今回は比較的文章量もスパンも長くなりました、スパンが長いのは普通に細かいところどうしようかの悩みやらなんだろうな。
ちょっと今回はルビを振ってみたり主人公視点である日記と三人称を分けて入れてみました。
第19話 その後
今日は日記を始めてから12月3日目です!日記を書き始めたときにはこんなにつづくなんてわからなかったです!
まだまだ書きます!
あたらしい日記はまっしろで、最初の日記は少しきたなくなっちゃってます。
そんなことよりも大変なことがありました!
今日はさんぽしようとして、中庭じゃなくて外に出ようとしたらたくさんの人がいて、たくさんいろんなことを言われました。
たとえば、となりに住んでる人にこう言われました。
「わちしのドレーコレクションをかえすえ!あれだけの船長をあつめるのにわちしがどれだけ金をつぎこんだかわかってるのかえ?!」
他にも正面に住んでる人にこう言われました。
「そうあます!わちきの魚人ドレーのコレクションもあます!かえしなさい、このかわりもののこむすめ!」
他にもこんな言葉がありました。
「そうだ!そうだ!わちしの人間の子どもドレーたちとアクマの実をかえすんだえ!泣かさずにそうじするこすがたがわらえたのにだえ?!めろめろの実で物がかたまるのが面白かったのに、おばえのせいでもう遊べなくなったえ!」
「シリカ!!おばえのせいでハンニンの魚人をにがしたからこうなったのはわかっているんだえ!セキニンとるえ!」
「シリカ!!おばえのせいだえーー!!」
こわくて、いそいでお部屋にもどりました。
たくさん大きな声を出している人がいて、みんなわたしにおこってて、こわかったです!!
こわい、こわくていやでした。
なんでみんなおこってるの?
今日はこわくてお外に出たくないです。
お父さんとお母さんもこわくてお部屋の外にも出たくないです。
お部屋の中からお外をこっそりみたらたくさんの人が下にいて何か言ってました。
よくみてみるとこっちに何かを向けている人がいて、分からなくて考えていたらいつのまにか、かみの毛がちぎれていました。
とってもびっくりしました!なんでちぎれたのかわからなくて後ろを向いたらうさぎの人形にとんがってて丸い小さな玉がささってました。
こわいからみるのをやめました。
ウーちゃんのハネがキレーでほんとうにお空からきたみたいで、なんか、あったかかったです!
ぎゅー、ってだきしめて、ハナれたくなかったです!
ウーちゃんが、わからない、すごいです!
ウーちゃんはだいすきだけど、こわいからもう下の人たちについて書きたくない
ご飯はタッツーたちが部屋まで持ってきてくれました!
ありがとう、でも、お父さんとお母さんのこわい声が聞こえてきました。
タッツーたちもわるいみたいなことと、もうあわせない?みたいなことが聞こえてきました。
泣きながら食べました、どんな味かわからなかったけど食べ終わったあとのアメがおいしかったです!
ほんとうにタイガーさんはだいじょうぶなのかな?
ちゃんと魚人島に帰れたのかな?
生きてたらこんなにこわいこともこわくないと思います。
それと、にげたドレーの人たちもだいじょうぶなら。
あのとき、ものすごくねむくなっちゃったけど、小さいけどちゃんとみんなにコーウンをあげたから、だいじょうぶだと思います!
今日のことはこわい、わすれたい、あしたになればこわくなくなるのかな?
だから、もう今日は寝ます、おやすみ!
