揚羽蝶鮫の捕獲を終えた2人は遠月学園に戻ってきた。
「ふぇ〜 久し振りにここに戻ってきたぜ〜」
「俺も久し振りだな。それで竜胆はどうするんだ?」
「そうだなぁ……武昭はどうするんだ?」
「俺は学園長に会いに行くよ。あの人は
「そうか、なら私もついていくぜ。一緒にいたんだから説明も出来るし」
「それも、そうだな、じゃあ行くか」
武昭と竜胆は学園長室に向かった。
学園長室に到着した武昭と竜胆は今までの事を報告していた。
「ふむ、その様な事になっていたとは……それで、その海域は……」
「調べたら元の海域に戻ってました。多分、そこにいるグルメ界の生き物を捕獲すると戻るんじゃないかと……」
「そうか……それでお主に聞きたいのだが……」
「捕獲してきた食材ならあるから何か食べたいなら作れますよ……但し今ある物で作るからメニューはコッチ任せになりますけど……」
「では、それで良いから何かを作ってくれぬか?」
「良いですよ。料理人として料理を食べたい人がいるなら作るだけですから。調理場は前に使った所ですか?」
「あぁ、あそこはお主用にいつでも空けておる」
「そうですか、ありがとうございます。じゃあ出来るまで待ってて下さい。竜胆はどうする?」
「なぁ学園長の爺さん、私が武昭の手伝いをするから、私も出来た料理を食べて良いか?」
竜胆はイタズラ猫の様な表情を浮かべて聞いた。
「うむ、儂は構わぬぞ。武昭はどうだ?」
「えぇ、2人に作ってもまだ余るだけの量があるから問題は無いですね。なら行くぞ竜胆」
武昭は竜胆を連れて指定された調理場に向かった。
調理場に着いた武昭と竜胆は何を作るか話していた。
「それで武昭、何を作るんだ?」
「あぁ、揚羽蝶鮫があるから餡掛けオコゲにでもしようかなって」
「餡掛けオコゲって、中華料理にあるアレか?」
「あぁ、コイツ一匹だけで大体の材料は揃ってるからな」
「じゃあ私は何をしたら良いんだ?」
「竜胆には野菜の下処理を頼む、俺はその間に他の用意をするから」
「あぁ、分かったぜ。大きさはどれ位にするんだ?」
「大きさは人参と筍、玉葱は一口大の乱切りでピーマンは千切りだ」
竜胆は武昭の指示を聞き武昭はそうしながら自分の仕事を始めた。
暫くして……
「学園長、出来ましたよ」
「おぉ、待ち兼ねたぞ。今回は……コレは餡掛けオコゲか?」
武昭が持ってきたワゴンには野菜が入った餡掛けと薄黄色の揚げた物が入れられた器があった。
「えぇ、揚げサメ肉の餡掛けオコゲになります。けどコイツはまだ未完成なんです」
「ほう……何故、未完成の物を持ってきたのだ?」
「それは、
「あぁ、見てなよ学園長!……ザバザバザバ!」
指示通りに竜胆がオコゲに餡を掛けると池の鯉に餌を与えて集まった時の様な音と何らかの匂いがした。
「ウォォ!なんだ!この音と匂いだけで体がソレを求めている!!では!頂きます!!」
餡掛けをした途端学園長が我慢出来ずに料理にかぶりついたその瞬間……
(何と!儂は今自分が食べた鮫になっているのか!?そして……ヌォォォ!!)
学園長の脳裏には自分が鮫に変化してあらゆる生き物を食い続けてる映像が浮かび上がった。
その後……
「ふぅ……今回も満足したぞ……粉をつけて揚げたサメ肉と何らかのオコゲに軽く油通しした野菜の餡の餡を掛けた所までは分かるが、どうしてこの様な味わいになったかは……」
「まぁ、向こうの食材だから分かんないのは当然ですね。今回の材料は
武昭は近くにあった机に今回の食材を出した。
「野菜は普通に売ってる奴ですけど、メインはコイツらです」
「コレは……サメ肉と肝、それと鱗……か?」
「あぁ、今回の料理に使った油はこの肝を溶かした物を使ったんだ」
材料を見た学園長に竜胆が説明を始めた。
「この鮫油……で良いか、コイツで野菜を炒めてサメ肉を揚げて作ったんだ」
「なるほど、だからこそあれ程の鮫の味を感じたのか……だが、この鱗は……もしや!」
「そう、このオコゲは、この鱗を揚げたんだ。そしてサメ肉にはこの鱗から取った粉を塗している」
「そうか……今回も美味かった……ご馳走様……」
「じゃあ、今日はコレで帰らせてもらうぜ」
「あぁ、また何か手に入れた時は料理を頼む」
そう言われた武昭は竜胆と一緒に学園長室を出て行った。
今回の料理。
揚羽蝶鮫の餡掛けオコゲ。
材料。
・サメの素材。(肉、鱗、肝)
・その時にある野菜類。