幽々の空、灰暮れに   作:魔愛暴導富

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56.γυμνάσιον(ギュムナシオン)

 

 

「ここは訓練を行う場です。簡易的ですが、弓・盾を持ちながらの剣術、槍術の訓練が可能です」

 

 アテナによって施設を案内されていたコーリス達は、最後に比較的広い場所に訪れた。

 

 訓練所。的を撃つ弓の訓練。盾によって攻撃から身を守る事を前提とする、演習式の剣術訓練。正確に敵に攻撃を通す為に姿勢や腕捌きを学ぶ槍術訓練。

 古臭い様式ながらも、一般人が行うには充分な規模だった。

 

「一応弓の使い方は子供以外の全員に教えています。槍と剣は戦う精神力と肉体の強さを持った大人、青年にのみ…特に槍の方が生存率が高いので、精鋭という形になるかと」

 

「確かに壁の中で行える訓練では最良ですね。魔法の訓練は破壊が伴うのでこの場所では不可能ですし、距離や高さの理を受けられる弓が優先ですね」

 

 彼等は少しの間訓練の風景を観察する事にした。

 弓は老若男女が弦を引いて狙いを定めていた。その動作は統一されており、発射の際に身体が傷ついたり、手首が反れて仲間の方へ撃ち込むといったミスは無い様だ。

 

「アテナさんが教えたんですか?」

 

「いいえ。空の世界では辺境であるほど原始的な弓の使い方をします。これは彼等が外敵から見を守る為に昔から行っていた動作でしょう」

 

「アテナが壁という案を出し、私が盾という道具の使い方を直接教え、槍術は二人で丹念に。その様に街の人々を強くしています」

 

「盾を持っているのはアテナさんでは?」

 

「アテナの防御は過剰ですし、大盾から発せられるのは魔力による防壁です。単純な攻撃を防ぐのとは違うので、私が攻撃役を務める事でそれなりの反応を育てるんです」

 

 アテナは重要な作業に取り掛かっていますし、という言葉も聞こえた。

 

 弓は元々。街の防壁はアテナ。盾の使い方はエニュオ。槍は二人。攻撃性に長けているエニュオが防御の重要さを教えるのは意外だが、それ以外は大体解釈に困らなかった。

 

 続けてエニュオが提案する。コーリス達への興味はあるようだ。

 

「折角なので私達が育てた槍使いと戦ってみますか?」

 

「お断りします。街の人達が作った武器が壊れてしまう」

 

「攻撃にも自信がお有りで?」

 

「硬さにです。持ってみますか?」

 

 コーリスはエニュオに長剣ノスタルジアを手渡した。薄黒く光る刀身に少し驚きながら、彼女は柄を持った。

 

「良い剣ですね」

 

 想定とは違う反応に持ち主が目を見開く。エニュオはそのまま足を大きく開き、地面に向かって剣を振り下ろした。

 

 ……片手で。

 

「切れ味も上々!硬さと少しの重さが切断力を支えていますね。私の好みとは少し離れますが、これも立派な攻撃の形と言えます」

 

 コーリス達は星晶獣と戦ってきたが、大半は魔物の様な姿であったり、何かしらのオブジェクトに見える記号的な形を取っていたものばかりだった。何故なら、前期に造られた星晶獣達は能力も感情もシンプルであり、空に敵対的だからだ。

 逆に後期に造られた星晶獣達は能力が複雑で、姿と感情も人間に近く、星を裏切った獣の大半は彼等である。

 空に友好的だからこそ、戦う機会が少なかった。

 

 コーリスは改めて実感した──人間との違いを。か細い腕に内包されているとは思えない膂力は、地面に掘られた深い切込みで一目瞭然。

 

 斬撃音で街の人間たちが集まってきた。

 

 

「エニュオ様、アテナ様!お帰りになられていたのですか!」

 

「ええ、魔物達は倒しましたよ。安心して下さい」

 

 アテナとエニュオは街の人間から慕われているようで、二人を囲む者達の表情は救いを与えられた信徒に近い。

 

「その方達は…」

 

「街の防衛を更に強固な物にする為、私が依頼し祈望の騎空団殿です」

 