〜〜〜side三人称〜〜
「奴隷を返すえ!!!」
と1人の天竜人が叫びながら銃を青い髪の少女に向けて構える。
そして、周り天竜人が放つ暴言と同じ様に軽々と引き金を引き鉛玉を放つ。
放たれた鉛玉は空へと突き進み、遂には青い髪を掠り兎型のぬいぐるみに吸い込まれていった。
振り返りそれを見た少女は怖気付き、顔を青くしながら慌てて窓から扉にぶつかる程飛び退きそのまま座り込む。
少女は己の髪のように青くなった唇をただぱくぱくと動かし、言葉にならない声を発するのみ。
周りにいるスーツ男どもは窓を少し見遣りながらも、白い髪の少女と共に顔を強張らせている。
そして白い髪の少女が少女シリカに近づいてゆくのをスーツの男どもは見届ける。
白い髪の少女ウリエルは呼吸を整え、表情も和らげ、できるだけ不安にさせぬため優しくシリカに語りかけていた。
「だいじょうぶ、大丈夫だよりかちゃん。まだ生きてる、ちゃんとッ…生きてるから、りかちゃんは何も…ッわるくないから…!」
そう話しながらゆっくりとシリカを抱きしめ背中をさすっている。
それに応えるかのようにシリカはウリエルを抱きしめ返していく。
刹那 その姿はまるで天から舞い降りた天使と地表を飛び回れる青き鳥が、お互いに幸せを与え合っているように、そう垣間見えた気がした。
少女達はお互いの涙を隠し、不安を慰め合うかのようにぎゅっと力強く、そして壊さぬ様にそっと、気の向くまま抱きしめ合う、その様子を見たならば、そこには2人だけの世界が広がっている様に思えるだろう。
それほどまでに他者を近寄らせぬ雰囲気がそこにはできていた。
そんな少女達をスーツの男どもは誰一人としてその世界に立ち入ろうとはせずにひっそりと動き出す、1人は窓とカーテンを閉めに、1人はお昼が近い事もあってか皆のご飯を取りに、1人は銃弾の後片付けに。
言葉を交わさずとも自然と皆バラバラに行動できる程にスーツの男どもの絆は少女達によってか、いつしか深まっていた。
だが、スーツの三人衆は少女達をよく知っており仲も良いはずなのに、何故か誰一人としてその世界へ立ち入ろうとはしなかった。
もしや、触れ方を分かっている者は誰一人として居なかったのだろう、ただそれだけであった。
その後、昼食を取りに行っていた者が無事生還する頃になれども、少女達の啜り泣く声ばかりが響いているだけでウリエルの発言以降、誰一人として言葉を発する事は無かった。
気が紛れたのかはからずか2人だけの世界をそうぞうするのを辞め、席に着き皆で食べ始めるが恒例のいただきますはなく、初めでであろうスーツの三人衆とともに食べる食卓も食器の音がただ、カンカンと淋しそうに鳴り響くだけである。
全員が食べ終え、食器を片付けて戻ってもなお沈黙が流れるだけであった、普段から陽気な者も、筋肉馬鹿な者も、冷静かつ的確な言動の者も、全員黙り込むだけである。
流石に耐えきれなかったのだろう、スーツの三人衆の1人がポケットを弄り引っ張り出した飴玉を2人の少女にそれぞれ与える。
2人の少女はそれを受け取るとゆっくり口の中に入れコロンコロンと転がしている、少しばかり表情が和らいだ様に見えた。
それを見届けた三人衆は1人を部屋に残し、2人は事態を収めるべく駆け出した。
して、部屋の外ではホウセキ家 分家当主であるホウセキ・ダイヤ様とその御婦人であるホウセキ・ルビー様、御二方に怒鳴られ、暴言の嵐を浴びながらも、豪華な大理石に赤カーペットを敷いている床に頭を減り込ませる勢いで土下座をして居る三人の使用人に、加わるように更に2人の使用人が勢いよく飛び込み着地と同時に土下座をした。
「この度はホウセキシリカ様を唆し、ホウセキダイヤ様、ホウセキルビー様、並びに多数の世界貴族様の奴隷を逃してしまった事を心より深く、深くお詫び申し上げます!!私どもに出来ることならば…否、どんな処罰にも全力でお応えします!どうぞ、何なりとお申し付けくださいませ!!」
