異世界転生をして勇者を救いに来た   作:杜鵑草

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アーシアちゃんを口説く回です。
ただでさえ表現力がないのにボキャ貧なもので書いていて思い通りにならないなぁと思うことが多々あります。
それでも自分は頑張りたいと思います。



第4話「可愛い子を助けることはもしかしたら、俺に異世界転生が向いている証拠なのかもしれない」

雨が降っている。

ここは教会から少し離れた場所。

そこに俺とアーシアがいた。

教会でやり合うのはさすがにまずいからだろう。

 

アーシアの悲しさを消すことはできない。

でもその穴を埋めてやることはできる。

誰かが彼女を助けないと彼女は壊れてしまうだろう。

それが出来るのは俺だけだってことは分かっていた。

 

だからこの戦いには絶対に負けられない。

俺が彼女を救ってやるんだ!

 

レイジはそう思っていたが、姿はボロボロにされていた。

 

「これで少しはわかった?」

 

アーシアは剣を振りかざし言う。

 

なんでこいつ俺の事こんなに容赦なくボコボコに出来んの…?

ほんとに勇者…?

 

斬ることは無いが、剣でボコボコに殴られている。

殴りかかるも簡単に避けられて、そのまま蹴飛ばされたりしていた。

 

「あなたには超回復がある。だから遠慮なく戦わせてもらっているわ」

 

超回復…便利そうな能力だが、今以上にいらないと感じたことはないだろう。

 

「俺は…諦めない…」

 

そう言うとアーシアが俺の足に剣を振り下ろした。

 

折れた。確実に俺の足が。

 

「ぐあああああああ!!!」

 

情けなく大きな声を出す。

治るといっても痛さはある。頭がおかしくなりそうだった。

 

「お願い。私のことはもう放っておいて。あなたにはあの時、助けて貰って感謝している…だから死んで欲しくないの」

 

そんな悲しそうな顔で言うなよ…

すると足が治った。俺はそのままアーシアを見上げて言う。

 

「そんな顔で言われたら断れないな。本当は気がついてるんじゃないのか?このままじゃだめだってことが…」

 

「…っ」

 

アーシアは下唇を噛み締めた。

そして俺を剣でぶっ飛ばした。

龍の災害でボロボロになった無人の小屋へ突っ込んだ。

 

「痛ってぇ…」

 

怪我が治り始める。

するとアーシアが小屋に入る。

 

「あなたに何がわかるの…」

 

アーシアが言う。

 

「私はもう誰にも死んで欲しくないの!みんなはまた私を1人にする!誰も私の事なんか助けてって言ってないのに!」

 

アーシアの頬に雫が流れる。

雨ではないことは俺でもわかった。

 

「私は仲間を作ったらいけないのよ…!みんな私から離れていくんだから…!レーちゃんも…シモンも…ムートさんも…お兄ちゃんも…みんなみんな…!ひとりぼっちになることがもういやなの!だからもう一人でいたいの!」

 

知らない名前だ。それとお兄ちゃん…恐らく前の仲間たちだろう。

そうだ。残された人の気持ちってのはこんなにも辛いものだったんだ。

なんで自分だけ生き残ったのか。大切な人がいない世界なんかいらない。ひとりぼっちは何よりも悲しいことなのだと。

 

俺も同じことを思っていたな。

 

アーシアが俺に近づいてくる。そして俺の胸ぐらを掴み言った。

 

「こんな思いをするんだったら、私は1人のままでいい!あなたに仲間になられると迷惑なのよ!私の気持ちも知らないくせに…!これ以上いらないお節介はかけないで!」

 

これが彼女の本音だ。

そうさ。分かっていた。

 

アーシアは仲間を失ったが、新たな勇者に選ばれた。酷い話だ。

心が傷ついていても世界を守らなければならない。

誰も彼女を理解してくれない世界を。誰も彼女を救ってくれない世界を。

彼女は確かに勇者だったが、ただのか弱い女の子でもあった。

 

俺が救い出すしかない。

 

俺はアーシアの腕を掴んだ。

 

「俺は死なない…!お前を1人になんかしない…!」

 

決意めいた眼差しをアーシアに向けた。

 

「まだそんなことを…!死なないなんて約束できるわけ…!」

 

俺は自分の昔話を話す。

 

