『荒魂は大型。タイプW、体長30メートル、体幅3メートル』
「ミミズか蛇か」
「またムカデかもな」
「最悪だな」
隊員たちは呟き合う。
タイプWのWとはワーム、長虫を意味する。良く見られる形態の荒魂である。
日本の大地に混然と溶けたノロは、地面に染みている内に親しむミミズなどの地虫を擬態して荒魂化することが多い。分けてもムカデ型の荒魂は頻繁に大型化して現れ、東京に甚大な被害を及ぼしていた。
そもそもがムカデは本邦屈指の獰猛な生物である。
無数の足で大地の震動を感得し、動くものがあれば即座に毒牙で噛みつき、それがたまたま自分の食事になりそうな大きさの生き物であれば絡みついて喰らう。大抵の生き物は、自分の食糧にならぬような大きすぎたり小さすぎたりする生き物には興味を示さぬものであるがムカデは違う。食いモノになろうがなるまいが、大きかろうが小さかろうが、動くものはとりあえず攻撃するのである。それを擬態しているのだから大変狂暴な荒魂となる傾向があった。
『荒魂は多足型W。荒魂は多足型W。時速30キロで南進中、推定目標霞ヶ関魔城』
「直近の部隊で阻止線を形成。荒魂警報発令要請を官邸に上げよ」
「了」
特別害獣駆逐隊司令・日向士郎(ひな・しろう)の下令に応じ、放水が開始された。
自衛隊の車両ではない。赤く塗装された消防庁所属の無人放水車である。水平メートルもの放水距離を誇る新鋭車両より噴射された大量の水が夜間の都内の照明に七色のスペクトルを描き出す。
荒魂は水を好まない。生き物と同じく、体温を奪われることを嫌う。
付着した水が少量ならば上がり過ぎた体温を快適なものに戻すが、大量ならば体温を奪っていく。それはヒトも荒魂も同じだ。並みの荒魂ならばその侵攻を鈍らせることが可能であった。
もし消防士がこれを行えば、荒魂は攻撃とみなし襲い掛かってくる。それを警戒し、配置の放水車は全て無人であった。
しかし荒魂は、闇夜に虹がかかるほどの放水をものともせず、前進を続けている。
『進路速度変わらず。放水効果、認められず』
「周囲の住宅地の避難はまだ完了していません。そちらにいっても良さそうなものですが」
「ノロは互い引き寄せ合う生体金属だ。そちらの性質が優先されているのだろう。最近の大型の荒魂に一様に見られる性質だ」
日向司令は副官に応じつつ、背後を顧みる。
「奴もまた目指しているのだ。霞ヶ関魔城を」
かつて霞ヶ関、と言えば昼夜政治家の集う政治の中心地であり、国政そのものすら意味した。
今やそこは年の瀬の災厄に端を発する、荒魂災害の中心であり象徴であり、最前線である。
タギツヒメとその本体、ヒルコミタマが討伐された折、神々が本陣とした地上60階を誇る都心最大級の高層ホテル、霞ヶ関ビルには大量のノロが注ぎ込まれた。昭和の昔には大量の液体を「霞ヶ関ビル一杯分」などと表現することがあったが、まさしくそれだけのノロが霞ヶ関ビルに充填されたとされており、ここより半径2キロ余りは特別警戒区域とされ、警察と消防により厳重に封鎖されていた。
この封鎖に陸自の担当区域が加わったのは極最近のことで、事実上政府の対特祭隊対抗組織であるところの特別害獣駆逐隊がそれを担っていた。
『こちら槍者班。何時でも行けます』
「待機せよ」
特駆隊保有の珠鋼兵装、御槍(みやり)を携える、槍者班班長にして日向司令の実の妹、日向野々美(ひな・ののみ)の声は無線越しにも逸っていたが、日向司令は抑揚のない声でこれを阻む。
