天竜の巫女   作:木葉 音疎

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ジュビアとウェンディも新たな情報をつかんだ。


雨女、再び

「最も古い記述によると、ワラキアは人の言葉を理解し、話したそうなんです」

 

ジュビアはそう言った。

 

「ヴラドと御伽さまが話すのを、聞いていた者がいると、本にはありました」

「エルザさんは、実際にワラキアを見たんですよね?」

 

ウェンディがそう聞くと、

 

「ああ、だが意思疎通のできる相手には見えなかった。ただ──、」

「ただ?」

「何か、苦しんでいるようだったんだ」

「苦しんでるって、ワラキアが?」

「そうだ。まるで、自分の中の何かを抑えつけているかのような」

 

理由はわからないけど、

敵が弱っているっていうならラッキーかしら?

 

「ワラキアが来るのは2日後。他にできることはないかしら?」

 

あたしは黙ってじっと待っているっていうのは、

なんか嫌だった。

 

「念のため、里の守りを強化しよう」

「そうね。あたしも手伝う」

「あの……」

「どうした? ウェンディ」

「私、やっぱり女の人たちを助ける方法がないか調べてみます!」

 

こうして、

エルザとジュビア、

それにあたしで里の防備を、

ウェンディとシャルルで被害者の治療を行うことにしたの。

 

「マーシィの歌っていうのも、やっぱり魔法の一種なのかしら?」

「言い伝えでは、おとぎさまの歌っていうことでしたが」

「恐らくは青い天馬(ブルーペガサス)の一夜が得意とする香り魔法(パルフォムマジック)の歌バージョンといったところだろう」

「それなら良い考えがあるわ」

「ルーシィさん?」

「ジェミニを呼ぶの!」

 

二人で歌えばパワーも2倍ってわけ!

 

「デュエットの練習でもしておこうかしら」

「たしかに、相手が来るとわかっている以上、打てる手は打つべきだな」

「そういうことなら、ルーシィさん、お願いがあります」

 

そのお願いっていうのは、

 

開け!! 処女宮の扉!!! バルゴ!!!

 

「お呼びでしょうか姫」

「今日は大仕事よ! ここに堀を造ってちょうだい」

「かしこまりました」

 

一分後

 

「できました姫」

「ありがとうバルゴ」

「そう言えば昨夜、エルザさんとのことを話したら姫が嫉妬していてかわいかったと、お兄ちゃんが申しておりました」

「してないわよっ!! ええいっもう閉門!」

「羨ましいです。ルーシィさんはいつでロキさんを呼び出せて。私もグレイ様を呼び出せたら。うわぁぁぁんグレイさまー」

「いや、別にロキとはそういう関係じゃないから……って雨だ」

 

おかげで堀に水を入れる手間が省けちゃった。

こうして水のある所にいると、

アクエリアスのこと思い出しちゃう。

アクエリアスの鍵を見つけるためにも、

このクエストを終わらせなくちゃ!

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