そこのはご理解ください。では四話目です、どうぞ
千冬姉に2人の仲を認めてもらってから少しの月日がたった。
その間、俺は更識家の皆さんから完全に家族の一員としてお世話になっていた。
当然、簪と刀奈さんとの愛は育んでいるし、毎日が楽しい日々だ。
夏休みに入った時は受験生ともあり、勉強漬けだったが息抜きにプールに行ったり、花火大会に行ったりした。
プールの時は2人の水着姿にドキドキしながら楽しく遊んだり、ちょっとしたパプニングもあったりしたがいい思い出だ。
花火大会には浴衣姿にまた違った魅力的な姿にみとれいたし、花火で彩る2人の横顔に思わず、綺麗だと呟いて2人を頬を紅く染めたりして有意義な時間を過ごした。
そんなこんなであっという間に夏休みが終わり、秋も深まった頃、俺はある問題に悩まされる事になった。
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「虚さん、本音ちょっといいですか?」
「何でしょうか?」
「な〜に〜?」
「相談したい事があるんです。いいですか?」
「ええ、いいですよ」
「いいよ〜」
ちょうどIS学園から帰宅していた虚さんと本音を捕まえて俺の悩みを聞いて貰う事にした。
「実は楯無さんと簪と付き合ってから一年が経つので何か記念にプレゼントをと思ったのですがなかなかいい案がなくて………何かありませんか?」
そう俺の悩みとは2人と恋人になって一年目の記念に何かプレゼントをしようと意気込んだがいざ買おうと思っても何をプレゼントしようか迷ってしまいに今にいたる訳だ。
「なるほど、そういう事ですか……」
「ええ、何かないですか?」
「はい、は〜い〜。いっちーがお嬢様とかんちゃんに手料理を振る舞えばいいと思うよ。いっちーの料理美味しいし〜」
「いや、それじゃダメだろ………」
「確かに喜ぶかもしれないけど形には残らないわよ………それで大喜びなのは本音みたいな食い気の子だけよ……」
本音の的外れな意見に俺と虚さんは脱力感に襲われた…………。
そのせいかわからないが結局、この相談は解決出来ずに終わってしまった。
「す、すみません。たいした力になれなくて……」
「い、いえ、いいんですよ。俺も話して楽になれましたからありがたいです」
申し訳なさそうにペコペコと頭を下げる虚さんに萎縮してしまい慌ててフォローした。
「でも本当に一夏さんには感謝しているんですよ。お嬢様と簪様との仲を修復してくれたのですから」
「そうだったんですか?」
「ええ、実は―」
虚さんから俺が更識家に来るまでの2人の様子を話してくれた。
更識家は特殊な家系の為、どうしても比べられてしまう。
それも次の“楯無”を引き継ぐ為には何でもこなすスペシャリストにならなければならず当然刀奈さんは優秀だがそれに少し劣る簪には刀奈さんのおまけ程度しか周りは思っておらず。
そのせいで簪は嫌な気持ちになっていた。
その事に心を痛めた刀奈さんは簪に慰めの言葉を掛けようにも周囲の目があり中々上手くいかず、姉妹の仲は次第に悪くなる一方だったとの事。
それを俺が更識家にやって来たの機にすっかり冷えきった仲の姉妹は俺の事をきっかけにして話し合って元に戻ったらしい。
虚さんから見れば俺は2人の仲を元に戻してくれた救世主みたいな感じだと言ってくれたがちょっと照れくさかったな。
とりあえず、虚さんと本音に感謝しつつ俺は悩みに悩んだ末にお揃いのペンダントを買う事にした。
リングは流石に早いし、ブレスレットも悪くないなと思っていたがたまたま店を回っているとちょうど水色のペンダントが目に着いたので予算と相談の上に購入した。
そのプレゼントは2人と一緒のデートの時に渡したら喜んで受け取ってくれたので良かったが嬉しさのあまり感極まって人目を気にせずにキスしてきてちょっと恥ずかしかったのは内緒だ。
――――――――――――
12月になり受験生である俺は図書館で受験勉強を終らせた帰りだ。
今日はクリスマスイヴ街は賑わいカップルが目立つが俺は構わずに家を目指す。
いつもと違い今日は1人で過ごす。しかも間が悪い事に簪と刀奈さんは家の用事があるから無理との事だ………。
今日は1人か………さ、寂しくないぞ!………やっぱり無理でした………はあ……人恋しいな……。
ちょっと傷心気味で家に着き鍵を開けて扉を開けると。
「「メリークリスマス!!」」
パン!パ―ン!!
