いつもの時間アイズさんと訓練を行う。
相変わらずアイズさんに一撃も入れることは出来ないけどそれでも倒れる回数は確実に減っている。
「…っぐ‼︎」
上段蹴りをガードをするがそれでも重く膝をつく。
そのまま追撃をくらい僕の意識はなくなる。
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「すごいね、だいぶ動きについてこれるようになったね」
訓練を終えいつものようにアイズさんとレフィと朝食をとりながら話をする。
「はい!けどまだ全然です」
「焦らなくていいよ、ベルはまだまだ経験が少ないんだから」
「そうですよ!そんなに早く強くなられても困ります!」
私より強くなったら困りますとぶつぶつ言いながらレフィは朝食を食べ進める。
「ところでその防具はどうだった?」
「特に問題はないです。全然動きの邪魔にならないしそこまで重くはないので凄く動きやすいです」
今日の訓練で僕は昨日レフィにプレゼントしてもらった防具を装備して望んだ。
「サイズもピッタリでまるでベルの為に作られたような防具ですね」
そう最初着てみた時に驚いた、レフィの言うようにサイズが余りにもピッタリ過ぎたのだ。
「いい防具が見つかって良かったね」
「おはようアイズ、レフィーヤ、ベル」
朝食をもうすぐ食べ終わろうかとした時に声を掛けられる。
フィンさんだ。
「おはようフィン。どうしたの?」
フィンさんから僕達に声を掛けて来ることは実は結構珍しい。
「少し大事な話があるから三人で団長室に来てくれないかな」
そう言い残してフィンさんは食堂から出て行く。
「…………大事な話ってなんでしょうか?」
「わからない」
アイズさんとレフィは首を傾げる。
僕達は早々に朝食を食べ終えてから団長室に向かう。
扉の前にたどり着きアイズさんがノックをしてから扉を開き中に入る。
「来たね。そこにかけてくれ」
フィンさんがお茶の用意をし僕達3人の前に置く。
「アイズ、レフィーヤ次の遠征の日程が決まった」
アイズさんレフィの緊張が伝わる。
「ベルの訓練を一旦やめてもらう為に今日は来てもらった」
……なるほど。
「噂には聞いている、ベルの活躍によりダイダロス通りの人間を救ったと。しかもシルバーバックを倒したんだって?」
「いつまでにやめたらいいの?」
アイズさんがフィンさんの話を遮り話す。
気のせいかほんの少しだけ怒気を感じた。
「落ち着くんだアイズ、別にベルと訓練を二度とするなと言っているわけではない」
「アイズさん団長の話を最後まで聞きましょう」
「……わかった」
「ありがとうレフィーヤ。ここで話したいのはベルの実力についてだ。ベル、シルバーバックを倒したのは本当かい?」
「はい」
「そうか、ではこのまま話を聞いてくれ」
フィンさんの話を聞いているとどうやら僕のダンジョン禁止令を解くとの事で、さらに僕の実力を一番把握しているだろうアイズさんとレフィに何階層までソロの攻略を許すか相談したかったそうだ。
「二人とも率直に意見を聞こう」
「十階層までは行けると思う」
「そうですね、私も同意見です」
「今のベルの実力なら十階層までの戦闘は問題なく捌けるぐらいには強くなってると思う」
「なるほどありがとう。ではベルのダンジョン探索は十階層までで問題ないかな」
「うん」
「じゃあベル、君のダンジョン禁止令を解除する」
ソロでの攻略は十階層までと制限があるがついに僕の禁止令が解かれた。
訓練の期間については僕達に任せると言ってフィンさんの話は終わる。
その後部屋を後にした後アイズさんとレフィにダンジョンの注意点や装備の確認の仕方などを教えてもらった。
リヴェリアさんの講座の時間になるまで僕達は話して僕はアイズさんに伝える。
「アイズさん僕は貴方の負担になりたくないです。だから訓練は明日からやめましょう」
「負担なんて思ってないよ」
「でも僕はアイズさんに万全の状態で遠征に挑めるようにしてほしいです」
「………」
「僕は僕なりに努力しますので、アイズさんも自分の為に頑張ってほしいです」
「……わかった」
「我儘を聞いてもらってありがとうございます」
「ううん、いいよ。けど私からも一つだけ我儘を言っていい?」
こうしてアイズさんとの訓練は一時的に終わりを迎えた。