姉と友人を攻略しちゃったみほちゃんの話   作:グレート・G

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最終話の投稿、週一本投稿というのを破った結果がこれだよ!


姉と友人を攻略しちゃったみほちゃんの話、終

「・・・・・・」

「「・・・・・・」」

 

むすっとした顔でそっぽを向いているみほの前で、まほとエリカはそろって正座していた。

みほの「私怒ってます」という雰囲気に呑まれたのか、まほとエリカは何も言えない。

それだけではなく、その体からは何かオーラのような物が立ち上っている様に二人には見えた。

 

(おい、エリカ)

(何ですか、隊長)

(みほがああなると長いぞ)

(・・・・・・怒りを納めさせる方法は?)

(ボコのぬいぐるみを買って与える、とかか?)

(知らないんですか!? 姉妹でしょうに!)

(あそこまで怒っているのは見た事ないんだ、しょうがないだろう!)

 

そう言うと、まほとエリカはそろって肩を落とした。

みほはボコの大きなぬいぐるみを抱えてそっぽを向き続けている。

その姿は、みほに惚れ込んでしまっている二人からすれば大変に愛おしい姿ではあるのだが。

 

「あの、みほ? 黙っていられると私達どうすることも出来ないんだけど?」

「そ、そうだ。 私達に何か不満でもあったか? なら遠慮なく言ってくれていいんだぞ?」

「・・・・・・ホントに?」

 

エリカとまほの言葉に、ピクリと反応して返すみほ。

正面に向き直って二人の顔をじっと見つめるみほの目には、ありありと怒りの感情が見て取れる。

余り怒らないみほの怒りの感情を身に受け、気持ちで後ずさる二人。

そんな二人をしり目に、みほは自身の怒りを二人にぶつける為に口を開いた。

 

ケース1、西住まほの場合

 

「ひゃっ!? お姉ちゃん、何をっ!?」

「みほ、今はまほと呼べ」

「あんっ!?」

 

まほはみほの服に手を入れ、たわわに実ってきた胸を揉んでいた。

それだけではなく、首筋には甘噛みを行いみほの感度を高めてゆく。

学園艦の寄港地が重なった土曜日の事、いつものようにまほはみほの元に訪れていた。

そして、みほを抱くための下準備に取り掛かっていたのである。

 

「待って、まほっ! このままだと危ないからっ!」

「ん、それもそうか」

 

みほの胸を揉みしだく手を止めずに、甘噛みを止めたまほ。

視線の先には、包丁とジャガイモやニンジン等の材料そしてカレールーがある。

みほが、まほの為にカレーを作ろうとしていたことは誰の目から見ても明らかな事であった。

 

「なんで、んっ、そんなに我慢が出来なくなっちゃったの?」

「すまん、みほのエプロン姿を見ていたらつい、ムラムラと来てしまってな・・・・・・」

 

材料を切ることを諦めたみほは、ソファに戻るとまほに後ろから抱きしめられるような形で座った。

座ったと同時に、まほはそんな彼女の胸を弄び始める。

 

「ん、はっ、あぁっ、まほぉ、やめっ、お姉ちゃ」

「今は、まほと呼べと言っただろう?」

 

こんなみほには、お仕置きが必要だな。

そう言ってまほは、みほの胸だけではなく、下にまで手を伸ばした。

 

「ひぁあっ!?」

「ほう、みほの感度は良好なようだな」

「待ってお姉ちゃん、そこはっ!?」

「いや、駄目だ・・・・・・可愛すぎるみほがいけない」

 

そう言ってまほはみほのスカートの中に手を入れ――――――。

 

「まほ、はぁ、はぁ、流石にもう、止めよ、ね、ご飯作れなんぷっ!?」

「ん、ぷはぁっ・・・・・・いや、いい。 それよりも一秒でも長くみほを味わいたい」

「ふぐっ、ん、ぷぁっ」

「どうしたみほ、私の指をそんなにしゃぶって・・・・・・もう我慢が出来ないか?」

(早く、早く終わって・・・・・・あうう)

