「それでは先ほどの事故について説明いたします。」
とある部屋の一室に於いて達也は新人戦出場選手や先輩方の前に立って
説明を行う事となった。
本来ならば鈴音辺りがやるべきだと思うが検証をしていたのは達也であり
また、これには美月達も関係しているのだ。
「今回の事故についてですが皆様はどう思われますか?」
達也が全員に向けてそう聞くと先ずは壬生がこう答えた。
「どう考えてもミスって問題じゃないわね。準決勝迄いく相手で然も海の七校よ。どう考えてもあんな初歩的なミスをするわけないわね。」
「そうです。ですので映像を多角的身見渡すこととなりました。」
「多角的?」
「そうです。現代魔法と・・・古式魔法両方から見てのです。」
達也はそう言って幹比古と美月を見るとこう続けた。
「では映像を見てください。」
達也はそう言って試合の映像を画面に表示させ、二分割表示となっている。
すると達也はこう説明した。
「一つは普通、もう一つは先ずシュミレーションシステムで割り出された
データと共に見て貰います。」
ではと言って予め入力しておいたシュミレーション映像と同時進行で始めた。
シュミレーション映像では水面の変化における選手の影響を
数式化して現されており事故の瞬間の映像ら辺で『unknown』と出た。
「これが原因か。だがそれが何かなのかだな。」
その映像を見て司が唸っていた。
何せ十校戦の間外部からの魔法干渉における不正防止の為、
対抗魔法に優れた魔法師を大会委員として配置するとともに監視装置が
大量に設置されているのにも関わらずに事故が起こってしまったため
この映像から考えられる可能性ともなれば水中に工作員を配置していると考えた方が妥当だと思うが古式魔法の幹比古目線を含めた上で考えを言おうと思った司は
達也に向けてこう言った。
「続けてくれ。」
「はい、ですから次は幹比古が説明します。」
そう言って達也は離れて代わりに幹比古が前に立った。
「えー、皆さんも知っていると思われますが古式魔法においてですが
精霊魔法を使う事が多々にあります。もしこれがそうであるとするなら
可能性は0ではありません。数時間単位で特定の条件を精霊に覚えさせ、
水面を陥没させることなど造作もありません。」
「この場合でしたら条件は2つ。一つ目の条件は水面上に人間が接近する事、
二つ目は精霊に波、又は渦を発生させるように指示を与える。
たったそれだけです。」
「それはどんだけで可能なんだ。」
「ああ、準備期間だが半月位あれば良いかな。何度か忍び込んで
手筈を整えれば式神で可能なんだけどこの軍の演習場で
そんなに何回も忍び込めれる?」
「そりゃあ無理だな。」
レオンの問いに幹比古は自嘲気味にそう答えた。
何せ軍の演習場に忍び込むなんて自殺行為も良い程だからだ。
そして幹比古はこう続けた。
「まあ正直こんなことやっても無駄なんだけどね。」
「どういう意味だ?」
「こういう意味だよ達也。そんなに時間をかけても無駄なんだ。
精霊は術者のその時の思念の強さに応じて力を発揮するから精々が猫騙し程度。
七校の事が重ならなければ子供の悪戯程度になるけど・・・違うんでしょ?」
幹比古は達也に向けてそう聞くと達也はこう答えた。
「ああ、壬生先輩の話とお前の話を統合するともう一つの可能性が見えた。」
「何?」
「・・・七校の選手のCADに細工する事だ。」
『『『『『!‼!!!』』』』』
それを聞いて全員驚いた。
何せ何故そんな事をするんだとそう思っていると達也はこう続けた。
「この2人は決勝においてはタイムはほぼ同じだったんだ。
となると減速させる起動式を逆の加速にすり替えれば良いだけだ。」
一気に優勝候補を2人も潰せれるんだからなとそう言うと善吉がこう聞いた。
「となると七校の技術スタッフに裏切り者がいるって事か?」
「いや善吉。もう一つあるじゃねえか。」
「?」
「・・・あ!」
鈴音はくじらの言葉を聞いてある事を思い出してこう呟いた。
「・・・大会委員に工作員がいる。」
『『『『『!‼!!!』』』』』』
「大会前に必ず検査があります。もしかしたらその時に・・・!!」
「もしそれが本当ならば七校もその煽りを受けて・・・!!」
クソと壬生は片手を拳で殴るかのように叩くと達也は立ち上がってこう言った。
「これを運営委員に言うのは簡単だが証拠もなく、
然も大会委員が犯人ならば一人だけだとは限らなく何人いるかわからないので
皆さんも気を付けて対応しましょう。」
『おお。』
達也の言葉を聞いて全員が静かにそう答えた。
いったい誰が犯人か分からないが壬生先輩の試合に泥を塗った責任はきっちりと代償を支払ってやると意気込んでいる面々であった。
次回は第4巻からです。