5人のうちの誰が言ったであろうか、そんな事などどうでもよかった、ただひたすらに世界貴族の怒りを、我が子であるはずのシリカに向けられる憎悪を、少しでも鎮めたい思いを胸に一致団結していた。
たとえどんな
だがそんな思いもたった一言により砕け散る事になってしまった。
「これは大罪あます、奴隷を逃した罪がお前達で足りるはずないあます、そうでしょうあなた」
「あたりまえだえ、おばえ達を奴隷にしてもおばえ達は乗り心地最悪だえ!なんの特技もないから戦わせて遊ぶことさえもできないえ!そんな珍しくもない人間が、元はただの下々民だったおばえ達が、何故奴隷を逃すように唆したんだえ?!シリカの変な考え方が元だろうえ!」
「ですが~「いつ喋って良いと言ったえ?!」申し訳ありません」
「シリカは生まれた時から変だったあます、何故わちしらは金色の髪なのにシリカは青色なのがおかしいあます」
「ん?ちょっと待つえルビー、わちしのお母様が青色だえ、わちしの妹も青色だえ、忘れてたのかえ?」
「あら、そうであますね、あまりにも青色が憎くて忘れていたあます」
「ならしょうがないえ、それはともかくおばえ達は世話係を辞めろえ、辞めた後でもシリカには近づけさせないえ、それと選ぶえ、一週間飯抜きのガリガリ奴隷か、生きたまま解剖か、悪魔のみを食べて海水漬けになったり戦うか、サメのいる水槽で泳ぐか、好きなものを選ばせてやるえ、感謝するえ、わちしは優しいだろうえ?」
「はい、私ども下々民に選ばせていただけるなんて光栄ですが、好きに決めてもらっても構いません」
そう宣言したスーツの五人衆は皆お互いに一瞬目配りをしていたが二人の天竜人は気がつかなかったようだ。
「あと、忘れてたがここに居ないもう一匹の世話係も同じだえ、伝えろえ」
それを言ったら用は済んだかのか、はたまた叱る為なのかシリカの部屋へ 歩いて 向かっていった。
その後二人の親の一人娘をきつく叱る声が、窓から覗いてた黒い鳥も驚いて飛び立つ程、城に響き渡った。
その夜皆が寝静まった頃、シリカの世話係をしていた者達は皆こっそりと身支度をし、監視に怪しまれぬようひっそりと城を出て冬気候の中森へ逃げ自然に紛れたそうな。
カーカーと全てをひっそりと窓から見ていたものが鳴いた。
だが一人残るものがいた、その名もドールというものである。
皆で逃げ出すより一人は残ったほうが良いと判断したのだろう、曰くシリカ様はどうなるか、皆で逃げ出したらシリカ様に全て向けられるのではないか、捜索や関係のなかった名も碌に知らない同僚に危害が及ぶのではないか、などと不安は尽きなかったからである。
それにドールは立候補したようだ、その時こう言って他五名を納得させた。
「我輩は体力だけが自慢でごわす、あまり賢くない我輩よりも頼りになれる皆が逃げて欲しいゆえ、我輩は此処に残るでごわす。我輩も姫君に恩はある、それに一度始めたのならば最後まで貫き通す、それが我輩の信念でごわす」
その発言時にも皆涙し、逃げ出した今も改めて涙を流したそうな。
閑話休題
少し時は遡り夕食後眠りに着く前に、それは使用人の手によりシリカの父の元に届いた。
「ほう、聖地マリージョア襲撃事件の主犯であるフィッシャータイガーを逃したシリカをパンゲア城に連れて来いと、この手紙本当かえ?」
「はい、間違いありません、ほら手紙の下の方に印があります」
「何故こんな事を言うのがわからんが、こんな不出来な娘でよければいくらでもくれてやろうえ、すぐにでも向かわせろえ」
「勿論です、ですが明日の朝連れて来るよう書かれていますので、明日までに準備致しましょう」
「本当だえ、まあ良いえシリカが居なくなるのなら」
そうして興味を失った紙ははらりと床に舞い落ちてゆく。
もしほんの少しでも良心を持ち合わせていたのならば机に置いていたであろう。
まだ6歳の少女には耐え難いんだろうな、きっとすぐ忘れたくて何も書きたくなくなったんだろうなとか色々考えたらこうなりました。
三人称とかもそうですが終わり方をどうすれば良いのか日記以外は毎回迷います、会話でプツっと切るか情景か心情描写か、難しいですね。