【完結】Adieu au Héroes   作:たあたん

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黒霧ママのトンでもない正体が明らかになりましたね。

ココのルパン家に仕える黒霧さんは一体何者なんでしょうねぇ???????

[追記]
消化不良ぎみだったので次話サブタイトル変更しました。



#9 1号の2号!? 3/3

 爆豪勝己ら快盗は華麗に、かつ人目につかないように移動を続けていた。

 

「止まれ」炎司の声がかかる。「──あれだ」

 

 炎司が指差した先にあったのは……かの、人気レストランの外観。駐車場は車でいっぱいになっており、店内を覗かずとも繁盛ぶりが伝わってくる。

 

「あれがギャングラーが狙ってるっていうお店?すごいなぁ……」

「うむ。……しかし、既に警察も嗅ぎつけていたようだな」

 

 炎司の視線の先には、店の周りに何気ない様子で張りついている人々の姿があった。傍目にはふつうの市民としか思われないが……四半世紀に渡るヒーロー経験を有する彼にかかれば、その表情や身体つきからある程度相手の身分が窺えてしまう。他人を疑ってかかることが正義である快盗にとって、重宝すべき能力だった。

 

「でも、パトレンジャーの人らはいなさげやね……」

「中で張ってんだろ、どうせ。あの脳味噌お花畑の連中、今ごろ呑気に昼メシ中かもな」

 

 図星であった。

 

「あとは彼らとの根比べだな、メルグ・アリータが現れるまでの……な」

「うぅ~、真冬とか真夏じゃなくてよかったよぉ」

「フン、別に四六時中見張ってろってんじゃねーんだ。それでもヨユーだわ」

 

 強がりを言わずにいられないのは彼の性だが、実際快盗はそういう極環境にじっと耐え続ける訓練も積んできている。ぬるま湯の国際警察などより忍耐力はあるのだという自負が、彼らにはあった。

 

「……にしても、ファントムシーフかぁ。どう思う?」

「どうって、何が」

「あの人、どう見たって烈怒頼雄斗さんとは全然タイプ違うし……どんなアプローチかけてくるか不安じゃない?」

「不安かはともかく……頭が回る男なのは確かだろうな」

 

 良くも悪くも直情径行、まっすぐな性格をしている切島鋭児郎とは異なり、彼は搦め手を駆使して成り上がった男だ。黒霧が危惧したようなことも、あの嫌味な笑顔の裏で考えているかもしれない。

 

「けっ。……だとしても、あの熱血ヒーローよか何万倍もマシだわ」

 

 盛大に顔をしかめながら、勝己はそう毒づいた。しかしその表情──不愉快というよりもどこか苦しげに、お茶子には見えた。

 

「爆豪くん……?」

 

──そのときだった。

 

「誰が誰よりマシだって?」

「!」

 

 少年のいろを残した嫌味ったらしい声が響き──直後、銃声。

 

「ッ!」

 

 持ち前の反射神経と身のこなしで、その場から飛び退く三人。同時に激しい火花が飛び散り、銃撃が行われたのだという事実を示した。

 

「やあ快盗の諸君……初めましてって、言うべきかな?」

「テメェ……!」

 

 既に因縁の対象となった、見慣れた濃紺と赤の制服──しかし首から上、風に揺れる柔らかな金髪は、それとはまったく不釣り合いに感じるもので。

 

「ファントムシーフ……!なんで……」

「なんでって……見かけたから挨拶したまでだよ。同じ快盗同士、よろしく……あぁ、どうせ長い付き合いにはならないだろうけど」

「……あァそうだな」

 

 笑みを浮かべ、同意を示す勝己──無論そこに親しみの心は微塵もなく、三日月型につり上げた口角は凄絶のひと言だった。

 

「どうせギャングラーがいつ現れるかもわからねぇんだ。コイツ片付けっぞ」

「……よかろう」

「独りで私たちに挑んできたこと、後悔するよ!」

 

「「「──快盗チェンジ!!」」」

 

