どうやらISに常識人(自称)として転生したみたいです 作:凄まじき戦士
現実で流行り病とかの影響で色々と忙しくて執筆できる時間が取れませんでした。
久々に書いたので思い出しながらになりますがよろしくお願いします。
常識人は準備する
「はーいそれでは学園祭の出し物を決めるデス、一夏」
「わかった、みんなそれぞれの考えた出し物を言ってくれ。それを切歌が書いていく」
学園祭。
年に一度、外部の人間も招かれて行われる行事。知り合いに招待券を渡すことも可能で、クラスはそれぞれ出し物を行うことが決められているのデス。
ちなみに今のところは
・一夏とポッキーゲーム
・一夏と記念撮影
・一夏と握手会
「大体一夏関連デスね」
「多くないか!?」
一夏がそういうと、クラスのアドバンテージは活かすべきだと主張するクラスメイト達。やれやれと首を振りながらまとめる。
「予想はできたんデスけどね...」
「はい」
「却下。調はなんとなく予想がつくので」
「...ちっ」
「あの切歌さん、おもいっきり舌打ちしてるんですけど...あなたの妹さん」
「スルーで」
挙手した調を一蹴、そうやっていろいろな案を出すが、まとまらない。
他の案を聞こうとするとラウラが手を挙げた。
「喫茶店はどうだろうか?一夏だけではなく、我々も接客すればいいし収益が見込める。衣装は...あてがあるので任せてほしい」
そういうと女子たちが一層盛り上がる。たしかに喫茶店ならいろいろとできそうですし、一夏に負担が集中しない。これはほぼ決まりデスかね。
「じゃあラウラの案でいくデス。反対意見は?」
そう聞くと反対意見は出なかった、織斑先生の方を見ると頷いていた。
「では企画書を作って生徒会と担任に提出、期限は3日だ」
織斑先生と場所を交代して、授業が始まる。そしてお昼休み、アタシたちは巨大なメインホールへと集まっている。どうやら生徒会長から話があるらしい。
「生徒会長って全然見たことないんデスよね、生徒の中で1番強いっていうのは知っているんデスが」
「ISを一人で作ったとか、いろいろなうわさは聞くな」
「...怪しい」
「そういえば、別のクラスにもそんなことをしている人がいたような...」
そうやって話していると、舞台の上に青い髪の女性が出てきた。全身から只者ではないオーラを漂わせている、かなり強いデスね。
「...なんかあの髪の色、格納庫で見た気がする」
「あーそんな気がするデスね」
一夏は白式に変化があってから、よく格納庫で整備科の人たちと作業をしている。なんでもエネルギー問題が深刻だそうだ。
アタシたちはメンテナンスと、ちょっとずつ増えているシンフォギアシステム内にある曲を調べるためデスね。最近はやたらデュエット曲が増えている気がするデス。
「あと謎の機能もあるんデスよねぇ...なんで携帯端末に移せるんデスかね?」
「うちの出し物で急なトラブルが発生して、2人で歌えるように?」
「シャレにならないフラグを立てるのはやめてほしいデス...」
そんなことを話していると、とんでもないことが話されていた。一夏の部活入部を景品とするイベントを開催、捕まえた部活は部費10倍と一夏の獲得だそうだ。横に座っている一夏の顔が青ざめていた。全校集会が終わった後、一夏は生徒会室へと突撃しに行ったデス。
「さてと、購買で食材でも買いますかね。調、今日の晩御飯の希望は?」
「肉」
「アバウトですねぇ...」
そんなことを言いつつ、冷蔵庫の中身を確認する。
(食材はあるので問題ないデスね...)
晩御飯を作っているとものすごい勢いでドアがノックされた。この時間に人が来るなんて
「調ー、今手が離せないのでお願いするデス」
「わかったー」
そういってベットから起き上がった調が扉を開けると、一夏が転がり込んできた。そんなに離れてないですよね?
「はぁはぁ...切歌!」
「なんデスか?とりあえず息を整えてからで大丈夫デスよ。調、なにか飲み物を」
「ん」
調が冷蔵庫から取り出したペットボトルのお茶を一気飲みする一夏、気管に入ったようでむせてますね。豚キムチとレバニラ炒めを調理し終わったので、テーブルの上に並べる。アタシも調も結構食べる方なんデスよね、前に箒たちと食堂で食事をしていると驚かれたのデス。
「あ、一夏はどうするデス?一応多めに作ったんデスが」
「いただいていいか?」
「問題なし」
そういって予備のお茶碗を出して、夕食を食べ始める。しばらくすると落ち着いた一夏が話し始めた。
「生徒会室に行って役員の人にどういうわけか聞いたんだ。そうしたら...」
「なんで一夏が部活に入っていないのか、そういう感じの相談が殺到していたとか?」
そういうと一夏が頷く。たしかに一夏は専用機の訓練に忙しかったみたいデスしね、そこの部分も織斑先生が考慮していたのかも。
「整備科のみんなと格納庫でいつも通り、白式のエネルギー問題をどう解決するか相談していたんだ」
「ほうほう、それで」
「一応めどは立ったんだけど、それ用の機材をそろえるために今日はいったん解散ってことで自室に戻ったら...」
「戻ったら?」
そこ一夏が言葉を止める、なにかやばいことでもあったんだろうか。
「生徒会長がいたんだよ!」
「「...は?」」
「しかも...」
そういった一夏の顔が真っ赤になったデス。これは相当な何かを見せられたようデスね。
(どうやら生徒会長はかなり頭がぶっ飛んでいるようデス)
そんなことを考えていると再びドアがノックされる。一夏が震えだしたので、一応アタシが出ますかね。扉を開けると、昼間に講堂で見た姿の人物がいた。
「織斑君はいるかしら?そろそろ落ち着いた頃だと思ったんだけど」
なんでこの部屋に駆け込んだことが分かったのだろうか、わざとこちらに向かうように誘導した?