クラッカーの鳴ると共に現れたのは―
「簪!?刀奈さん!?」
ミニスカサンタの格好をした俺の恋人達がいました。
「えっ?えっ?今日は来れないって言ってなかっけ?」
「今日は大丈夫よ。一夏君を驚かそうとしてちょっと騙しちゃった」
と茶目っ気たっぷりに言う刀奈さん。
「ご、ごめんね一夏。私も喜んで貰いたくてお姉ちゃんと一緒にやったの」
と申し訳なさそうにして俺に謝る簪。
「そ、そうでしたか………でも料理とか用意してないですよ」
「それも大丈夫よ。一夏君の家に来る前に買い物してるし、今日は泊まるって言ったからゆっくり過ごせるわよ」
「は、はあ……」
2人に連れられるまま家に入ってみると刀奈さんが言った通りに2人分のバックが置いてありました。
「さっ、今日は楽しみましょう」
「うん。一夏も楽しもうね」
「ああ、もちろんだ」
俺達はクリスマスパーティーを開き大いに楽しみ、そして就寝となる訳だが俺は2人の為に客間を使う用に言ったが俺の部屋で寝たいとの希望でベッドでは狭いので床に布団を敷いて寝る事にした訳だが………。
どうにも眠れない………。
いつもなら2人のぬくもりを感じて安眠出来るが今日は違っていた。
胸がドキドキして目が冴えてしまっていた……。
「一夏……起きてる?」
どうしようかなと思っていると右隣に寝ていた簪から声がかかった。
「起きてるよ……どうかしたか?」
「あのね、一夏にクリスマスプレゼント渡してなかったから今渡そうと思うのいい?」
「へっ?なら電気を」
「それはダメ。このままでおねがい」
簪のクリスマスプレゼントに電気を着けようと体を起こそうとしたが刀奈さんに止められた。
「えっ?電気をつけないとわからないじゃないですか?」
「電気を着けちゃうと恥ずかしいの……」
「恥ずかしいって……クリスマスプレゼントって一体なんだ?」
「そのね……クリスマスプレゼントは……」
「私達よ一夏君」
「はい?」
刀奈さんの言葉に思考が止まった。
「えっ?それって……まさか……」
「そうよ。私達の初めてをあげるの」
「えっ、でも……」
刀奈さんの言葉に思わず戸惑いを隠せなかった………。
確かにそういう雰囲気になる事は多々あったがまだ俺達は子供だし、一人前にもなってないのにどうかなと思ったり、がっついて嫌われたりしたらどうしようとの葛藤があったりしたが大抵キスで満足してたからな。
「うん。わかってる一夏が私達の事を大事にしてくれるのは嬉しいよ。でもね……」
「時々不安になるのよ。だっていつもハグやキス止まりでしょ。私達に魅力がないのかなって思ったり、もしかしたら他に好きな人が出来たのかなって………ね」
「そんな……俺は……」
「だからね、今日こそ私達の初めてを一夏君にあげようって決めたのだからね……」
「……私達の身も心も一夏の物にして……」
そうして潤んだ瞳で俺を見詰める簪と刀奈さん。
その光景を見て“もう逃げられないな”と“恥をかかせないようにしないとな”との気持ちが俺に覚悟を決めさせる。
「わかった………じゃあクリスマスプレゼント頂きます」
俺は体を起こして2人を見詰め手を握りながら言った。
簪と刀奈さんは小さく頷いたの確認してからゆっくりと2人を抱きしめて情事に展開し、こうして俺達は深い仲になった。
――――――――――――
一夏の試験当日
「う〜」
IS学園の生徒会室にて楯無は椅子に座ったままそわそわして落ち着かなかった。
「お嬢様、落ち着いてください」
「だって〜、心配なんだもん〜」
虚の注意に耳を傾けるも落ち着けない様子の楯無。
(一夏さんが試験とはいえお嬢様が心配しても変わらないのですが………仕方ないですね………)
楯無の様子を見てこっそりため息を吐く虚。
想い人の事でここまで変わるのだから、正直迷惑でもあったが羨ましくもあった。
「あら?何かしら?」
携帯からメロディーが流れ
「はい。更識です……はい…、はい…、えっ?どういう事ですか?」
「お嬢様?」
話の内容に訝しげな表情に変わる楯無に虚は思わず首を傾げた。
「は、はい……わかりました……それでは失礼します」
話の内容に動揺しつつも会話を終わらせた。
「ど、どうしよう虚ちゃん……」
携帯を切った途端、楯無はオロオロとしだした。
「ど、どうしましたお嬢様?」
「い、一夏君が…、一夏君が…」
「い、一夏さんがどうしました?」
顔面蒼白で慌てる楯無をみて虚は顔を強張られせた。
まさか一夏の身に何かあったのかと思い、もしかしたらと最悪の事態を覚悟したがしかし―
「一夏君がISを動かしたって………」
「はい?えっと…」
予想していた事よりも全く違っていた展開に唖然とした声を出し考えだす虚。
ISは確か女性にしか動かせないはず………それを一夏が動かした。
一夏は男、つまり世界初の男性操縦者になる訳だから。
「ええ――――――っ!?」
虚は事態をようやく理解し、思わず声を上げた。
こうして一夏を含めた更識勢はIS学園に舞台が移るのであった。
タイトルの件はある程度のメドがたちましたの次の話の時に書きます。
感想欄に書いて頂きありがとうございます。
次回はIS学園編に突入です