一応俳句になってます。
俺は今御崎市に帰ってきている。清秋祭を見にきたのだ。カムシンという天敵もいなくなったことだしね。
清秋祭といえば“彩飄”フィレスがきて暴君が出てきて、“頂の座”ヘカテーと“嵐蹄”フェコルーが来るんだったか。大変だね。
「お父さん、私たちパレードするよ!」
パレードですってパレード。仮装するんですって。ティアがトト、ノトブルガが東の魔法使い、メルセデスが西の悪い魔女だって。ティアがわんこですよ犬耳ティアとかもうやばいよやばいよ想像しただけで凄いんですよ!ねえ!
その他は坂井悠二がロミオ。だろうね。吉田一美がジュリエット。よかったな。シャナがドロシー。はっはっは。緒方真竹が臆病なライオンで、田中栄太がブリキの木こり。うん、まあ妥当かな?
うん残念だったな『贄殿遮那』のフレイムヘイズよ、笑ってやろうではないか、はっはっはっはっは!吉田一美に坂井悠二を取られるの図。そしてそれに嫉妬するシャナの図。容易に想像できるところがまたすごい。そしてそれを見て大いに笑う俺も想像できる。これが愉悦ってやつか。
「見に来るんですか?」
「勿論だとも。」
モチのロンだよノトブルガくぅぅん。ついでに君らのクラスのクレープも食べようじゃないか。
「でもバレますよね、絶対。」
「シャナやアラストール、ヴィルヘルミナにマージョリーにはバレるな。…ほとんど全員じゃないか。」
だからどうした。バレるならいっそ堂々と出てくればいい。これから来るであろう“彩飄”フィレスや『仮装舞踏会』について警告しにきたという建前で。久々に“群頸の長蟒”ヤマタノオロチとして振る舞うとしよう。
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やあ、ついにこの時がやって来ました。清秋祭だあああああああ!文化祭の時になんか妙にテンション高いやついるよね。そういえばテンションって英語では緊張って意味なんだってね。ボルテージの方が合ってるらしいよ。どうでもいいけど。今現在ティアたちがパレードしている。犬耳ティアがかわいすぎる。かわいいは正義。Q.E.D.異論は認めない。断じてな!
これはもう念写だ念写!念写念写念写念写念写念写!フハハハハ!撮り尽くしてやるぜえええええ!!ついでにクレープも食いにいくとしようじゃないか。
「うん?」
クレープを食べに来たら、一人で歩いている吉田一美を見つけた。何か深刻そうな表情を浮かべているのでちょっと煽って話を面白くしようじゃないか。今の俺はすごい悪い笑顔をしていることだろう。
「はぁ…。」
「何かお悩みかな、お嬢さん?」
俺なんか悪魔みたいなことしてるな。どうでもいいけど。
「誰かに片想いでもしているのかな?」
「な、なんで…!」
ふふふ、釣れたな。
「そのことで悩んでいるんだろう?」
ちょっと話そうじゃないか。
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フハハハハ、シャナと坂井悠二発見!早速接触しようか。
「久しぶりだな、“天壌の劫火”アラストール、そして『贄殿遮那』のフレイムヘイズ。」
「お前は…!」
『なぜ貴様がここに居る!』
なかなかいいリアクションをしてくれるじゃないか。驚かし甲斐があるというものだ。
「まあ落ち着いてくれ、ここで事を起こすつもりはない。」
俺は別に攻撃しにきたわけでも喧嘩を売りに来たわけでもないんだよー信じて―。
「俺はそこの『零時迷子』のミステスに用があるんだよ。」
「え、僕に…?」
坂井悠二が驚く。
「“覚悟はできているんだろうな?”」
「え…。」
「この言葉を努々忘れるなよ。」
それだけを言い残して俺はこの場を去る。
「あの人は?」
あまりに突然の出来事で、全く頭が追いつかない坂井悠二はアラストールに問う。
『奴は“群頸の長蟒”ヤマタノオロチ。最古の徒にして、極めて強大な紅世の王だ。』
「昔戦ったこともあるけど、手も足も出なかった。」
その時は素手で軽くあしらわれてしまった。
「そんな奴がなんでここに…。」
単純に清秋祭を楽しみに来ただけなのだが。
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会場に突如竜巻が出現する。“彩飄”フィレスの襲来である。
「うわああああ!!」
坂井悠二が『封絶』を展開する。その色は銀。『弔詞の詠み手』の追い求める徒と同じ色だ。
「あーあ、やっぱり暴走したか。」
メルセデスの水とヴィルヘルミナのリボンに捕まっているため、割とすぐに元に戻りそうだ。
シャナは“彩飄”フィレスの相手をしているようだが、自在法に翻弄されてしまっている。こればっかりは仕方ないだろう。
恐らくこの後暴君が顕現し、“頂の座”ヘカテーと“嵐蹄”フェコルーが来るだろう。巻き込まれると面倒だ。あとは三人娘に任せてさっさと撤退するとしよう。ひどい奴だな。やっぱり俺は保護者には向かないな。