本来の世界に帰ってきた料理人   作:北方守護

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軽い主人公設定とソーマでの最初の原作キャラとの出会いです。


第1話 帰還

トリコ、小松、鉄平から試験の内容を聞かされた武昭は3人と一緒にIGOの開発局に来ていた。

 

「それでトリコ師匠、ここに俺に頼み事がある人がいるんですか?」

 

「あぁ……()()()が開発してた物が完成したからって数日前に連絡があってな……」

 

「トリコー!!」

 

「ハハハ!久し振りだな!お前達!!」

3人が中に入ると黒髪の女性と筋骨隆々な男性がいた。

 

「お久し振りです、リンさん、マンサム会長」

 

「えっ!?今ハンサムって言った!?」

 

「「「「言って(ねぇ)(ないです)(ないし)(ないですけど)」」」」

マンサム会長は皆から突っ込まれていた。

 

「それで会長、武昭は連れて来たけど、どうしてなんだ?」

 

「うむ、それを話す前に武昭に聞きたいんだが、武昭は小さい頃に神隠しにあってここに来たんだったな」

 

「はい、俺は元いた世界で崖から海に落ちた筈だったんです。

けど気がついた時には、小松師匠の所にいたんです」

 

「あの時はビックリしましたよー、仕込みを終えて帰ろうとした時に急に目の前に武昭君が現れたんですから」

 

「それから、俺はトリコ師匠から美食家、鉄平師匠から再生屋、小松師匠から料理人として鍛えられました」

 

「それに関しちゃ俺も驚いたぜ」

 

「けど俺はまだまだですよ、どれもスタートラインに立っただけですから」

 

「まぁ、そこまで出来るのも武昭が頑張ったからだ、それで本題だが……

実は数週間前に()()()が儂の所に来たんだ おーい」

マンサムが誰かを呼ぶと武昭達の前に長い嘴を持ち体中が毛に覆われた生物が姿を見せた。

 

「おぉ、お前は……ペアじゃねぇか!」

 

「あぁ久し振りだなトリコ」

 

「小松師匠、ペアって確か……ニトロ達からなるグルメ貴族の1人ですよね」

 

「そうだよ武昭君、ペアさんがいたから今も僕達がこうしていられるんだ。

それでペアさんがここに来た理由って何ですか?」

 

「あぁ実は俺が仲間たちと宇宙を移動してた時に小さいながらも空間の歪みを感知したんだ」

 

「それで私達の所にペアが来て詳しく調査してみたら私達が今いる地球とは違う地球が発見されたんだし」

 

「リンさん……もしかして、その見つかった地球が……俺が本来いた地球だって言うんですか?」

 

「そうだ、その地球から発生する様々なエネルギーの波長を調べたら武昭と同じ波長だったんだ」

 

「それをペアから聞いて俺や小松、鉄平があんな事をしたんだ」

 

「そうだったんですか……それでペアさん、俺はすぐに戻れるんですか?」

 

「その為に私がここの者達とある物を開発したんだ」

ペアは貝殻のヘッドか着いたペンダントを武昭に渡した。

 

「それはグルメ界に生息するジャイアントシェルから作られた小型転移装置だ」

 

「小型とは言っても中には裏の世界(うらのチャンネル)安全場所(セーフティゾーン)を利用した倉庫もあるから

沢山の物を入れる事が出来るし」

 

「その前に武昭、お前の血を一滴、ここにつけるんだ」

武昭はペアの指示通りにペンダントに血をつけた。

 

「これで、そのペンダントは武昭の物になった あとはこれを食べるんだ」

ペアが持っていたケースからある物を取り出すとトリコは見覚えがあった。

 

「おいおい、コイツは……アカシアのフルコースの一部じゃねぇか!」

 

「あぁ、ここにはGODとセンター以外のフルコースが揃っている」

 

「けど、そこまでしなくても俺のいた地球はそんなに危なくないですよ?」

 

「あぁーそれなんだが……どうやら向こうの地球にもグルメ時代の物があるみたいなんだ」

武昭の疑問にマンサムが〔厄介ごとが起きるかもな〕という表情で答えた。

 

