そして決勝戦。
本来ならば選手たちの登場に湧きだつはずなのだが十校が出てきた瞬間に・・・
何やら戸惑う人たちが続出したのだ。
その理由はレオンと幹比古の・・・服装であった。
「なあさ・・・やっぱおかしくねえかこの格好?」
「何で僕たちだけ?」
レオンと幹比古が達也に向けてジト目でそう聞くと達也は・・・
笑ってこう答えた。
「何言ってんだよ?俺は前衛で攻撃役だぞ?そんなの邪魔なだけだしって言うか
お前ら本当に似合ってねえなwwwwww。」
「手前これが終わったら覚えとけよ!」
「絶対に変な服着させてやる!!」
レオンと幹比古は達也に向けて怒り心頭でそう言うがレオンは溜息交じりで
こう続けた。
「って言うかあいつの事だから絶対笑ってるぜ。」
「ああ・・・笑うだろうね。」
「「エリカは絶対に爆笑しているぜ(よ)。」」
「アハ( ̄∇ ̄;)ハッハッハハッハはハッハ!可笑し~~!!何あれ何あれ
ぶひひゃひゃひゃひゃはやひゃひゃwwwwwwww!!!」
「エリカちゃん笑いすぎッて言うか皆さん見てますから。」
レオンと幹比古の予想通り・・・いや、大爆笑をしているエリカと
それを何とか止めようとする美月の姿がそこにあった。
何とか止めようとするもエリカの大爆笑は更にエスカレートしているので栞達が代打みたいな感じでこう言った。
「それにしてもあのローブとマントは恐らくですが藤原君の物で
間違いないでしょうね。」
「だけど何だろうなあの服装。達也の事だから何か作でもあると思うけど
そこんとこ如何お思う善吉?」
くじらがそう聞くと善吉は目を凝らしてこう答えた。
「なあさ、あの服なんだけど幹比古の周りに精励みたいなのが
チカチカしてねえか?」
『『『!?』』』
それを聞いて霊子過敏症の面々が力を使うと司たちはこう答えた。
「確かにな。幹比古の周りに精励が群がっているぞ。」
「其れも相当量ですよ。一体何ででしょうね?」
美月もそう言っていると鈴音がこう答えた。
「そう言えば達也君。演劇部の先輩方に頼んで何か見繕っていましたけど
もしかしてあれですかね?」
「・・・となると秘策有りと言った処か?」
「なあジョージ。あれって一体何なんだ?」
将輝が真紅郎に向けてそう聞くと真紅郎はこう答えた。
「う~~ん。何だろうね??藤原君は僕の魔法がどの様な物か知っているから
その対策かもしれないけど今までのデータから推測すると彼が所持してくるのは
どちらもグレーゾーンど真ん中が多いって感じがするからあれも間違いなく
同じだと思うけどどうなんだろうね?」
真紅郎はそう言ってレオンと幹比古の服装について考えていた。
自身が得意とする魔法《不可視の弾丸(インビジブル・ブリット)》ならば
布一枚程度ぐらいどうって事もないがあれが其れだけとは間違いなく考えづらい。
となれば間違いなくあれも何か細工が施されているかもしれないと睨んだ
真紅郎は取敢えず作戦を説明した。
「まあ取敢えずは要注意だね。最初の作戦通りに将輝が藤原君、
僕が君の対決を守る取敢えずはガードマン役で遊撃役の吉田選手を抑える。
後は随時臨機応変に対応だね。」
「ああ、何があるかどうか分からないが取敢えずはやる事は一つ・・・
優勝これ一本だ!!」
「うん!」
真紅郎と将輝が互いに健闘を祈ると達也達は円陣を組んでお互いにこう言った。
「そんじゃま、ここ迄来てしまったがここで負けてもうちの新人戦3位以内は
間違いなしだ。それに総合的に見ても4位は間違いない。」
「だけどよ、ここ迄来たら優勝っていうのには手を伸ばしたいよな。」
「そうだね・・・ここ迄来たらそこまで欲張っちゃいそうだしね。」
達也の言葉を聞いてレオンと幹比古がそう答えると達也は少しだが笑みを
浮かべて・・・大声でこう言った。
「そうだな・・・やっぱり優勝しなきゃ始まらねえよな!!」
「おお!」
「うん!!」
「手前ら!!勝つぞこの試合!!」
「「目指せ優勝!十校に栄えあれ!!」」
そしてそんな光景の中に・・・もう一つ驚きが本部席スタンドであった。
「九島先生!この様な所へ如何なされましたか!!」
本部席にいたスタッフがいつもならばVIPルームでモニター観戦している
九島老人が態々来賓席にやって来たのだ。
いきなりの事で驚いている大会委員達が直立不動で立っていると九島は
こう答えた。
「偶にはここで見るのも悪くないと思ってな。ああ、椅子とかは普通の物で
構わないよ。何も言わずに来た私に非があるのだからいつも通りにしてくれ。」
『『『『『(無理だよそんな事ってそれも言えねえ!!』』』』』
大会委員は全員内心そう思っているが言えばどうなるか考えたくないなと思い
口を噤んでいる中で九島は席に座ってこう思っていた。
「(さてとあの時に私の悪戯に気づいてくれた子達が5人・・・
殆ど全員が戦うのだ。これはモニターではなく自分の目で見たいしそれにしても
十校は毎年ながらだが確実に進歩しているな。このままいけば
今年はもしかするかもな。)」
今年は最後の日に優勝トロフィーを渡すこととなるかもしれないなと思いながら藤達也を見て更にこう思っていた。
「(あの技術力と飽くなき探求心、そしてなによりもあの実力。内容次第では
彼もこちら側になるかもしれないが果たしてどうするのかねえ?)」
次回!決勝戦開始!!