものでも食ってこい」
武装の礼と共にそう言って財布を取り出してある程度纏った額を班長に渡す
「ありがとうございます!他の武装についても鋭意制作中及び研究中ですのでもうしばらくお待ち下さい!」
その声を背にガントレットをケースに仕舞い小脇に抱えると頭を下げる研究員達を背にヒラヒラと手を振りながら"シャーロット・アンジェ号"へ向かうのだった。
読み直して思った、料理描写できてねぇ・・・
そして知ってる方はスリンガーとかクラッチクローとか思い浮かべて頂けると。
獣の王の力を手に入れ変貌体となったクリーク、獣の王なのでミンク族の特殊な能力や劇場版ボスのような能力はありますか?
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高熱"劇場版ボス"
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エレクトロとスーロン
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エレクトロだけ。
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肉体や覇気の強化のみ。