奪われたる家の姫   作:優鶴

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「フィリシヴリン姉様。」

「あら、なあに?」

「一緒に寝ましょう!」

期待に満ちた瞳で見上げられつつも、フィリシヴリンは人差し指を唇に当てた。

「ダ、メ。旦那様と一緒に寝なさい。」

フィリシヴリンが目に見えて落胆した様子を見せるガラドリエルに苦笑する。

「ケレボルン、ガラドリエルをよろしくね。」

「はい。」

むっとした表情をしつつも、ガラドリエルは大人しくケレボルンに連れられていった。

「さて、と・・・。」

これからどうしようか、部屋を見回したところで後ろから声がかけられた。

「フィリシヴリン様。」

「オロフィン!」

フィリシヴリンは驚いたように振り向いた。気配に気づかないなんて不覚をとった、と額を抑える。

「・・・気配を隠すの、上手になったわね。」

「お褒めに預り光栄です。今度手合わせしていただけませんか?」

「ええ。オロフィン、お兄様よりも強くなったんじゃない?」

「兄にはまだまだ追い付けませんよ。」

フィリシヴリンに額をつつかれてオロフィンが苦笑する。

「フィリシヴリン様、部屋にご案内させていただいても?」

「ええ、ありがとう。」

「・・・フィリシヴリン様、少しだけお話しさせていただいてもいいですか。」

「なにかしら?」

「・・・・・・なんとなく、ですが。不穏な気配がするように感じるのです。」

「そう・・・。いつ頃から?」

「近頃ですけど。」

「そう。感づいているのなら貴方にだけは言っておくわ、オロフィン。」

二人の顔つきが真剣なものになる。

向かっていた方向とは違う方へと歩きだしたフィリシヴリンにオロフィンは素直に従った。

「私がここに来たのは、ケレボルンとガラドリエルとその話をするためよ。不穏な気配は私も感じ取っている。」

人気のない森の中まで来て立ち止まったフィリシヴリンに合わせてオロフィンも歩みを止めた。

「そうでしたか。」

どこか安堵したように呟いたオロフィンにフィリシヴリンがそっと笑う。

「貴方が心配する必要はなくてよ。警戒を怠りさえしなければ。」

「警戒は強めているつもりです。」

「・・・だったら、いいわ。あと一つだけ。ドル・グルドゥアに気をつけなさい。ただし、ドル・グルドゥアのことは口外しないで。勘だけでエルフの間に不安を植えつけたくない。」

だからわざわざ人気のない場所を選んでこの話をしたのだと言外に告げる。

「・・・兄にもですか?」

「ハルディアにも、ルーミルにも言わないでおいて。貴方が心の隅にとどめておけばいいこと。」

「・・・はい。」

「まずはケレボルンとガラドリエルと話し合ってみようと思うの。手を出すか出さないか。」

「わかりました。然るべき時がくるまで、このことは胸に秘めておきます。」

「ありがとう、オロフィン。」




トールキンワールドの次男は爪を隠しまくるを希望。ただしフィリシヴリンちゃんはちゃんと見抜いてると。というわけで出張りそうなオロフィン。指輪物語の記憶がおぼろげなのでオロフィンが性格違うかもしれませんがちょっと見逃してください。
うちのケレボルンは次男です。かれも爪を隠しまくってます。エルロンドも次男だったりします。
これはまだホビットの冒険のだいぶ前の時系列な話なので死人占い師(ネクロマンサー)も出現していません。生没年不明らしいんでハルディアとオロフィンは第二紀生まれ、ルーミルのみ第三紀生まれの設定。・・・お前間違ってるという指摘ありましたらよろしくお願いします。

誰夢にするか決めかねています。

  • 実は既婚者でした
  • グロールフィンデルかギルドール夢
  • レゴラス夢
  • ボロミアとか人間お相手
  • 誰ともくっつかないでお友達関係維持
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