 一斉にVSチェンジャーを構え、ダイヤルファイターを装填する三人。相手がまだ変身もしていない生身の人間であろうと、その動作に躊躇はない。

 

『0・1・0!──マスカレイズ!快盗チェンジ!』

 

 彼らの全身が光輝に包まれ……三原色を分けた快盗スーツが、一瞬のうちに装着される。

 

「……ルパンレッドォ!!」

「ルパンブルー……!」

「ルパンイエロー!」

 

「「「快盗戦隊、ルパンレンジャー!!」」」

 

「予告する……テメェのお宝、いただき殺す!!」

 

 宣言するルパンレッドに対し、

 

「あぁヤダヤダ、こんな野蛮なヤツらに快盗名乗ってほしくないね」

「ア゛ァ!?」

「……ま、今の僕は警察でもあるわけだけど」

 

 不敵な笑みを浮かべたまま、寧人もまたVSチェンジャーを構えることで応じた。どちらかというと柔な印象を与える垂れ目が、再び猛禽類のような輝きを放つ。

 

『1号、パトライズ!』

「──警察、チェンジ」

 

 そして、物間寧人もまた変身を遂げる──

 

「……!」

 

 ルパンレンジャ──―とりわけレッドは息を呑んだ。体格のせいもあってか、そこに立つ仮面の戦士は切島鋭児郎のそれと寸分変わらない姿をしていた。わかっていたことではあったが……。

 

「パトレン1号……ふっ」

 

 やや気障にもとれる所作が、彼とはまったく別人であることを如実に示したのだが。

 

「国際警察の権限において、実力を行使する──!」

 

 口上を述べると同時に、銃撃を開始する寧人の変身した1号。流石に素早く動揺を収めたルパンレンジャーはマントを翻して光弾をかわし、三方に散った。

 

「相手は独りだ、散開するぞ」

「ラジャー!」

「チッ!」

 

 ブルーの指示に従い──レッドは断じて否定するだろうが──、三方向から銃撃を行いつつ距離を詰めていく快盗。一方のパトレン1号はパトメガボーを取り出し、器用に弾丸を弾いていく。

 

「おらァッ!」

「ッ!」

 

 そこに、ルパンソードを振り上げたレッドが襲いかかった。金属と金属がぶつかり合い、澄んだ打撃音が響く──ともすればそれは命を削る音だった。

 

「いっちょまえに防いでんじゃねえよコピペ野郎……!」

「は、防がないわけないだろ?ひょっとして馬鹿なのかなァ?」

「ア゛ァ!!?」

 

 生まれてこのかたされたことのない口擊に、少なからず頭に血が上る。それを敏く察知し、寧人は続けた。

 

「キミのことは烈怒頼雄斗から聞いてるよ、ルパンレッド。キミが至極マヌケなおかげでVSビークルの片割れを取り返せたってさぁ!」

「……!」

「ルーキーに足掬われてるようじゃ程度が知れるよねぇ、いっそコソ泥戦隊にでも改名すれば?」

 

 一瞬、ルパンレッドが動きを止めた。そして、

 

 

「……上等だゴラァアアアアアア!!!」

 

 噴火した。つい今までとは明らかに動きが変わり、猛獣の爪のごとく目の前の敵にルパンソードを叩きつけていく。パトメガボーを持つ1号も、これには防戦を強いられるほかない。

 しかし……状況に比して、彼には余裕があった。仮面の下では、笑みさえ浮かべていた。

 

「ハハハっ、野蛮だなぁ!それなら──」

 

「──キミの個性、さぞかしアブないんだろうなぁ」

「!」

 

 レッドがはっとしたときには、1号の手がその身に触れようとしていて──

 

「ッ!」

 

 刹那、銃撃が彼の手首を掠めた。

 

「挑発に乗るなレッド、いったん下がれ!」

「……チッ!」

 

 舌打ちしつつ、素早く後退する。一方で手甲から立ち上る白煙を払いつつ、1号は肩をすくめてみせた。

 

