インフィニット・ストラトス ファントム   作:OLAP

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受験勉強や学校行事が忙しくて遅れてしまいました。申し訳ありません。


No.000

 

 

「スコールさん、これからどこに向かうんですか?」

 

    家に戻ってから数日後、俺は無事に亡国機業の本部に戻ってきてた。そしてその翌日、俺はスコールさんに連れられて開発区を歩いている。ここは俺が所属している戦闘を主に行う実働部隊とは違い、ISなどと言った物を開発している開発部や整備などを行う整備部などが活動を行っている。

 

「ん?これから開発部の部長のところに行くのよ、あなたが貰ったUSBメモリを調べるためにね」

 

  スコールさんは俺が持っているUSBメモリを指差す。

 

「そうですか」

 

    そしてそれからニ、三分ほど歩くとスコールさんはある扉の前で立ち止まる。そしてそのまま扉をノックする。すると扉は自動で開いた。

 

「入って」

 

    スコールさんは手招きをしながら室内に入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの……スコールさん、開発部の部長さんはどこにいるんですか?」

 

    部長の部屋に入ってみるとそこには誰もいなかった。部屋の中には綺麗な机にパソコンが入り口側を向けられて置かれている。さらに壁のあちこちに画面が設置されてある。待ち合わせをしているらしいがこの部屋にはおれとスコールさん以外誰もいない。いったい開発部長とはどういった人なのだろう。

 

「いるわよ、ほらそこに」

 

スコールさんはパソコンのディスプレイを指差す。そこには誰もいませんけど。そんな事を思っていると一人でにパソコンの画面が付いた。次第に明るくなって行く画面、そこにはデフォルメ化された紫銀髪に金眼でドレスを着た女性がいた。

 

「あ……あの、スコールさんもしかして開発部長って……」

 

「そうよ、彼女が開発部長よ」

 

「君が織斑一夏くんだね。私の名前はリリス、気軽に読んでくれて構わないよ」

 

    落ち着いた女性の声色で話すリリスさん。でもこの人は何者だ?初めて会った筈なのに初めて会った気がしない。

 

「ああ、そうか。君は私が何者なのか気になっているようだね」

 

    その瞬間、リリスさんのいた画面の電源がきられる。そして次に壁にかけられてある画面が点灯するとそこにはリリスさんがいた。

 

「私は、元人間で今は…………簡単に言えばISのコアにある人格、それと非常に似ているっていうか、それと同じ物って言うのかな。まあ、私にもよくわかってないんだよね。それでも自分で考える事も悩む事もできる」

 

    画面の中でジェスチャーをしながら説明をしていく。ISのコアにある人格……そうか、初めて会った感覚がしなかったのはこう言う事だったのか。

 

「まあ、私もこの姿になったのはつい最近の事なんだよねー、それもISのコアについて研究していた時に偶然ね。君も束博士にも聞こえるんでしょ、私と同じ様にコアの声が。みんないっているからねー」

 

    驚いた、この人も俺や束さんと同じ様にコアの声が聞こえるのか。

 

「君の事はISのコアにある人格……私たちの間でサイバーエルフと勝手に呼んでいる存在から聞いているよ。特に白騎士のコアからね」

 

    サイバーエルフ、それが彼女たちの名前。

 

「そうですか。それで今日はこれについて知りたいんですよね?」

 

    ポケットの中からUSBメモリを取り出して机の上に置く。

 

「そうだ、ではパソコンのコネクタに繋げてくれ」

 

    リリスさんがそう言ったので、ノック式のUSBをノックして接続部分を出そうとする。すると、

 

ピカァ!

 

    USBメモリが発光して俺は思わず目をつむってしまう。

 

「なん……だよ?」

 

    発光が収まったのでゆっくりと目を開けるとそこにはUSBメモリは無く、代わりにあったのは何かの直方体状の機械。大きさは中々あり、どうやらISの量子変換技術を応用しているのだろう、束さんらしいな。そしてこの機械の中には何かがある。

 

「……ふむ、どうやらこの中に何かが入っているみたいだね」

 

    リリスさんも気づいているみたいだな。でもどうやって開けるのだろう。そんな事を考えながら機械を手に持って周りをみてみる。するとある一面に指紋センサーの様な物がつけられてある。なので俺はその面を上向きにして、再び机の上に置く。スコールさんが近づいてきてじっくりと箱を観察しており、リリスさんも近寄って見ているのを表現したいのか、画面を覆うぐらいの大きいの眼ががめんにある。

 

「ねえ一夏、あなたならそれを開ける事ができるんじゃない?」

 

    そうか、確かにこれは束さんから俺に向けて渡された物だ。ならば開けるための方法は俺自身が持っていてもおかしくはない。

 

「そうだな……一夏、センサーに触ってみてくれ」

 

「わかりました」

 

    右手の人差し指をゆっくりとセンサーに近づけてみる。その距離はだんだんとなくなり、感知する部分と指が触れた。

 

ブゥゥン…………ピピ!

