転生したら紅世の王   作:シニカケキャスター

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階段から落ちて背中打ちました。やはり運は終わってしまったようです。現実は非情なり。


第7話 大戦

「アシズ!さっさとしろ!」

 

「今やっている!」

 

 今俺はアシズとともにいる。『両界の嗣子』を生むために必要な過程のうち、アシズとティスの一部を合わせるまではすんでいるのだが、肝心の両者の融合がまだ出来ていない。しかもフレイムヘイズ兵団がブロッケン要塞の近くまで来ている。かなりやばい。時間がない。

 

「チッ!『炎髪灼眼』が来たか!」

 

 ここで『天破壌砕』を使われたらここまでの苦労が水の泡だ。させるわけにはいかない…!

 

「アシズ!俺は『炎髪灼眼』を足止めしてくる!その間にティスの同化だけでも終わらせろ!」

 

 さて、どのくらい足止めすれば良いのだろうか……。

 

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「ふう。」

 

『あとは『九垓天秤』だな。』

 

「そうね。」

 

 今、『炎髪灼眼の討ち手』マティルダ・サントメールは『とむらいの鐘』の徒をあらかた片付け、ひと息ついていた。最強のフレイムヘイズと呼ばれる彼女にも休息は必要だ。だが、敵はそんな暇を与えるつもりはない。今まで倒して来た徒の存在が霞むほど大きな気配を持つものが急接近する。そう、俺だ。俺は周囲を炎で囲み、マティルダの逃げ場をなくす。

 

『黒紅色の炎だと!?』

 

「なに、アラストール!」

 

『なぜ今まで気が付かなかったのだ!』

 

 さあ始めるとしよう。

 

「『炎髪灼眼の討ち手』マティルダ・サントメール、“天壌の劫火”アラストール。こんなところで会うとは思わなかったぞ?」

 

 気配を隠しながら、背後から声をかけた。

 

「ッ!あなたは!?」

 

 いきなり背後から声をかけられて驚いたようだ。

 

『“群頸の長蟒”ヤマタノオロチ!』

 

 名乗ろうとしたのに先にいわれてしまった。かなしみ。

 

『気を付けろマティルダ!奴は『九垓天秤』以上の紅世の王!気を抜けば殺されるぞ!』

 

 どんだけ警戒されてんの俺。そんなにフレイムヘイズ殺したっけ?ティスとかカムシンから逃げた覚えしかないよ。

 

『貴様!何故ここにいる!』

 

 アラストールが問う。

 

「アシズに協力してくれと頼まれたからだ。ここにいる理由などそれだけで良いだろう?」

 

「…あなた、変わってるって言われない?」

 

「ははは、結構ある。」

 

 まあティスとアシズの子どもを一目見てみたい思ってるのもあるけどね☆

 

「さあ、勝負だ!」

 

 俺は鉄の棒を構え、マティルダは『騎士団(ナイツ)』を展開する。

 

「だがそれは悪手だ!」

 

 マティルダの『騎士団(ナイツ)』が黒紅色の炎を上げて消えてゆく。

 

「『騎士団(ナイツ)』が!」

 

『なにをした!』

 

「ふふ、俺の自在法、『悪食』。自在法や燐子を喰らう自在法だ。」

 

 名前はいま考えた。

 

「なら!」

 

 マティルダが大剣を持って突撃する。

 

「喰われる前に仕留める!」

 

 鉄の棒で受け止めたのち大剣が消え、マティルダが下がる。

 

「さすがにすぐには喰えないようね。」

 

 あっさり弱点を見抜かれた。だが俺の自在法はそれだけではない。

 

「じゃあこれはどうかな?」

 

 『帥鴉』でマティルダを取り囲む。さすがに逃げ場をなくされてはどうしようもないだろう。

 

「このっ!」

 

 マティルダが『炎弾』を放つ。が、俺に当たることなく消える。

 

「やっぱり燐子をどうにかしないとだめみたいね。」

 

「できると思うか?」

 

「やって見なきゃわからないじゃない。」

 

 よく言うよ。

 

「ハァ!」

 

 大剣や槍を消える前に振るい、燐子を破壊する。一点突破。割とあっさり包囲網を抜けて見せた。

 

「口程にもないわね。」

 

「まさか罠を用意していないとでも?」

 

 マティルダが立っている地面が爆発する。

 

「なっ!?」

 

 爆発に巻き込まれる前に退く。

 

「さあ襲え!」

 

 『帥蜂』によって生み出された無数の蜂がマティルダを取り囲む。マティルダは『騎士団(ナイツ)』を展開し、一匹でも多くの蜂を撃破しようとする。実際消える前に紅蓮の炎になって蜂を焼いている。虫だから炎に弱い。もしかしたら策士策に溺れるってやつか?俺ちょっとやばいな。『帥鴉』と合わせて襲わせる。まあぶっちゃけ蜂も鴉型の燐子も存在の力の供給がある限り無限に増える。そして『悪食』でマティルダの『騎士団(ナイツ)』を存在の力にしているため、俺が供給する必要はない。つまりマティルダが『騎士団(ナイツ)』を展開をやめなければ延々と蜂と鴉が襲うのだ。さあこれに気がつくのはいつだろうか?さっさとタネを見抜かなきゃそっちが疲れるだけだぜ?

 などと調子に乗っていたらいきなり七色の光線が飛んできた。直撃したらまずい。『長城』を斜めに配置して受け流す。

 

「マティルダ・サントメールは俺の獲物だ、お前なぞに狩らせはしない。」

 

 来ましたメリヒム。

 

「わかったよ、好きにすれば良いさ。」

 

 メリヒムに突っかかるつもりはない。サッサと立ち去ることにする。

 

 

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 ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!俺は今、『両界の嗣子』となる青い結晶を持って全速力で戦場から逃げている。何故かと言うとマティルダが『天破壌砕』を使用してアラストールが顕現したからだ。一応アシズが戦っているのだろうが力の差がありすぎる。無謀だ。てゆーかお前なんで5パーセントしか融合させてねーんだよティス50パーセントアシズ5パーセントとかおかしいだろせめて10パーセントにしろよ後の45パーセントどーすんだよ!俺の存在の力ぶっこめってか!?そんなことしたらほぼティスと俺の子じゃん!お前それで良いのかよ!まあ悪くてもやるけどさ!

 

 十分戦場から離れた俺は青い結晶に己の存在の力を注ぐ。膨大な存在の力を持つ俺でも少々キツイ。

 

 

 

 青い結晶はやがて赤ん坊の姿に変わり、産声をあげた。ここに“一人の少女”と“紅世の王”の『愛』がカタチとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺に子守しろってか!?なんてこったい!どうすりゃいいんだァァァァァァ!!!

 

 

 

 




主人公ローことヤマタノオロチは子守の経験ありません。一人っ子。
ちなみに筆者、弟いたんで経験ありです。
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