「モノリス・コードの初戦は一校か。チョット厄介だな。」
「ああ、幾ら嘗て買った相手だとしてもだ。気を抜くととんでもないしっぺ返しを喰らう事になるからな。」
善吉とくじらがそう言って試合が始まる会場の映像を見ていた。
岩場が多くある会場で達也達は既にモノリスに集まっていた。
そして達也は作戦を告げた。
「それじゃあ俺は幹比古の遊撃で相手の方向感覚が狂った隙に攻撃するな。」
「ああ、任せてよ。古式魔法と現代魔法を組み合わせた新しい戦術で
アイツらを追い込むよ。」
「それで俺はこいつでってか。」
レオンはそう言って達也が作った試作武器一体型CADを見せつけた。
そして達也は全員に向けてこう言った。
「それじゃあ・・・行くか!」
「「おお!」」
試合開始のブザーが鳴ったと同時に全員が行動した。
一校は全員総力を結集するような感じで突撃していくのに対し先ずは幹比古が
周りに精霊魔法で霧を発生させて周りを覆った。
「これは!?」
「気を緩めるな!ここで負けたら本当に俺達はピンチだぞ!!」
森崎はそう言って慌てているメンバーを注意した。
先の敗北で名誉挽回したいと言う思いで必死で耐えているのだが
霧が多い為に迂闊に動くことが出来なくなってしまっているのだ。
すると・・・目の前で何かが光った瞬間に吐き気が襲われた。
「うぐ・・・!」
「何が・・・!」
「吐き気が・・・!!」
全員そう呟いて倒れるが森崎は何とか耐えようとするも足の膝が笑って
立っているのがやっとの状況であった。
『こちら『山』。足止め成功。』
『了解山、『木凝り』は現在敵領土にあるモノリスを発見。開示する。』
『『猫』も了解って何だこのコードネーム。俺達何かっこつけてんだ?』
『良いじゃないかカッコよくて。』
『そういう問題じゃないと思うんだけどね。こうやって精霊魔法を応用した
通信システムが無ければこう言うこと出来ないと思うって言うのは分かるけど何でコードネーム?』
『こう言うタイプはコードネーム付けたほうがカッコいいんだよ。』
『そんなものかねえ?』
レオンはそう言って札から流れる通信を聞いていた。
これは幹比古の魔法に応用して達也が作った魔法式を幹比古が
調整して作った通信システムなのだ。
これにより媒体は札であるが間違いなく通信できるのだ。
これは精霊における相互通信をベースにしている。
そして・・・。
「勝っちまったって言うか一校ってあんなに弱かったか?」
「十文字がいるアイツらが異常なだけだろうな。早く別の試合見に行こうぜ。」
「さてと、俺達は取敢えず勝ったが最大の相手が今回の試合にいる。」
「ああ、『爆裂』の魔法を使う『一条 将輝』。
通称『クリムゾン・プリンス』。彼は3年前の沖縄侵攻に合わせて新ソ連
(新ソビエト連邦)の佐渡侵攻作戦の時に若干13歳で防衛戦に義勇兵として
参加して新ソ連を破った実戦経験済み(コンバット・プローブン)。」
「それに確か『吉祥寺 真紅郎』って言う同じ13歳で仮説だったつう
『基本コード』の一つを発見して『カーディナル・ジョージ』っつう渾名を
貰っているよなってこれって達也が言ったほうが早い気がするんだが?」
レオンはそう言って達也を見ると達也はこう答えた。
「阿保言うな、あいつについて言うんなら俺は2時間ぶっ通しで言えるぞ。」
「それは勘弁だぜ。」
意味わからない言葉地獄は遠慮するぜとレオンは両手を上げて
降伏するかのようにしていた。
何せ魔法式について達也が彼を知らないはずないのだから。
「この試合で助かると言えば一条が『爆裂』を使えないっていう事だが」
「そう簡単にはいかないだろうね。相手は十師族で然も経験者。
手札が其れだけなんてあり得ないよ。」
「相手どっちまうことがあったらどう対処するんだ達也?」
レオンがそう言って達也を見るが達也は・・・う~~んと唸りながら
頭を抱えていた。
「何も無しかよ。」
「しょうがないって言えばそこまでだけど何とか情報を集めなきゃね。」
幹比古はそう言って今後の事をレオンと話し合っていた。
一校では・・・。
「また負け・・・もう何よこれ~~!!」
七草はもういやあと言わんばかりに項垂れているがそれだけではなかった。
「女子アイス・ピラーズ・ブレイクに男子スピード・シューティングは十校、
他の試合じゃあ三校が揃い踏みって何よこれ~~!!」
うちいないじゃないのと頭を掻いているが確かにそうであろう。
一校にも無論粒ぞろいの面々がいるが三校の実戦主義の風潮と
十校のとんでもない魔法の前になすすべもなく倒されているからだ。
「三校は一条って言う経験者を中心に四十九院、一色家、
『カーディナル・ジョージ』がいるし十校は魔法式に関しては
天才と言わんばかりの『藤原 達也』を筆頭にまず間違いなく上位者ばかりが
軒を連ねているから対応が~~。」
疲れたと言わんばかりに眠りたいと言っているが泣き言は言っていられないのが現状だ。
このままでは三連覇という偉業など霞の如く消えてしまうと思っているからだ。
「はあああ・・・何とかできないかしらねエ・・・。」
そう言う七草の弱音は・・・誰も聞いていない。
またもやミラージ・バット。