 

    僅かな起動音の後に認証完了の音がなる。ついに機会の中身が見られると浮かれていたが、今度は機械の一部が開き、またセンサーが出てきた。今度はどうやら網膜センサーのようだ。束さんも随分と用心深いな。そんな事を考えながら、センサーに顔を近づける。そしてまた、認証完了の音がなる…………そういえば、いつ俺の指紋や網膜のデータを打ち込んだのだろう。

 

「ついに開くな」

 

「ええ、そうね」

 

    リリスさんが呟くとスコールさんは机から一歩離れながら返答する。それよりスコールさん、何で離れるんですか!?もしかして発光してしたから今度は爆発すると思っているんじゃないんですか!?

 

    そして機械は再び発光する。今度はあまり驚かずに冷静に目を瞑った。暫くしてから眼を開けるするとそこには仄かに光る球体状の物と二つ折りにされた紙があった。

 

「……コア?」

 

    おれは球体状の物を左手で掴み確かめてみる。こいつからはISのコア特有の何かを感じられる。

 

「どうやらそうみたいだな」

 

    何時の間にかパソコンのディスプレイに移動していた。リリスさんも同じ事を言っているので、どうやらこれはISのコアのようだ。

 

「一夏、取り敢えずそっちの紙を見てみなさい。何かこれに関する事が書かれているかもしれないわよ」

 

    スコールさんがそう言ってきたので「わかりました」と返答をして、コアを一旦机の上におくと今度は右手で二つ折りにされた紙を広げてみる。二つ折りにされた紙はどうやら手紙のようだ。

 

「ええっと…………いっくんへ。いっくんがこの手紙を読んでいると言う事はISを動かせるようになったのですね。正直な事を言うといっくんの役に立つかはわかりません。ですが、これをあなたにあげます。No.000のISコアを…………No.000!」

 

    No.000、何だそれは。ISのコアNo.は白騎士の001から始まるはずだ。それなのに000はどう言う事なのだ。この000には何らかの問題があって001のナンバーをつけなかったのか、それならどうして俺に渡した。

 

「その子は変わり者です。少しでは無くてとてつもなく。ですがいっくんならきっと使いこなせる筈です…………以上です」

 

    手紙を読み終えると再び折り曲げて机の上に置く。周りを見るとスコールズさんは顎に手を添えて考え事をしており、リリスさんはリリスさんでNo.000のコアに興味津々でいた。

 

「一夏、そのコアを貸してくれないか?丁度コアを搭載していない機体があるんだが、よかったらつけさせてくれないか?」

 

    俺はスコールさんの方を見ると無言で頷いた。スコールさんは機体の事に関してはリリスさんに全幅の信頼を置いているのだろう。

 

「わかりました」

 

「そうか、ならば三十分ほど暇を潰していてくれ。準備ができたら第一整備室にきてくれ」

 

    俺とスコールさんはリリスの言葉にしたがって部屋をあとにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして三十分後、ここは第一整備室。この部屋の中にいるのは俺とスコールさん、そして部屋の中にある画面にはリリスさんが何かについて悩んでいるような表情で写り込んでいる。

 

「どうかしたんですか?」

 

リリスさんのようすが気になったので思わず声をかけてみた。

 

「ああ……コアを機体にはめ込んで接触不良がない事は確認したんだが、その……なんと言えばいいか。スコール、取り敢えず動かしてみてくれ」

 

「?わかったわ」

 

    スコールさんは首を傾げながらも部屋の中に鎮座しているISの起動キーに手をかける。普通ならばなんの問題もなく起動する筈のIS。

 

 

しかし

 

 

「あれ?」

 

    起動はしなかった。

 

    スコールさんは何かのエラーかと思い、何回も起動キーに手を添えて起動しようとするが、ISは一切反応しなかった。

 

「どういうことなの、リリス」

 

    ISから離れてスコールさんがリリスさんに問いかける。

 

「あー、それがわからないんだ、なぜこいつが動かないのかは。接触不良でもないし、コア自体が動いていないわけではない。それなのにこいつは起動しない。なぜなのだ」

 

    画面の中で頭を抱えて座り込んでいる。動かない?機体に問題がないと言う事はコアか?でも束さんが不良品を使わせるわけないし……取り敢えず俺も試してみよう。

 

「スコールさん、俺も試してみますね」

 

「ええ、いいわよ」

 

    一歩一歩近づいて行き、ISの前に立つ。そしてゆっくりと起動キーへと手を伸ばす。

 

(No.000、束さんはどうしてこのコアにこんな番号をつけたのだろう。それより、俺の助けになるって書いてあったのに動かせなかったら意味がな…………い?)