珠鋼兵装の保有は少数である。特祭隊と比して貧弱、といってもいい。特祭隊のように刀使のみを直接荒魂の正面に展開し、堂々たる戦闘によって撃退するのような方法は取れない。
刀使は損耗する。槍者も同じだ。
特祭隊は刀使を補填する伍箇伝5校というシステムを持つが、特駆隊にそのようなものはない。直接対応能力にも継続対応能力にも劣った彼らは、何等かの手段でそれを補わねばならなかった。
「74式の配置はどうか」
「所定の位置で射線を確保しています」
「現場指揮官の判断で射撃開始せよ」
「了。74式各車、主砲の使用を許可する。繰り返す、主砲の使用を許可する」
74式、と呼ぶのはは、36トンの装甲された車体に一門の105ミリ滑空法で武装し、履帯によって時速60キロで疾駆する、紛れもないあの主力戦車74式である。
第二世代に属するこの74式は、第四世代とされる10式戦車の2世代前の、言うなれば旧式戦車であった。
「10式なら大型の荒魂とも渡り合えるのですが…」
「我々自衛隊が戦わなければ相手は、荒魂のみではない」
参謀のこぼすのも無理はない。大型の荒魂の移動速度は時に時速80キロ近くにもなる。74式では振り切れない上に、砲の威力も劣っている。しかしそれ故新鋭の10式戦車にその座を譲り一線を退きつつあり、ここに配備されているのはいわば陸自のお下がり戦車であった。
代償として得たのは、戦車一個小隊4両という頭数である。
74式が4両束になって戦って、それで10式に勝てるかと言えば五分といったところだろう。しかし日向司令は同じ予算の中で二両二組という、戦術を駆使することが可能な頭数を選んだのである。
なお、人員については志願者が殺到し、今や1年ほどの順番待ちになっている。自衛隊内でももっとも濃密な実戦が経験出来るのであるから、無理はない。
「来たぞ! 各車自由射撃!」
「頼むぜ爺さん戦車! 昭和世代の底力みせてやれ!」
4門の105ミリ砲の咆哮が都内に轟く。自衛隊発足当時には誰もが思ってもみなかった、東京都内での戦車戦の開幕であった。
自由射撃を命じられれば、各車は任意に砲撃する筈であったが、4門の砲音は一つに聞こえた。弾着もまた同時であった。
「全弾命中!」
この時荒魂の速度は時速にして30キロ余りで、大型の荒魂としては歩くほどの速度と言えるだろう。この速度の相手に対してならば必中は当然であった。
キキキキキキキキキ!
金属と金属を擦り合わせているような、これが荒魂の咆哮である。
銃弾は荒魂に効果がない。それは確かだ。しかし音速で飛来する1キログラム以上の大質量弾となれば話は別である。さしもの大型荒魂の上部な外皮が凹み、抉れていた。
しかしそれだけだ。見る見るうちに再生していく。元々がノロ、流体金属である以上叩いても抉っても致命傷にはならない。水面を叩いたところで、叩くのを止めたらもとの水面となる道理だ。
だが全く無駄であるかといったら、そうでもない。
「荒魂の速力低下を認む!」
「槍者班、匍匐接近を開始せよ」
『了!』
荒魂の無数の足の何対かがぶらぶらになっている。
もちろんそれも再生していくのであるが、すぐにではない。足によって移動している以上、足に不具合が発生すれば当然移動に支障が生じる。
キイイイイイイ!
