どうやらISに常識人(自称)として転生したみたいです   作:凄まじき戦士

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常識人はテロリストと戦う

生徒会長のISは初めて見るので観察する、クリスタルから何か透明なものが反射して見える。そういえば専用機らしいから何か特別なものでも...

 

「あら、私そっちの趣味はないわよ切歌ちゃん?」

 

「冗談でもそんなこと言わないでくれますか、アタシの命と貞操の危機がマッハで迫ってくるので」

 

甲高い音を立てる丸鋸の音が死ぬほど恐ろしい、見なくてもわかる。そんなことを考えていると攻撃がこっちに飛んできた、結構な速度で

 

「よそ見してんじゃねえぞ、クソガキがぁ!」

 

「振り回しづらいデスねぇ...狭いところだと」

 

「天井壊しても室内だから。それに姉さんの武器は大きさ変えられるはずでは?」

 

「いや、このギアだと不可能なんデスよ...ねっ!」

 

鎌をぶん投げて自分に向かってきていた足を破壊しつつブースターで接近、そのままテロリストの頭部に飛び膝蹴りをくらわせる。通常形態に戻って鎌をキャッチ、力任せに叩きつける。轟音とともに相手は瓦礫の中へと逆戻りした。

 

「あ、相変わらず容赦ねえ...」

 

「映像でも見たけど、状況判断というか切り替えが早いわね。うちに欲しいくらい」

 

一夏と生徒会長が何かを言っているが気にしない。おそらく相手はかなり短気な性格、ここまでぼこぼこにすれば...

 

猛スピードでこっちに向かってくるテロリスト、頭部の装甲越しにでもわかるほど目が血走ってる。鎌のサイズを小さくして受け止める。さらに肩のアーマーも使って攻撃をさばいていく。

 

(1撃が重いデス。福音のときと同じような感じがするし、軍用の試作型でも強奪したんデスかね...?)

 

そう考えているとクモの足がすべてこっちへと襲い掛かってきた。このままだと串刺し...になるわけがない。

 

「させない」

 

「俺たちを忘れるな!」

 

「はいはーい」

 

ヨーヨーの糸、刀、なにかの液体のようなものがすべての足を破壊する。頭に血が上りすぎていたようデスね、学生相手に。

 

「生徒会長さん、この更衣室を半壊させるくらいまでの威力の技使いますけど」

 

「非常時だし仕方ないわ、やってよし!」

 

[BGM:Cutting Edge×2 Ready go!]

 

教師陣に次ぐ権力者から許可も出たので、ぶっ放すとしますかね。アタシは調とアイコンタクトを取り左右に駆け出す。一夏も何かに気づいたのか瞬時に雪羅を構えて飛び出して、雪片との変速攻撃で動きを止める。

 

調は巨大なヨーヨーを作り出して投げつける。ちょうど相手くらいの大きさで当たればひとたまりもないだろう、一夏を弾き飛ばし、その場から飛び上がるテロリスト。その顔には凶暴な笑みが浮かんでいた。

 

「はっ、仲間の攻撃で切り刻まれろ!!!その前にハチの巣...なっ!?」

 

そう、ヨーヨーは攻撃のためではなく次の攻撃のためへの布石なのだ。鎌を振りかぶってぶつけると二つは合体し、不規則に刃のついた巨大なコマのような形となる。ひものようなものに手をかけてアタシたちは叫ぶ

 

「3!」

 

「2」

 

「1!」

 

「「ゴー――、シューッ!!!」

 

引っ張ると鎌の先端についていたコマが射出される。それは先ほどの調が投げた際の糸とつながっており軌道を自在に操れるのだ。

 

「空中に逃げたのは失敗だったデスね」

 

「なめんなぁ!!」

 

そういって攻撃を仕掛けてくるが足の攻撃はコマに弾かれ、入れ替わりで生徒会長と一夏が攻撃をする。コマの操作は調に任せて、アタシも攻撃に参加する。

 

(このまま削っていって教師たちが到着するのを待ちたいデスね...)

 

そうやって追い込んでいると紫色のレーザーが目の前を横切る。飛んできた方を見ると蝶の羽のようなスラスターで全体的に暗い紫を基調としたISを纏った謎の人物がいた。バイザーをしているので正確な人相はわからないが誰かに似ている気が...