 

    俺が触れた瞬間、ISは光出しそして

 

 

 

 

『……やっときたか』

 

 

    凛とした青年の声がした。そして俺は光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    光が晴れた時、俺は整備室にはいなかった。シミ一つない綺麗な真っ白の壁にそれと同じような真っ白の床。そして部屋の中には低めのテーブルと二つの一人用のソファがテーブルを基準に対象に置かれている。そしてソファもテーブルも真っ白だ。

 

「白いし何処だよここ」

 

    部屋の中を見回したが特に気になる物はなかった。暇だったので取り敢えず部屋の中を探索しようとしたその時

 

「…………」

 

部屋の一部が光り、徐々に人が姿を表していく。身長は180センチメートル以上、腰の近くまで伸ばした金髪。翠の瞳、そして凛として整った顔立ち。何処かのモデルと言うよりは歴戦の戦士と言った方がしっくりとくるだろう。

 

「来たか……まあ座れ」

 

金髪の男は俺にソファに座るように急かす。俺はそれに従ってソファにすわる。そして対面には金髪の男性が座る。

 

「初めましてだな、一夏。オレはNo.000のコアの人格だ」

 

この人がNo.000の人格、白騎士は少女だったけどこいつは青年なんだな。

 

「初めまして。それよりなんであなたは俺の名前をしっているんですか?」

 

「ああ、オレはオマエがタバネのラボに来た時から知っている。なんせ俺は初めてタバネが創り上げたコアだからな」

 

    そうなのか。束さんのラボにいた時からこいつは知っていたのか。ならばもう一つ疑問思っていることがある。

 

「あの……どうして俺以外はこのコアを動かすことができなかったんですか?」

 

「ああ、それか。それはな、オレがそいつらを選ばなかったからだ」

 

「は?それってどう言うことですか?」

 

「そうだな……オレは他のヤツラとは違ってオレが選んだヤツしかのせないんだ」

 

「ええっと、それはつまり俺はあなたに選ばれたってことでいいんですよね」

 

「ああ、そうだな。オマエはオレたちの声が聞こえるようだし、何よりオマエの持つチカラに惹かれた」

 

    俺の持つ力?どう言うことだ。

 

「おっと、もう時間だ。オマエはオレを上手く動かしてみせろ。時期がくればまたお前を呼び出す。じゃあな」

 

No.000が右手を高くあげた瞬間、俺を再び光が包み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あ」

 

    光が晴れて眼を開ける。するとそこには驚いた顔でいるスコールさんとリリスさんがいた。俺はというとISに乗り込んでいた。

 

「一夏、体は大丈夫?」

 

    スコールさんが声をかけてくる。とりあえず体に痛みはないが念のために確認しておこう。両手を握ったり開いたりする動作を繰り返し、今度は腕をあげたり足をあげたりする。違和感は何処にもない。

 

「はい、大丈夫です。今から降ります」

 

    そしてそのままISを待機状態に変換する。左腕にISの待機状態であるブレスレットがあるのを確認するとスコールさんの元まで戻る。

 

「どうしてそいつを動かせたんだい?」

 

    リリスさんが両手にクエスチョンマークの付いたプラカードをもって聞いてくる。

 

「それが、こいつは自分が選んだ奴しか乗せないらしくてですね」

 

「そうか、ならばスコールが乗れなかった理由は選ばれなかったから。と言うことは君はNo.000に選ばれたということだな。なるほど……」

 

「ええ、そういうことになりますね。束さんがどうして001ではなくて000を与えたのかわかります。こいつは我が強すぎて乗るやつを選ぶから、次に開発した白騎士に001の称号を与えたんだと思います」

 

    俺は喋り終えると取り敢えず待機状態のISを見て見る。

 

「なあ、スコール。そのコアは一夏にしか使えないんだったら、いっその事一夏に専用機を与えないか?」

 

「はあ!?」

 

    リリスさんがいきなりとんでもないことを言ってきた。専用機って確か部隊長しか持てなかったはずだよな?

