本来の世界に帰ってきた料理人   作:北方守護

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第30話 ちょっとした本気

作業を終えた2人は家に入るとリビングで食事をしていた。

 

「うーん、外で作業をしてたから、この微かな塩味が体に染みるぜ……けど、これってベーコンみたいだけど野菜なんだろ?」

 

「あぁ、ベーコンの葉って奴で前に採ってきたんだ そうだコレを巻いて食べても美味いんだぜ」

武昭は保管庫からキュウリを持ってきたが成り方がバナナの様な房状になっていた。

 

「ん?武昭、これってバナナか?キュウリか?」

 

「こいつはバナナキュウリって奴で、こうして食うと……カァー!美味いぜ!!」

 

「あっ!武昭だけズルいぜ!うーん!ベーコンの葉とバナナキュウリの互いの歯応えも良いぜ!!」

 

「このベーコンの葉は焼いてもいけるんだぜ」

 

「ふわぁ……焼いたらまた違う味わいがするぜ!!」

その後、2人は色々とグルメ食材で食事をしていた。

 

食事を終えて竜胆は武昭が淹れたお茶を飲んでいた。

 

「はぁ……このお茶を飲むと何か心が落ち着くぜ……」

 

「コレはこっちに帰ってくる時に知り合いから貰った静か茶って奴なんだ……」ピンポーン

 

「ん?誰か来たみたいだな……ハーイ、あっ一色さんじゃないですか」

2人が落ち着いてるとインターホンが鳴ったので武昭が行くと一色がいた。

 

「やっ、久し振りだね武昭君、おや竜胆君もいたんだ」

 

「よっ、一色。どうしたんだ?」

 

「あぁ、ちょっと武昭君に手伝ってほしい事があってね」

 

「そうですか、なら上がってください」

武昭にそう言われた一色は家に上がった。


リビングに通された一色は来た事情を話した。

 

「なるほど……町内会の知り合いから祭で出店をしてくれないかって頼まれたから手伝って欲しいって事ですか……」

 

「あぁ、武昭君が無理なら断ってくれても構わないよ」

 

「いえ、その日なら俺も暇ですから良いですよ」

 

「そうか、受けてくれてありがとう じゃあコレに詳しい事が書いてあるから」

 

「なぁ一色、それって私が行っても良いのか?」

 

「僕としては人手が多い方が助かるけど……本当に良いのかい?」

 

「あぁ、たまにはそんなのも良いなって思ってよ」

 

「じゃあ、竜胆も参加するって事でこっちからは町内会の方に連絡はしておくよ」

一色は必要事項が書かれた書類を武昭に渡すと家を出て行った。


お祭り当日、武昭と竜胆が待ち合わせ場所に行くと一色と町内会の人がいた。

 

「やぁ、武昭君、竜胆君おはよう」

 

「えぇ、おはようございます一色さん」

 

「よっ一色」

 

「この方が、この町内会の会長さんだよ」

一色に紹介された武昭と竜胆が挨拶をすると会長から詳しい説明をされた。

 

その後、武昭達は出店場所に来ていた。

 

「なるほど、ここが俺たちの場所ですか」

 

「うん、なかなか良い所じゃん」

 

「そうだね、それじゃ仕込みをしようか」

一色に言われた武昭と竜胆は仕込みを開始した。

 

「けど、蕎麦のガレットって出店で出すには珍しいんじゃないのか?」

一色に言われて食材の処理をしてた竜胆が言った。

 

「うん?そうかい?」

 

「まぁ、クレープがあるんだから蕎麦のガレットがあっても珍しくはないんじゃないか?海外じゃこうだし……

それに一(・)色(・)さ(・)ん(・)な(・)ら(・)蕎(・)麦(・)の(・)方(・)が(・)使(・)い(・)易(・)い(・)か(・)ら(・)だ(・)ろ(・)」

武昭の言葉を聞いた一色は気になった事を尋ねた。

 

「ねぇ武昭君、なんで僕が蕎麦の方が使いやすいって思ったんだい?」

 

「ん?だって、一色さんの指先から蕎麦の香りがするからですよ。

そんなに香りがするって事は小さい時から常に触ってるって事ですから」

 

「へぇ……そうなんだ……(彼は一体、何者なんだ?……)」

一色は武昭の事を疑問に思いながらも着々と出店の用意をしていった。


祭りの開催時間になって……

 

「はい!チーズとハムのガレットが出来上がりました!!」

 

「武昭、次はホウレン草と卵のガレットを3人前なぁ」

 

「はいよ、おいしょっと……竜胆、出来たぞ」

3人の屋台には沢山のお客が来ていたが武昭と竜胆は普通に対応していた。

 

(竜胆はなんとなく分かってたけど、武昭君もこれだけの数を捌けるなんて思わなかったな……)

一色は2人の対応を見て何かを感じていた。

 

その後、祭りは問題なく終わった。

 




武昭はトリコ世界で店をやっていたので、この位なら普通に対応出来ます。
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