「・・・・・・そう簡単には終わらせないさ、みほ」

「んむぅっ!?」

 

みほはこの後、まほの手により10回の絶頂を迎えることになった。

 

「・・・・・・次の日、体が全然動かなくて大変だったんだよ?」

「隊長、流石にやり過ぎじゃありませんか?」

「・・・・・・そうか?」

「そうか、じゃなくてそうなの!」

 

みほから、まほとの一部始終を聞いたエリカは、呆れたようにまほに意見する。

そんなエリカの言葉に、みほも勢いよく同意した。

要するに、学園艦が寄港した日、ほぼすべての頻度でまほはみほを抱く。

ただ、その回数が多くみほは絶頂しっぱなしにされてしまう為、体力が持たないという事であった。

 

「だがなエリカ、みほを抱いたお前ならわかると思うが」

「何でしょうか?」

「一度抱くともう病みつきだぞ、みほは」

「まあ、それには同意しますが」

「そんな同意しないでッ!」

 

まほの言葉に頷くエリカ。

そんな二人に対して、みほは持っていたボコを投げつけた。

もっとも、二人には容易く受け止められてしまったが。

 

「みほ、いきなりぬいぐるみを投げつけるものではないわ」

「そうよ、危ないじゃない」

「うぅ、納得がいかない・・・・・・」

正論を述べてくる二人に、みほは唸る。

そんなみほを横目に、エリカがまほに対して口を開く。

 

「とは言え、そんなにもみほを求めすぎるのであれば、いっそみほ断ちをしてみるのもいいのではないでしょうか?」

「そんな事が出来ると思っているのか?」

「出来るとか出来ないじゃなくて、やるしかないでしょう」

「それじゃあエリカさんも私断ちして!」

「・・・・・・えっ!?」

 

いきなり割り込んできたみほの言葉に半ばショックを受けたエリカ。

 

(こんなに強く主張するなんてよっぽどなのね)

(私そんなに強引にやった覚えは・・・・・・あるわ)

 

まほはみほの言葉に目を丸くして驚き、エリカは顔を青くして天を仰いだ。

そんな二人を無視するかのように、みほはエリカとの行為に関して口を開いた。

 

ケース2、逸見エリカの場合

 

次期隊長に就任したエリカは、よくみほの元を訪ねるようになった。

エリカ自身誰かに次期隊長としての不安を打ち明けたかったのだ。

みほ自身もそれについては何ら拒否する事は無い。

むしろオープンですらあった。

過去のわだかまりが解かれ、かつての友人とまたよりを戻すことが出来たのだ、みほの心中はとても穏やかだ。

エリカにとっても、なんだか黒森峰で同室だった頃を思い出して照れくさくなってしまう。

あの時とは居場所も立場も違うというのに。

そんなみほだが、困ったことがある。

それは、エリカが来ると決まって行為に及んでしまうという事。

 

「ね、エリカさん・・・・・・キスマーク付けるのもう止めよ、ね?」

「・・・・・・嫌よ、私の気が済むまで付けさせてもらうわ」

「あうぅ」

 

みほとエリカはお互い下着姿だった。

エリカは、みほの事をベッドに押し倒してその柔肌にキスマークを付けている真っ最中である。

 

「あ、あのっ」

「なによ」

「なんでそんなに不機嫌になっちゃったのか・・・・・・理由が聞きたくて」

「・・・・・・それは」

 

そう、エリカは不機嫌真っただ中にあった。

それは、みほの服を脱がしたときに見つけたキスマークが原因であった。

 

「みほ」

「な、なに?」

「まほさんに抱かれたでしょ」

「なっ、なんで!?」

「キスマークが残ってた」

 

みほの胸の近くにあったそれを付けることが出来るのは、エリカが知る限り一人しかいない。

自分が抱く前日に、別の女に抱かれていた事を知ったエリカは、嫉妬と独占欲を爆発させてしまう。

そして、今の状況になっているのである。

 

