リュートは王道キャラではないので私的にはあまり接触させたくないイメージがありますがそれはつまらない地味なストーリーになりますね、エドワードとリュートの苦悩の連弾・・・ご覧下さい。
戦い抜く力は手に入れた!レベルも装備も負けない所まで追いついた!!おじさんプレイヤーとしてまだ必要な能力が要ることに気づいた私リュートは最戦線で最大のPVPとも言える決戦に臨んでいる!
「もう飲めねえ!」と共に泥酔したプレイヤーが椅子よりひっくり返る。
「わははは!だらしねえぞ!それでも最前線最高のギルドかあ!!」エール一杯の木製グラスを持ってひっくり返った男を挑発する!
「次は俺だ!」笑いながらさっき座っていた席に別のギルドメンバーと思われる男が座り同じグラスを持って視線をぶつける。
「次のデュエル相手はお前かあ、完全決着モードだぞ~!」と酩酊感を感じながら挑発する。
「望むところだ!!」気負った男は乾杯の仕草をしながら勝負を開始した。
この世界ではどんなに食しようが飲もうが現実の体には何も作用しない、おそらく病院のベッドで点滴による栄養補給か胃ろうによる食物の流し込みが行われているだろう。
この世界での飲食はただ空腹感を紛らわせる行為でしかないが、人間の三大欲求はそんなに簡単に処理できるものではないのだろう・・・。
できればこの世界でも美味しい物を食べたいし、アルコールの摂取もしたい!私のようなおじさんなら大丈夫だが若い思春期の男は性欲をどう発散させているか聞いてみたいものだ。
この世界のアルコールは飲めば脳内に作用しちきんと酩酊感は発生する、ただ未成年にNPCは売ってくれないしアルコールを譲り受けて飲んだとしても脳内には何も作用しないようになっている。
倫理コード解除してもアルコール摂取はできないようだ、茅場君娯楽の設定は曖昧にできているよ!アルコールの未成年摂取は厳禁で性行為は未成年でも倫理コード解除で可能だなんて!! 直徒、お父さんは許しません!!
なんて考えて飲んでいるうちにまたもや次のデュエル相手が床に倒れる・・・。ふふん!飲み始めの若者にはおじさんは簡単に倒せないよ~♪
残ったエールを喉で味わいテーブルにだんっ!と景気よく置いてみる。負けた者から巻き上げた・・・、もとい勝ち取ったコルを見ながらNPCのおねえちゃんに声をかけておかわりをする。
(ふ~ん・・・。)エールを飲みながら周りを見渡す。
もう勝負をかけてくる輩はいなかった、代わりに冷ややかな視線を浴びる。数人はこの余興に興じていたがほとんどは攻略地に迷い込んだ異端児のような扱いだ・・・。
(これが今の攻略組の雰囲気か、こんなぎすぎすした状態で本当に効率のいいボス攻略ができているのかねえ)社会の仕組みでいえばここはお役所だ、菊岡のいる部署がこんな感じなんだろう。他の部署がトラブルがあっても自分の部署に被害がなければ関係ないっと言った所だろう。それが自分達の首も締めているのにな・・・。)
「隣いいか?」随分と野太く、落ち着いた声で確認される。
首を向けると褐色の大男がエールを持ち笑顔を向けている。
とてもじゃないが笑顔が逆に怖い・・・、机に積んだコルを渡してそそくさと退散したくなるよ。
「ええ・・・どうぞ」と必死に大人の対応をとる、エールのグラスがカタカタと震えている・・・。
「あんた、いい飲みっぷりだねえ。俺とも飲み交わさねえか?」なんだ強面なだけか、私も修行が足りないらしい。
「俺の周りは以外に未成年が多くてな、乾杯!」と大男はいい木製のグラスをぶつけた、コチンと乾いた音をたてて一気に喉へ流し込む。
「あんた、今まで攻略には参加していなかったろ?俺は中層ゾーンの連中にも詳しいがリュートって名前の槍使いなんて聞いた事がないんだが・・・。」この言葉で俺は数日間の飲み会という釣りに大物が引っかかったように思える、後はこの糸を切れないように手繰り寄せたい。
「ソロでずっと迷宮区に篭っていまいしたので・・・、それに出遅れもあってようやくここまできたんですがフィールドにでて駄目そうならまた下層の迷宮区に逆戻りですよ。」
