巻きつの   作:エゥエゥ

2 / 11
 いやぁ、一話を読み返してみたがつたない。
今回はファミリアに入団する所まで書けてないです。
 ギルドのエイナさんとかを含む描写はカットです。次は入団するところか、した後です。


ファミリア

 雪が降ってきました。冒険者のギルドがある第七地区を行き交う人々の吐く息は皆、一様に白く凍えています。そんな中で、エイリルは宿屋を後にして歩を進めました。

 

 宿を取ったのは正解でした。雪は既に積もり始めています。これから雪の勢いはどんどんと強くなって吹雪になるでしょう。こういう日は防寒のしっかりした部屋で休まないと大変なことになってしまいます。もし防寒のない部屋で休んだら寒すぎて死んでしまうかもしれません。あんな思いエイリルはこりごりです。

 

 宿から歩いて数分、白い柱が特徴的な神殿の様な建物がありました。ギルドです。風も吹き始めてきています。

 

 数秒、ほんの数秒だけエイリルは神殿を見つめ、歩き出します。しかし、歩き始めるエイリルを呼び止める声がありました。それは隊商がオラリオに到着する少し前に会話を交わした旅の仲間の声です。

 

 「見つけたわ! エイリル!」

 

 声の方向にエイリルは振り向きます。そこには種族がバラバラな三人組がいました。声をかけたのはエルフの少女ユフィ。肩まで伸びた銀色の髪が綺麗な子です。他の二人は狼人(ウェアウルフ)の女の子リイルと小人(パルゥム)の男の子ルガイドです。リイルは紫色の髪を腰まで伸ばしていて、瞳の色が太陽のように真っ赤な女の子です。ルガイドは赤色の伸びた髪を紐で一纏めにしていて、この四人の中で一番年上で背が低いです。

 

 「私たちを出し抜けるとは思わないでよね。リイルの嗅覚は凄いんだから!」

 

 ユフィは自慢げに語ります。隊商はオラリオに着いた時点で積み荷を各店に卸すために別れます。ユフィ達は希少な鉱石を担当していた隊商のセフィルと途中まで一緒に行動していました。そこでエイリルと同じように餞別を貰いました。そして【豊穣の女主人】でエイリルのことを待っていたのです。しかしエイリルは現れませんでした。おかしいと思い始めた所で商品を卸しに来たエイドルフが現れ、エイリルが【豊穣の女主人】に向かってない事を知ったのです。そこからは大変でした。エイリルとエイドルフが別れた所まで走り、リイルの鼻を頼りにエイリルの後を追ったのです。そうしてエイリルの宿泊する宿を突き止め、追いついたのです。もしエイリルが軽食を取っていなかったらユフィ達は追いつけなかったでしょう。

 

 「頑張ったよ、エイリル。ぶい!」

 「俺は最初から【冒険者通り】に向かうべきだと言ったんだけどな、聞いてくれねえのよ、こいつら」

 

 リイルが握りこぶしから人差し指と中指を伸す、神々で言う『ピース』と呼ばれるポーズを両手で行い、ルガイドが恨めしそうに話します。

 

 「そうですか。それでは」

 

 そういってエイリルはギルドに入るべく歩を進めました。

 

 「ちょっとまちなさいよっ! 先に言うべき事があるでしょう!」

 

 当然それをユフィが止めます。彼女は心は今、約束を反故にされ怒りに満ちています。それもその筈でした。彼女はエルフで約束事は千年経っても忘れません。それがエルフという種族なのです。彼女はオラリオに着く前にこう三人に約束しました。"誰が一番早く『ファミリア』に入れるか競争ね! 場所は【豊穣の女主人】って店で!"彼女は競争が楽しみで仕方ありませんでした。しかしリイルとルガイドは約束通り集まりましたが、エイリルはいつまでたっても来ませんでした。

 

 「さぁ、言い訳があるのなら言ってみなさい!」

 「すみません。ファミリアに入ってから集合だと思っていました」

 

 エイリルは即答で答えます。言い訳のように聞こえますがエイリルにそのつもりはありません。本当にそうだと思っていたのです。非はもちろんエイリルにあるのですが、ユフィも生真面目な子で、こんなに素直に謝れたら怒るに怒れません。むしろ分かりやすく言わなかった自分が悪いのかもしれない。そう思ってしまいました。

 

 「二人ともそんなとこで固まってないで中に入ろうぜ。流石にさみぃよ。ユフィも競争をしたいなら一旦仕切り直そうぜ」

 

 そう言ったのは一番年上で一番背の低いルガイドです。彼はこうして仲裁を図ることが多く、隊商の子供たちの中では兄貴分として親しまれていました。

 

 「うん、中に入ろうよ、頬が真っ赤だよユフィ。競い合うのが好きなのは分かる、けどルガイドの言う通り仕切り直すべき」

 

 リイルがユフィの手を取ってルガイドに続きます。

 

 「……分かったわよ。けど、一番早く【ファミリア】に入るの私。そして一番早く【レベル】を上げるのは私よ……!」

 

 「それは競争ですか? 宣言ですか? なら負けませんが」

 

 エイリルは笑顔でそう言いました。ユフィは無意識で煽るエイリルをみて、カチンと頭に来ました。彼女は負けず嫌いなのです。

 

 「いいわよ、競争ね。ただし、一番の人の言う事を四番目の人が聞くってルールも追加で。いいわね! リイル、ルガイド!」

 

 そう言ってユフィはリイルの手を引っ張ってギルドの中に入ります。当然、エイリルも後に続きます。最後のルガイドは苦笑して、三人を追い越すべく駆け出しました。

 




 平均一話、2000文字目指してます。
 ダンジョンorモンスターの描写が遠い・・・。
 戦闘も考えるのです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。