お隣さんちのジャンヌ三姉妹   作:Eクラス

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GWのスケジュール

 今年のGWは大型連休であり最大10日間休みがあるそうだ。

 

 10連休ってなんなの?アホなの?バカなの?日本人はバカになれって言ってるの?ここはオレの知ってる日本じゃないのかもしれない。そう、普通じゃない。

 

 まぁ、ちょくちょく現実逃避していくことはご愛嬌ということで目を瞑って頂きたいのだが、今年は凄い年になりそうな予感はビンビン来てます……いや、まだ麻婆豆腐食べた余韻が残っているとか、今夜のオレはビンビン丸なのかもしれない。今夜のオルタはブンブン丸かもしれないのは無きにしも非ずだが。

 

 そういえば、今年は年号が平成から令和に変わるんだよなー。藤丸家はカウントダウン的なことするんだろうか思ったり。GW中に年号変わるんだろ?でも、いいよ。そんな行事とかめんどくさいだろうし、きっとロクなことにならないだろうから遠慮したいものだ。

 

 それで、これから藤丸家のGWのスケジュール表を発表があるとのこと。午後9時を回って晩御飯も終えてリビングのソファで一息つく団欒はこれより修羅場と化する。尚、主な犠牲者はオレしかいない。

 

「なぁ、オルタ……」

 

「なによ?」

 

「オレはどこからツッコんでいくべきだろうか」

 

「好きな所から突っ込めばいいじゃない」

 

「じゃあ、お前からつっこむけどいいか?」

 

「か、勝手にすれば……///」

 

 こいつ、麻婆豆腐にやられてまだ頬が赤いな……

 

「じゃあ言うけどさ。前々から言おうと思ってたんだけど、お前のその部屋着ってダサいよな。外人観光客向けに現地で売ってる意味不明な漢字プリントされたシャツと同レベルでダサいんだよ」

 

「そ、それは今つっこむことでもないでしょうがっ!!?」

 

 いや、お腹に『春夏秋冬』背中に『迷走中』とか意味不明過ぎる。別に面白くもないしな。

 

「あぁ、だからか……」

 

「な、なにが……っ!??」

 

 皆まで言うまい。言わぬが花ってやつだ。

 

「さて、ジャンヌくん。次はチミだよ」

 

「わ、私ですか?何が駄目なんでしょう。お姉ちゃん的にオルタの次というのに不満を覚えなくはないですが、2番目の女でもお姉ちゃん的にオッケーですよ」

 

「もうそれお姉ちゃん的発言じゃないからな。それよりも、重たいから膝の上に乗るのやめてくれますー?」

 

「もうっ、女の子に重たいとか言っちゃ駄目ですよっ。お姉ちゃん怒っちゃうぞ、めっ」

 

 あざといお姉ちゃん再爆誕っ!??

 

「お姉ちゃん的にエレファントマンモスさんを元気にしてあげようと思っただけじゃないですかっ」

 

 オレの膝の上を占領していたジャンヌが立ち上がり、ソファの背後に回り抱きついてきた。ぐえっ、首が閉まる―。あと、クンカクンカしないでっ!!

 

 というかさー……

 

「なぁ、この愚姉ちっとも反省していなんだけど、そこんとこどうなの?母さん」

 

「あらあら~。お母さん的にもうジャンヌちゃんの好きなようにしたらいいと思うわ~」

 

 え、まさかの投げやり……っ!??

 

 この般若の説教をもってしてでもジャンヌを更生させられなかった。とんだあざとカワイイ聖処女様だぜ。

 

 などと、ジャンヌばかりに気に掛けているわけにはいかなかった。

 

「あ、ヤッター。や~っと立香くんの膝が空いたわー。膝枕してもらおっとー。顔も埋めちゃえ~♪」

 

「あー!駄目ですよ、お母さん!!トナカイさんの膝を次に狙っていたのは私なんですからー!!」

 

「ぶーぶーリリィのけちんぼー。なによー、リリィはいつでも立香くんと楽しいことしてるじゃなーい。ワタシなんか年に数回しか膝枕も腕枕もしてくれないどころか10年に1度くらい一緒に寝てくれないしお風呂も入ってくれないのよー」

 

「そんなの当たり前です!そもそも10年に1度って、トナカイさんが子供の時に無理やり拉致ってお風呂に連れ込んだと聞いていますが!」

 

「えーそんなことした覚えないしー知らないしー。そもそもよっちゃんにオッケー貰ってたしー。文句あるならよっちゃんに言ってよー」

 

「お、おばさんがトナカイさんをお母さんにプレゼントしたというのは本当なのですか?」

 

「だって~、その方があとあと面白い……じゃなかったわ~。思い出話しは沢山あった方が楽しいじゃない~」

 

 最悪だ、このよっちゃん!??

 

「そもそもです。いい歳して子の前で母がはしゃぐなどロジカルじゃありません。大人げないです、一歩引いて子供の成長と気になる男の子との間に生まれるラブロマンスを見守るのが母親ってもんです。横取りしないでくださいっ」

 

「あ、それは無理。お母さん娘に宣戦布告してでも立香くんに膝枕してよしよししてもらうんだからー。そもそもリリィだけズルいのよー。頬っぺたツンツンもしてもらったことないんだからねっ」

 

「何自分の子供に嫉妬してるんですか!?駄目です、トナカイさん。この大きな子供を説得してくださいよっ!!」

 

 それができたら苦労しないんだよな、これが。

 

 ジャンヌの暴走っぷりは遺伝なのだろう。ジャンヌ達の母親・イザベルさんはもうそれはバーサーカーの如くヒトの言うことを聞かない唯我独尊状態の人間である。それどころか、よっちゃんことオレの母さんに何を唆された知らないが、オレのことを家族と思って接してくれるあまり、どこかでネジがズレて異常なまでの愛情を向けてしまったアホな人である。そして、リリィと同レベルな喧嘩するお子様である。