 

「ずいぶんと長い間連絡がないから来てみれば...状況的に失敗に近いんじゃないのか?オータム」

 

「なんでてめえがここにいるんだ!!」

 

呆れた声の乱入者に声を荒げるオータム。模擬戦で色々な人と戦い、実戦を経験したからわかる。明らかにレベルの違う強さデス。

 

「生徒会長、あちらを任せていいデスか?」

 

「いいわ」

 

そういって紫のISに向かっていく。そして水とビームが激しくぶつかり始める、先ほどまでは援護に徹してたのが分かりやすいデスね。

 

「無視してんじゃねえぞ、クソガキ...ぐはっ!」

 

オータムがこちらに攻撃してくるが、その足は糸と刀に切り裂かれる。そして砲撃により壁に叩きつけられた、一夏と調の攻撃である。

 

「そっちこそ」

 

「俺たちを忘れてもらっちゃ困るぜ」

 

やはり軍用のISを使っているためか、耐久性は高いようだ。それに会長の方も少し押され始めている。

 

(もう無力化とか言ってる場合じゃない、手っ取り早く破壊しますかね)

 

叩きつけられたオータムに向かって加速しながらメカニカル型に換装、変形させた肩アーマーと鎌のチェーンソーを起動させて装甲を切り刻んでいく。中から出てきたオータムはドン引きしている様子、テロリストには情け無用デス。

 

「ち、クソガキがぁ!」

 

「うるさいデス、犯罪者はおとなしくお縄につくデス」

 

引きずりだした人間を会長の方へとぶん投げる。そのまま確保してもらおうとするが、エムと言われていた少女がピットを射出して妨害する。防御に回った会長はオータムから距離を取ってしまう。その隙にオータムを無造作につかんだ、どうやら険悪な雰囲気でも構成員は大事らしい。

 

「撤退するぞオータム。コアは自力で回収しろ」

 

「うっせえ!」

 

オータムが手元で何かを操作するとISの装甲がはじけ飛び、中から何かが飛び出した。破壊しようと鎌を振り上げるが、ピットから発射されたビームが曲がって襲いかかってきた(・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

しかも狙いが更衣室にいる全員を狙う軌道、クルースニクを起動して大型化した鎌を投げてビームを切り裂く。更衣室の周囲に着弾したビームの威力で煙が上がり、視界が遮られる。アタシ達はそれぞれの武器を振り回して煙をはらったが、すでに敵の姿は見えなくなっていた。会長の方も逃がしたようだ

 

「ま、敵のISを無力化しただけでも大手柄デスかね」

 

「一夏もさらわれなかったし、ついでに王冠もいただいたしね」

 

「いつとったんだよ!?」

 

ISを解除しつつ指でくるくると回している調と自分の頭をペタペタと触る一夏。いつの間にか見当たらないな―とか思ってたらそういうことだったんデスね。武装を解除しながら使づくと調が答える。

 

「コマで攻撃を仕掛けるとき。ひっかけてから拡張領域にしまっておいた」

 

「あら、調ちゃんがゲットしたなら争奪戦は終了ね」

 

会長が指を鳴らすと学園のスピーカーから終了を告げる音楽が流れ始め、あちこちから叫び声が聞こえた。多分知り合いもうなだれてると思うデス。さてと

 

「とりあえずはあの正体不明のISを...あれ?」

 

振り返ると無残な残骸となっている外装パーツ、これだと調査が困難なのでは...?

 

「粉々だな」

 

「粉々だね」

 

「ご丁寧に識別番号がわかるところまで、粉々ね」

 

アタシの苦労がぁぁぁぁぁ!!!絶唱の固有効果を使ったら完全破壊してしまうから気を使ったのに!

 

「畜生...でも戦闘ログは残ってるので対策はできるデス!」

 

「切り替えの早さはさすが」

 

「とりあえず先生たちに報告しに行くか」

 

「あ、ちょっと待ってくれるかしら」

 

話がまとまったところでその場から立ち去ろうとすると、会長から止められた。扇子で口元を隠しているので死ぬほど嫌な予感がする。アタシ達は目線を合わせて走り出したが

 

「すみませんお三方、ここを通すわけにはいきません。ISを展開して上空からの逃走もおすすめしません、生徒会権限で取り締まらせていただきます」

 

メガネをかけたクールな印象を持つ人が入り口をふさいでいた。

 

(3人がかりでも突破するのは無理...おとなしく従うしかないデスかね)

 

ため息をつきながらその場にとどまると、会長が笑いながら近づいてくる。

 

「あら虚ちゃん、遅かったわね」

 

「先生方と協力してイベントの事後処理を行っておりましたので。残りは本音に任せています」

 

ん?聞いたことある名前が...

 

「あなたたちのクラスにいる本音はね、虚ちゃんの妹なのよ。ついでに生徒会役員」

 

「「はぁぁぁ!?」」

 

全然そんな雰囲気なかったのに!ていうかやたらアタシ達にくっついてきたのはそういうことデスか!?