荒魂は攻撃してくる何者かを威嚇するが、敵を見つけることが出来ない。
百足を擬態している以上、視力は悪い。加えて4両の戦車は距離1000の以遠である。大地の震動を察知できるような距離ではない。
『槍者班、配置につきました!』
「突撃開始せよ」
『了! 皆私に続いて!』
『了解!』
槍者班班長を務める日向野々美に従う槍者の少女はその数を増し、煌めく穂先の数は20を超えていた。それが四方より一斉に迅移突撃する。如何に荒魂が大型といっても、一溜りも無かった。
「たあッ!」
「どうだ化け物!」
「死んじゃえええ!」
動きが鈍ったところに珠鋼兵装に八方から次々と貫かれ、成す術もなくノロへと戻っていく。
『荒魂液状化! やったよ兄さん!』
「槍者班点呼。死傷者は居ないか確認せよ。お前の仲間であろうが」
『り、了!』
日向司令は、盛大に嘆息する。
「妹さんはよくやっておいでです、司令」
「場数は踏んでいる筈なのだがな、あれも」
「たまには労って差し上げては如何でしょう? きっと士気も向上するかと」
「考えて置こう」
ぼやく日向司令に、ニヤニヤが止まらぬ参謀であったが、この時司令本部のオペレーターの一人が「新たな荒魂!」と報じる。
「方位後方、タイプH! 現在警戒隊と交戦中!」
「タイプHだと!」
Hとはヒューマノイド、人型を指す。
目下最も名高いタイプHは荒魂の棟梁タギツヒメであり、同じく禍神タキリヒメ、イチキシマヒメの二柱の他には僅かに数体しか目撃例がない。そしてそれらは高い技量で御刀ないしは御刀状の武器を使用し、討伐隊に甚大な被害を及ぼしていた。
「タイプH、一体! 身長160センチ未満なれど御刀状の刀剣を装備! 警戒隊突破されます!」
「霞ヶ関魔城からノロを回収に出て来たのか」
「槍者班長、聞こえたか。全周警戒。新手がノロを奪いに来るぞ」
『了! 皆、方陣展開! タイプHがこっちに来る!』
ここでノロを渡してしまっては、百足荒魂を素通りさせたのと同じことである。阻まねば先ほどまでの戦闘の意味が無い。
(みんな、強くなった)
(けど、タイプH…禍神級の相手と剣格闘なんてしたことない)
槍者班を率いる日向野々美は固唾を呑む。
「…あたしが、頑張んないと…」
「来た! わあああ!」
「…!」
先ほどの戦車砲の弾着かとも思える衝撃が大地を揺るがす。
瞬間視界を遮る粉塵を、生暖かい風が吹き散らかしていく。
「タイプHを目視で確認…!」
先ず野々美の目を奪ったのは、夜目にも輝く亜麻色の髪であった。長い。肩下まではありそうなそれが月光を孕み輝いている。
(…女の子? けどあれって…)
痛々しいほどに細っこい、その四肢を包む服と思しきものに見覚えがある。あれは制服だ。それも、都内では知らぬ者もいないくらいの名誉の制服。
(旧折神家親衛隊…!?)
しかし似通っているのは形だけだ。あれはこんな、血に泥を混ぜてこねたような色はしていない。脈打つように赤く明滅したりはしない。
何より顔に当たる部分には、鼻梁と思しきもの以外に人間らしいものは存在しない。
代わりに存在しているのは、本来人間の両眼があるところを占拠する、視力に優れた荒魂が備えることがある口よりも大きな単眼だ。
野々美は吐き気を催した。
これはヒトを擬した荒魂だ。この痛々しいほどに華奢な少女の姿を盗んだ荒魂だ。
(…けど、なぜ?)
ノロが結実するのは大抵が、身近に長く親しんだ生き物だ。通常大地に渾然と溶けたノロは、大地を這う生き物に最初に親しみ、その姿を取る。そして一度その姿を取ったなら、次に荒魂と為った時も同じ姿を取ることが多い。如何なる原理かは不明だが、最初に取った姿を憶えているのだ。
その原理を踏襲するならこの不出来なノロ人形は、最初にこの少女に親しんだことになる。
(ヒトの多い都内なら分かる)
(だけどこの荒魂は霞ヶ関魔城の中から来た…)
こいつが模したのは霞ヶ関魔城の中の生き物の筈。しかしそんなことが有る筈がない、一度はノロの充填された水槽と化した霞ヶ関ビルの中に生存者など――
と、それ以上考える暇は与えられなかった。
(うわわわわわッ!)