「あの、その、エリカさん、これは・・・・・・」

「黙って」

「へうぅ」

 

みほの言い訳を一刀両断すると、エリカはまたみほの体にキスマークを付ける行為に移った。

 

「あら、みほ」

「ふぇ?」

「貴女感じてるの?」

「なっ!?」

「でも下が湿ってるわよ?」

「ひゃん!?」

 

するり、と下着に手をやるエリカ。

触って見れば、みほの下着は湿り気を帯びている。

 

「こんなに感じてくれて、嬉しいわ」

「・・・・・・目が笑ってないよ、エリカさん」

「ええ、そうね。 こんな姿をまほさんにも見せていたんだって思うと正直嫉妬しか湧かないわ」

「そっ、それは私のせいじゃ、んむぅっ!?」

「ちゅっ、そんな事を言う口にはお仕置きよ、みほ」

 

そう言うと、エリカはみほに深く口づけた。

お互いの唇と舌を貪るような、強引なキス。

流石に息が続かなくなったのか、エリカはみほから顔を離す。

その顔は、まるで獲物を喰らう肉食獣のような、そんな笑みを浮かべていた。

 

「悪いけど、優しくなんてできそうにないわ」

 

そう言うとエリカはみほの下着に手を伸ばし―――――――。

 

その後、みほは11回の絶頂を迎えるのであった。

 

「ちょっと待て、11回もしたのかエリカ」

「ええ、そうですが何か?」

「協定違反じゃないか!」

「初めに『お互いのみほに会う時間が短い時は性行為禁止』を破ったのはまほさんでしょうが!」

「それでも『みほの負担を考えて絶頂させる回数は10回を限度とする』という取り決めをしただろうに!」

「もう、止めて、お願いだから・・・・・・うぅっ」

「「!?」」

 

大きな瞳に涙を浮かべながら、みほは二人を制止する。

愛しい人の涙ながらの制止の声は、ヒートアップ寸前だった二人を黙らせるのにすさまじい威力であった。

「あの、みほ?」

「ぐすっ」

「えっと、その、みほ・・・・・・ごめんね?」

「うぅ」

 

ボロボロと涙をこぼして泣き出してしまったみほを前にして、エリカもまほも涙を止める手段を持ち合わせていなかった。

 

「だって二人とも、ひっく、私の事なんかどうでもいいみたいに、抱くことだけに夢中になって、ぐすっ、それでッ・・・・・・」

「「・・・・・・」」

 

みほの言葉に茫然自失となる二人。

二人は確かにみほの事を愛しているし、その行為自体もみほへの愛情からくるものであった。

しかし、当のみほ本人がそのように考えていなければそれは独りよがりに過ぎない。

 

「みほ、すまない。 何ならみほをもう抱けなくなっても構わない」

「貴女が愛しい事を忘れて、ただ貪るだけだった私達の責任だもの」

 

重々しく口を開くまほとエリカ。

彼女達はみほに自分達の所有痕を刻みつけることに夢中になっていた事にようやく気が付いたのだ。

彼女達の言葉に、一切の嘘や偽りはない。

 

「違うの・・・・・・そうじゃないの」

「「?」」

「二人に抱かれるたびに、どんどん自分がエッチになっていくようで・・・・・・怖かったの」

「「・・・・・・」」

「でもね、二人に抱かれたがっている自分がいる事も本当なの」

「「・・・・・・」」

だから、ね。

 

今夜は優しくしてほしいな。

 

先程の泣き顔から一転、顔を羞恥で赤くして、しかし、期待する言葉。

だが、二人にはみほを抱くことへの戸惑いがあった。

もし、彼女を傷つけてしまったら。

もし、彼女をまた泣かせてしまったら。

もし・・・・・・彼女の体にまた歯止めが利かなくなったら。

 

