“羅生門”使いです。このすば世界で生きます 作:たわかなはたやかや
ゆんゆんに私のお願い:冒険者になるための手続きを一緒にして貰いたい、と言う願いを叶えて貰うためにギルドという所へ来ていた。そこで冒険者カードというものを作って初めて冒険者デビューというワケらしい。ちなみにゆんゆんは紅魔の里で冒険者カードを作ったとのこと、だからこっちの方ではどうやるのかはあまり知らないらしいが、いてくれるだけでも助かるのでついてきてもらった。
ギルドの割には豪華な扉を勢いよく開けて
「いや、女の人に開けてもらう人います?」
「ここにいる、さあ、いこう。」
ゆんゆんが心底不服そうな表情で私を見るが無視して受付まで歩いていく
そして一際美人の女性の前にゆんゆんと立つ
「すみません、私冒険者になりたいのですが。」
「はい、登録手数料1000エリスとなります。」
登録手数料?1000エリス??何だそれは?エリスって円単位だとどうなの?もしかして一万円単位だったりするのか?
「あ、あの~どうなさいました?」
「い、いや、1000エリスって何ですか?」
私のその質問に受付とゆんゆんは驚く。悪かったな、無知で。
このままじゃ話が進まないので私から一言
「ゆんゆん、1000エリス払って下さいお願いします」
先程の件で無いにも等しくなった私のプライドを捨て、流れる様に土下座を決め込む
「「え、えぇ~...」」
「仕方ないだろう、私とてこんなことで頭を下げたくない。だが、仕事が得られなければプライドもクソも無いのだよ。どうだゆんゆん、ここは友達を助けると思って!」
「え...と、友達..私が、ですか?」
「一悶着あってもまだこうやって自然に話せている、私にとってはもう友達当然だが。」
「そ、そうですか..!!!えへへ.....」
ゆんゆんちょろいな。あれだ、悪い男に引っ掛かるタイプだな。
「と、言うわけで頼む、1000エリス払ってくれ!」
「はい!.....友達...」
明らかに私に洗脳されているような表情で受付に1000エリスを払う。受付は渋々、私を軽蔑の目で見てそのお金を受け取った。
「は、はい、それではこの装置に手をかざしてください。」
スッとカウンターに出された装置に手をかざす、するとまるで仕組みのわからないハイテクマシンの内部みたいに動き出した。
しばらくすると装置の下に敷いていたカードに青いレーザーが文字を刻んでいく。今私のステータスが数値化されている、何か複雑な気分だな.....
「.....はい、完了しまし.....って、偏りが凄いですね.....」
ん?
「魔力、魔法抵抗力は先日こられた凄腕アークウィザード様並にありますが、体力、筋力、物理防御がゴミレベルに低いですね。ただ知力、運もかなり高いので後方支援系のアークプリースト、アークウィザードにならなれますよ。後なれるとしたら冒険者位です。」
「冒険者?それはこの仕事の総称では?」
「はい、それもありますが最弱職に冒険者という職種が存在するんですよ、まあ、唯一のメリットが全ての魔法を習得可能と言う所ですかね。まあ、魔法の効果は半減されますが。」
全ての魔法を習得可能か、せっかく転生したんだ。この人生は楽しむつもりだからな。
「冒険者やります」
「え、最弱職ですよ?」
「いや、私は全ての魔法が使えると言う所に引かれたのさ。どの職業、どの敵が使う魔法を覚えることが出来ると言うわけだ。半減なんてものはハンデにもなりゃしない。」
「そ、そうですか、わかりました。冒険者で登録しておきます」
そう言って差し出されたカードを受けとる。
よし、これで晴れて私も冒険者となった。とりあえずカードを覗いて見よう。
.....あ、羅生門がある、これを習得すれば私は羅生門使いになれるワケか。.....習得に必要なポイントが400ポイント、そして私のポイント欄には700ポイントと表示されている。つまり習得可能と言うワケか!
さっそく私は400ポイント払い“羅生門”を習得した。
だが、“羅生門”は使い方に慣れなければ人前では披露できない。後でこっそり練習しよう。
とりあえずカードを作ってくれた受付に一礼し、今だ彷彿とした表情のゆんゆんを連れて、そこらにあるテーブルに座る
「ありがとう、助かったよ、私もこれで立派な冒険者になることが出来たよ。」
「い、いえいえ!そんな...」
遠慮がちに答えるゆんゆんだが、やけににやにやしている表情は隠しきれていない。
「...さて、次は君の番だ。ヤバいこと以外ならなんでもいいぞ。」
元から決めてあったのか、彼女は迷いなく告げた
「あの.....私の冒険者パーティーに加入してください!!!」
「いいよ。」
「ええ!?いいんですか!!!」
「私も一人では心細いのでね、逆に私からお願いしたいくらいだ。」
「やったー!!!」
彼女は飛び上がる程嬉しかったらしい。こんな私で喜んでくれるなら満足だ。
「それじゃあ、さっそくクエスト受けましょう!!!」
バンと机を叩いた後、受付の隣にある掲示板に向かって歩いていく。私も席を立ち、子供みたいだなぁなんて思いながら掲示板の方へ向かった。