一瞬で眼前に現れた荒魂は、凄まじい攻撃で斬り立てて来た。
(攻撃されてるッ!)
そう思いいたったのは三太刀目を槍の何処かで受けたところだった。そこまでは反射神経のみで躱したのだ。
油断していたわけではない。眼を離していたわけでもない。
正面の相手に不意を突かれた。
(技の出どころが分からない!)
野々美の知っている剣ではなかった。
この背格好、この筋肉量の人間が1キロ以上の金属棒である御刀を操作する為には相応の溜めというか、振りというか、そのようなものが必要な筈だ。それがまるでない。まるで宙に浮いた刀が勝手に動いて飛んできたかのようだ。
「野々美!」
「はんちょー!」
「皆来ないで!」
仲間にそう叫ぶのが精いっぱいだった。来たら斬られるのがオチだ。
反撃しようにも糸口がない。もう何をされているのか分からない状態であった。とにかく剣であちこち攻撃をされていて、それが続いていて、恐らくは時間の問題だろう。
刃を受けて写シを剥がされる。
問題はその後だ。相手が刀使、即ち人なら慈悲もあるかもしれない。が、相手は荒魂だ。止めを継ぎ太刀する筈だ。
(だめ…)
その後はもうダメだ。皆斬られる。成す術もなく。
(そんなのだめ)
(誰か…)
神でも悪魔でもいい、誰か何とか、と思った時だった。
ギ!?
短く荒魂が哭いた。
野々美を斬り立てていた荒魂が今まで居たところに屹立するのは、一縷の槍であった。荒魂が後ろに飛ばなければ、これに串刺しになっていただろう。
「航空自衛隊静浜基地、蜻蛉切(とんぼきり)槍者、八雲未羽(やくも・みう)候補生、現着」
「…!」
野々美のみならず、全員が目を見張った。
上空から槍が飛来した。荒魂はそれを察して飛び躱した。槍は突き立った。一瞬前の状況はこうだった。槍者の姿は何処にもなかった。その筈であった。
ところがどうだ。
まるで槍と一緒に飛来したかのように、突き立った御槍――蜻蛉切のたもとに、その主と思しき槍者が立っている。
迅移で移動してきたのか。
いや、それは珠鋼兵装を装備していなければ不可能な芸当である。空からこれを投じてしまったら、もう迅移は使えないはずであった。
「ごめんなさい、仕留めそこなったわ」
「ううん、助かったよ。来てくれたんだね」
「遅くなったみたいね」
「そんなことないよ。ありがとう」
八雲未羽。
伸びやかな手足の少女であった。
髪もまた長い。その髪を、無造作に後ろにくくって纏めている。
「来たのは私だけじゃないけどね」
「え?」
それはどういうことか、と問い返す暇もあればこそ、だった。
槍の穂が見えぬ程地に埋まっていた蜻蛉切を未羽は、おもむろに引き抜きざま投じた。
目標となった荒魂は、それを跳ね上げた。
我が手の刀で、である。
蜻蛉切は大身の槍だ。柄こそ日本号より短いが、刃渡りは勝るとも劣らない。柄と合わせれば5キロ程にもなろうそれを投じる者も投じる者なら、跳ねのける側も跳ねのける側であった。
わざわざ避けず跳ね上げたのは巧妙と言える。
避けずに跳ね上げれば、槍はどっちに飛ぶか分からない。少なくとも投じた槍者の意図しない方向に飛ぶ。迅移で移動しながら蜻蛉切を投じ、弾着地点に追いつくと言ったような手段を取っているなら、迅移で飛んだ地点に槍は無いから労せずして珠鋼装備を奪える。その可能性を考えてやったのならば、この荒魂は兵法にも明るいと考えなければなるまい。
いずれにせよ、邪魔ものは無力化出来た。今度こそ止めをと当面の対敵、野々美に向かって地を蹴った荒魂であったが、またもその剣の行く手を阻まれた。
ギイン、という鋼と鋼の打ち合う音。
何者かが荒魂の凶刃を阻んだ。
(…斧? 槌?)