 

「いえ、あの子は美味しいものやお菓子が大好きですので。両方とも作れるお二人のそばにいたかったんだと思います。一応監視の任務については伝えてはいましたが」

 

「丁寧な説明ありがとうございます。そこまで顔にでてましたか?」

 

「いえ、お二人に雰囲気を読み取った結果です。暁さんは顔に出やすいですから」

 

「それが姉さんの長所」

 

胸を張っている調を無視してため息をつく。色々と聞きたいこともありますし、ここは素直に従った方がいい気がしてきたデス。

 

「勧誘はお断りですが、事情は話してもらうデス」

 

「ええ、私が話せる範囲でね。ただし、明日もあるのですべてが終わってからにしましょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テロリストの襲撃があった翌日の一般開放。もともとの知名度と唯一の男性がいるクラスのいる出し物、これが合わさった結果は予想以上の大盛況だった。整理券を配っていなければ、アタシ達は疲労困憊で片付けもできなかっただろう。

 

1日目の様子をどこから聞きつけたのか、生徒会長と虚さんが手伝ってくれた。正直手が足りなくて死にそうだったのでありがたかった。

 

(去り際の一言さえなければ平和に終われたんデスけどねぇ...)

 

『昨日王冠を取った2人と織斑君は、明日の午前中空けといてね』

 

笑顔とともにそう告げた生徒会長の言葉を思い出す。昨日の襲撃のことだろう...

 

「調、呼び出しから逃げたらどうなると思うデス?」

 

「余計話がこじれると思う。逃げない方がいい」

 

一夏は箒たちの質問攻めにあっているのでどう助けるか考えつつ、クラスメイトが買ってきてくれた缶コーヒーを飲む。

 

男子更衣室の破壊については、生徒向けの説明はアタシと一夏が空中でドッグファイトをしていたはずみで激突してそのまま破壊されたということになっている。あの状況なら問題はないだろう、みんな目が血走ってたし。

 

(さてと、そろそろ助けますかね...)

 

「一夏、そろそろ片付けに戻らないと明日の時間なくなりますよー。アタシと(生徒会長)の約束」

 

「お、おうそうだな!」

 

あれ、一気にヘイトがこっちに向いたんデスが?調はため息をついている

 

「ちょっと待ってください、なんで全員が武装の部分展開をしてるんデス?無言でこっちに来ないで!死ぬほど怖い!!」

 

刀、ビット、偃月刀、弾丸がこちらに迫ってくる。窓を開けて脱出してISを展開、全速力で逃げる!

 

「...伝える内容を間違えるとこうなる。一夏もよくやるから学ぼうね」

 

「なんで俺も呆れられてるんだ!?」

 

うおおお!!!ありとあらゆる遠距離攻撃がぁぁぁ!!!

 

[死ぬ!死んじゃう!ヘルプ!]

 

[自業自得、諦めて]

 

[千冬姉は呼んであるから心配しなくていいぜ!]

 

それはあたしたちの死刑宣告では!?

 

逃げながらそんなことを考えていると、あっという間にアタシたちはつかまりましたとさ。出席簿アタックの一撃で気絶、頭を抱えて悶絶するアタシを見下ろす先生が滅茶苦茶怖かったデス。

 

「連行は任せるぞ、月読」

 

「わかりました」

 

(一夏ヘルプ!!アタシに身の危険がぁぁぁぁ!!!!)

 

イイ笑顔の調から逃げたいが、痛みのせいで満足に動けない。一夏にアイコンタクトで助けを求めるが完全に無視された

 

(こうなったら、最終手段デス!)

 

「ぶっ飛べ、アーマーパージ!」

 

纏っている装備をエネルギーの塊として放出するシンフォギアの緊急脱出手段。膨大なエネルギーは即席の攻撃と目くらましを兼ねるが、緊急回避の手段なので再構築しないと全裸のままになってしまう。すぐさま量子化状態の制服を取り出すと

 

 

「さらば!」

 

「逃がさない」

 

ダッシュで逃げる!これを使うとエネルギーの残量にもよりますが、しばらく再展開ができないのデス!目指すは生徒会!どうせ一夏が向かっているのでそこに入れば調もおとなしくなるはず!

 

 

 

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

 

「妨害手段を全部力づくで潰されたデス...」

 

「メタ読みは戦術の基本」

 

色々なものをかけた逃走劇の末、結局つかまって生徒会に連行されてるデス。ま、テロリストの状況とかを聞くだけで変なことにはならないデス。

 

 

「あ、来たわね。じゃあ早速だけど、3人まとめて生徒会に入らない?」

 

(もっとめんどくさいことが起きたぁぁぁ!!!)

 

ああ、アタシの学園生活に平穏は訪れないでしょうか...

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