鋭角パンツァー 〜エキセントリック・ファイヴ〜 作:jeux
戦車は超絶初心者なので、かなり酷い動き&作戦をしてると思います。
以降断りのない限り、""内はkopfだと思ってください。
「"試合開始5分前です"」
武部が西住に告げる。
「"2分前になったら行動してください、秋山さん"」
「Jadamour」
今回の試合は最初から攻める。相手は持ち前の火力と速力によるフラッグ車一本狩りを得意とする釧路学園。なので普通はフラッグ車の周りを護衛で固め、小隊で敵戦力を狙う・・・のだが。西住は、全く違う戦法を取ろうとしていた。
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「おいおいなんだあれは」
釧路学園戦車道部フラッグ車車長、根室聡子は当惑していた。
ここは北海道のとある平原。Wind○ws XPの壁紙に使えそうなほどになにもない。会場の東西にそれぞれ少しづつ林があるので、最初はそこに戦車を待機させ、下手に戦力を見せないようにするのだが。
「近すぎる、近すぎるし、よりにもよってフラッグ車が一番前だ」
そう、向こうは大会側で決められた待機ラインギリギリにいる。双眼鏡を使わずとも目視できるほどであった。
「あれ、なんだと思う?
「罠、なんだとは思いますが・・・」
砲手の厚岸松葉は答える。
「一目でわかる罠を罠とは言わんだろう。こういう場合大抵、複数の罠が敷かれている」
だがそれがわからない。こんなトチ狂った配置にして、敷ける罠が思いつかないのだ。試合開始2分前だというのに、当初の作戦でいいのか強い不安が残る。
「あっ、一人外に出てきましたよ!」
厚岸の声に反応して、根室は顔を上げる。
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そこには一人の少女が立っていた。癖っ毛であることがこちらからでも分かった。その少女は、徐にメガホンを取り出し喋り出した。
「えー、野球、サッカー、バスケットボール、その他あらゆるスポーツにおいては、プレイヤーの人命は保障されなければなりません。ホモ・ルーデンスという言葉がありますように、人類は遊びを通じてその文化を発展させてきましたから、文化を構成する基礎的なものにおける人命の保障は自明でありましょう。
ここで問いを立てさせていただきます。『戦車道はスポーツであるか。』答えは否だと、私は思うのです。その本質は戦争、殺し合いに他ならないと。カーボンで守られた絶対安全な箱の中にいても分からない。常に死と隣り合わせの極限の状況になって初めて、立ち上るものがあります。私はそこに価値を求めたい。
さて、これからあなた方にやって頂くのは戦争です。ええ、ええ、恐ろしいですね。でも我々は日本人。みんなでやれば怖くないのです。ということで、私がお手本を見せてあげましょう」
メガホンを捨て、取り出したのは。
拳銃。
それを自身のこめかみに当てて。
「それではみなさん、good luck」
一発の銃声とともに、試合開始となった。