もしオリジナルキャラクターと版権がクロスオーバーしたら【もしもシリーズ】   作:ゆめみじ18

18 / 18
もし仮面ライダージオウの最終回に神楽蒼葉が飛び込んでしまったら。

 神楽蒼葉、19歳は。時空を移動する。己としてどこまでも。その型すら破ってどこまでも自由に。

「やべ! また変な所に出ちゃった!」

 そこに現れた怪物(モンスター)は『現実』だった。夢のような虚構は儚い存在は。「そんなものは嘘だ、存在しない。変身中に攻撃すれば倒せる」と言われてしまえば消えてしまう。と、そこへ。

『オールトェンティ!! タイムバースト!!!!』

 まるでヒーローショーのように、ごく当たり前に。現実を象ったモンスターは倒された。

「大丈夫? 君、迷子?」

「うん! 守ってくれてありがとう。そうだ、折角この時代に来たんだし。これあげるよ」

 そう言って、蒼いライドウオッチを手渡された。

「ライドウオッチ!? 君いつの時代から来たんだ」

「2021年。僕にはアレを倒せる力があるけど。……今は、わかんないからさ」

 そう言って。常磐ソウゴは未来に起こる事象を夢想する。すると、渡されるウオッチが光りだした。ライダーの名は『仮面ライダーワールド』。

 そこから、神楽蒼葉は大真面目に説明する。

「僕の本によるとね。2021年に世界が離れ始めちゃうんだって。その手を繋ぐための存在が仮面ライダーワールド」

 と、そこへ未来から現れたのが『アナザーワールド』。ソウゴ、ゲイツ、ウォズ、ついでにディケイド、あとおまけでゼロワンは。アナザーワールドをバッサバッサと薙ぎ倒し。

「しょーりゅーけん!!」

 見事勝利へと導いた。

「ありがとう。でもこのウォッチは君のだろ? 返すよ」

「ううん。今の僕が持っててもまだ意味がないからさ。使い方を覚えたら返してもらうよ。だから、これは貸してあげる」

「うん。わかった、この力は必ず還す」

 そこそこに楽しい雑談をし終わってから。

 そう言って、神楽蒼葉は【自力で】2021年へと帰っていった。

 

 そして、常盤ソウゴは『今の敵』へと目を向ける。ウオッチに手を翳しボタンを押す。

『ワールド!!』

 ズンチャンズンチャンズンチャンズンチャン! といつものように効果音が鳴り。常盤ソウゴは変身ポーズをとる……。

「変身!!!!」 

 そして未来のライダーのキメ台詞と共に、走り出す。

 

 ハッピーエンド。

 

 ……。

 

 2021年

 オーマジオウは神楽蒼葉と対峙していた。

「今の僕で倒せるかなあ……?」

 ベルトが唸りを上げる音がする。

「変身!」

『仮面ライダー真竜!!』

「2号ライダーで太刀打ちできるとは思えんがな……! フン!」

 ドゴオン! 「うわああああ!!」と爆発音とともにあわや、やられたかと思ったが……。

 

「なに……!?」

 オーマジオウが驚愕の元、凝視している。

 

 ディケイドが歩きながら語り掛ける。

「勝手に立ち向かうのはお前の悪い癖だぞ」

 ウォズが歩きながら語り掛ける。

「まったく、少しは我々を頼って欲しいものだね」

 ゲイツが歩きながら語り掛ける。

「お前の相手は、自分も他人も信じられた。初めから俺だ!」

 ジオウが歩きながら語り掛ける。

「独りじゃ出来ないことも、皆と歩けば! いける気がする!!」

 ゼロワンが歩きながら語り掛ける。

「社員のケジメをつけるのも、社長の務めだからな」

「みなさん……」

 

 ソウゴが差し伸べた手に蒼葉が掴んで答える。

「今、始めて……。自分で手を取った気がする……」

 そして全員で合わせて……。

『変身!!!!』

 これだけは解る。これからも、ヒーローは。

 

 戦い続ける。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。