花園チルドレンのヒーローアカデミア   作:ホワイダニット

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四匹目

翌日。朝から校門前に集まって通路を塞ぐ大量の取材陣連中に捕まっていたお茶子ちゃんを救出しつつ、教室までエスケープしてクラスのみんなと挨拶を交わします。今話す話題はやはり校門前の取材陣についてで。

 

「やっぱちょっと鬱陶しいよな」

 

「だな、あれじゃ取材じゃなくてパパラッチだぜ」

 

「パパラッチか~、言い得て妙だね。なんか相手の迷惑を考えない所とか、自分本位な所とかそうだよね」

 

みんな取材陣の質問責めに辟易していたみたいで各々文句が出ます。あと、男性カメラマンの視線が露骨に私の胸を捕らえてたのはセクハラで訴えられませんか?

 

「皆さん、少々よろしいでしょうか?」

 

「なになに?どしたのヤオモモ?」

 

「実は……」

 

八百万さんいわくパパラッチ化した取材陣をヴィランに見立て、今後の彼らの動きを予想し、予測の地力を上げるのはどうかという提案だった。勿論ヒーロー志望の私達はその提案に乗った。

 

「まずは取材陣が校内に侵入するか否かですが皆さんはどうお考えですか?」

 

最初の議題は取材陣が校内に侵入するか否か。

 

砂藤は。

 

「ないんじゃないか?いくら何でも侵入まではしねぇだろ」

 

「だよな!雄英バリアーだってあるんだ、侵入なんて出来っこねぇよ」

 

峰田も砂藤と同じ意見らしい。

 

「けろ、そう言うことなら私は侵入するに回ろうかしら」

 

梅雨ちゃんは反対意見として取材陣の侵入に回った。

 

その後も様々な意見を出し合い、話し合いは相澤先生が教室に来るまで続きました。

 

・・・

 

「はい昨日の戦闘訓練お疲れ。Vと成績見させてもらった。概ね問題はない…が、爆豪、それと緑谷。言いたい事はいろいろあるが、まあその顔は自分でもわかってるみたいだからこれ以上はとやかく言わないでおいてやる。だが緑谷、お前は焦れよ」

 

相澤先生の言葉に緑谷はしっかりと返事を返す。

 

そして今日のHRの内容は学級委員長を決めるらしい。みんな手を挙げまくってます。私?勿論挙げてます。今後の経験になりそうですし。委員長の選出方法はそびえ立つ程に手を挙げている飯田の発案で投票になり結果は。

 

「じゃあ委員長は香山。副委員長は八百万だ。両方女子になったのはまあ俺としては当然の結果だな。男子はもう少し…いや、いいか」

 

相澤先生は男子への言葉を言い澱むとなにかを諦めたらしく教室を出ていってしまった。

 

「ちょ!?先生!途中で言うのやめないでくれよー!」

 

男子の絶叫はむなしく教室に響くが先生は戻って来なかった。

 

・・・

 

そして昼。私とお茶子ちゃん、飯田と緑谷の四人で食堂でお昼。各自メニューは、お茶子ちゃんはサバ味噌定食。緑谷はカツ丼定食。飯田はカレー。そして私はステーキ御膳特盛り(ステーキ800gにご飯4合、味噌汁無制限)と唐揚げ単品(12個入り)。

 

「それにしてもすごい量やね香山さん」

 

私の食事量を見てお茶子ちゃんがちょっと引いていた。

 

「確かに、俺達男子でもちょっと躊躇う量だが食べきれるのか?」

 

そんな事を言っていた飯田だが。

 

 

 

 

 

 

 

「……まさか、あの量を真っ先に食べきるとは」

 

「すごいね、いつもこの量を?」

 

「えっと、そうね。だいたいこの量かな?私の“個性”はどうも一回の食事量が多いみたいで。それに、ほらこの量でしょ?だから基本的にはお弁当なんだけど、今日はちょっと作る時間がなくて」

 

それに昔はそうでもなかったんだけど、小5を境に成長するにつれ食べる量は増えていって、とうとう1日の最低摂取カロリーが6000kcalに到達。これだけ食べても太らないのは嬉しいけど胸はこんなに大きくならないで欲しかった。

 

「だからそんなに胸も大きいんやね」

 

お茶子ちゃん、それは私に刺さるよ。

 

そろそろみんなも食事を終える頃に校内に警報が鳴り響いた。私達四人はまわりに合わせて冷静に避難を開始。非常口へ人並みの中避難をしている最中に、窓際に追いやられた飯田が校内に取材陣が侵入していることを教えてくれた。どうやら朝にA組のみんなで話していた事が現実になったみたい。

 

侵入者がヴィランじゃなくてマスコミなら慌てる必要がないと私達の緊張はなくなったけど他の生徒はパニックをおこしたまま我先にと非常口へ殺到している。

 

 

「香山君!どうにか成らないか!」

 

飯田が人混みの中から叫ぶ。今は生徒のパニックによる喧騒と思考停止をどうにかすれば、こんな新入生に醜態をさらしている雄英の先輩も冷静に判断ができるはず……。

 

「飯田!緑谷!お茶子ちゃん!耳を塞いで!!」

 

私は耳を塞ぐように指示を出すと大きく息を吸う。

 

 

 

「聞こえたか上鳴!」

 

「おう切島、ばっちり聞こえたぜ!」

 

「香山が何をやんのか分からねぇけど、とりあえず耳を塞ぐぞ!」

 

「がってん承知!」

 

二人が耳を塞いだ直後。

 

ルオオォォォォォォォォォォォーーン!!!

 

香山から窓を割りかねないほどの咆哮が放たれた。

 

「「うわーー!/キャーー」」

 

香山の咆哮に耳を塞いでいなかった生徒は叫び声をあげその場にしゃがみこむが咆哮が終わる頃にはみな静かになっていた。

 

「飯田、説明頼んだ!」

 

「承知した!。皆さん侵入したのはただのマスコミです!何もパニックになることはありません!ここは雄英!!最高峰の人間に相応しい行動をとりましょう!!」

 

こうしてマスコミの校内侵入という事件は幕を閉じた。

 

・・・

 

「いやーしかし香山の咆哮は凄かったよな」

 

今日の授業もすべて終わり、後は帰るだけになったA組の教室にはまだ半分以上の生徒が残っていた。

 

「だよな!廊下にいた奴、先輩も含めて全員一気に静かになったもんな!」

 

「ああ、あの声香山のだったのか。教室にいたうちらにも聞こえて来たからなんだと思ってたんだ」

 

どうやら私の咆哮は1-Aの教室にも届いていたみたい。

 

 

 

 

 




狼駆(おうか)の昼はだいたいこの量です。弁当の時は重箱、運動系の授業が無いときは三段、ある時は四段用意します。
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