「俺さ…昔にお袋と妹が交通事故で亡くなったんだ。俺一人を残して。悲しいと同時に正直、残されたやつの気持ちを考えて欲しいと思ったよ。でもどうすることも出来ないことに怒って自分に怒りをぶつけることしか出来なかった。…でも親父がいたんだ。俺をたった一人でここまで育ててくれた親父が。だから俺はその悲しみを乗り越えることが出来た。人は1人じゃ悲しみは乗り越えれないんだ。だから俺はアーシア。お前を救いたい…1人になんかさせない!」

 

「こうつう…何を言って…それに家族の話を…あなたは記憶喪失なんじゃ…」

 

ここまできたなら仕方がない。全て話そう。真実を。

 

「俺は…お前を救うために。異世界から来たんだ。実際は救って欲しいって誰かはわからないけど女の子から頼まれたんだ。俺にしかできないことらしい。でも俺もそう思うんだ。」

 

「何それ…そんなことあり得るわけ…」

 

その時アーシアがハッとして言った。

 

「女の子って…もしかして…頭の中に直接語りかけられたの…?」

 

「…?あ、ああ。そうだが…」

 

アーシアは何か知っている様だった。

するとアーシアがさらに涙を流しだした。

 

「そんな…まさか…レーちゃん…?生きているの…?」

 

レーちゃん?どういうことだ。

アーシアがその場に座り込んだ。

 

俺はアーシアに言う。

 

「どういうことだ?どうしたんだよ…」

 

泣いているアーシアは語り出す。

 

「恐らくその魔法はテレパシー…昔、私の仲間だったレーヴェン=ハイフリードっていう私と同じ年齢の女の子だけが使える魔法よ…でも魔界で魔王軍に捕まってから…」

 

確かに声は女の子の声だった。

ということは、そのレーちゃんってやつが俺をここに連れてきたのか?しかし彼女の話から聞くにレーちゃんってやつはもう…

 

「それって…本当にその子の魔法なのか?それとその子は他に転生魔法とか使えるのか?」

 

また質問攻めになってしまった。俺の悪い癖かもしれない。

 

「テレパシーはレーちゃん以外使える人を見たことも聞いたこともない…転生魔法っていうのは分からないけど…でもテレパシーがあなたに聞こえたってことはもしかしたら…」

 

その時、その理由は俺にでも分かった。

そして俺は言う。

 

「レーヴェンは生きている」

 

2人は顔を見合わせる。アーシアは涙で顔がクシャクシャになっていた。

 

そうか、そういう事だったのか。

あの時の声はアーシアの友達が俺に話しかけてきたのか。

転生については分からないが、今やることは分かった。

 

「もうやることは分かったな…2人でレーヴェンを救いにいくぞ!」

 

あの時聞こえなかった言葉が今なら理解出来た。

 

(救って…アーシアを…わた…の…)

 

私の…親友を…

 

…ああ、分かったぜ。任せろ。俺はアーシアもお前のことも救ってやる。

そして魔王をぶっ飛ばしてこの世界も救ってやるんだ…!

 

俺は立ち上がり、アーシアに手を差し伸べる。

すると泣いていたアーシアは涙を拭き、俺の手をとる。

 

そして俺は言った。

 

「俺をお前の仲間に入れてくれ。一緒に世界を救おう!」

 

「もう…しつこいわね。そんなになりたいならなりなさいよ」

 

アーシアは嬉しそうにしていた。そして言った。

 

「ひとつ約束してくれる?」

 

「ん?なんだ?」

 

「絶対死なないで。」

 

ふっ、そんな事か。俺は思わず笑ってしまった。

そんな質問答えはひとつだ。

 

「当たり前だ!」

 

人生でこんなに自信があることがあっただろうか。

初めはこんな所にいきなり連れてこられて訳が分からなかったが、こんなにも助けを必要としている世界を俺は放っておけない。

 

昔、夢見ていたような主人公にはなれないが、俺にしかできないことがここにはある。

 

俺たちならやれる。この世界を、レーヴェンを救える!

俺の物語はここからだ!