 

 仕事はできるヒトらしいんだけどなー。仕事以外まるっきりダメ人間なんだよ、このヒト。

 

 逆に言いたいね。娘たちよ、自分達の母親をどうにかしなさいってな……

 

「立香くんったら知らない間に大きくなって。このエレファントマンモスさんもそれは立派になっちゃって……///」

 

「ちょっと母。待ちなさい母。アンタね、その辺でやめときなさいよ。長女だけでも手妬いているのに立香が困ってるじゃない」

 

「なによーオルター。嫉妬ー?立香くん取られて悔しいのー??ねぇどうなのー??」

 

「う、うっさい!」

 

 我が子を煽るなよ……

 

「こら、オルタ。母親にそんな口の利き方は駄目ですよ。論するならこうするんです。お母さん、立香は熟した果実より今旬の甘いものがお好みなんですよ。ほら、見てくださいよこの立香の緩んだ顔を。なんでこんな顔するかわかっていますか。それはお姉ちゃんの果実がアラフォーのソレより美味しいに決まっているから!!」

 

「なによー!ワタシだってまだまだピチピチもっちり肌よー!!ねぇそうでしょ立香くんー!!」

 

「なんの、お姉ちゃんの方が良いに決まっていますよね!!」

 

「本当かしらー?今バストいくつよー??」

 

「わ、私は、85です……」

 

「はいワタシの勝ちー!ワタシ、B87ありまーす!」

 

「くっ、こ、こちらにはまだ成長の余地はあるんですからね!立香もお姉ちゃんの成長を期待していてくださいね!」

 

「もう駄目だわ、この親子……」

 

「ト、トナカイさ~ん……」

 

 しっかりしろ、オルタ、リリィ。お前たちがジャンヌ家最後の砦なんだ。

 

 この親にしてこの子ありってね。もうそれは見苦しい争いがまた火花を散らしたわけなんだけども。親子喧嘩っつーより姉妹喧嘩みたいだ。ジャンヌ達の姉と言われても不思議じゃないほど若いんだよアラフォーなのに。

 

 オレはいつからジャンヌ家は3姉妹だと錯覚をしていたんだろうか……

 

「じゃあ、このアホ達が言い争っている間にリリィにもつっこむんだが……いいか?」

 

「あ、はい。なんでしょう……というか、この見苦しい我が家の親子喧嘩に挟まれて動じないなんて流石ですね、トナカイさん」

 

「リリィ、こういう時こそ冷静にならなきゃな。物事の本質を見失ってはいけないぞ」

 

「は、はい!凄く勉強になります!!」

 

「あーはいはい、そうやって話を脱線させるからああいう事態が生まれるのよ。いい加減に学習しなさいよアンタ達。それでリリィには何つっこむつもりなのよこのロリコン!」

 

「お前も脱線させる気満々じゃねーか!!?」

 

「トナカイさん、私に何をつっこむ気なんですか??」

 

「………うん、リリィも一旦黙ろうか」

 

「そんな酷いっ!??」

 

 確かに酷い扱いをしてしまった。あとでいっぱいよしよししてやろう。

 

「う、うそうそ、リリィにツッコミ入れるネタは後でいっぱい考えてやるからなー」

 

「もうトナカイさんなんて知りませんもん」

 

 とか言っちゃって、隣に座るリリィはギューッとくっついてくる。なにこのカワイイ生き物。とてもスコ。

 

 ふっ、オルタはロリコンを見る目でオレを見ているが、それはスルーして。

 

「なー母さんやい。そろそろGWのスケジュールを発表してくれないか?」

 

「そうねー。お父さんも帰ってこないしどうせ逃げてどこか飲み歩いているだろうけど待つのも面倒だしそろそろ発表しましょうかね~」

 

 父ちゃん、この連中から逃げたら駄目だよ。マジで。

 

「それじゃー、藤丸家ジャンヌ家合同GWのスケジュール表を発表しま~す」

 

「「「おおー!!」」」

 

「………」

 

 ………。

 

 テンション低めの2名(オレとオルタ)を除いて他の連中は息ぴったりだね。そして、拍手がおこった。

 

 というか、アホだ。スケジュール表の発表?これからスケジュールを決めていくのではなく、もうスケジュールは決まっているかのような口ぶりにオレは戦慄を覚えるのだがな。ツッコミたくなかったら最後まで引き延ばした結果がこの様だ。

 

 

4/27 藤丸家でBBQ

 

4/28 立香くん、おばさんとよっちゃんと一緒にショッピング(荷物持ち)

 

4/29 お姉ちゃんとデート。バイキング行きたいところあるんです

 

4/30 リリィちゃんの番ね。動物園希望

 

5/1 オルタちゃんは立香とバイト?

 

5/2 立香くんはおばさん達と温泉デート♡

 

5/3 温泉デート2日目笑

 

5/4 お姉ちゃんとデート2日目。ジークくんも誘ってどこかお出かけしたいです。

 

5/5 リリィちゃん、こどもの日にお友達と鯉のぼり観に行きたいらしいから連れていってあげなさい

 

5/6 おおとりのオルタちゃん笑さっさとやること済ましなさいよー

 

 

 うん、駄目だこりゃ。

 

 オレはもうこれに関して何も言うまい。このスケジュール表も希望なだけで決定ではないという解釈でいいだろう。とりあえず、リリィの希望だけは叶えたいと思う。あとは、ジャンヌのバイキングだけは考えといてやるか……

 

 つーか、ジャンヌよ。ジークと3人はマズいだろ。




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