「そうか・・・。すまない名乗ってなかったな、俺はエギル一応攻略組で前線にいるが最近商売にも興味があってな、いいものがあれば相談に乗るぜ。」
「!・・・・・・それは助かります、実は困った物品があって対処に困っている物があるんです。ここでは何ですので後日お持ちします。」
「ああ、待ってるぜ!」といい拳を突き出してくる。「?」私は首をかしげる、エギルは何度も拳を突き出してくるのでおずおずと拳をあわせる。
やはり世代が違うとジェスチャーの意味がよくわからないが悪い気分ではなかった。
それから私達は特に話すことなくエールを口にしながら時の流れに任せていた、肝心な所を言うタイミングを切り出すために・・・。
「今日は楽しい酒が飲めた、あんたさえよければまた酌み交わしたい。フレンド登録していいか?」
「私でよければお付き合いします。」といい受諾ボタンを押し了承する。フレンド登録をしていれば迷宮区以外の場所にいればメッセージを飛ばし、現在どの場所にいるのかがわかるようになっている。
もうあのヒースクリフがいる一層の地下ダンジョンには足を踏み入れない予定なので問題はない。
「ありがとう、またメッセージをいれるから近いうちに・・・。」といい店から退出していった。
私も目立ちすぎた事なのでこのまま宿に帰って他のプレイヤーに接触しないようにレベリングをしておこう、収穫はエギルさんで充分とおもわれるのだから。
この数日夜は酒場で情報収集、昼間は圏内とフィールドにて直徒を探すがサーシャさんの情報の少年は見つかっていない。
おそらくまだ中層ゾーンと呼ばれる下層でレベリングをしている可能性が高いようだ。
中層ゾーンはまたもやボリュームゾーンといわれほとんどがこちらに分類されるプレイヤーとなる、命が惜しく生きる為に安全マージンを取りその日暮らしをする者や出遅れてしまいながらも攻略組に合流しようとしている者と様々だ。
ここの情報に精通しているエギルさんなら何か情報を持っているように思える・・・。明日にでも彼の活動場所で確認を取るのが最良であった、酩酊のある状態で真剣な話をしてもエギルさんは取り合ってくれないかもしれない。
しかしあの飲み交わした他の攻略組の連中は自分のギルド以外には対抗心のみでプレイヤー情報はかなり希薄な為参考になる情報は皆無だった。
まあ酒代以上に飲み比べで随分元は取らせてもらったのだが・・・。
「しかしながらここからはソロで攻略していくのはかなりきついかも知れない・・・。」一度この8層の迷宮区に足を踏み入れてみたが様々なアルゴリズムが多彩すぎて対応しきれないと考えていた。
あの地下では毒、武具腐食、武器落としまでだった。
この8層では加えて麻痺や武器強奪まであるのでソロでは対応しきれない、特に麻痺は死に直結すると思われる。
しかし、この層でははとんどの者がギルドがパーティメンバーに所属していて逆に誘われてしまう恐れがある。
攻略を志す立派な若者に私のような個人目的のおじさんを入れてもらうわけにはいかないだろう、ここにきて行き詰ったように思えてきた。
「私にできる事は・・・。」眠りに落ちていった・・・。
「またんかいっ!」突然広場で背後から肩を引っ張られ、怒声のする男の顔がアップで現れた・・・。
(うわあ、朝からコッテコテな奴が・・・胃にもたれるよ)
と頭で想像するが必死にこらえてこの失礼極まりない男に笑顔を向けて答える。
「藪から棒にどうされました?」
「最近ウチのギルドにちょっかいかけて酔い潰してまわっとんのはおどれかい!!」
(ああ、あの酒の弱い連中の親玉か?このへんてこ頭のえせ関西人、何の因縁をつけてくるんだ?)
「誤解ですよ、私最近攻略組のLVに近づいてきたのでお近づきのつもりだったのですが・・・」
「飲みつぶした挙句、金まで巻き上げとるんやろがっ!!」
(最後まで話を聞こう!!おじさん話しているだろう!)
