「なんだあいつ? ウェンディを探してるのか?」
ギルドのメンバーじゃないのは確かだけど、
その人のこと、
あたしはどこかで見たことあるような気がしたんだ。
「私は
「フランケン・ハイドって……そうだっ!」
「ルーシィどうしたの?」
「見てこれ!」
双鷲の蜜マスター・フランケン・ハイド。
見覚えがあると思ったら、
先週の週ソラに出てた人だったんだ。
まだ若いのにマスターっていうのもすごいけど、
顔もハンサムですっごいお金持ちって噂らしいの。
お医者さんでありながら、
魔導士でもあるんだって。
なんかケム・ザレオンを思い出すな。
「いったいお医者さんが何の用だ?」
「ウェンディ・マーベルさんは探しているんです」
「ウェンディなら……」
「わっ私がウェンディですっ!!」
シャルルを抱えながら進み出るウェンディ。
「おおっ、噂に違わずかわいらしいお嬢さんですね」
「ふぇっ!? あっどっどうも……」
「いったいウェンディに何の用かしら?」
鋭い目つきをぶつけるシャルル。
「はじめまして、私はフランケン・ハイド。フィオーレで医療ギルドを経営しております。ウェンディさんの数々のご活躍は、常々耳にしております。うちのギルドは医者だけで、魔導士は所属しておりませんから」
「それってつまり、ウェンディを引き抜きたいってこと!?」
あたしったら先走って口にしちゃった。
でもびっくりするもん。
ギルドの仲間を引き抜こうなんて。
「おいおい勘弁してくれよ。ウェンディは妖精の尻尾の大事なメンバーなんだぜ」
グレイもやっぱり嫌そうな顔してたな。
でも話を聞いていくと、
そんな単純な話じゃないのかもって思うようになってしまったの。
「お気持ちはわかります。ですが、ウェンディさんのお力を存分に発揮するには、ぜひ我がギルドへお越しいただくのが一番だと思うのです。医療ギルドは怪我人や病人を専門に対応していますから、ウェンディさんの魔法が最も役立つ場所を、私たちは知ることができます」
「でも、治療のできる人間は、魔導士ギルドにも必要よ」
あたしだって、いったい何度ウェンディに助けられたか。
「それはその通りでしょう。ですがこう言っては失礼でしょうが、黒魔導士・ゼレフがいなくなったことにより、彼を崇拝していた闇ギルドの多くが消滅し、王国には未だ嘗てない平穏が訪れています。魔導士ギルドさんのお仕事も、以前ほど危険なものが多くなくなったのではありませんか」
「そ、そんなことは……」
「ウェンディさんの魔法はただの治癒魔法ではないと思っています。その力はきっと、大勢の人々の命を救うことができるはずです。ぜひ、私たちにお力を貸してはいただけませんか」
この人の言う通り、
たしかに今までみたいな闇ギルドによる滅茶苦茶な事件は少なくなったと思う。
危険な仕事が少なくなったかって言うと、
そうとは言い切れない部分もあるけど。
でもたしかに、
ウェンディの魔法は色んな人の役に立つっていうのは本当だよね。
そう考えると、
あたしたちも何て言ったらいいかわからなくなっちゃったんだ。
ウェンディにはずっとここにいてほしいけど、
でも、
それだけで決められることじゃないような気がして。
それで、
結局ウェンディは――、