花園チルドレンのヒーローアカデミア   作:ホワイダニット

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突然の事に対して常に冷静でいるって普通無理ですよね。

『』←は外国語になります。作者フランス語とか無理なんで、代用で。

技名は→《》に変更しました。

次回の更新は一ヶ月空きます。


六匹目

私がとっさに閉じていた目を開けるとそこは侵入したヴィランが現れた噴水の反対側、丁度噴水が死角になっていて。全身が黒く脳ミソ剥き出しの筋肉と、かなり不健康そうな身体中に手を着けた男と一直線になってる所にいた。一番近いヴィランまでの距離は…およそ100M有るかどうか。幸いヴィラン達は相澤先生に意識が行っていて私に気付いてない、周りを見渡しても周囲にクラスメイトはいないから、どうやらここに飛ばされたのは私だけみたい。

 

相澤先生はヴィラン相手に一対多を繰り広げている。でも、ここで飛び出すのは……いや、考えてる暇があるなら行動!と相澤先生の所に駆けようとした瞬間、水害エリアから水飛沫が上がった音が聞こえてきてそっちに視線を向けると大ジャンプしてる梅雨ちゃんと緑谷がいた。

 

どうやら私達生徒はあちこちに飛ばされたみたい。あの黒いもやもやしたヴィランは話し方から結構冷静なタイプみたいだったし多分始めからそれぞれのエリアに二人か三人位を飛ばしてそこに予め配置していたヴィランを使って私達を始末する算段だったのかもしれない。あの手だらけのヴィランはオールマイト先生を殺すって言ってたから、おそらくオールマイト先生用の本隊がいるはずだけどそれらしい雰囲気のヴィランはいないっぽい?

 

「いや、この匂い……」

 

ちょっと待ってよ、なに!?あの黒い脳ミソのヴィラン!?なんて匂いしてんの!何で1人から複数の人間の匂いがしてるの!ヤバい、あのヴィラン絶対まともじゃない。でも、あのヴィランが相澤先生に向かって行ったら相澤先生だけだともう対応しきれない。どうする?制限がかかってる状態の私だと多分足手まといになるし。

 

でもあれを使えば少なくとも足手まといには。いや、迷ってる場合じゃない!初めてのヴィランを前に怖じけ付くな!さっきはできたじゃない!“PlusUltra”よ私!

 

 

「スゥー、フゥー。スゥー、フゥー。……よし!」

 

一度落ち着く為に私は大きく深呼吸を二回して。

 

後の疲労とか獣変調中の口調とか色々怖いけど、そんな事は言ってられないと自身の心に言い聞かせ、自身に常にかけている制限を60%分外して相澤先生の下に足を踏み出した。

 

・・・

 

相澤side

 

ったくコイツら、実力はそこら辺のチンピラ程度だがいかんせん数が多い。幸い奥の二人は余裕なのか静観しているが今はありがたい。

 

「後ろががら空きだぜ!死ねや!!」

 

しまった。くそ!迎撃が間に合わない。

 

『隙だらけです』

 

後ろから俺に攻撃を仕掛けてきたヴィランが突然体をくの字にに曲げて飛んでいった。そしてヴィランがいた所に立っていたのは……

 

「香山……」

 

『先生、高打撃戦力は必要ですか?』

 

13号先生と避難したはずの香山がいた。

 

「どうして香山がここにいる、説明しろ」

 

『転移系の“個性”持ちがいた様で、散らされました』

 

っち、なるほどヴィラン連中が現れた時のか。だがな香山、フランス語(・・・・・)で話すな。俺がフランス語を理解していなかったらどうするつもりだ。

 

「香山、フランス語じゃなくて日本語で話せ。意味を訳す時間が隙になる」

 

『すいません。この状態だと日本語で話せなくなるので……』

 

この状態。つまり全身が発光して日本語が話せなくなるこれは何かしらの“個性”使用の副産物というわけか。

 

「そうか、それで?その状態はどれだけ持つ」

 

どんな内容にしろ一撃でヴィランをぶっ飛ばしたのを見るにそれなりに戦えるだろう。それに、この数のヴィランを前にビビっていないのもありがたい。ビビって戦えない奴が増えても足手まといになるだけだからな。

 

『現状の出力なら15分ほど維持出来ます』

 

「そうか。なら香山、俺は奥の二人を捕縛する。ここの連中はまかせるが」

 

俺の感覚だが今のあいつならそこら辺のヴィラン程度は任せても問題ない。

 

『いえ、相澤先生は周りのヴィランをお願いします。感覚的にですが、あの黒い巨漢のヴィランは相澤先生だと手に余る気がします』

 

確かに奥の二人に関しては俺もそこら辺のヴィランとは違って得体の知れない感じはしている。だがな、いくら相性が悪くても生徒に任せる訳にはいかない。だが……。

 

「香山、俺に雑魚を押し付けるからには勝算は有るんだろうな。無ければ到底認める事はできんぞ」

 

少なくとも、プロヒーローで雄英の教師であるミッドナイト先生の妹がそれを理解していないとは思えん。何かしらの策は持っているだろう。

 

『あのヴィランの“個性”が何なのかわからないので勝算があるとは言えません。ですので実際に戦って対応可能ならそのまま私が相手をします。ダメだった場合は捕縛、もしくは時間稼ぎに専念し、離脱も視野に入れます』

 

それだけ言うと香山は奥の二人に向かって行ってしまった。

 

「まったく、言ってしまえば現場主義的発想だが。確かに事前のプランが思い道理に進むとは限らない。だがな香山、お前はこれが終わったら説教だ」

 

だからちゃんと無事に帰って来い。

 






補填。香山狼駆の習得している言語は日本語にフランス語と英語です。
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