今回は案外すんなり書けた。
ちょっとづつ上手く慣れている気がする。
伏線とかやってみたいな・・・。
そうしていると何か響く音が聞こえてきました。ゴブリンたちは一斉に反射的に音が聞こえるほうに走っていきます。
ゴブリンたちは思いました。獲物、爪だ傷つける、噛む、戦う。
ゴブリンたちの考えることはバラバラでしたが、獲物を襲う事は皆同じです。
そして一分も経たないうちに音の在処に見つけました。ゴブリンたちは気づけば9匹に増えていました。しかし彼らはそんな事は考えません。皆が皆、取り憑かれたように獲物を追うのです。
しかし音は追われているのではなく、探していたのです。なにを? もちろん
冒険者はゴブリンたちに向かって走っていました。お互いが走っているためその距離はすぐに縮まってしまうでしょう。
ゴブリンたちは敵を囲むために速度を緩めますが冒険者は更に加速します。
冒険者を囲むために左右に4匹のゴブリンが動きます。冒険者の加速は止まりません。既にゴブリンたちと冒険者の距離は五メートルもありませんでした。
冒険者は回転しながら跳躍をします。そのまま遠心力を乗せた右手の斧で左右に別れなかった5匹のゴブリンのうちの3匹を頭を吹き飛ばしてしまいました。
残った2匹のゴブリンも回転の勢いを利用した左手の
それは瞬く間の出来事で、5匹が全部殺されてゴブリンの足はようやく一歩目を踏み込めたぐらいでした。
二歩目を踏み出した時、1匹のゴブリン頭に冒険者の投げた斧が生えました。
冒険者は素早く踏み込んで斧の柄を掴み、近くのゴブリンを蹴り上げます。そして蹴り上げたゴブリンの頭に、振り上げたゴブリンが生えたままの斧を叩きつけ、床とサンドにしてゴブリンの頭を割りました。
残った二匹のゴブリンは既に斧を振り下ろした状態の冒険者に飛び掛かっています。
ゴブリンの頭の中は既に獲物を狩ることを考えていません。敵を殺して自分が生き残ることを考えていました。がむしゃらに爪を振り下ろします。
一匹の首を
一匹はそんな哀れな一匹を横目に歓喜しました。冒険者の武器は全て振りぬかれ、冒険者の無防備な背中が迫ってきているからです。そう迫って
ゴブリンはゆっくりになった視界の中で精一杯考えます。
"なぜ視界がこんなにもゆっくりなんだ?"
"なんで今、敵の首に噛みついていない?"
頭の中に出来る限りの
意識が一瞬飛んで、冒険者がゴブリンを壁に抑えて離さないことに気づきました。
"なにを、する・・・?"ゴブリンの一瞬の思考の答えはすぐに分かりました。
めきめきと音を鳴らしてゴブリンの体の骨は軋みます。冒険者はこのままゴブリンを力に任せて圧し潰す気なのです。
なんでそんなことを? ゴブリンは意味の込めた声を上げますが、冒険者にゴブリンの言葉はわかりません。
それからしばらくしてゴブリンは冒険者から解放されました。しかしゴブリンには反撃する力も意思も残っていません。むしろその意思にはこの冒険者が自分より上だという事が、克明に刻み込まれてしまっています。
冒険者が倒れるゴブリンの目の前に来ました。斧を左手に持ち、
ゴブリンは先ほどと同じように声を上げます。しかし問いに答える声はありません。冒険者にとってゴブリンはその程度の価値すらない存在なんだと思い、ゴブリンは寂しい気持ちになりました。
冒険者がゴブリンの胸にナイフを刺し、そこに手を突っ込んで小さな石、【魔石】を取り出しました。ゴブリンは声を上げません。
取り出した【魔石】を袋の中に入れて、冒険者が呟きます。
「もっと【ステータス】を上げないと・・・」
それは死ぬ間際、無気力になったゴブリンにもはっきりと聞こえました。
ゴブリンは考えます。【ステータス】は何かを。少し考えて、それが力の事だと直感しました。それから冒険者の無駄な追い打ちもその【ステータス】を上げるためだったんだと思いました。
魔石を抜かれた
ゴブリンは灰に変わる直前、自分が冒険者の為になれたことに少し嬉しくなりました。
「【ドロップアイテム】...! 幸先いいです」
冒険者はゴブリンの灰からゴブリンの牙を拾い、袋に入れる。それから右手に
それから走りながら、左手の斧で
冒険者はより多くの獲物を求めて
響き渡る音は疑似餌のようにモンスターを集めますが、冒険者はそれらを全て血を浴びながら殺します。
それを見た冒険者が仲間に教え、仲間は酒の席で面白可笑しく誇張して語り、今ではちょっとした噂になりました。
『ダンジョンには血に飢えた羊がいる』彼らは今日も何処かで面白可笑しく、興味を持つように語るでしょう。
次回は前回から少しが時間が経って・・・みたいな感じで書けたらよさそう(予定)