起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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さてそろそろロー過去編も終わりかなー


対桃鳥戦 ドンクリーク

「そこまでにしてもらうぞドフラミンゴっ!!」

 

バレルズのアジトまで戻ってきてみればそこにはお互いにロッドを振りかざして戦うカモメの水兵団の団員達の姿がそこかしこで見受けられた。

 

「フッフッフッ、見つかったなら仕方ねェ…おれの仲間は取り返させて貰うぞクリーク!」

 

そんな声と共に首を掴み上げていたギンをこちらに投げて寄越した上で、さらに手を動かし自身のイトイトの能力、"寄生糸(パラサイト)"にてカモメの水兵団の兵士をあやつり、クリークに攻撃を仕掛けた。

 

が、クリークは飛んできたギンを受け止めると素早く状態を確認、気絶しているだけだとわかると安堵しつつその目をドフラミンゴに向ける

 

「ドフラミンゴ…いや、これ以上は言うまい。お前は今ここで俺が捕らえさせてもらうぞ!」

 

「フッフッフッ!!出来るもんならやってみろ!!自分の仲間相手にお前がどれだけ戦えるかなぁ!?」

 

こちらに"すみません少将!"だの"少将!よけてください!!"だの言いながらロッドを片手に振りかぶり殺到してくるカモメの水兵団の団員達にクリークは

 

「お前ら乱暴かもしれんが、ちょっと痛いのは我慢してくれよ?"鞘内小断・乱舞っ(さやうちこだち・らんぶ)!!」

 

わざと斬れ味を落として切断能力を無くした手首を用いての衝撃波を辺りに大量に繰り出し殺到してきた仲間達を次々に気絶させていくクリーク。

 

更にその勢いのまま操られていた仲間達を全員気絶させるとその勢いのまま真っ直ぐドフラミンゴの元へ向かいその豪腕を振り上げるも

 

「フッフッフッフッフッフッ!お前なら正面から来ると思ったぞ!"超過鞭糸っ(オーバーヒート)!!」

 

ドフラミンゴがその掌から生み出した建物すら真っ二つにする威力だけなら自身の最強の技をクリークに叩きつける。

 

「ぐっ、なかなか…だがまだまだっ!!」

 

ダメージが無いとはいえ流石にその高威力の攻撃に対し衝撃を殺しきれず僅かに後ろに下がるクリーク、そこにさらにドフラミンゴは

 

「"弾糸っ(たまいと)!!」

 

と指先から人体くらいなら簡単に穿つ事ができる糸の弾丸を連射、その弾幕がクリークを襲う

 

が、糸の弾丸ではクリークの歩みを止める事は出来ずとうとうドフラミンゴの前にクリークが到着する。

 

バキリバキリと指を鳴らしながらドフラミンゴの前に立ち塞がるクリークは言う

 

「さて、何か言い残す事はあるか?因みにお前はどうあってもインペルダウン行きは免れないだろうから助けてくれと言うのは無しだ」

 

「っ…仲間を…おれの家族を全員無事に解放しろ」

 

流石にこれは無理だと察したのかドフラミンゴはその場に腰を落としてそうぽつりと呟いたのだった。

 

そうして無事にドフラミンゴの捕縛を完了してから1日が経った、今はギンと二人でこの事件の報告書を纏めているところである。

 

さて、この事件の顛末をここで語ろう。

 

ドンキホーテ・ドフラミンゴは大人しく捕縛されその代わりに彼の家族、すなわちドンキホーテファミリーのメンバーは解放する事と相成った。

 

これは彼との取引というのもあるがドフラミンゴと違い他のメンバーに懸賞金がかかっていなかったという理由もある。

 

まぁ今回無罪放免となったドンキホーテファミリーの面々もこちらに対しての攻撃や、この北の海にいる間の行動に問題が無かったとは言わない、探れば色々出てくるだろうから懸賞金を懸けるのは簡単だろうが、センゴク元帥に聞いたところドンキホーテ・ドフラミンゴさえ捕縛してしまえば一味は崩壊すると考えているようで彼らについては解放しても問題無いと考えているようであった。

