本来の世界に帰ってきた料理人   作:北方守護

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第37話 グルメ中央卸売市場 『世界の市場』

武昭達がIGOの駐車場に来ると竜胆は以前と違う車がある事に気付いた。

 

「なぁ武昭、お前の車ってトレーラーハウスじゃなかったか?」

 

「ん?あぁ、確かに持ってはいるけど市場に行く時は()()()なんだ」

皆の前には俗に言う巨大なサロンバスと呼ばれる車輌が置いてあった。

 

「まぁ武昭の事だからコッチじゃ当たり前なんだろうな……」

 

「「確かに」」 「え?なんで、そんな反応なの?」

リョウの言葉にアリスと竜胆は納得し、ももは軽く混乱していた。

 

「ホラ、早く乗り込めよ」

武昭が言うと皆は乗り込んだが……

 

「うわぁ……凄い設備だわ……」

 

「前に違う車に乗ったけど、それよりも豪華だな……」

 

「なぁ、武昭、キッチンがあるけど料理も出来るのか?」

 

「あぁ、冷蔵庫に大体の食材は入ってるから構わないぞ」

 

(そっか……コッチの世界は私のいた世界とは違う事が色々あるんだ……)

皆が普通にしてるのを見たももは何処か遠い目をしていた。


武昭の運転で到着した所は彼らが見た事が無いほどの敷地の市場だった。

 

「前にグルメタウンって所に行ったけど、ここはそれ以上に広いぜ……」

 

「流通してる食材の量も凄く多いわ……」

 

「それにパッと見ただけでも食材の新鮮さが分かる……」

 

「凄い……こんな所があったなんて……」

 

「ん?おぉ!誰かと思えば武昭じゃねぇか!!」

誰かが武昭に気づいたので見ると色黒の筋肉質の体で顔に傷があるサングラスを掛けた男性がいた。

 

十夢(トム)さん!お久し振りです!!」

 

「久し振りだな、今日は何を仕入れに来たんだ?」

 

「それも、あるけど皆にここを見せに来たんだ」

武昭が皆を紹介すると十夢に頭を下げた。

 

「そうだったのか、俺は卸売をしてる十夢だ、よろしくな」

 

「そうだ、十夢さん今日は何か入ってますか?」

 

「あぁ、ちょうど今良いのを仕入れてきたぜ……コイツだ」

十夢は武昭達に塊肉を見せたが武昭以外の皆はわからなかった。

 

「十夢さん、コレって黒毛カグヤ牛じゃないですか」

 

「おっ、流石だ武昭だな。すぐに分かったか」

 

「武昭、この肉ってどんな肉なんだ?」

2人が話してると竜胆が話に入ってきた。

 

「あぁ、この黒毛カグヤ牛って言うのは肉の成分にケラチンが含まれてて霜降りの部分により含まれてるんだ」

 

「だから美容に気を使う女性達からは髪の毛がツヤツヤになるって言われてるんだ」

 

「店によってはコラーゲンが沢山ある白毛シンデレラ牛と合わせて料理する所もありますからね」

 

「白毛シンデレラ牛も入荷してるぞ、コッチが大体白が100g…万で黒が…万って所だな」

 

「えっ!?それぞれ100gでそんな値段するのか!?」

 

「やっぱり十夢さんの所だから安いですね、じゃあ白を600kgに黒を500kgお願いします」

 

「なっ!?……100g…万を600kgに…万を500kgって……白と黒を合わせて軽く何億か行ってるんだけど…。…」

ももは武昭と十夢の取引を聞いて驚いていた。

 

「後は何かありますか?」

 

「だったら虹の実はどうだ?天然じゃない人工栽培の奴だけどな」

 

「そう言うって事は……あぁI()G()O()のか……だったら貰おうかな。それで今はどれだけあるの?」

 

「あぁ、ウチで仕入れたのは600kgの奴で1個約3億4千万ってとこだな」

 

「まぁ虹の実でそれなら安いか……なら100kg分貰うよ」

 

「おぉ、ありがとうな武昭……それじゃ食材はどうする?直ぐに持ってくか?」

 

「いや、まだ回るから後で店に取りに行くよ」

 

「そうか、じゃあな」

武昭と十夢は取引を終えた。

 




黒毛(くろげ)カグヤ(うし)【哺乳瓶 捕獲レベル1以外】
全身が黒毛で覆われた牛。
五つ星以上の料理屋でなければ提供できない程の高級食材。
牧場などでも飼育可能。

霜降り部分にはケラチンが沢山含まれていて食べると髪がツヤツヤになると言われている。
白毛シンデレラ牛と合わせて出す店もある。

訂正があったので数字を変更しました。

虹の実は900kgで5億との指摘があったので単純計算でkg555,555円だったので
この小説ではkg560,000円にしました。


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