IS ~彼岸花の思い鈴蘭の如く~   作:まうす〜

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(作´ω`者)<パチポチ
【真っ青な画面】
(作´д`者)「……」

⇒・電気屋さんへ
 ・諦める
 ・右手を、前へ

~~~~~~

(作´ω`者)<パチポチ
(作´д`者)「……申し訳ない」


中学校編
1話【絶滅危惧種のモヒカン&リーゼント】


 商店街の大通りにて。

 

「「「うおおぉぉぉ!!」」」

 

 全力疾走で走る少年3人。

 

「待てやオラァ!」

「ヒャッハー!マンハントダゼー!」

 

 それを追いかける今や絶滅危惧種のモヒカン&リーゼント。

 

「ちくしょー!何で俺がこんな目にー!?」

 

 少年の1人、赤髪ロングでイロイロと遊んでいそうな少年は軽く目に涙を浮かべながら叫ぶ。

 

「弾!諦めなよ!一夏と仲良くなったのが運の尽きだよ!あ、肉屋のおばちゃん!後で買いに行くから豚のバラ肉500gお願い!」

「あいよー」

 

 そしてその少年の叫びにその横を走る、片目が少し髪で隠れている黒髪で暗い雰囲気を漂わせる少年が走りながら答えた。

 

「ずいぶん余裕だな彼方!?」

「なれだね!」

「なれなのか!」

「ハァハァ、何でこんな目に?」

 

 黒髪の少年の横を走る、同じく黒髪の3人の少年の中で一番女性向けしそうな顔の一夏と呼ばれた少年は今の事態を理解できていないのか困惑している。

 

「「お前のせいだぁぁぁ!!」」

 

 そのイケメンの言葉に2人の少年、彼方と弾は反論する。

 なぜなら……

 

「よくも、よくも、よくも俺の彼女に手をだしやがったなー!チクショーー!」

「へ?」

 

 そのモヒカンの悲痛な叫びにイケメンは思考を一時停止させる。

 

「ヒャッハー!ネトリダゼー!」

 

 そしてその横を走る金髪リーゼントの言葉で思考が戻ったのかイケメンは反論する。

 

「何の事だよ!」

「「知るか!」」

 

 否、彼方と弾は知っている何故自分たちは追われているのか。

 その理由がさっきから一緒に走っているイケメンであることを。

 思い出そう何故こうなったのか。

 

――――――――――――――

 

 

 僕、音無彼方と一夏が中学に入学してから1ヶ月後。

 一夏とは6年間同じクラスだったしもうないだろうと思ったらまた同じクラスだった。

 ああ鈴も同じクラスだったよ。

 その事はまだ良い。

(だけど、だけどね?)

 授業が終わり放課後、一夏の周りには1年から3年の幅広い女子が一夏の席を囲んでいる。

 

「一夏くぅーん?今日どこかに遊びに行かない?」

「あ!それ賛成!あたし最近出来たクレープ屋さんいきたい!」

「オッケーじゃあ皆で行こー!」

 

【モッテモテだないつも思うが】

 

 一夏の返事も聞かず、放課後の予定を勝手に決めていく一夏の事が好きな女子たちは中学校にあがり前よりもアッタクが激しくなっていた。

《それも良いよ?一夏はモテるもん。でも)

 

「え?クレープ屋か、そうだ!彼方!鈴!今から四人で(・・・)行こうぜ!」

「「は?」」

 

【いつも通りだな!】

 

 一夏の席から離れた所で喋っていた僕と鈴は一夏の言葉に顔を固める。

(だから!僕達をそれに巻き込むなよ!一夏!?今の話、聞いてた!?その子達と一緒ならまだ分かるよ!?何で僕と鈴、アイツだけとか言っちゃうの!?それと!此方もすんごい笑顔にならない!)

 

【嫌、お前から俺の顔見えないだろ?】

 

(分かるよ!何年一緒にいると思ってるの!此方が今どんな顔してるかなんて声を聞けば分かるよ!)

 

【え!やだ〜彼方君って〜アタシのこと〜そんなに理解してたの〜?此方感激!】

 

《最近、性格変わった?初めて話した時は頼りになるお兄ちゃんって感じだったのに……)

 

【まあいいじゃん、気分転換だよ。……鈴、固まってね?】

 

(はぁ、一夏の言葉に固まったんでしょ?朴念仁の言葉に。あれ?)