 

しかし

 

「うーむ…確かに元々は北の海にいた小さなギャングがここまで大きくなったのはドフラミンゴの手腕によるものだとは思うが…」

 

「上が奴を危険視してるってのは聞いてますけど、奴だけ捕らえて他の面々を無罪放免というのも納得いかないですけどね」

 

調べは一応ついている。

 

元々は北の海にいたトレーボルをボスとした小さなギャングでその時のメンバーは現在ファミリーの幹部であるディアマンテ、ピーカ、そして海兵としてカモメの水兵団に潜り込んでいたヴェルゴ。

 

この4人が当時放浪していたドンキホーテ・ドフラミンゴを仲間として迎え入れ、彼の資質を見抜いたトレーボルがボスの座をドフラミンゴに譲り、そこから更にセニョール・ピンクやラオG、グラディウスやマッハ・バイスといった仲間を増やして今のドンキホーテファミリーがあるというのが調査の結果だった。

 

故にドンキホーテファミリーは一人の傑物、この場合はドンキホーテ・ドフラミンゴがいたからこそここまで大きくなったのであり、彼さえいなければトレーボル達は北の海のどこかで小さなギャングとして一生を終えていたであろうし、ここまでの彼らの行動も無かったであろう。

 

「確かにベビー5やデリンジャーといった子供達もいるしな…あのバッファローもまだ17歳らしいし…」

 

「ボスが引き取ると言ったら本人達に嫌がられた上に他の一味の奴らが猛反対しましたからね…」

 

「まぁ上の意向なら仕方ない、それよりコラソン…いや、ロシナンテ中佐はどうなった?」

 

「残念ながらまだまだ目は覚ましていません、ファウス島への移送準備は完了しています」

 

ドンキホーテファミリーに海兵側のスパイとして潜り込んでいたコラソンことドフラミンゴの実の弟、ドンキホーテ・ロシナンテは多数の銃弾を受けており救出直後は生死の境を彷徨っていたが懸命な治療によりなんとか一命を取り留めた。

 

だがしかし一命は取り留めたものの彼の意識は戻っておらず、今後ファウス島に移送しそこの医者達に診てもらう予定である。

 

「ロシナンテ中佐と共にいたという珀鉛病の少年も行方不明のままだからな…」

 

そう言ってこめかみを抑えれば

 

「最初に報告があった少年を保護したという通信で早とちりしましたからね、多分こちらがそちらに気を取られている間に逃走したのではないかと」

 

ギンが補足してくれた。

 

オペオペの実を食べたフレバンスの生き残りであり現在ファウス島にいるトラファルガー・ルーク医師の実子でありフレバンス脱出の際に行方不明となってしまったトラファルガー・ローをここで保護できなかったのは痛い。

 

少年を保護したというのでこれでルーク医師を安心させてやれると思っていたのだが実際会ってみればそれはローでは無く今回オペオペの実を手に入れ世界政府と取引予定だったディエス・バレルズの実子、ディエス・ドレークだったのだ。

 

そんな彼はこちらに海軍に入れてくれと頼み込み、現在はカモメの水兵団に見習いとして在籍する事が決まっているが、ローの行方については未だ知れず、こちらの原作知識ではローがコラソンと別れた後どこにいたかというのは語られていない為お手上げ状態なのだ。(小説版では語られています)

 

とりあえずドンキホーテ・ドフラミンゴ、ディエス・バレルズの両名は大監獄インペルダウンへの収監が決まっておりファミリーの他のメンバーに関しては無罪放免、コラソンことロシナンテ中佐は死んではいないものの意識は未だ不明、保護対象であったローは行方不明と原作と比べて上手くいったところもダメだったところもある結果と相成ったのであった。

 

 




あと一、ニ話やったら次のとこかなー?北の海を続けるかグランドラインに戻るか、西の海にもいかなしなならんなー

しかしドフラミンゴの技の付け方は上手いなー、さすが尾田っちもう少し戦いたかった気もするがいかんせん戦力差がなぁ

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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