「祈望の騎空団…?」

 

 名前を聞いた住民達は少しの沈黙の後、大きく騒いだ。

 それはもう喝采的に。

 

「──新聞に乗ってるあの!?」

 

「──日別依頼達成数トップの!?」

 

「──団長が幼女趣味の!?」

 

「──平均年齢15歳の!?」

 

「──破壊規模が大きすぎて怒られてるって噂の!?」

 

「──古戦場初戦リタイアの!?」

 

「──とりあえず凄いっぽい!?」

 

 新聞には騎空団の名が轟いているらしい。彼らの言葉を聞いてコーリスは腰に手をかけた。

 

「随分と有名になってしまったな」

 

「コーリス、それは腰じゃねぇ。刀だ。抑えろ。冷静にキレると分かりにくいからやめろ。なんでそういう時だけ刀使うんだよ」

 

「ふふ、その様な名声も持っていましたか」

 

「エニュオさん違います。あとこの街に正しい新聞を仕入れてください」

 

「残念ながら防衛以外は彼等に任せているので…私は兎も角、アテナは新聞を余り読みませんし」

 

「情報が散っていて読みにくいのです。事実かどうかも分かりませんので、私は国が出す伝聞に留めています」

 

「アテナと同意見です。でも、各国の情勢を見るのは中々に面白いですよ?被害状況を見て戦争の動向を考察する事が出来ますし」

 

「なんで嬉々としてそんな物騒な事話せるんだ………ん、カリオストロ?」

 

「………いや、なんでもねぇ」

 

 カリオストロが会話の中で何か引っかかったのか、顎に手を当て考え込んでいた。最初はエニュオの方を向いていたのだが、誰もその事には気づかない。

 

「ところで、先程平均年齢が15という言葉を聞いたのですが、実際の所はどうなのでしょうか?」

 

「ちょっと前に20歳になりました」

 

「んーとぉ…12歳♡」

 

「嘘付け」

 

「あ゛ぁ゛?」

 

 二人が互いの頬を引っ張り合い始めたのを無視してアテナは考える。

 若さ的に、噂だけが独り歩きしている騎空団なら危うい。この島の問題に巻き込む前に帰した方が得策なのでは、と。

 

 コーリスの魔力量は先程確認したが、カリオストロに関しては本当に少女だ。後方支援だとしても未知数。錬金術とやらも得体が知れない。

 実力を確認しなければならないと考え、アテナは提案した。

 

「少しだけお二方の力を見せてもらえませんか?防御の技術を確認したいのです」

 

「「…あぇ?」」 

 

「…力を見せて欲しいのです」

 

「アテナは考えすぎですよ。過剰に独り歩きする噂など存在しません。一貫して防衛への評価は高いのです。問題ないのでは?」

 

「しかし…──」

 

 カリオストロが手で言葉を遮った。

 

「分かるぜ。たった二人、それも子供なら不安になる。街を守る為に妥協は出来ないからな。その意を汲んでやる」

 

 彼は左手の魔導書を開き、地面に右手を当てる。黄土色の稲妻が大地に広く走り、周囲の形が変わっていく。

 

「おい野次馬共!おもしれえ物が見たいなら盾を投げ込みな!」

 

 住民達へ急な要求をまくし立てるカリオストロ。好奇心に心奪われた民衆達は、何か途轍もない神秘が起こると喉を鳴らし、捻れゆく大地に盾を置き始めた。

 

「見晒せ!これが錬金術の可能性だ!!」

 

 地面から手を離し上に掲げ、煙が巻き起こる。

 盾──金属と融合した大地の影は、ある形に向かって整っていき、柱の様な形状に伸びた。

 

「…なる程。分解してから形を執るのですね。そうする事で他物質との共存が可能、と」

 

「エニュオは何が起きているのか分かるのですか?」

 

「ええ。これは私の性分に近いものですから」

 

 

 

 

 そして煙が晴れ、現れたのは──カリオストロの鉄像だった。

 

 

「ね、ねんど?」

 

 民の誰かが呟いた。

 

 