 鈴の方に意識すると確かに顔が固まっている。

 でも見ている方向が違う、一夏の方じゃなくて僕を見て固まってる?

(僕、何かしたかな?)

 

【多分だが、後ろ見てみ】

 

(後ろ?》

 此方の言葉で後ろを向くと後ろには。

 

「ひぃ」

 

 僕達を逃がさないためか先程まで一夏の所にいた女子グループの一部が扇状に僕達を囲んでいる。

 そして先程から一夏に猛アタックしていた多分リーダー格の3年生の先輩が僕たちを睨みつけながら話し掛けてくる。

 

「ねぇあんたらさあ、いい加減どっか行っててくんない?それに君、彼方君だっけ?君さぁ?いっつも一夏君と一緒にいるじゃん?じゃ・ま。それとちっこい中国人、あんたさぁ?一夏君とよく遊んでるらしいけど何様のつもり?あ!もしかしてあんたみたいなのを一夏君が好きだと思ってんの?は!マジでありえないんですけど。ちょっと可愛いからって調子にのんなよ?動物臭いんだよね?パ・ン・ダちゃん?」

 

 先程、一夏と話していた時の媚びる様なキャピキャピ声ではなく、低いまるで殺すぞと言わんばかり声で僕と鈴に一方的に罵声を浴びせる。

 そして一夏の方には僕たちが見えないように女の子達が一夏を囲んで質問攻めをしているみたい。

 

「あたしの彼ってさぁ、暴走族なんだよね?言うこと聞かないと――殺すよ?」

 

 本当に言われた。

 鈴の方は小学校の頃に呼ばれていた悪口を聞いて拳を固くしているみたいだしそろそろ逃げるか謝るかした方がいいかな?

 そう思っていると教室のドアが勢いよく開かれた。

 

「おいおい!彼方!鈴!一夏!クレープ屋行こうぜ!クレープ屋!新しく出来たらしいじゃん!?……どうした?」

 

 そこには校則無視の長く赤い髪にバンダナを巻いた悪友がいた。

 

「ナイス弾!」

 

 その弾の言葉を聞いた瞬間、僕と鈴は急いでカバンを手に持ち周りの取り巻きをどかしながら一夏の元に駆け抜ける。

 

「いやー、友人の誘いならしょうがない!行こう、今すぐ行こう。さあ行こう!」

「ええ、そうね。弾の誘いならしょうがないわ。ほら!一夏も、早くしないと置いていくわよ!?」

「え?おう!待てよ!俺も今すぐ行くから!」

「じゃあそういう訳で先輩方。僕たち帰りますのでまた明日、学校でお会いしましょう!」

「ちょ!?ま――」

 

 そんなリーダー格の――略してリー先輩の言葉も聞かずに僕たち4人で教室から逃げるようにして脱出する。

 

「音無。ぜったい殺す」

「へ?なして!?」

 

 リー先輩のそんな理不尽な言葉を投げかけられながら。

 

「ふー、助かったー。サンキュ、弾」

 

 学校から割と全力で走って出て近くにある商店街前の街灯で少し休憩しながら僕と一夏、鈴の悪友、五反田(ごはんだ)(だん)にさっきのお礼を言う。

 

「は、気にすんな。たまたま帰ろうとしてたら、たまたま彼方達が困ってたみたいだしな。たまたまだよ」

「へー、そう。へ~?」

「んだよその顔」

「いいえ~?弾くんは随分と優しいんだと思ってね~」

「うっせ、別に関係ねえし」

 

 そんな鈴の言葉に弾は少し照れながら頭に巻いてあるバンダナを目元まで下げる。

 

【彼方よ、俺は知っているぞ。こういうのを(ちまた)ではツンデレって言うんだろ】

 

(うっさい)

 そんな此方の声を無視しながら一夏の方を見ると不思議そうな顔をしている。

 

「どうした一夏?」

「ん?いや。何か俺達が睨まれてるような感じがして」

「気のせいだろ?それに睨まれたり恨まれたりするのは一夏だけだろうし?」

「?」

「はあ、一夏のこれはいつになったら治るのかね?」

「無理でしょ。バカは死んでも治らないって言葉があるぐらいだし」

「ははは、違いな――い!」

 

 そんなのんきなことを話していると後ろからいきなり肩を掴まれた。

 そこには。

 

「おうおう!お前が一夏って野郎か!?」

「いえ、僕の名前は音無です」

「なぁーにー!?」

 

 頭に丸ノコが刺さったような髪型のお兄さんが僕のことを鬼の形相で睨んでいた。

 

