世界は戦争が多い異世界へと転移したようです   作:スターリニウム

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投稿が遅れてしまい申し訳ありません。




第26話 阿鼻叫喚のアーテリカ王国上陸戦②

2036年1月25日午後3時頃

ーアーテリカ王国 海運都市エスパレス郊外上空にて-

 

魔法連合王国軍が上陸作戦を開始してからおよそ3時間が経過した。海岸近くにある区域は魔法連合王国によって占領されており、アーテリカ王国軍は技術力の差に耐えきれない状態で、今でも後退しだしそうな状況だった。

 

そんな中、最前線から約10キロはなれたエスパレス郊外の上空では、複数の飛行物体が最前線へと向かっていた。

 

その飛行物体の外見は、緑や茶色の混ざった模様をしており、その上部には黒い羽が超高速で回転している。

 

これらは日本国国防陸軍が所有する軍用ヘリコプター、AH-64DとUH-1Jである。さらにUH-1Jには、異世界方面軍の第2空挺団が搭乗している。

 

このヘリコプターの群が行う任務は最前線にいるアーテリカ王国の部隊と協力し、魔法連合王国の勢いを弱らせるという任務で、簡単に言えば最前線付近にいる魔法連合王国の陣地を制圧することだった。

 

今回の支援攻撃に使う武装は、AH-64Dの場合、AGM-114ヘルファイア対戦車ミサイルやハイドラ70ロケット弾ポッドという完全装備で参加し、UH-1Jの一部には対人用にGAU-17 7.62mmガトリング銃が搭載されている。そしてヘリコプターよりも高い空域には、F-15Jがヘリコプターを攻撃する航空機がいないか見張るため、エスパレス上空を巡回しているので、向かうところ敵なしという状態だ。

 

「こちら異世界方面ヘリコプター団、まもなく攻撃目標地点に到着する。」

 

そして、日本国国防陸軍異世界方面軍の攻撃が、始まろうとしていた。

 

 

-海運都市エスパレス 最前線の塹壕線にて-

 

その頃、エスパレスの中心部付近では、アーテリカ王国の戦士隊などの部隊が即席のバリケードや塹壕を使って敵を足止めしていた。

 

だが相手は第二次世界大戦時くらいの技術力を持っている魔法連合王国、そう長く防衛線が保てれるはずもなく、ゆっくりと、だが着実と占領されていく。

 

最前線に位置する中心市街地には、半壊した建造物や、艦砲射撃によって形成された無数の小さい穴、その地面には人間だったものが散乱していた。

 

そんな中心市街地にある道路には、旧式魔法銃を構えた戦士隊が塹壕で待ち伏せをしていた。

 

彼らは、まだ戦車という動く要塞のことを知らないので、気分が高揚していた。そのため、いつ襲い掛かってきても敵を潰せるような気分でいたのだ。しかも、魔法連合王国兵の死体から鹵獲した軽魔法機関銃もあるので、これで敵との差は少しは縮まるだろうと考えていた。

 

旧式魔法銃にあるアイアンサイトから顔を覗かせ、いつでも射撃が可能な状態だ。

 

すると、塹壕の向こうからおびただしい数の人影がこちらへと向かってきた。

 

「攻撃開始!」

 

塹壕にいる高官の命令で、戦士隊一同はすぐさま敵と判断し、旧式魔法銃と軽魔法機関銃の引き金を引く。

 

敵兵はすぐさまドミノのようになぎ倒されていき、一部は新式魔法銃で対抗するが機関銃の弾幕に当たり倒れた。

 

だが、今度は奥から見たこともないような鋼鉄の箱がこちらへと迫ってきた。

 

これを見た戦士隊は再度攻撃をするが、いくら撃っても弾は跳ね返されて、それどころか敵戦車は砲塔をこちらへと向けてきた。

 

それを見た戦士隊は人生の終わりを感じ、いつ死んでもいいように覚悟していた。

 

だが、そんな絶望的な戦局を覆すような出来事が発生する。突如、空から煙を吐きながら超高速で槍のような()()()戦車に向かうと、当たった瞬間その戦車はあっけなく爆発し、砲塔が吹き飛んだ。