「寸分違わずオレ様の可愛さを表現した。母なる大地と文明の利器のコラボレーション…錬金術の基本だがこれくらいはやれるぜ?」

 

「……この像はどういった用途で?」

 

「あ?カワイイだろ」

 

「盾は…」

 

「だから、像の要素になったって」

 

 

 アテナはキレた。

 

 

 

 

────────────

 

 

「錬金術が防御に有用である事は理解しました。次はコーリス殿の力を少し拝見したく」

  

 

 泣く泣く鉄像を盾と土に分離させて元に戻したカリオストロ。

 アテナは次にコーリスに力を見せてもらうよう頼んだ。

 

 

「何をすれば…一面に防壁を貼ればいいですか?」

 

「はい。空に展開できるのならば最大限の範囲でお願いします」

 

 コーリスは右手に魔力を込めて、空一面に防御魔法を展開した。その範囲は街よりも広く、地面に大きな影を作り出す程だ。

 

 その力を見たアテナは頭を下げた。

 

「お見事。試す様な真似をした非礼を侘びます」

 

「そういえば…空から攻めてくる魔物はいないのですか?」

 

「少数ですが存在します。今は私達が倒していますが、街を守る為には常在する防護が必要です。その為に私は防壁の他にもう一つ壁を作ろうと思っています」

 

「二重の壁…ですか?」

 

「はい。地面に対し垂直に立つ壁ではなく、街そのものを覆う半円の結界を」

 

 アテナは自身の持つ白い大盾を見せた。

 

「今、私はこの盾による防壁を展開できません。自身の守護の力を注ぎ込み、完全防御の結界を作っている途中なのです」

 

「つまりオレ様達を呼んだのは、その間手薄になる街を守る為でもあったって訳か」

 

「はい。この結界…パラディオンは魔物を押し潰す攻防一体の物。その効力を発揮している間に村の壁を補強し、彼等自身で防衛が行える様育てるのです」

 

 アテナが語ったヴィジョンは現実的なものであった。戦争を行わない国家であれば、警戒するのは魔物だけで良い。一定期間干渉を受けない状況を作り、その間に街そのものの防衛力を上げるのは理に適った選択だ。

 星晶獣としての権能を存分に活かした戦術だと言える。

 

 …少し人間の感覚と違うのは、時間だろうか。

 

 

「あと何日くらいで出来そうですか?」

 

「1ヶ月程かかります」

 

 その言葉にコーリスとカリオストロの口が止まった。

 空気が揺れる。

 

「………アテナさんよ。つまりオレ様に一ヶ月間此処にいろって言いたいのか?」

 

「理想を言えばそうなります」

 

「舐めてるのか?」

 

 苛つきを隠さないカリオストロに、コーリスは陰ながら同調していた。依頼内容で街の防衛力を育てなければならない為、数日で済む問題では無いと分かってはいたが、人手が少ない騎空団にとって、その要求は横暴な物である。

 先程の話では、パラディオンを展開している間に防壁を構築する目的があったが、これでは結界が完成する前に防壁の作成に取り掛かった方が利口である。

 だからこそ、彼は錬金術師の怒りを止めなかった。

 

 その光景に、エニュオが深く笑みを浮かべる。

 

「簡単に言っちまえば、この街の人間は移住した方が早え。だがこいつ等は故郷であるここを捨て去る事が出来ない。お前はそんな奴等の姿を見て手を貸してる訳だ」

 

「はい」

 

「パラディオンとやらに依存しない様な未来を考えている事は評価してやる。だがオレ様の時間を大量に浪費してまでする事が防壁作りの雑用か?エニュオが魔物の巣を根絶やしにする方が効率がいい」

 

「っ…それは!」

 

「出来ないか?守護と平和の()女神。魔物に対しても慈悲は捨てられねぇって事か。非効率だな」

 

「…カリオストロ殿。それは侮辱と受け取っても構いませんか」

 

「面子を気にするんなら他人を慮れよ。お前があの星の糞共と違うならの話だがな」

 

「──いいでしょう」

 

「「そこまで」」

 

 

 一触即発の空気が流れたところで2つの声が重なる。

 アテナの足元には風穴が空き、カリオストロの足元には亀裂が走っていた。

 