…のように、一瞬見えた。
荒魂と己の間に立ち塞がった槍者の携えた槍は、それほどに身幅が大きかった。
しかし驚くべきは、槍者はその大身の槍で荒魂の剣を弾いたわけではなかった。受けも外しもしていない。まともにその身で受けたのだ。
ギギ!
荒魂が吠えた。
嵐のような連撃が、大身槍の槍者を斬り苛む。
それらの全てを、その槍者は受けも外しもせず、その身で受けた。にもかかわらず槍者は微動だにしない。その全てが空しく金属音となっただけであった。
(金剛身…でもこんなの初めて見る)
一体何レベルの金剛身なのか。
使う者を見たことが野々美にもあるが、体の一部を瞬間硬化させるくらいなものであった。しかしこの人は違う。全身を持続して鋼と化している。
流石に永遠にこのままではあるまい。斬り続ければ何れは斬れる。一対一ならそうであったろう。しかしここは戦闘で荒魂は単騎。槍者たちには、仲間が居た。
ギ!?
真上に飛んだ荒魂の、今まで居たそこに一縷の槍が突き刺さっていた。
遥か彼方に跳ね飛ばしたはずの蜻蛉切が再び、荒魂に向かって投じられたのだ。誰も予測が付かぬ何処かに跳ね飛ばした筈の蜻蛉切に、その槍者八雲未羽は追いついていた。追いついて再度これを投じたのだ。
迅移を遣わねば追いつけぬ筈。御槍を失えば迅移は使えぬ筈。
にも拘らずこうして槍を投じ、しかもまた投じたそこに現れるとは如何なる魔技の持ち主か。
(チャンス!)
荒魂は支えも何もない空中に居る。
漂っている的を貫くことくらい、野々美には容易い。
「やああああ!」
「グギ!」
辛くも荒魂は受けてしのいだが、受けたのは剛槍・日本号。それを繰り出したのは八幡力において屈指の野々美である。体制はもんどり打って大きく崩れた。
落下した荒魂は判断を誤らなかった。一目散に逃げ出したのだ。
「あっ、逃げる!」
「待て!」
「追っちゃダメ!」
野々美は部下を制する。
深追いしても損害が出るだけと思えたのだ。
「あ、ありがとう」
「礼を言うのはこっちだよ。ありがとう、来てくれて」
「海上掃海隊、御槍御手杵(おてぎぬ)槍者、櫂潮(かい・うしお)候補生、只今到着しました!」
「陸上勤務、お疲れ様です!」
二人の槍者は大仰な挙手礼を交わし合う。
野々美のそれは大きな陸自式。潮のそれは脇を締めた小さな海自式のものであった。
そうしておいて、にへっ、と微笑み合う二人に、未羽が歩み寄ってくる。
「二人はもう、知り合いなのね? 海自のコかしら?」
「うん。紹介するね。こっちが静浜基地の八雲未羽候補生ちゃん。こっちが横須賀の海上掃海隊の櫂潮候補生ちゃん!」
美空と美波は一応の敬礼を交わし合う。
「あなたも野々美さんに巻き込まれたのかしら」
「んと、うん。何だか、巻き込まれたみたい」
「こら候補生君。今は現役自衛官のあたしが一番上官で偉いんだぞ?」
「あら。私たち卒業したら尉官だから、あと少しで野々美さんが一番下になるのよ?」
「うっ」
「それまでよろしくね、班長」
「うう、短い間ですがよろしくお願いします…」
三人は、同時に吹き出す。そんな三人に、野々美の部下たちが駆け寄ってくる。
日本号。
蜻蛉切。
御手杵。
天下三名槍。最強の御槍が一堂に集ったこれが、最初であった。