織斑一夏の恋物語   作:夜光華

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お待たせしました。

最後のイチャイチャ加減に難しさが……。

ではどうぞ


第9話

学食に到着し、俺と本音はそれぞれ食券を買い、カウンターに渡して注文した食事を手に空いているテーブルに座った。

 

「会長達まだ来てないね〜」

 

「そうだな、少し早く来すぎたか?」

 

そう俺達はクラス代表決定戦の為の対策を話し合う為に学食に集まって昼食を食べながらしようと決めていたのでとりあえず合流しようとしていたがまだ来てないみたいだな。

 

「とりあえず少し待つか、よほどの事がない限り、必ず来るさ」

 

「そだね〜、何かあれば連絡してくるね〜」

 

とお互いに納得して料理に手を着けずに本音と対策を話していると。

 

「あー、ゴホン、ゴホン。ちょっとここいいか?」

 

誰かの声が聞こえたが俺と本音は対戦相手のISについて集まっている情報を話しているので気にしない。

 

「一夏聞いているか?おい?」

 

何だろう聞いた事がある声だな?でも気にしない。

 

「一夏―――!!」

 

「うわぁ!?」

 

大声を聞いて思わず、声をあげてしまった。

 

だ、誰だ?非常識なやつは?

 

後ろを振り返ると

 

「し、篠ノ之さん………」

 

箒がトレーを持って立っていたしかも不機嫌な顔をしているので正直マズイ。

 

「な、何か用か?」

 

「一緒に食べていいか?構わないだろ幼なじみなんだからな」

 

と俺の返事を待たずにドカッという音をたてて隣に座った。

 

はあ……勘弁してくれよ……。

 

内心ため息をはきながら、隣に座る幼なじみから気付かれないように少しだけ離れた。

 

本音を見ると箒の態度に少しだけ唖然とした表情に変わったのが確認できた。

 

「それでどうするつもりだ?」

 

「何が?」

 

突然箒が話しかけきたので俺は訳がわからずに聞き返した。

 

「クラス代表決定戦の事だ。お前は初心者なのだろう?勝ち目はあるのか?」

 

「まあ、ある程度の対策はたててるし。そう簡単に負けるつもりはないな」

 

「何だその返事は?男なら絶対勝つ!くらいの気持ちはないのか!?」

 

「そう言われてもな……」

 

箒の言葉にいまいちピンと来なかった。

 

男ならがなんだよ!?お前の考えを俺に押し付けるなよ!!と言いたいがいかんせん至近距離の為、反撃が怖くて言えません………。

 

すっかりトラウマレベルだなこれは…………。

 

「ねえ。君って噂の子でしょ?」

 

箒に対してヘタレてる俺にいきなり、隣から女子に話しかけられる。見ると三年生のようだった。

 

リボンの色が違う。一年は青、二年は黄色、三年は赤だ。

 

よく考えると全学年の知り合いがいるからよくわかってるよな。

 

「まあ、たぶん」

 

俺が返事をすると、先輩は隣の席にかけた。

 

「代表候補生の子と勝負するって聞いたけど、ほんと?」

 

「はい、そうです。情報早いですね……」

 

女子校だから噂の伝わりはかなり早いのかな?だとしたら正直うかつな行動はとれないな。

 

「でも君、素人だよね?IS稼働時間いくつくらい?」

 

「えっと……一時間くらいですかね」

 

「それじゃあ無理よ。ISって稼働時間がものをいうの。その対戦相手、代表候補生なんでしょ?だったら軽く300時間はやってるわよ」

 

「確かに……」

 

先輩の言葉に俺は同意した。ISを知らなかったらすごいのかわからない状態だったし、ISについてある程度の理解があるからすごいと感じた。

 

そうなると対策をもっと練らないとな。

 

「でさ、私が教えてあげよっか?ISについて」

 

と身を寄せてくる先輩に正直困った。すでに簪と刀奈さんと本音と虚さんからISについて教わっているので間に合っている。

 

がしかし、ここで下手に断れば何かしらのデメリットが生じる恐れがあるからだ。

 

出来れば穏便に済ませたいところだが―。

 

「結構です。私が教えることになっていますので」

 

とここで今まで黙っていた箒が口を開き、とんでもない事を言い出した。

 

俺、そんな事頼んだ覚えはないよな!?

 

「あなたも一年でしょ?私の方がうまく教えられると思うなぁ」

 

「……私は、篠ノ之束の妹ですから」

 

更にとんでもない事を言い出した。

 

ここで束さんの名前を出すなよ!良くも悪くもこの名前は力を発揮するな……。

 

「篠ノ之って――ええ!?」

 

先輩はここぞとばかりに驚いた。そりゃあ、ISを作った人ね妹が目の前にいればね……。

 

「ですので、結構です」

 

「そ、そう。それなら仕方ないわね………」

 

と先輩はそそくさと退散してしまった。まあ、箒のおかげでトラブルにならずに済んだ訳だが感謝はしていない。全然頼んでない上に俺の了解もなく勝手に言ってしまったからだ。

 

「なんだ?」

 

「いや、ISとクラス代表決定戦についてはもう間に合ってるぞ」

 

「何だと!どういう事だ!!」

 

俺の発言を聞いて箒はガタンと音をあげて立ち上がる。

 