 エニュオとコーリスによる物である。

 

「アテナ。彼等の言い分は至極真っ当な物。説明不足など貴女らしくないですね。独断の依頼と言い…焦っているのですか?」

 

「エニュオ…」

 

 アテナは生真面目で高潔な騎士を思わせる性格であり、本来ならば先程の会話での横暴な要求や、カリオストロの言葉に明確な怒りを見せる事は無く、エニュオにとってそれは意外である事に間違いは無かった。

 

 一方、カリオストロはコーリスの顔を見て笑った。

 

「止めんなよ。もう少しであいつ腹の底、見えたかもしれねぇだろ」

 

「カリオストロから仕掛けるなんて思ってないが、攻撃されたら本気で反撃する気持ちではあっただろ?」

 

「勿論」

 

「狙いは分かった。やり方が雑だったらまた止める」

 

 カリオストロの苛つきは嘘ではない。しかし、その場で感情のまま戦闘を行うほど子供でも無い。

 彼はエニュオの性質を探ろうとしているのだ。それは純粋な探究心と疑問、そして勘でもあった。アテナを介しての反応を求めたのだ。

 

 エニュオについて分かっていることは、アテナに比べ柔らかい思考の持ち主である事と、戦闘に優れた星晶獣である事だ。推測で言えば、概念系ではなく物理系の能力という可能性がある。

 無論本人に聞けば済む話かもしれない。腹の探り合いが続くようであれば相手からの反感を買い、望まない結果生まれてしまうかもしれない。

 

 しかし──カリオストロはエニュオに対して得体の知れない取っ掛かりを感じていた。

 そしてコーリスは良くも悪くもカリオストロの言葉を重視しているので、彼に従う行動を取っているのだ。

 

 二人は一瞬エニュオを視認し──即座に行動に移した。

 

 

「それはともかく──」

 

「へ?」

 

 コーリスはカリオストロの後頭部を思いっ切り地面に叩きつけ、自身も土下座の体制を取り…叫んだ。

 

 

「謝れッ!!!!」

 

「ぶがっ…!!」

 

 強制土下座。子が過ちを犯した時、共に謝罪する親の様にコーリスはアテナに謝罪した。

 

「申し訳ありませんアテナさん!こいつは捻くれもので…人間に裏表があると決めつけてしまうんです!!」

 

「え、えぇ…」

 

「勝手にほざくなクソガキがぁ……!オレ様はぁ…!!」

 

「うるさい黙って謝れ!!」

 

 カリオストロの顔面が地面にめり込んだ。無論その程度で傷がつく硬さでは無いが、明らかに過剰だ。本人からしたら極刑ものだろう。

 

 これは半分本心で、もう半分はカリオストロの真意を探らせ無い様に彼をただ生意気な人間として認知させる目論見もあった。明らかに過剰だが。

 要するに、大したことの無い人間に思わせているのだ。

 

 

「あはははは!面白いですねその身体!どんな硬さをしているのですか!」

 

「え、エニュオ…」

 

 耐えきれないと言った風にエニュオが笑い出す。

 ドン引きしているアテナは我を取り戻し、コーリスに声をかける。

 

「わ、私も熱くなりすぎた所があるので…謝罪は結構です。あと、今日はもう遅いので…その、早めにお帰りになられてはどうでしょうか?」

 

「ありがとうございます!!ほら、帰るぞ!」

 

「ぶ、ころしてやる…」

 

 流れる様にカリオストロを抱えて街から騎空艇まで駆け出すコーリス。その姿にアテナや街の住人は言葉を絞り出す余裕も無かった。

 

 

 

 

 

 

 ただ1人、エニュオだけが微笑んで軽く手を振っていた。

 

 

 

「……ふふ、そんなに私が怖いのですか?」

 

 

 

 

────────────────

 

 

 

──フロンティア号、居間。

 

 

「追手はいないな。よし、作戦会議だ」

 

 何事も無かったかのように仕切り直したカリオストロは、艇の居間にてゾーイ以外の3人での会議を行う事にした。

 

「演技にしては過剰だったか…?」

 