「流石、僕の個性についてもリサーチ済みってわけか」鼻を鳴らしつつ、「けど勘違いしないでほしいな、僕はキミらの素性になんか興味はないんだ」

「……何だと?」

 

「"それ"──全部まとめて、いただこうか」

「……!」

 

 彼が指差したのは──ルパンレンジャーの持つ、VSチェンジャーとダイヤルファイター。

 

「言っただろう、僕はファントムシーフ──」

 

「──"快盗"さ」

 

 

 *

 

 

 

 同じ頃──天哉たちの潜入したレストランの賑わいは、阿鼻叫喚へと変わっていた。

 

「おらァッ、このメルグ・アリータ様が食事に来てやったぞぉ!!」

 

 下卑た声で叫びながら、テーブルを蹴り倒すギャングラ──―メルグ・アリータ。この不気味な怪物に出入口を塞がれ、逃げまどう人々は自ずと店の奥へと押し込められていく。

 

「お、お客様に手を出さないでください……!」

「ア゛ァ?」

 

 そこに震えながらも立ちふさがったシェフは、勇敢な男であると言うほかなかった。丹精込めて作った料理を、目の前の怪物に差し出す──

 

「ほぉ……凝った料理じゃねえか」くんくんとどこにあるかわからない鼻を動かし、「匂いも香ばしくて良い!シェフ、おまえなかなかいい腕してるようだな」

「え……あ、ありがとうございます……?」

 

 思わぬ称賛の言葉に、戸惑いながらも礼を述べてしまうシェフ。これは職業病といえるのか、どうか。

 

「でもなァ、」ともすればフレンドリーだった声色が、不意に低く唸るようなものに変わる。「オレが食いに来たのはこんなモンじゃねーんだなァ!!」

「!?」

 

 刹那、皿が力いっぱい払いのけられる。凄まじい勢いで壁にぶつかったそれは粉々に砕け散り、丁寧に盛りつけられていた料理が一瞬にして床に惨状を晒した。

 

「ようシェフ、オレのオーダーは……お前ら人間なんだよォ!!」

「ひぃぃ!?」

 

 メルグが文字通り牙を剥こうとし、シェフが悲鳴をあげたときだった。

 

「!?、ぐわっ!?」

 

 突然身体に衝撃と焼けつくような痛みが奔り、彼は火花とともに後方へ吹っ飛ばされた。

 

「な、なん──」

「そこまでだッ、ギャングラー!!」

 

 人間の──悲鳴ではなく、勇ましい声。同時に、シェフを庇うように進み出てきたひと組の男女の姿があった。

 

「奇遇だね、ウチらのオーダーもアンタだよ」

「な、何ィ!?テメェら誰だァ!?」

 

 言葉で答えてやってもよかったが──その時間までも惜しむように、彼らはVSチェンジャーを構えることでもって応じた。

 

「「──警察チェンジ!!」」

『2号!』

『3号!』

 

『パトライズ!──警察チェンジ!』

 

 そして──飯田天哉と耳郎響香は、パトレンジャーへと変身を遂げた。

 

「な……国際警察ゥ!?」

「ご名答!」

「貴様の動きを見切らせてもらった。これ以上、思い通りにはさせん!!」

 

 鋭い発声でギャングラーを威嚇しつつ、2号は守るべき人々のほうを振り向いた。

 

「皆さん、外に我々の仲間がいます。速やかかつ落ち着いてここを脱出してください!」

 

 打って変わって、落ち着いた声音で呼びかける。敵に対し発揮すべき敵意で、市民を怯えさせてはならない──ヒーローだった兄の背中から得た教訓。

 ふたりに庇われつつ、人々が順々に外へ逃げ出していく。シェフやウェイターがやや焦りながらも客を誘導しているあたり、本当に良いレストランなのだとふたりは思った。

 

「テメェらァ!!」一方で、憤激するメルグ。「オレの食事の邪魔しやがってェ……!!」

「食事……──!貴様、まさか今まで行方不明になった人たちは……」

「あァそうさ!ぜ~んぶ、ココにいるよォ!」

 