「すでに教えてくれる人に頼んであるから、だから篠ノ之さんには悪いけどお断りさせてもらうよ」

 

「なっ!?」

 

正直言って箒に教えて貰う理由はない。

 

何故かって?教え方が下手過ぎるからだ。

 

何でもかんでも擬音祭りで本当にわからない。剣道をやっていた時にその事を深く感じていた。

 

それにISが原因で不遇な目に合っているのに人に教えられる知識がある訳がない。

 

とここまでが建前で本当は箒と一緒に居たくないのが心の底からの本音だ。

 

「よし本音、クラス代表決定戦の話の続きをしよう」

 

「いいよ〜」

 

「ちょっと待て!私を無視するな!!」

 

箒は無視して、俺達は対策案を再開した。そろそろ刀奈さん達が来るはずなんだけどまだかな?

 

本音と真剣に話し合っていると

 

「一夏ぁ――――――っ!!」

 

「ゲッ!?」

 

相手にして貰えなかったのが頭に来たのかどこからか取り出した竹刀を俺に目掛けて振り下ろそうとしていた。

 

竹刀をかわそうにも座っている為動けない、無理に避ければ本音に危害がくる可能性もある、仕方ない受け止めるか………。

 

俺は目を閉じてやってくるであろう痛みに備えた。

 

…………?

 

あれ?痛みがこない?

 

いつまでも衝撃がこないので俺は恐る恐る目を開けると

 

「まったく、危ないわね……」

 

刀奈さんが呆れた表情をしながら立っていた。どうやら俺を守ってくれたみたいだ。

 

「竹刀は暴力を振るう道具じゃないわよ」

 

よく見ると意識を刈り取ったのか箒は床にうつ伏せの状態で倒れていた。

 

「一夏大丈夫?」

 

心配そうにして俺の様子を伺う簪。

 

「ああ、大丈夫だ。それから助かりました楯無さん」

 

「どういたしまして」

 

俺が感謝すると刀奈さんは嬉しそうに返事をした。

 

その後、ちょっと遅れて虚さんがやって来て皆で昼食を取る事となった。

 

箒?千冬姉に頼んで連れて行ってもらったから心配はない。

 

今頃は、説教を受けているだろうな………。

 

――――――――――――

 

「じゃあ今日からISの特訓を始めるわよ」

 

と元気よく刀奈さんが宣言した。

 

これからクラス代表決定戦まで俺にISの特訓を組んでくれた。

 

内訳としては簪と刀奈さんがISの実技について教えて、虚さんは対戦相手であるセシリアのISについての情報や対策、初心者である俺に出来る作戦を考えてくれる。本音は記録と身の回りのサポートを担当する事になった。

 

「それじゃあISに慣れる事から始めましょうか」

 

と訓練機の『打鉄』を用意してもらった。本来なら訓練機は予約制で一杯なのを交渉して譲ってもらった。とりあえず千冬姉の写真を手に交換条件にしたらあっさりと成立したのだった。

 

ちなみにこの件は千冬姉からあらかじめ許可を取っている。出していい写真とダメなのを確認してもらってから交渉の材料としているので問題なし。

 

「まずは準備体操からね」

 

と今日は刀奈さんが最初に指導してくれる訳だが、俺としては正直、目のやり場に困る………。

 

ISスーツ姿の刀奈さんが妙に艶かしいのだ。まあプロポーションがいいのもあるが出るとこ出てるし引っ込むところはしまっている。

 

それに恋人効果もあってドキドキしている、しかし教えてもらっている側としては邪な気持ちで受けてはいけないが正直キツイな……。

 

「もうっ、一夏君聞いてる?」

 

「えっ?は、はい!」

 

 

刀奈さんの声に反応して慌てて返事を返した。

 

「大丈夫?調子が悪いんならやめる?」

 

「いえ、大丈夫です」

 

「でも顔が紅いわよ。熱でもあるの?」

 

そういい手のひらを俺の額に当てて熱を測っていた。

 

「熱はないみたいね。本当に大丈夫?」

 

「大丈夫です。ただ…」

 

「だだ?」

 

「刀奈さんの格好に目のやり場に困ります」

 

「もうっ!何言ってるのよ!」

 

と自分の身体を抱き締めて恥ずかしがる刀奈さん。

 

「すでに私の全部見せてるじゃない」

 

「それでもですよ。刀奈さん艶っぽいし、それに凄く綺麗です……」

 

「一夏君……」

 

「刀奈さん…」

 

お互いにドキドキしながら見詰めながらこのままキスをしようとしたその時―。

 

「かいちょ〜、いっち〜そろそろ始めないと時間なくなるよ〜」

 

「「はっ!」」

 

 

本音の声に俺と刀奈さんは我に帰り、用意してくれた訓練機に乗り特訓を開始した。

 

ちなみに簪とも同じように見つめあってしまい本音に言われて我に帰るという事をやってしまったがISの稼働についてだいぶ慣れてきた。

 

この6日間の特訓で少しだけ自信を着けた気がする。

 

その間箒はというと学食で暴れた罰でクラス代表が決まるまで千冬姉と山田先生の手伝いを命じられた為絡んでくる事なかった。

 

こうしてクラス代表決定戦当日になった。




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