碧き鉄のアルペジオ   作:Distortion

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こちら、第14話となります。

因みに、(第三砲塔絡みのネタは)ないです。


mile.14 第三砲塔

ーー 秘密基地 談話室 ーー

 

「……唐突ね。そういう事はもっと段階を踏むものじゃないの?」

 

冷たくムツは返す。その表情に驚きは感じられない。

さらに、あまり乗り気でない。が、この反応は当然だろう。俺だって、見知らぬ人にいきなり「一狩り行こうぜ!」とか言われても「いいとも!」とはならないし、なにより困る。

 

が、ここでムツを逃す訳にはいかない。今後の俺たちの動きにかなり関わってくるし、敵に回られると厄介なのは明らかだろう。

 

危険だが、賭けに出るか……

 

「そうは言っても、俺達に段階を踏む時間なんてないんだ。わかるだろ?」

 

とりあえず、言葉を返す。

正直、言葉での駆け引きは苦手だ。戦術と違って、対抗策を事前に用意するのが難しいように感じる。

 

「それは残念ね。断るとあなた達はどうするのかしら?」

 

言動とは裏腹に、ムツは薄い笑みを浮かべている。

あからさまな挑発だ。

 

「別にどうもしないよ、嫌なら帰ってもいい、ナノマテリアルも分ける。」

 

俺の返答を聞いたムツ。それまでの冷静な表情が、複雑なものに変わっていった。

 

「……わからないわね。」

 

少し抑えた声でムツは呟く。そして、俺に問う。

 

「時間がないなら、何故最初から私を強制的に動かそうと思わなかったの?あまつさえ、嫌なら帰ってもいい、だなんて……意味がわからないわ。」

 

「……とある男が言ってたんだ。"人類と霧はいつかわかりあえるはず、俺はそんな世界を目指して戦うんだ"ってな。大きい奴だと思った。俺もそんな世界をつくろうと思った。その夢をこんなとこでひび割れさせる訳にはいかないんだ。だから、強制なんてのはやらない。夢のためなら、どんな遠回りでも歩いてやるさ。」

 

それを聞いたムツは、呆れたのか、ため息をつく。

 

「…非合理的ね。私には理解できなさそうだわ。」

 

「そうか。」

 

「でも、興味が湧いたわ。」

 

ムツは続ける。心なしか、その表情は少し柔らかに見えた。

 

「それに、あなた達を見てると、人類と霧が手を取り合う世界も悪くないんじゃないか、って思うの。」

 

「どうしてそう思うんだ?」

 

「なんとなく感じるのよ。……あなたと重巡トネが、どこか"つながってる"って。401の強さも、そういったところにあるのかもね。」

 

「仲間とまでは言わないけど……そうね、協力ぐらいならしてあげるわ。」

 

その言葉を聞いて、俺は手を差しだした。

 

「十分さ。…よろしく頼む、ムツ。」

 

ムツが、俺の手を握る。

 

「こちらこそ。」

 

その上から、トネが両手を乗せる。

 

「よろしく、なのじゃ!」

 

 

 

―――人類と霧の艦隊の共生、か……ここまで来るのは結構大変だったが、先はもっと長いんだよな。そして、さらにその先も……あいつらは、どうするんだろう?

 

ふとよぎったが、メンタルモデル二人の握力攻撃が拭い去ってしまった。地味にクるんだよなぁ……

 

 




榛名改二が楽しみで楽しみで楽しみです。(唐突

イベントも榛名も8月なんですけどね。そして春イベで失った資材回復してないですけどね(机バン

バイトしてPC買ってWarThunderやってみたいです。

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