 己の腹を叩きながら、くつくつと嘲う。その良心の欠片もない──今さらだが──所作に、警察官たちの憤りもまた頂点に達した。

 

「……許さん!!」

 

 己のための憤懣と、市民のための義憤。抑えきれない激情をぶつけ合うがごとき、死闘が幕を開けた。

 

「うおおおおおおお!!」

「ウガアアアアアア!!」

 

──激突。

 

 

『──管理官、飯田さんと耳郎さんも戦闘に入りました!』

 

 ジム・カーターの言葉に、タクティクス・ルームで待機していた塚内の表情に一瞬、緊張が奔った。部下には実働隊員しかいない小所帯、混迷の状況下で判断を下せるのは塚内自身しかいない。

 

「わかった」応じ、「物間くん、聞こえるか?ギャングラーが現れた。至急向かってくれ」

 

 命令を受けた寧人──パトレン1号はというと、

 

「了解……と言いたいところですけど、こっちも快盗と戦りあってる真っ最中なんですよね!」

 

 そう、彼は独りで快盗三人を相手取って戦っていた。孤軍奮闘。有象無象のヴィラン相手なら多対一でも互角どころか翻弄できる自信のある寧人だが、快盗は手強い相手だった。

 

──彼にとっては幸か不幸か、快盗は敵の通信内容まできっちり聞きつけていた。

 

「メルグが釣れたか……」

「じゃあこの人ほっといて向かっちゃう?まぁ追いかけてくるだろうけど……」

 

 総勢六人と一体──大混戦になることは想像に難くない。

 

「……ギャングラーはテメェらふたりで片付けろや。コイツは俺がブッ潰す」

「おっ、いつものパターン?」

 

 相手のパトレン1号の中身が、烈怒頼雄斗かファントムシーフかという違いはあるが。

 

()()()()なよ?」

「ハッ、誰に言ってやがる。──とっとと行けやァ!!」

 

 仲間にがなると同時に、敵めがけて襲いかかるルパンレッド。翻るマントを視界の端に捉えながら、ブルーとイエローは踵を返した。

 

「とっとと死ねやコピペ野郎!!」

「ッ、な~んかいけ好かないな、キミ……!」

 

 コピペ野郎──誤りではないと自覚はしている寧人だが、こうも連呼されると流石に腹立たしいものがある。

 

「ちょうどいいや、同じ赤だし」

「ア゛ァ!?」

「……ファントムシーフには、快盗スーツのほうが合ってるよねぇ!!」

 

 鍔迫り合いの最中でも、一瞬の隙を突いてダイヤルファイターを奪い取ろうとしてくるパトレン1号・物間寧人。──快盗とか警察であるとかいう以前に、爆豪勝己はこの男から己と同じ匂いを嗅ぎとっていた。生まれながらにしての揺るぎなき補食者……食物連鎖の頂点にいる存在。そこから顛落することがあるなどとは、夢にも思っていない。

 

──しかし、

 

(俺のほうが……)

(僕のほうが……)

 

 

「「──上だ!!」」

 

 傲岸な自尊心だけは、疑いようもなく互角だった。

 

 

 *

 

 

 

 狭い店内を舞台に、1号を欠いたパトレンジャーとメルグ・アリータの戦いは続いていた。テーブルや柱など遮蔽物を互いに利用しつつ──後者はともかく、前者には店の破損という懸念もあったのだが。

 

(しかし……外へ出してしまうわけにはいかない!)

