第十魔法科高校の生徒達の(非)日常   作:caose

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 ボードレースについては壬生が出ます。


ボードレースは波乗り

「あ~あ、今度はあの女か。」

 エリカは嫌な顔をしてある女性・・・摩利を見ていた。

 全員が片膝立ちしている中で本人だけが真っすぐ立っていた。

 まさに女王様の様な佇まいである。

 それを見てエリカはこう呟いた。

 「うわ、相変わらず偉そうな女。」

 そう言うと美月が慌てて口を塞ごうとするが周りはそうではなかった。

 飛行船に吊るされている大型ディスプレイに映った彼女が手を振ると・・・

観客席から多くの・・・女性の絶叫が響いた。

 「どうもあの人は女性方に人気のようだな。」

 「まあ、見た目は宝塚だしね。」

 達也と幹比古がその光景を見てそう呟いた。

 確かに中性的なタイプでそう言う感じに見えなくもない。

 『用意』

 突如スピーカーから合図の声が流れた。

 そして空砲が鳴って・・・始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「四校は後ろの水面を爆発させたな。」

 「あれって何?自爆戦術??」

 「どちらかと云やあジェットエンジンだな。」

 達也、エリカ、レオンが揃ってそう呟いた。

 突如の事なので殆どの選手が混乱し始めたが摩利の方は落ち着いていた。

 「ち、ムカつく。」

 「お前本当にあの人の事嫌いなんだな。」

 達也はエリカのつまらなさそうな表情をしているのを見てそう呟いた。

 本来ならば四校はそのエネルギーを生かして初速を速めようと

思っていたようであったが・・・自分も巻き込まれると言うアホナ展開に

なっていた。

 そして摩利はその状況を生かして独走した。

 「あれは多分硬化魔法と移動魔法のマルチキャストだな。」

 達也がそう呟くとレオンがこう聞いた。

 「硬化魔法って何を硬化したんだ?」

 そう聞くと達也はこう説明した。

 「先ずはボードを自分と離れないよに硬化しているんだ。」

 「ふんふん。」

 「あの人は自分とボードがセットとして扱っているんだがそれは常駐じゃない。距離や速さ、コースの変化を計算してやっているんだ。」

 「どうしてか分かるか?」

 「いや?」

 レオンが達也に向けてそう言うと達也はこう答えた。

 「簡単だ。相手が接近された際に魔法を使い分けて勝利するためだ。」

 「敵によっては戦略を変えて対応する。あの人はまさしく戦略家と言っても

良いくらいだ。」

 「はん!性格が悪いだけよ!!」

 エリカは達也の言葉に対してそう言うと達也は幹比古に向けて耳打ちして

こう聞いた。

 「何でエリカの奴あんなにあの人を敵視しているんだ?」

 達也は幼馴染でもあるエリカに向けてそう聞くと幹比古は同じ様に耳打ちして

こう返した。

 「ああ・・・エリカがいないときに話すよ。」

 そう言って試合に集中した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 昼食後、達也達は壬生が参加する試合を見に来た。

 どちらも強豪と言っても良いくらいのメンツであるのだが壬生は

一度深呼吸して・・・スタートの準備に入った。

 そしてスタートすると全員追い付け追い越せと言わんばかりに鬩ぎ合っていたが壬生はそんな中に置いて少し後ろに下がっていた。

 誰もが魔法力の不足なんじゃないかと笑う声が聞こえていたが達也達の方は

違っていた。

 「壬生先輩、如何やら先ずは様子見って所だな。」

 「そう言えば壬生先輩って『クイディッチ』部の方によく来ていたよね?」

 達也の言葉と同時にエリカがそう聞くと達也はこう答えた。

 「あれは相手の距離に応じて空いた場所を確実に攻める特訓だったからな。

先輩たちもそれを知っているから協力していたんだよ。」

 すると幹比古がこう言った。

 「それにあの人簡単だけど精霊についても学んでいたしね。」

 「そうなのか?俺ら登山部にも顔を見せていたぜ?」

 「魔法力の無さを体力でカバーしようとしているんでしょうね?

先輩らしいですね。」

 そしてレオン、美月がそう言った。

 すると壬生に・・・動きが見えた。

 「始まるぞ。」

 達也がそう言ったと同時に前方に見える・・・選手達の隙間を見るや否や即座にその中を斬り裂くかのように割り込んだ。

 『!‼』

 それを見た他の選手はショックを受けるかのように目を見開くが

壬生はスイスイと水の抵抗を受けていないかの様に進んでいった。

 「すげえな壬生先輩。」

 レオンがそう呟くと達也はこう答えた。

 「ああ、あれは簡単だ。ボートに軽量魔法をかけて自分には加重魔法を

かけているんだ。」

 「はあ!?2種類の魔法をドウヤッテよ!!」

 エリカがそう言うと達也はこう説明した。

 「先輩には2種類のCADを持たせてる。本来ならば別の魔法を使えば

相殺しちまうがそれは魔法を同時に使った時だ。俺はそれを何時でも消せるように半分常駐型に作り替えて対応させるって言う作戦を思いついたんだ。

それに相殺する無系統魔法で放出させれたら尚もよしってな。」

 達也の説明を聞いたエリカは呆れ顔でこう言った。

 「ここにも意地の悪い戦略家がいるわね。」

 「「「(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪」」」

 エリカの言葉を聞いてレオン達が揃って頷いた。

 「心外だなおい!」

 達也はその光景を見て抗議するが・・・聞くものは誰もいない。

 其の儘相手を突き放した壬生は・・・1位で予選を通過することに成功した。

 




 次回はスピード・シューティング決勝です。
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