「過剰すぎるわ阿呆。だが今回は良い。オレ様が間違えた。こっちの狙いに気付きかけていたぞ」

 

「えーと…コーリスは何をしたのかな?」

 

「カリオストロを生意気な子供に見せたかったので、無理矢理土下座させました」

 

「尊厳には気を使おうね、コーリス」

 

 やんわりと釘を指したが、ノアの口調は真に迫っていた。コーリスに冷や汗が流れる。

 

「まぁ待てノア。普段なら本気で殺してるところだが、今日は事情が違ってな。アテナだけなら良かったんだが、よく分からない星晶獣がいる」

 

「名前は?」

 

「エニュオ。司る物は後から本人に聞くが、恐らく攻撃的な物だ」

 

「聞いたことがない…」

 

 ノアは戦闘に直接参加していた星晶獣ではない為、同族の行動原理に対しての知識は浅い。ただ、名前すら聞いたことが無いのも珍しい事だった。

 

 

「そいつ、戦い自体は好きじゃない筈なのに、新聞で戦争の情勢をワクワクしながら読んでたり、戦う雰囲気になると楽しそうにしてるんだよ。引っかかるぜ」

 

「穏やかに見えて中々にイイ性格をしている。カリオストロの土下座に対し爆笑していた。血塗れになっても気にしない不気味さもある。興味の対象は分からないが、完全な善という風には見えなかった」

 

「オレ様が感じた限りでは空への敵対意識は無い。ただ、アテナが街を純粋に守ろうとしていたのに対し、別の目的がありそうな雰囲気もあったな。街の人間に対する情は勿論あるだろうが、アテナに付き添っているイメージだ」

 

「アテナさんが友人としてエニュオさんを扱っている以上、彼女の人格はある程度保証できているが……」

 

「…君達はアテナを信用しているんだね。前提として、君達を上辺だけで利用していると思わないのかい?」

 

「「ないない」」

 

 二人の声が重なる。二人にとってアテナの心を理解する事は、ゾーイの空腹を見抜く事と同じくらい簡単な事だった。

 

 

「あれは純粋(ピュア)だ。人を騙すなんて出来ねーし、俺達を使うのに逐一罪悪感感じてるんだぜ?そこら辺の人間より綺麗な模造品見せられちゃあな…」

 

「模造品という言い方は良くないと思うが…人間の感情を元に作られた後期型の星晶獣という事を加味しても恐ろしく純粋で、高潔な騎士としての人格を持っていた」

 

「考えられるとしてもエニュオがアテナを騙しているケースだが…そんなのにも見えないしな。そこまで疑ったらキリがないし」

 

「じゃあ、依頼は正式に受けるのかい?」

 

 今回の懸念は依頼の期間ではなく、相手をどこまで信用できるかという部分にある。

 依頼自体に穴が多く、アテナの独断、騎空団人数の不認知、何故か常に魔物に狙われている街という不思議な要素が詰まっている。そして、文書やノアの記憶にも残っていない謎の星晶獣エニュオ。

 

 不可解な事が多く、ましてや戦闘に優れた星晶獣が2体。奥手になるのは当然だった。

 

 ノアの問いかけに二人は少し悩んで───

 

 

「…受ける」

 

「だな。相手が単純に俺達を殺す気なら幾らでもやれただろうよ」

 

 

 

 

 ──賭けに勝ったのはエニュオだった。

 

 

 




カリオストロはああ見えて慎重派だと思ってます。


疑心暗鬼の理由
・エニュオが何となく怪しい。
・街を守る方法を明確に考えているアテナが、依頼を出す事に関しては非常に雑。
・戦闘系の星晶獣に少しビビっている。
・理由としては以上だが、勘が8割。最終的にエニュオを信じる事にした。

アテナ
・真面目すぎるが故に焦りやすく、人間の営みを理解できているとは言えない。
・疑うという行動が頭に入っていない為、何でも正面から受け止めてしまう。

エニュオ
・コーリスとカリオストロが自分を探っている事に気づいた。
()()()何かをする気は無い。
・ただ、とある目的の為には二人に滞在してほしいと思っている。だからなるべくアテナと喧嘩はしないでほしい。

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