「あんさんのお陰で攻略までおくれとるんやっ!巻き上げた金を吐き出してさっさと去ねやっ!!」
(まあ、都合のいい自分の事ばかりおっしゃるなあ)
「え~と、つまり自分のところのギルドのメンバーが私の飲み比べの賭けに負けたのにその代金を払うのは不当である、さらに二日酔いによる攻略の遅れもあり活動妨害してるからその分の賠償をして攻略活動から手を引けとおっしゃられているのですか?」
「な!なんやその言い方はっ!!わいらはこの前線でいっちゃんのギルドや!その活動を妨害しくさってどんだけ迷惑かけているかわかっとんのか!!」これでは埒があかない、時間も過ぎていくし目立ちたくないのが本音だ。
「・・・トップギルドに弓引くつもりも、妨害するつもりもありません。ご迷惑をおかけした事はお詫びします、ただあなたの言う賠償もここから去ることもできません。」一礼して出方を待ってみる。
「なんやと!我、謝るだけで済むと思っとんか!!」ますます怒り狂ったこの男は直剣を抜いてあらわにしていく私はそのまま一礼のまま動かないようにする。
ふつふつと怒りが下腹を抉るがここは穏便にするのが賢明であり、代価を支払わない事も大事な部分である。
謝罪はするが立場は対等である事を示す為に・・・。
張り詰めた空気があたりに広がっていく、辺りにいた者はその成り行きを見守っていた。
おそらくその眼前の男の性格を理解しているが統率力はあるようでこの私刑に近いこの現状に物申すものがいなかった。
このままでは自体が大きくなっていく、仕方なくコルの提示をしようと思ったときに広場から二人の人物が声を男に声をかける。
「俺の連れに言いがかりをいってくれるじゃないか」昨日であったエギルである、今日攻略に向かうのか巨大な両手斧に鎧も着こなし、歴戦の戦士を彷彿とさせるいでたちだった。
もう一人はバンダナを巻き曲刀を携えた青年だった、精悍な容姿で眼光には情に厚く、強い意志力を感じさせる。
彼も見ず知らずの私に助太刀してくれるようである。エギルは続いて
「彼とは俺も酌み交わしたぞ、無理にあんた達の部下に強要はしていないし賭けていたのも同意の上だった。それに攻略が遅れると因縁をつける事もお門違いにも程があるぞ。」
「酒は大人の交流なんだよ、その事をぐだぐだ言ってんじゃねーよ、支障がでた奴は自己責任だよ!」曲刀使いは年齢の割にはよくわかっていらっしゃる!
今度はこの三人で飲んでみたいもんだ、しかし巻き込んでしまった事に後悔してしまう・・・。
私はこの件の収拾するべく最大の思案をする、幸い私の代弁をエギルと曲刀使いがしてくれているので考える時間はあったのだ・・・。
そして「あの・・・」と小さく言う。
「あ?」尊大な態度で私に振り向いた、エギルと曲刀使いも私の出方を確認する。
「これ以上皆さんの攻略の時間を割くわけにはいきませんので・・・エーと」
「わいはキバオウやっ!」
「キバオウさん、私の貴重な情報と証拠となる物品をお譲りしますのでここは引いて下さいませんか?」
「なんやと?」
「情報屋の資料にも載っていないので多分現在知りえているのは私だけだと思われます、いかがですか?」
「・・・・・・いいやろ、ここでいいならゆーてみい!わいらが知ってる情報やったら初めの通り払うもん払ってもらうからなあ」
「わかりました。本当はエギルさんに鑑定して確認してからにしたかったのですが・・・」といい私はストレージから一振りの武器を取り出す、曲刀とは違う日本独自製法の武器を三人の前で鞘から抜き放った。
「噂で聞いたのですが一層のボスはエクストラスキル”刀”を使用したそうですね、これがあるという事はプレイヤーにも刀を使ったソードスキルが発動できるのではないかと思います。」
「!!」三人とも驚いていた、やはりカタナスキルはプレイヤーが行使できる結論は知りえなかったようだ、ほっと胸をなでおろす。この優位なまま話を続ける。
「私がこのカタナを手に入れて6層の武器店のNPCに話しかけるとイベントでストレージされたカタナを見せて欲しいといわれ曲刀を極めた者はカタナを扱えると言っていました。私は残念ながら曲刀スキルはあげていませんがキバオウさんのギルドにはいらっしゃると思います、このカタナを差し上げますので是非攻略に役立てて下さい。」と言い一礼する。
キバオウは充分な報酬と思い歓喜していた、顔には出さないようにしているがこの関西人は感情の起伏が大きいだけあってありありとわかってしまった。
「おっしゃ!それで手をうとうやないか情報屋には俺が売ったさかい、われはだまっとれよ」
と言い、カタナを片手に去っていった・・・。