【モヒカン……絶滅したと思っていたが】

 

「じゃあ一夏って奴はどこにいやがるんだ!?」

「はい、一夏なら僕のすぐ横にいるこの子です」

「え?」

 

 すぐ横にいた一夏は状況を理解できていないのか目を白黒させている。

 

「オメェが一夏か!?この野郎!よくも――」

 

 その言葉を聞いた瞬間に弾と鈴に小声で。

 

「鈴、合図したら逃げて。僕の家集合。弾、ごめん付き合って」

「オッケー、じゃあ後で」

「たく、しょうがねえな」

 

 僕の言葉を理解した鈴と弾は僕の言葉に頷く。

 

「よくも俺の女に手を出しやがったなぁ!?」

「逃げろ!」

「「了解!」」

「え!ちょっ!?」

 

 僕の言葉を合図に鈴は僕の家の方に、弾と僕は一夏の両腕を掴んで無理やり商店街の方に逃げる。

 

「待ちやがれぇ!」

「どうして逃げてんだよ!?」

「一夏のせいだよ、多分あのリー先輩の彼氏でしょ?」

「リー先輩って誰?」

「あ、ごめん。よく一夏に話しかけてた3年の先輩」

「?どうしてあの人の彼氏に俺ら追われるんだ?」

「「自覚しろ!」」

「んー?」

「で、どうするよ彼方?多分あの人高校生だぜ?」

「とりあえず逃げる。数ならこっち勝ってるからこのまま行けば諦め――」

「ヒャッハー!」

「増えてる!?」

 

 モヒカンの横にフランスパンみたいな髪型の男が走っていた。

 

【リーゼント!?今日は絶滅危惧種のオンパレードか?】

 

「どうする彼方!?」

「とりあえず逃げる!逃げ切れそうにないなら!」

「ないなら?」

「その時考える!」

「「おい!」」

 

――――――――――――――

 

 

 そして今にいたる訳で。

 

「はぁはぁ、そ、そこの小路入って!」

「りょ、了解!」

「はぁはぁ、お、おう」

 

 そう言いながら僕たちは急いで路地裏に入り込むその先は少し広い自転車置き場になっている。

 

「どうすんだよ!?彼方!」

「ヤバイ来た!」

「ハァハァァ。やっと追いついたぞコラァ!?」

「ヒャッハー!?」

「彼方!?」

「これは」

 

 絶体絶命……な訳無いでしょ?

 

「あのお聞きしたいんですけど」

「なんだコラ!?」

 

 なんでここに逃げたのか?

 

「あの一夏が一体誰に何をしたんですか?」

「あぁ!?そんなもん決まってんだろぉ!?俺の彼女にナニをしたんだよぉ!」

 

 理由は3つ。

 

「あの、その彼女さんって僕たちと同じ中学校の3年生の、少し大人びた感じの女の子ですよね?」

 

 1つはこれ以上商店街の人達に迷惑をかけたくはなかったこと。

 今ならまだちょっとしたハプニングが起きたってことで済むからね。

 

「おうその通りだコラァ!?」

「一夏が僕たちの先輩にナニかしたのは誰かから聞いたんですか?」

「それはアイツから聞いたんだよ!一夏って野郎に一発やられたってよぉ!?」

 

 2つ目はここが交番からあまり近くないってこと。

 本当なら走りながら助けてーとか言えばいいけど1つ目と2つ目の理由で実行するのは難しい。

 巡回の人もいるけど運任せになるからその選択肢はパス。

 

「あのー、それは誤解だって言ってもー?」

「あぁ!?」

「信じてくれませんよね~。じゃあ一夏謝ろうか?」

「はぁ?どうして俺が?俺なんにもしてないぜ?」

「一夏頼む、謝ってくれそれで俺と彼方は助かるんだ」

「俺は!?」

「「お前が蒔いた種だろ!」」

「まあ、今回は可愛そうだとは思うけどね」

「ぐ、ちくしょう。何でだよ?じゃ、じゃあ。ごめんな――」

 

『Pi!Pi!Pi!Pi!』

 

 一夏が釈然としなさそうに謝ろうとした時、モヒカンのポケットから電子音が鳴り響く。

 

「あぁ?おうどうした?あぁ!?その一夏にそうするように指示したのが音無ってガキだとぉ!?」

「「「は?」」」

 

(ちょっと待って?電話の相手ってリー先輩?どうして僕にそんな事を?)