「会長!俺の世界じゃ捕獲レベル1の猛獣が一匹だけでも危険じゃないですか!!」

 

「だからこそ、俺は武昭にこれを持って来たんだ、お前に捕獲してもらう為に……」

 

「ペアさん……ありがとうございます、それじゃ、この世の全ての食材に感謝を込めていただきます」

武昭はフルコースを食べ始めた。

 

その後、武昭が元の世界に戻ると聞いた関係者が何人か来ていた。

 

「武昭君、これは薬膳のレシピじゃ、1mmも書き漏らしてはおらんぞ」

 

「私からはカレー以外にも使えるスパイス類を渡そう」

 

「これを持っていくと良い。砥石ブーツにエプロン、それに……俺が作った包丁だ」

 

「ありがとうございます!膳王ユダさん!ダマラスカイ13世さん!メルクさん!」

 

「ヒッヒッヒッ 儂からは雲隠れ割烹や食林寺の修行で使用してる食材じゃ」

 

「安心せい、ちゃんと許可はとってきてあるからのう ため池よ」

 

「千代さん 千流さんにお礼を言っておいてください、鎮師範 俺の名前は武昭ですよ」

 

「フッフッフッ ワタシゃからも幾つかの食材を渡そうかの」

 

「鮮度は心配しないでください、私が凍らせましたから」

 

「節乃さん、ののさんありがとうございます!」

 

「武昭、コイツは師匠から渡された物だ、俺からの餞別も入ってる」

 

「鉄平師匠、向こうに行っても頑張ります」

 

「武昭君、僕からはお弁当を」

 

「武昭、戻っても元気でやれよ」

 

「小松師匠、トリコ師匠……はい!」

「じゃあ武昭、ココに来るしー」

武昭は鈴の指示された場所に向かった。

 

「ソイツは使用する時に周りに何も無い事を確認してから使うんだ、それとこれらを渡すのを忘れていた」

 

「もしも、他の人間がいると転移に巻き込まれるからな」

 

「分かりました、マンサム会長、ペアさん、じゃあ皆さん……また会いましょう!!」

マンサムから腕時計の様な物とディバッグを貰った武昭がペンダントのボタンを押すと強烈な光が発生し少ししておさまると武昭の姿が無かった。

 

「トリコさん……武昭君、またって言ってましたね」

 

「あぁ、その時は美味しい料理でも作って迎えてやれ」

小松とトリコは武昭がいた場所を見ていた。

 


 

武昭が本来いた地球のとある場所で……

 

「ん……どうやら成功したみたいだな……ってココはどこなんだ?」

武昭が考えていると腕時計型の機械のモニターに地球の映像が浮かび上がった。

 

「うおっ!?どうやら、コイツはコッチの居場所をしめしてくれるみたいだな……

どうやら俺はアマゾンにいるみたいだな……ん?」

武昭がモニターを見てると周りの植物に気になる所があった。

 

「コイツは……確か前にリンさんからコレを貰ってたな」

ポケットから箸の間に何らかの機械が付属されたスティックセンサーを出してスキャンした結果武昭に見覚えがある物だった。

 

「やっぱり、バナナキュウリだったか……うん、少し味は薄いけど間違いないか……ん?誰かいるのか?」

武昭が確認をしてるとガサガサ音がしたので、そっちに意識を向けると草むらから赤い長髪の女性が出てきた。

 

「あっ……何でここに人がいるか、わからないけど逃げ……」

 

「おっと危ない……何があったか分からないけど、まずは彼女の治療が先だな」

女性は何かを告げようとしたが、そのまま気を失ったので武昭女性を優しく受け止めて、その場から離れた。

 




エネルギーの波長に関しては、それぞれの地球に各々の波長があると思ってください。

紫水 武昭(しすい たけあき)身長208cm 体重125kg 髪 濃いめの茶色 瞳 黒色。

美食家兼料理人兼再生屋。ランキング103位。

トリコ、小松、鉄平から、それぞれの技術や知識を教わっている。

様々な料理人の店に習いに行った事もあり、そのお陰で繋がりがある。




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