「みほ、そう言ってくれるのは嬉しいが・・・・・・」

「そうよ、私達・・・・・・歯止めが利かなくなるかもしれないわよ?」

「大丈夫だよ、二人なら・・・・・・ううん、二人だからこそかな」

「「?」」

 

なぞかけのようなみほの言葉に不思議がる二人。

そんな二人に、みほは笑いかけながら言った。

 

「二人になら、滅茶苦茶にされてもいいって思っちゃったの」

 

だからお願い、私を滅茶苦茶にして。

みほの言葉にまほもエリカも覚悟を決めた表情になる。

 

「約束するよ、みほ・・・・・・絶対に優しくする」

そう言うとまほは、みほの上着に改めて手をかけた。

「もし辛かったらきちんと言いなさいよ」

エリカはそう言いながら、みほの下着に手をかける。

 

「いいよ・・・・・・きて、二人とも」

 

みほの表情は、泣き顔から一転、どこまでも淫靡な表情になっていた。

服装を全て脱がした後、露わになったみほの体に息を呑むまほとエリカ。

何度も抱いた体だというのに、どうしてこうも美しいのか、と二人は同じことを考えていた。

 

――――――――

 

全てが終わった後、みほ、まほ、エリカは三人で眠っていた。

ベッドには三人入らない為、床に布団を敷いて寝ている。

行為に及び、疲れ切ったのか泥のように眠るみほ。

それに対して、まほとエリカは幾分以上の余裕があった。

 

「みほ・・・・・・本当は私達が堕とされるはずだったんだがな」

「まほさん、またあの本の話ですか?」

「いや、なに、あの本がすべての始まりだっただろう?」

「まあ、そうですが」

 

だが今や、とまほはみほの髪を撫でながら続ける。

 

「堕とされたのはみほの方・・・・・・そんな気がするんだ」

「私達が堕とす側に、ですか」

 

話を合わせながら、みほのお腹をさするエリカ。

片方の手はみほが握っており、二人は空いた手でみほを撫でさすっている。

 

「んぅ・・・・・・」

「あら、起こしちゃったかしら?」

「む、それはいけない」

 

薄目を開けて起きそうになるみほを案ずるエリカとまほ。

そんな二人の心配をよそに、みほは目を開ける。

尤も、性行為の代償か、かなり疲れているらしく視線は別の所を彷徨ってるが。

 

「ほら、みほ・・・・・・疲れているだろう、もう少しお休み」

「そうよ、貴女はもう少し寝てなさい」

「お姉ちゃん・・・・・・エリカさん・・・・・・」

 

優しく、まるで幼子に対しするように二人はみほに言う。

そんな二人に、みほは無意識のうちにほにゃりと微笑んだ。

 

「お姉ちゃん、エリカさん」

「どうした、みほ」

「どうしたの、みほ」

「えへへ、二人とも大好き」

「「っ!?」」

 

みほからの不意打ちに近い言葉に、顔を赤らめる二人。

その後、またしても眠りについたみほを見ながら、二人は顔を赤らめたままだ。

 

「エリカ」

「何でしょうか、まほさん」

「前言撤回だ、どうやら堕とされたのは我々の方らしい」

「全面的に同意させていただきます」

 

潜在的な主導権は、恐らくずっとみほにあるのだろう。

二人はそう思いながら、ふと瞼が重くなってきていることに気が付いた。

 

「エリカ、私はもう眠ろうと思うが・・・・・・どうだ?」

「そうですね、私も疲れと眠気が・・・・・・」

「ふふっ、おやすみエリカ」

「ええ、おやすみなさいまほさん」

 

挨拶を交わし、目を閉じる二人。

エリカ、みほ、まほの三人は川の字になって眠った。

 

「二人とも・・・・・・大好き・・・・・・」

 

みほの口から、寝言が漏れる。

そんなみほの口元はふにゃりと笑っていた。

 




これにてこの話は終了となります。
お付き合いいただきました皆様に、お礼申し上げます。
どうも、ありがとうございました。

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