鋭角パンツァー 〜エキセントリック・ファイヴ〜   作:jeux

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Prelude

 大洗女子学園戦車道部あんこうチーム。ほんの数ヶ月前まで、そんな言葉は存在すらしていなかった。

 ところが今はどうだろう。それについて様々な人に質問すると、様々な答えが返ってくる。

 曰く、

「必要以上におかしな方法で攻めてくる」「本気だと思わせておいて嘘、嘘だと思わせておいて本気」「三点倒立しながら優勝旗を足で挟んで受け取る」「ショスタコーヴィッチのような二面性」「イギリスのようにn枚舌」「唐辛子入りの紅茶」「わさび入りのチョコレート」「存在しているだけで脳に疑問を醸す」「そんなことしなくても勝てるってば」「邪道」「悪魔」「死神」

 そして人々は、彼女たちをこう呼ぶのである。

 "エキセントリック・ファイヴ"と。

 

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 エキセントリック・ファイヴのテーマ

  作詞:冷泉麻子・秋山優花里 作曲:西住みほ 編曲:五十鈴華 歌:武部沙織

 

進め 砂塵を巻き上げ 進め 泥をかき分け

どんなに辛く苦しい時でも 私たちの目指す場所

変わらないとでも思ったか

 

残念でした 変えます(変えます!)

変えちゃいますよ コンビニ感覚で

 

楽しくないと思ったら 楽しくなるようにします

辛いと思ったら 辛くないようにします

ゴールポストは 動かしてナンボ

 

だって私たち 花も恥じらう乙女だもん

ブシドーの押し付け NGよ

 

そーたごしゃっぺでええのが うるせえ 黙れ

これこそが私たち エキセントリック・ファイヴなのよ

 

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「えーこれ私が歌うの〜?」

 嫌そうに言ったのは武部沙織。

「もちのろんだ。他の4人はみんな何らかの形でこの曲に関わっている。あとは歌手のみ。自動的に沙織となる」

 答えるのは冷泉麻子である。

「えーやだー。恥ずかしいし、そもそも曲作ってたなんて聞いてないし」

「私は沙織しかいないと思うが」

「え〜?ほんとに〜?」

「曲を聞いてもらったからわかったと思うが、この曲は今時のアイドルの曲を意識して作られている。でだ、君以外のあんこうチーム4人に、今風のアイドルができると思うか?消去法だよ」

「あー、すごい納得」

 冷泉は「単純なやつだ」思いながら続けた。

「だろう?しかもだ、君にとってもメリットがある。モテるんだよ」

「・・・そう!そうだわ!モテるわ!」

 冷泉は「ちょろい」と言う感情を表に出さないことにひどく苦労しながら答える。

「そうだろう。そうだろう。そうと決まればこいつにサインしてくれ」

「サイン?何で?」

「この曲は我々の持ち場を離れて『沙織の曲』になる。そうなる以上、この曲を()()()()歌い上げてください、と言うある種の誓約書だね」

「誓約書・・・誓い!」

 どうやら武部は『誓い』と言う言葉にロマンティシズムを見出したようである。

「いいわ、サインしましょう」

「理解が早くて助かるよ」

 

 さて、懸命な読者諸君ならば気づいたことであろう。武部がまだこの曲の歌詞を知らないことを。知らないままに、あからさまに危険な内容の誓約書にサインしてしまったことを。

 

「敵を欺くにはまず味方からなんだよ」

 

 冷泉よ。その行動は本当に敵を欺くためか。




歌詞中の茨城弁はかなり怪しいです。現地民の方お暇であれば訂正をば。
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