 

「それもいいかもしれないわね。今度の会議で話し合ってみようかしら」

 

    スコールさんはこの話に随分と前向きのようだ。

 

「そうと決まれば一夏、待っててくれよ!」

 

    リリスさんがこちらにサムズアップしてきた。俺はそんな気分じゃなかったのだが弱々しく返事をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    とあるラボ、ここで一人の女性が黙々とキーボードを叩いている。ラボの中にはコンピューターが起動する音とリズム良く刻まれていくキーボード音が辺りを占めている。

 

    しかし、突如ラボにあるモニターに『No.000』の文字が映し出される。

 

「む?むむむ!」

 

    女性が頭につけているウサギの耳型の機械がピコピコと生きているように動き出す。そして女性は

キーボードを打つのをやめる。

 

「No.000が起動したってことはいっくんが生きているってことだよね。あれはいっくん以外まだ誰も選んでいないから。……でもどうしていっくんはちーちゃん達の所に戻らないのかな?何か事情でもあるのか、それともいっくん自身が帰るのをやめたのか……まあ、私はいっくんの決めたことを優先するんだけどね」

 

    そういいながら女性は再びキーボードを打ち始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは定例会議を始めます」

 

スーツ姿の眼鏡をかけた女性の号令のもと、円状のテーブルの周りに座っている人間が一斉に頭を下げる。人間はそれぞれ数カ所にそれぞれ二つずつ置かれている椅子に座っている。ある所は二人で、またある所は一人しか座っていない。そして二人とも座っていない場所もある。

 

「欠席も多いですが、今回の会議では来年度の予算分配などを主に行わせてもらいます」

 

    眼鏡の女性司会のもと、会議は進んで行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それではそれぞれの部隊から報告はありますか?」

 

    ある程度会議が進んできた所で眼鏡の女性が会議に参加している人たちに問いかける。

 

「それじゃあ私から良いかしら?」

 

    1人の金髪の女性が発言した。そして彼女の隣には誰も座ってはいない。

 

「ではスコール部隊から報告をどうぞ」

 

    スコールと呼ばれた女性は立ち上がり。

 

「今回私が話したいことは、つい先日私たちの部隊で保護したISを動かせる男性である織斑一夏についてです」

 

    スコールの言葉に室内の雰囲気が変化する。世界で初めてISを動かせる男性……それの重要性はこの部屋にいる誰もが理解している。だからこそ皆がスコールの言葉に真剣に耳を傾ける。

 

「彼は私たちの部隊が保護した後、ISを動かせるのが確認されたので我々の部隊に入隊しました。ここまでは前回の定例会議で話した通りです」

 

   スコールさんは一旦、話を区切る。

 

「そして今回は彼が持っていた篠ノ之束からのプレゼントについてです」

 

    また一層雰囲気が変化する。

 

「そのプレゼントの中身ですが、ISのコア……それもNo.000ということがわかりました。そしてこのコアなのですが少し問題がありまして。このコアは操縦者を選ぶらしく、現在の所これを扱えるのは織斑一夏しかいません」

 

「それでどうしたんだい?」

 

    いきなり1人の男性が声を上げた。男は年齢30〜40代くらい、髪の色は赤色に近く、豊かな顎鬚と一括りにした長い長髪が特徴的な屈強な男。そしてその隣には十代ぐらいで髪型はスキンヘッド、そしてサングラスをかけている男性。

 

「ええ、それで特例ではあるけど彼に専用機を持たせようと思うの。もちろん開発部や整備部とは話はつけてあるわ」

 

 「そうですか、開発部や整備部と話をつけてあるのならば我々としては文句は言いません。それでは他に話がある方はいませんか?」

 

    眼鏡の女性が問いかけると返事はなかった。

 

「ならば今回の定例会議はこれで終わりとさせてもらいます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「セルゲイ」

 

    会議の後、スコールは会議室を立ち去ろうとしている先ほどの赤髪の男、セルゲイに声をかけた。

 

「どうしたんだ、スコール」

 

「あなたに折り入ってお願いがあるのよ」

 

    スコールからの言葉にセルゲイは意外そうな顔をする。

 

「あんたが頼みごとなんて珍しいな。まあ……頼みごとの内容はわかっている。織斑一夏を鍛えて欲しいんだろ?」

 

「ええ、そうです。それで返事のほどは?」

 

「勿論いいぜ!お前から頼みにこなくてもこっちから鍛えに行く気だったからな」

 

「ありがとう、セルゲイ。それではまた」

 

    話が終わるとスコールは立ち去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今年度は私が大学受験を控えており、執筆する時間がなく、更新が大幅に遅れるか、更新停止します。
更新を楽しみにしている方には申し訳ないのですが、どうかご了承ください。
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