もし風太郎たちが原作とはほんの少しだけ違う感じだったら   作:べるぬい

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二乃可愛いよね二乃。花嫁は二乃か四葉がいいな。二乃と四葉、どちらも共通する「メビウス説」っていう考察好き。


第7話 今日はお休み②

夜になっても夏は暑い。海沿いに住んでればもう少し涼しくなるのだろうか。いやもう手っ取り早い話、北海道に住めば涼しいのだろう。なんて考えるぐらいには現実逃避したいぐらい、こいつら五姉妹に勉強を教えるのは大変だった。

 

 

「もう花火大会始まっちゃうわよ…なんで私たち家で宿題してんのよ!」

「週末なのに宿題を終わらせてないからだ!一花!二乃!片付けるまで絶対に祭りに行かせねぇからな!」

 

 

三玖、四葉、五月は終わらせてた。偉い。

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

花火大会、と言えば夏の風物詩だろうか。例年7〜8月辺りにやるものだろうか。ただ俺の住んでるところでは9月の月末にやる。これは他の地方と比べると珍しいのだろうか、と疑問に思わなくもない。

花火なんて家からも見えなくはないのだが、らいはが来たいと言った手前、断る訳にもいかない。それにこいつらとは少しでも仲良く……まぁ関係は良いに越したことはないからな。そのために来た。

 

 

「一花たちお疲れー!やっと終わったね!」

「花火って何時から?」

「19時から20時まで」

「じゃあまだ1時間あるし…屋台行こー!」

「上杉さーん!早く早くー!」

「はぁ…」

 

 

ため息するぐらいにはこの人混みの混雑ように疲れていた。それにあいつら、今日はいつにも増して騒がしい。あいつらにしては宿題もすんなり終わらせていたし。そこまで花火が見たいのか…?てかそんぐらいなら終わらせとけよな。

 

 

「なんですか?その祭りにふさわしくない顔は」

「!俺はなんて回り道をしてるんだと思って……」

 

 

綺麗。頭の中にその言葉が浮かんだ。ただ左手にアメリカンドッグを持って咀嚼さえしてなければ、だが。

それにしてもこいつらは本当に顔は良いなと思う。中身の方はまだ付き合いも短いし分からん。知ろうともあまり思わないが…。

 

 

「あ…あんまりジロジロ見ないでください…」

「………あぁ、五月か」

「分かってなかったんですか!?」

「ただでさえ同じ顔なんだ。髪型を変えるな。ややこしくなる」

「わ、私がどんな髪型しようと勝手でしょう!」

 

 

敬語なのとそのセンスの悪いやつヘアピンがなければ全然分からなかった。本当に顔同じだよな。見分けつかねぇよ。中身を知れれば見分けがつくようになるのだろうか…そんなわけないか。

 

 

「女の子が髪型変えたらとりあえず褒めなきゃ!もっと女子に興味持ちなよ〜」

「そうなのか…?髪形変えたら褒める…ね」

「そうだよー?」

「なら…五月。その髪型。いつもとは違って動きやすそうでいいな」

「えっ」

「そのヘアピンはセンス悪すぎだが」

「なっ…!もうっ!上杉くんのバカ!」

「褒めたのに怒られたぞ…」

「ヘアピンについては余計だったよ…」

 

 

そうなのか…?なんて面倒くさいんだこいつら。

 

 

「あ、ほら女子に興味ってことでさ。浴衣は本当に下着を着ないか興味無い?」

「ない。それにそれは昔の話な?知ってる」

「本当にそうかな〜?なんてね!冗談でーす!どう?少しはドキドキした?」

 

 

下着着ないで浴衣着るとかありえないだろう。いや、寝る時…その…裸の一花ならありえるのか?ってなんてこと考えてるんだ。これじゃあ一花の思うツボだな。

てかこいつらテンション妙に高いな。うざ…。

 

 