「ふう」なんとか収拾できたことに安堵したが曲刀使いは納得していなかった、もちろんエギルも苦虫をかんだ顔をしている。
「おいおいおい!あれいいのかよ?あの情報とカタナがあればかなりの収入になるぜ。」曲刀使いが言う。
「エーと・・・」先ほどのキバオウの時と同じ仕草をして名前を促す。
「すまんっ!俺はクラインだ、よろしくな」握手を交わして先ほどの話に戻す。
「確かに情報はなくなったけど、これは時期をみて情報屋に公開しようと思っていたし、あのカタナは恐らく練習用に近い物品なんだ”模造刀”と表記していたよ」
「・・・そっかあ、よかったけど残念な感じだな。実戦で使える刀はもっと上層にあって今の段階では攻略に使えない代物ってことなのかあ」クラインは非常に残念な感じで言っていた、彼は侍っぽいいでたちを意識した装備服装をしているように思える。
カタナの話の飛びつきようは尋常ではなかった。
「・・・実は、あの模造刀はフェイクなんだ。実際にエギルさんにみてもらいたいのは別なんです、ここでは人目につきますのでどこか落ちつく場所で」といった。エギルは早速自分の宿に戻り男三人せまいねぐらに閉じこもった。
エギルに差し出し、早速鑑定される。
地下ダンジョンで見つけた”兼定”なる一品。
「これは凄い!曲刀よりも攻撃力が大きいし切りつけが成功すれば一定確率で出血判定がある。毒以上のHP減少効果があるぞ・・・、部位欠損を引き起こす確率も大きい。」
クラインは身を乗り出して見つめエギルから受け取る。外部からの光が磨きあげ鍛えられた刀身に当たり輝く・・・。
「クラインさん、よろしければお譲りしますよ。」
「えっ!」クラインは驚き振り向く、私はにっこりして答える。彼のような人物はただで渡されると逆に受け取らない性格と判断していた、なので。
「ただし、私にふさわしい武器を見つけたときは教えてください」と付け加えた。
「そういうことならまかせてくれっ!あんたが兼定を渡した事をよかったと思えるくらいに倍返しさせてもらうからよ!」
おもちゃを与えられた子供のように落ち着かなく振り回しながら言うのであった。
「倍返しの意味を履き違えているな」エギルと私は思うのであった。
「二人組みの子供?」エギルに今までのいきさつを話し本題を切り出した。
少し長い話だったが彼は丁寧に話を聞いてくれた上で協力を申し出てくれた、やはり頼りになると思っていた。
初対面のイメージは忘れるようにしよう。
「おれ自身は見た事はないがそんな二人組みなら見つかるだろう、俺の商売仲間に当たってみるよ。」と言ってくれた。
彼に感謝した。
「なあリュートさん、俺”風林火山”リーダーをやってるんだけどよ・・・。よかったら一緒に攻略しねーか?あんたの事、なんか気に入っちまってよ。」
「私が・・・?」
「ああ!まあ~その、なんだ・・俺のギルドは自由だから攻略も息子さんが見つけながらでもいいし、強制はしないからよ。どうだ?」彼はいい男だ・・・、リアルでも彼とはあって親交していきたいと思うくらい。
「ありがとう、こんなリストラおじさんを採用してくれるのはうれしいです。残念ですが私には皆さんのような方たちと同行する資格がないんです・・・、飲み会ならいつでも誘って下さい、どんな時でも駆けつけますから!」
「そっか・・・、んじゃあどっか貸切にして盛大な会を準備しておくぜ!胃に穴あけてやっからよ」とクラインは元気に伝えた。
「楽しみにしています、それでは・・・。エギルさん、昨日の酌み交わしは楽しかった。初めてなのに旧知の友人のように思えました。」深く頭を下げてから部屋から出て行った。
静寂が残る部屋で二人はリュートを見送った。クラインは
「エギルよう・・・リュートはキリトが成長した姿のように感じねえか?」
「自ら孤独の道を選んでいるあの姿はまさにキリトだ・・・。」二人の共通の友人と出て行ったリュートにその危うさを見出してしまうのだった。
リュートはおじさんでお酒大好きキャラです、毎日晩酌してます。
本当はSAOではアルコール摂取しても脳内に作用しないのですが私の独自解釈で二十歳以上であれば作用するとしています、まあSAOのアルコール説明は未成年のキリトさんの説明なので成人はじつは作用するんです、という穴を突かせていただきました・・・。
あと関西人なのにキバオウさんの言葉を書くのが凄く難しい・・・。
次回はちょっと視点をかえて王道をあゆませる予定の息子のお話を少しだけ入れたいと思います。
つたない文字で申し訳ありません、暖かな気持ちで見てくださればいいなと思います。