 

雨は気がついたら止んでいた。

いい天気だ。

 

そうして俺は晴れて勇者アーシアの仲間になった。

 

 

 

 

 

 

魔界

 

 

世界の反対側。そこは魔族が暮らす世界。

そしてここは魔王城。

 

「バル=バランがやられたらしいな」

 

そう椅子に座り、腰に剣を掛けている男が話した。

 

「魔王幹部がやられるのは久しぶりだなぁ。新しい勇者にやられたんだっけ?バルの魔力は僕たちの中じゃダントツだったのになぁ」

 

その傍に立っている男が話した。

 

剣を持つ男が向かいにいる女へ話す。

 

「しかしお前がいるのは珍しいな。勇者に興味を持ったか?」

 

するとその女が話す。

 

「あなたには関係ないでしょ。話しかけないでくださる?」

 

「おー、怖い怖い。そういやお前は強い人間が好きだったよな。行ってこいよ」

 

「話しかけるだけじゃなくて私に命令なんて…ふふ…怖いもの知らずなこと…」

 

空間が静まる。そして皮膚に感じるほどの殺意が飛び交う。

 

「それ以上無駄話はするな」

 

一番奥に座っている老人の男が言った。

2人の殺意は無くなる。

 

「あまり自由に動いてもらうとこちらも大変なんだ。今日は龍と魔王幹部の1人であるバル=バランを倒したと言われる勇者アーシアについての話し合いをするが…3人か…まぁ半数来たなら上出来か…」

 

この部屋にいるのは2人の男と1人の女。そして老人の男1人の計4人だ。

 

「人間が龍を…かぁ…ふーん…」

 

女が楽しそうに言った。

 

すると剣を持った男が言う。

 

「魔王がいない今では、あんたがここのリーダーだ。俺達は逆らう気はねぇよドナウス」

 

ドナウスという名を呼ばれた老人は言う。

 

「魔王様は休んでいらっしゃる。今は我々で邪魔な勇者を何とかしなければならないのだ」

 

すると立っていると男が言う。

 

「もしかして次に勇者のところに行く人を決めるの?僕が行ってもいいけど龍を倒したってなると厄介だからいやだなぁ」

 

ドナウスは言う。

 

「ああ、それに勇者に仲間が一人いると聞いた。能力は分からんが、龍とバルを倒したのは勇者だ。恐らくサポート系…賢者あたりだろう」

 

「賢者ならどうってことねぇ。俺とハネスが行く」

 

「ディルと2人ならまぁ…勝てるんじゃないかなぁ」

 

剣を持った男ディル。その傍に立つ男ハネス。

2人の意見は一致した。

 

「なら2人に任せて良いか。…と言ってもこの中で勇者の元へ行くことが頼めるのはお前たち2人だけだからな…」

 

ドナウスが女を横目で見た。

すると女は言う。

 

「私はまた待機でしょ?魔王様の命令なら逆らえないでしょ」

 

「すまんな。これも魔王様の意向だ」

 

そう言い、女は部屋の外へ出た。

 

「よし、なら俺たちは勇者のところに行かせてもらうぜ」

 

「魔王幹部が2人も相手なんて…自分で言うのもなんだけど同情しちゃうなぁ…」

 

ディルとハネスが言った。

 

「ならばディル=スティンガー。ハネス=ライオット。勇者アーシアとその仲間を討ち取ってこい。くれぐれも油断するな。相手は魔王幹部と龍を打ち取っているからな」

 

そう言うと2人は返事をして部屋を出た。

 

「あの方のためここは私が何とかしなくては…」

 

部屋で1人になったドナウスはそう呟いた。

 

 

そしてその部屋から少し離れた場所。

そこはその部屋がある魔王城の1番上の部屋。そこには男の姿があった。

 

「ハァハァ…アーシア…」

 

その姿はまさに魔王。仮面を被り。黒く巨大なローブを纏う。

近くには巨大な剣が置いてある。

すると邪悪な魔力が魔王の周りを包む。

 

「来るなら来てみろ…お前達の好きにはさせん…!」

 

魔王はそう言った。

 




今回は半分敵のことについて説明してみました。
これが下手くそすぎて笑っちゃう。
まとめると今回出てきた敵は5人です。
剣をもった男ディル=スティンガー、ハネス=ライオット、ドナウス、謎の女、そして最後が魔王です。
一応、謎の女と魔王の設定はある程度できてます。
残りはどうしようかなぁと言った感じです。
名前はもちろん適当です。5秒で思いつきました。
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