「一花いつまでそこにいんの?はぐれちゃうわよ」

「ごめーんちょっと電話ー」

「なんだ?どこかに向かうのか?」

「別にいいでしょ?ったく今日は五人で花火見に来たのに……なんであんたもいるのよ」

 

 

やはり二乃は俺がいることを良く思ってないようだ。

まぁそれもそうだろうな。こいつは家族を大切に思ってるし姉妹のこともよく見ている、ように思える。こういうイベントには拘るのだろう。多分。

 

 

「俺は妹と見に来てるんだ…。あとはお前らと…その…仲良くなりたいな…と」

「え?は?なんて?」

「な、なんでもねーよ。お、らいは。あんまり離れるな。迷子になるぞ?ここ掴んでろ」

 

 

と俺は左手を差し出す。らいはが迷子になったら大変だ。お兄ちゃんとしてしっかり面倒を見ないといけないな。

 

 

「はーい!あのねお兄ちゃん見て見て!四葉さんが取ってくれたの!」

 

 

そう言って見させられたのは袋が3つ。その中には金魚が大量に詰められていた。いやいやいや取る量ヤバすぎだろ。

 

 

「四葉…もう少し加減は出来なかったのか?」

「あはは…らいはちゃん見てると不思議とプレゼントしたくなっちゃうんです!」

「これも買ってもらったんだ!」

 

 

それは超花火セット、とかいうやつだった。

 

 

「それ今日一番いらないやつ!!」

「だって待ち切れなかったんだもーん!」

 

 

いや、いつやるんだよ…。

 

 

「四葉お姉さんにちゃんとお礼言ったか?」

「四葉さん!ありがと!大好きっ!」

「〜〜〜〜っ!あーんらいはちゃん可愛すぎます!」

「だろ?」

「私の妹にしたいです!…待ってください。私が、そっ…その…上杉さんとけっ…結婚すれば合法的に義妹にできるのでは…?」

 

 

何を言ってるんだこいつは。だがらいはをお前なんかにはやらんぞ。仕返しに少しからかってやろう。

 

 

「じゃあ結婚するか」

「「「「えっ」」」」

「何何?なんの話してるのー?」

 

 

一花が戻ってきた。電話とやらが終わったんだろうな。

 

 

「あんた…何言ってるのかわかってんの…?」

「分かってる。冗談だ冗談。四葉だって冗談だろう?」

「……上杉さんと……結婚……」

「四葉?」

「ひゃいっ!?じょ、じょじょ冗談ですよ!えぇ、はい!」

「お、おう」

 

 

なんでそこまで慌ててるんだ…。

 

 

「四葉に変な気を起こさないでよ!?」

「分かってるわ!って押し詰めてくるな!危ねぇ」

 

 

ドンッ、と二乃に押しつめられたせいで体勢を崩し、誰かの肩に寄りかかってしまった。何だこの固いのは。ヘッドホンか。

 

 

「三玖か…すまん」

「い…いいっ」

「しかしこの人混み…身動きもままならなくなってきたな。これじゃあ落ち着いて花火見られなくないか?」

「二乃がお店の屋上を借り切ってるから付いて行けば大丈夫」

「ぶ…ぶるじょわ…」

 

 

金持ちですね。流石というか…花火を見るのにそこまでするか。

 

 

「てか、それならその店の屋上とやらに向かおうぜ」

「待ちなさい。せっかく屋台があるのにアレも買わずに行くわけ?」

「…アレ?」

「そういえばアレ買ってない…」

「あ、もしかしてアレの話してる?」

「アレやってる屋台ありましたっけ?」

「早くアレ食べたいなー」

 

 

アレアレアレアレアレって…アレとは何だ。まぁこいつらは五姉妹。共通の食べ物か何かだろう。

 

 

「せーの」

「かき氷!」

「焼きそば!」

「りんご飴!」

「人形焼き!」

「チョコバナナ!」

「…………」

「全部買いに行こーっ!」

 

 

こいつら本当に五つ子か疑わしくなってきたぞ。

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

ぷんすか、と擬音がなりそうな感じに五月が不機嫌になっていた。一体何があったんだ。

 