 

【だってさっき殺すって言ってたろ?】

 

(もしかして本命って一夏じゃなくて》

 

【お前だろ。あの女、一夏のことまだ好きそうだったしな】

 

(どうする?どうする?どうする!?》

 

「そ、そうなんだー。じゃあ僕たち関係なさそうなので帰らせてもらいますねー。行くよ2人ともー」

「「オー」」

「ちょっと待てや。お前さっき彼方って名乗ってやがったよなぁ?」

「え?何の事ですかー?ヤダもー、やめてくださよー。ハハハハハ」

「「ハハハハハ」」

「ぶっ殺す!」

「ヒャッハー!汚物は消毒だー!」

「デスヨネー」

 

 最後の理由、それはこの程度なら僕たち3人で対処できるってこと。

 

「一夏!弾!お願い!」

「「おう!」」

 

【気ぃ引き締めろ!】

 

 瞬間、アイコンタクト。

 今、僕の方に集中してる内に2人にはリーゼントの方に行ってもらう。

 でも僕の言葉で意識が2人に向いたのを確認。

 

「すぅ、おまわりさーん!」

「「!」」

 

 ステップ1、再度こちらに注意を向けるよう興味のでる言葉を大声で叫ぶ。

 

「テメェ!何叫んでんだ殺す――!」

 

 ステップ2、再度こちらに注意を向けるしっかりと視認される前にモヒカンに肉薄。

 その際に千冬ねえに鍛えられた一夏と、あの弾の親父さんの中華鍋に耐えられる弾にリーゼントの相手を任せる、信頼。

 

「テメェ!?」

 

 ステップ3、肉薄した瞬間にモヒカンの鳩尾に向かって頭突き!

 

「うごぉ!?」

 

 ステップ4、お腹の方に意識が向いている隙に相手の金的に渾身の蹴りを当てる。

 

「――!」

 

 ステップ5、地面でうずくまるモヒカンの脇腹を蹴り上げ――

 

【彼方、もう終わりだ】

 

「え?」

 

 此方の声で最後の蹴りを止めると目の前には――

 

「もう、やめてもらおうか?」

 

 そこにはうずくまる弾と喉元をリーゼントにナイフで突き立てられた一夏がいた。

 

「一夏!弾!?」

「う、ゲホ!」

「ご、ごめん彼方」

 

【判断ミス】

 

(それって!?)

 

「あ、兄貴ぃ」

「まったく、このバカにも困ったもんだ。女が寝取られたから今すぐ来て下さいって言われたと思ったら相手はこんな中坊ときたもんだ。でもまあ?俺の大事な舎弟がやられたんだ、覚悟してもらおうか?」

 

 先程とは全く違う雰囲気に戸惑いながらもリーゼントを見やる。

 その瞬間。

 

「っ!?」

 

 リーゼントの右手が振り上げられとっさに腕で防ごうとする。

 だけど一向に何も起こらないので恐る恐る見ると目の前には――

 

「?」

 

 リーゼントがあった。




最後まで読んでいただきありがとうございました。

今回の中学校編は今までで一番長くなると思いますのでお楽しみいただけたら幸いです。
それと近々この小説を全体的に修正させていただきますのでお願い致します。

それとR-18ですが新しく小説をオリジナルで投稿させていただきましたので興味がありましたらご覧下さい。

では皆々様

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