「一応いくつか質問させてもらうデス、なんで一夏の部屋に?」
「会長権限」
「どんな格好で?」
「水着エプロン」
「調、こいつ痴女デスよ。確信犯デス」
「あら、ひどいこと言うわね。暁さん」
そういって扇子で口元を隠す会長さん。この人、考えが読めないデスね...ただならぬ雰囲気は感じますが。
「一夏のことだから、裸エプロンかもとか思ってそう」
「なんで俺の考えてたことが分かるんだよ!?時々調が怖いんだけど!?」
「カマをかけたら正解だったんだね。もしくはそう見えるように水着を選んだ会長の思惑通り?」
「すごいわねー月読さん。生徒会に入らない?暁さんも一緒に」
「結構(デス)」」
すごい達筆で『正解!』と書かれた扇子を開く会長。そんなコントみたいなやりとりをしながら
(何を言っても誤魔化されそうなので、ここは妥協案でも)
「今日の所はお暇するわ。また明日ね、織斑君」
この状況をどう切り抜けるか、考えていると唐突に会長さんが話を切り上げた。
「は、はい...」
アタシの後ろで震えていた一夏に、声をかけて去っていく。
「一夏、確認なんデスけど1人部屋ですよね?」
「いや、今日からあの人と同室なんだ...」
「あーなるほど、きちんと許可を取ったうえでいるわけデスね」
「用意周到」
生徒会長って怖いなーと思いながら肩をすくめる。急な同居人、上級生で生徒会長、織斑先生たちは何を考えてるんデスかね?
「明日から波乱の予感デスねー。」
「文化祭の準備に参加できなかったらごめんな...」
「そこらへんは考えてくれてると信じたいデスねぇ...」
「一夏の周りの女性はみんな押しが強いから」
そういうと、一夏の全身をどんよりとしたオーラが包み込んだ。そのまま自室へと帰っていく一夏を見ながら思い返す。
(なんか前世の友人でもこんな感じのがいた気がするデス)
「姉さんもモテモテだったよ、前世での話だけど」
「さらっと心を読むのはやめてほしいデス...って、嘘デスよね?」
「本当だよ。よく同級生から相談されたし」
(あれ?でもそんな話は一度も...あ、触れないでおこう)
調の声がワントーンどころか、絶対零度まで落ちていたので深くは言及しないことにしたデス。
数日後、文化祭の準備をしながら一夏の様子をそれとなく気にしていると、時々誰かに呼び出されているようだった。その理由は白式に通信が入って即ダッシュでどこかに行くからデスね。しかも一夏の作業がひと段落したタイミングを狙いすましたかのように。
「大丈夫、お姉ちゃん。作業スピードには問題ないけど」
「まあ全体的な効率は...あの人たち以外」
闇のオーラが漂っているエリアに目を向ける。そろそろ支障が出そうデスね...
「調、しばらく任せてもいいデスか?」
「どこに行くの?」
まとめていた資料を調に手渡して、教室を後にする。一夏の行先は大体わかっている、呼び出した相手も
「何を考えているのかわからない生徒会長がいそうなところ...デスね」
アリーナへと向かうと、予想通りいた。一夏が白式を展開して何かの訓練をしているようだ。
「あら暁さん、よくここが分かったわね。誰にも気づかれないと思ったのに」
「一夏が急に走り出したら疑うのは当然デス。ましてや一度見てますし」
「意外と鋭いのね、あなた」
なんか引っかかる物言いデスが、スルーして一夏を見る。なんか大変そう
「何の訓練をしてるんデス?」
「代表候補生たちがよくやっている射撃訓練よ、あなたもやってみる?」
「遠慮しておくデス。そもそも生徒会長デスし、アタシの実技試験の成績を知ってるでしょ?」
そういってジト目でにらみつけると、口元を扇子で隠した。どうやら図星らしい、出入口へ向かって歩き始める。
「あら、もういいの?」
「別に、一夏が強くなる分には賛成なので。ただもう少しこちらの事情も考慮して欲しいデスね」
「大丈夫よ、意外と根性あるもの。それに毎日呼び出しているわけじゃないしね」
扇子でぱたぱたと扇ぎながら話す生徒会長、ほんと読みづらい。ま、危害を加えそうな雰囲気はないので退散するとしますか。
「あ、それと暁さん。あなたたちはどこかの部活に入らないの?」
「アタシと調ですか?特に入る気はないデスね。めんどくさいですし、ISも特殊ですからいろいろと調べたいこともありますし」
「あら、生徒会に勧誘しようと思ったのに。残念ね」
「あなたのような生徒会長の下で働くのは骨が折れそうデス」
ひらひらと手を振りながらその場を後にする。一夏は集中しているようだったので、声はかけなかった。
(あ、箒たちにどう説明しよう...)
そう考えると一気に気分が落ち込んだのデス。