 

「機嫌治しなよー」

「思い出しても納得いきません!あの店主、一花には可愛いからオマケと言って…私には何もなしだなんて!同じ顔なのに!」

 

 

くそどうでもいい事だった。何だそれ。聞いて呆れるぜ。

 

「複雑な五つ子心…」

「ほらこれ食べて元気だして!」

「らいはちゃん!次は輪投げしよっか!」

「わー!DS欲しい!」

「あんたたち遅い!!!」

 

 

ついに二乃がキレた。あいつの声は響くな。周りの人達が注目してるぞ。

 

 

「二乃の奴、気合い入ってんな。お前らもテンションずっと高いし。花火なんて毎年やってるだろ」

「花火はお母さんとの思い出なんだ。お母さんが花火好きだったから毎年揃って見に行ってた。お母さんが亡くなってからも毎年揃って」

「ほぉ…?」

「私たちにとって花火って…そういうもの」

 

 

そういうことか。あいつは家族想いっぽいところがあるように感じたが間違いではなかったようだ。どうりであいつが張り切るわけだ。ってそんなこと考えていたら二乃が他の人達にもみくちゃにされて押し離されてっていた。何やってんだあいつ!

 

 

「ったく鬱陶しいわね…あんたたち…あれっ?」

『大変長らくお待たせいたしました。まもなく花火の打ち上げを開始いたします』

「キャッ!」

 

 

花火の開始の放送で一気に人の流れが強く早くなる。二乃との距離がどんどん離されていく。くそっ!「どっちだっけ?」「もう上がってる?」なんてどうでもいい奴らの会話だけが耳に入る。

 

 

「痛っ!足踏んだの誰よ!ちょっとみんなどこ!?四葉!一花!五月!三玖!………フ…!」

「掴んでろ」

 

やっと二乃に追い付いた。俺は二乃の左手首を自身の右手で掴み、俺の左手に繋いだ。嫌がりそうだが我慢してくれ。お前が迷子になってどうする。

 

 

「何よ…」

「こんなところじゃ埒があかない。ひとまず予約した店まで案内してくれ」

「あんたなんかお呼びじゃないわよ」

「はいはい行くぞ。…五人で花火、見るんだろ」

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

二乃に案内され、どうにかこうにか人混みを抜けた。少し時間が掛かったが。

 

 

「やっと抜けたわ!あんだが道を間違えるから遅くなったじゃない!」

「お前が歩くの遅かったせいだ」

「っと。ここの屋上よ!きっともうみんな集まってるわ!」

「おいバカ!危ねぇぞ」

 

二乃は急に階段を駆け上がった。草履だし着物で走ったら危ねぇだろ。

 

 

「キャッ!」

「…ちょ!おいっ!危ねぇ!」

 

 

二乃はあまり履きなれてないだろう草履に加え着物だ。おかげで階段を踏み外し後ろへ、俺の方へと転倒してきた。勿論しっかり受け止める。

 

 

「ギリギリセーフだな。そんな格好で急に走るな。平行な地面ならまだしも階段だぞ?危ねぇだろ。ほら掴んでろ」

「ひゃっ」

 

 

俺はそのまま受け止めた二乃をお姫様抱っこで持ちあげ屋上まで運ぶ。これ、二回目だな。

屋上まで上がってきたが…二乃以外の姉妹は誰もいなかった。それにどうやら少し焦らないといけなさそうだ。

ヒュゥゥゥゥ…とそれは空高く打ち上げられ。

 

 

「あっ」

 

 

ドォン!と爆音を上げ、それは美しく空に散った。

 

 

「どうしよう…よく考えたら今年のお店の場所、私しか知らない…!」

 

 

は?何言ってんだこいつ。




みんな花嫁は誰が良いんでしょう。推しは誰?私は二乃を愛した四葉推しでござる。周りの友達に聞くと十中八九、三玖と答えます。Twitterには四葉推しが多く感じるぜ!
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