 

 周辺一帯は封鎖が進められているだろうが、それでも敵の逃走を許すリスクは格段に増すし、通行人や近隣住民に被害が及ぶ可能性だってある。なんとしても、この店内でカタをつけるよりほかにない。

 

「チッ、おいテメェら!」

 

 突然の呼びかけ。当然答える義理もないので、2号と3号は無視してパトメガボーを振るっていたのだが。

 

「テメェら、付き合ってんのか!?」

「!?」

「ハァ!?」

 

 まったく脈絡のない問いだった。少なくとも、ふたり──とりわけ天哉が動揺して武器を取り落としそうになってしまうほどには。

 

「つきあ……な、貴様は一体何を言っているんだ!?僕たちは同僚であり信頼できる仲間だッ、それ以上でもそれ以下でもない!!」

「じゃあ付き合ってねえのか!?」

「……だからそうだって言ってんじゃん……」

 

 天哉とは対照的に、呆れぎみに応じる響香。しかし一見出歯亀のようでしかない問いは、重要な意味をもっていて。

 

「ハァ~……じゃあ食っても美味くねえな」

「……何?」

 

 思いがけない言葉に、天哉は湯だった頭が急速に冷えていくのを自覚した。

 

「一番美味ェのはリア充カップルの踊り食いなんだよ、シェフだなんだはついで!テメェらみてぇな独り身の警察官なんざ、クソ不味くて食えたモンじゃねーや!」

「……!」

 

 とてつもない侮辱の言葉が放たれたが、ふたりにとって重要なのは事実の部分に他ならなかった。

 

「そんな理由で……罪もない人々を……!!」

「ヘッ、何が悪い?テメェらヒトだって、家畜殺して食ってんだろうがぁ!!」

 

 もっともらしく聞こえる、しかしその実深い論理などないのだろう反撃。であるから、天哉も響香もさらに反論を重ねる気は毛頭なかった。人間の在り方をこの怪物と議論することに意味はない。

 

「俺たちは……己の使命を果たすだけだッ!!」

 

 その叫びこそ、すべて。

 

 

──彼らも、また。

 

「グオッ!?」

「ッ!」

 

 無差別に襲いかかる熱と衝撃。そんなものをもたらすのは、"彼ら"を置いてほかにはいない。

 

「使命を果たすのは勝手だが……」

「私たちがお宝いただいたあとにしてよね!」

「ッ、快盗……!」

 

 いよいよ参戦した、ルパンブルーとイエロー。彼らは銃撃で警察を牽制しつつ、マントを翻してメルグに飛びかかっていく。

 

「チッ、今度は快盗か!お前らは付き合ってんのか!?」

「ハ、ハァ!?何言うとんの!!?」

「……それは犯罪だ」

 

 当然そんなわけはなく……しかし、メルグは己の空腹度合いがいっそう高まるのを自覚せざるをえなかった。元々この"ご馳走"を楽しむために、前日から何も食べずに耐え抜いたのだ。

 

(く、くッそォォ……もう我慢できねぇ……!)

 

 彼はもう、限界だった。

 

「ルパンコレクション……貰い受けるッ!!」

「その前に倒す!!」

「────」

 

 快盗と警察とが、それぞれの本懐を遂げるために迫りくる──刹那、

 

 

「ウガアアアアアア!!!」

 

 野獣の咆哮。と同時に、彼の腹ががばりと口を開けた。──ブラックホールのような暗黒空間から、触手が無数に飛び出してくる。

 

「ッ!?」

 

 互いを出し抜かねばという焦りもあって、完全に攻撃特化の姿勢でいた快盗と警察。彼ら四人に避ける術はなく、蠢く触手にその身を絡めとられてしまう。その運命は、もはや決したも同然だった。

 

「マズメシだが背に腹は代えられねえ、テメェら全員オレの養分になりやがれぇぇ!!」

「ぐ──!!?」

 

 肉厚な触手に巻きつかれている以上、彼らの抵抗はなんの意味もなさない。ひとり、またひとりと、ブラックホールの中に呑み込まれていく。

 

(ッ、レッド……!)

 

 

──その唯一の希望さえ呑み込むように、メルグ・アリータの腹は閉じられたのだった。

 

 

 à suivre……

 

 






「ルパンレッドォ!!」
「パトレン1号!」
「レッド、ライオット!!」


次回「紅蓮華」


「……赤ばっか!?」
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