甘えん坊な(軽度な)変態美少女の天才アイドルが俺の幼馴染なんだが 作:勢いの願渡
僕は都内の街で自転車を飛ばしていた。理由としては近くにあるジャンクフード店に行き、自分のご飯を確保するためである。今日は珍しく妹がいないためゆっくり出来るなあ、なんて思っていたらいつの間にか11:00まで寝てしまっていたようだ。このままでは、(ご飯をちゃんと食べろと)幼馴染に怒られてしまうなあ、などふざけたことを考えながら飛ばしているといつの間にかジャンクフード店の前についていたようだ。
次の思考を「何を食べようかな」というのに変え適当にレジの上にあるPOP……? いや、オススメ商品を掲示している看板と数分にらめっこをし「今日はテリヤキバーガーにしよう」と決め、目の前にいる店員さんに注文をお願いする。
「いらっしゃいませー!
店内でお召し上がりですか?」
「あー……はい」
「かしこまりました!
ご注文をお願い致します!」
「えーと、テリヤキバーガーのセットMで。
飲み物は……お茶でお願いします」
「かしこまりました!
ただいまこちらのデザートがお買い得ですがいかがでしょうか?」
ピンクの髪色の可愛い笑顔をする店員さんに見せてもらったのは女子高生が好きだと思う、タピオカをふんだんに使ったタピオカミルクティーゼリーというものであった。一番下の層はミルクティーだが次の層はタピオカが敷き詰められているというこの世のあり方を疑わざるを得ないモノ。これを食べるか食べないかで迷っていると、いきなり「食べるー!」という聞きなれた声が。
「……
「えへへ~!
いーじゃん、最近いっくん付き合ってくれないし……こういうとこで甘えないとだしさー!」
「ハイハイ……んじゃあ一個お願いします。
あとはなんか食べる?」
「いっくんを食べたいな! 襲う的な意味で!」
「帰れ変態天才アイドル」
「酷い!?」
クスクスと笑いながら店員さんにお願いします、と言う……と彼女は少し驚いている様子を見せているので、なにかしてしまったかと心配になって色々考えてみる。やはり、今大人気のアイドルに変態などと言ったからそれに驚いているのだろうか、など思っていたが、彼女は僕の心配していたことではなく幼馴染の方に視線を向け、ゆっくりと可愛らしい声を発した。
「もしかして……日菜ちゃん……?」
「そうだよ!
遊びに来ちゃったよ~? 彩ちゃんっ♪」
「嬉しいけど……アイドルなんだしスキャンダルはダメだよ?」
「む、スキャンダルじゃないもん!
あたしといっくんはずっとずーっと愛しあってるから!」
「……キスしようとするな離れろ!」
「むう……。そうだ! 彩ちゃんさー、今日バイト上がるのいつ?」
「時間的に多分この注文おわったら上がりだと思うよ!」
「じゃあ一緒にご飯食べよー!
いいよね? いっくん!」
「うん、日菜の知り合いなら無下にするわけにもいかないし……。雰囲気的にこの人も日菜のことで苦労してそうだから今のうちに仲良くしておきたい」
「えっ、ちょ、それどーいうこと!?」
「あはは……じゃあお言葉に甘えちゃうね!」
彩ちゃん、と呼ばれた女の子は先程の俺達の注文が終わって品を出すとすぐに上がり「先に食べて待っててください!」と言ってくれた。かわいい女の子だなあ、なんて思いながら席に座っていると隣に座る日菜から強い力で足を踏まれてしまった。めちゃくちゃ痛い。僕の思考が読めているのかい?
「おまたせ!」
「全然待ってないよ!
とりあえずあたしが二人のこと紹介するねー!
あたしの隣に座ってるのが、
で、いっくんの目の前の椅子に座ってるのがあたしと同じバンドのPastel✽Palettesのボーカル丸山彩ちゃんだよ!」
「この人があのいっくんさん……!
よろしくお願いしましゅ……あっ」
「あはは、聞かなかったことにします。
僕は樹です。ちなみに日菜は休憩中、僕のことを話してると言ってましたけどどんなことですか?」
「それはー……女の子同士の秘密です!」
自分の口にチャックをするというとても可愛らしい動作を見せてくれた丸山さんにこの子かわいいなあ……なんて思ってるとまた隣りから強い力で踏まれる始末。僕かいったい何をしたというのだろうか。
そして、なんか「いいこと思いついた!」みたいな感じの雰囲気を醸し出しニヤッとしながらこちらをみる日菜。悪い予感しかしない。
「あーあ、折角御褒美あげようと思ったのになあ~」
なんて呟いて日菜は僕の腕を抱きしめ始めた。腕の感触から日菜の控えめながら柔らかい胸に触れていることがわかる。この子はさっき御褒美あげない、みたいなこと言いながら完全に僕的には御褒美になっているのだがどういうことだろう。いや、ある意味罰ゲームでもあるけど。
そんな冷静に考える内面と外見は反比例しており、顔は熱く胸の感触でどうにかなってしまいそうだった。
「あれれー? どーしたのー?
もしかしてかわいい日菜ちゃんの胸に触れてるから照れちゃってるのかなあー?」
「て、照れてないし。僕が照れるわけないじゃん!?」
「にしては顔真っ赤だし……さっきからあたしの胸ばっか見てるじゃん? にひひ、えっちな幼馴染だなー?」
流石にどんな聖人でも見ると思う。一言で幼馴染といっても蓋を開けてみれば美少女アイドルの胸である。少しでも触れているなら僕は意識して見てしまう。ほかの人はどうか分からないが。
「これはいっくんにとって一番いい罰ゲームなんだよね」
「ひ、日菜ちゃん……いっくんさんが……!」
「ふえ……? ってうわあ!?
ちょ、顔がめちゃくちゃ赤くなってるよ!? 大丈夫!?」
「だ、大丈夫だから……! 抱きつかないで……!」
「大丈夫になるまで抱きしめてるー!!」
「一生大丈夫になれねえ……」
日菜は心配して完全にこっちを抱きしめに来た。しかも強く。耳元に日菜の声が広がるわ、いい匂いがするわてで罰ゲーム&ご褒美が最高潮に達した。
理性が壊れないまでに、とめちゃくちゃ照れなが、僕は日菜を引きはがすことに成功した。この攻防を三十分は続けたが。それでも、日菜が楽しんでいるならいいか、と思ってしまう自分がいた。にしても、日菜の胸……柔らかかったなあ。