 

これを見た戦士隊一同は、衝撃的な展開に目を丸めるが、それだけでは終わらなかった。

 

空を見上げると、ワイバーンを超える高速で移動する黒い物体が、戦士隊がいる塹壕の近くで空中に留まり、先端部分から光る細いのが流星のように吐き出される。

 

これを喰らった魔法連合王国の兵士は身体がミンチより酷い状態になり、気が付けばその辺りだけは赤黒く変貌していた。

 

戦士隊一同は、あんな数の兵士達を難なく制圧したのを見て、唖然としていた。

 

「高官、まさかあれが噂で聞いた日本国のヘリコプターというものなのでしょうか...?」

 

「恐らくそうだろう。空中浮遊しながら流星のような細い光を敵地に無数にばらまけるのは、我が国はおろか、問題の魔法連合王国ですらそんなものは存在しないはず。もしかすると日本国が我が軍を助けるために支援攻撃に踏み切ったのではないだろうか。」

 

「もしそうともなれば、とても感謝すべき事です。後に恩返しをしないといけませんね。」

 

「だな。よし、この流れに乗って奪われた部分を奪い返すぞ!。」

 

そう言うと、戦士隊の兵士達は塹壕から出て、占領された砂浜へと向かうべく警戒しながら進んだ。これは、別の塹壕で戦っていた兵士達も同じことで、戦線が後退しきっていたのが、日本国の支援攻撃によって戦局が好転し、アーテリカ王国が優勢となった。

 

 

-日本国国防陸軍 異世界方面軍ヘリコプター団-

 

「いやぁ、まさか魔法連合王国が戦車持ってるなんて予想にもしませんでしたよ。本当対戦車ミサイルがあって良かった。」

 

そう無線に話すのは、先程編隊飛行から一時的に離れ、支援攻撃を行っていたAH-64Dの操縦士である。すると、それにUH-1Jの操縦士が応える。

 

「お前は昨日の報告を聞いてたのか?あんな巨大な戦艦を開発できるくらいの技術力がある国だぞ、そんなもん戦車なんか余裕で製造が出来て当たり前だ。」

 

「そんな怒らなくてもいいと思いますけど。」

 

「悪かったな、だがまだ任務がある。我々はこれから、重要占領区である大聖堂周辺に向かう。偵察機からの情報によれば、どうやら敵軍の防衛拠点と化しているらしいのだ。大聖堂に到着したら、速やかに敵兵や戦車等を一つ残らず掃討し、その後第2空挺団を懸垂降下させ、そこに俺らの戦車が来るまで占領の手助けをする。いいな?」

 

「了解です!」

 

そう言うと、異世界方面軍ヘリコプター団は大聖堂周辺へと向かった。

 

そして、目標の大聖堂が見えてきた。偵察機の情報通りに戦車が多くて敵兵も多い。中には対空機銃みたいなものを構えている兵士までいた。

 

「こちらヘリコプター団、これより大聖堂周辺の掃討を開始する。」

 

そして、AH-64Dからヘルファイア対戦車ミサイル約7機全てが一斉に放たれ、それぞれが別々の方向へと向かった。

 

ヘルファイアは戦車の装甲を貫徹したあと火柱を上げ、色のあった戦車は黒く変色し、爆発した部分は鉄が溶けていた。

 

「戦車全て破壊完了!」

 

すると、近くにあった対空機銃みたいなのがAH-64Dに攻撃を仕掛ける。

 

だがAH-64Dの操縦士はそれに気付き、すぐに回避行動に移る。

 

「ロケット弾発射!」

 

2つのロケットポッドから、大量のロケット弾が対空機銃に向かって放たれ、地面に着いた瞬間爆発した。その爆風は対空機銃の周りにいた兵士たちも巻き込んだ。そのおかげで、辺りは死体や破壊された戦車の山となっていた。

 

「大聖堂周辺異常なし!降下可能です!」

 

UH-1Jに搭乗している第2空挺団の兵士が報告すると、すぐさまUH-1Jは大聖堂の入り口前にホバリングをする。

 

「降下!降下!降下!」

 

UH-1Jから大量の兵士たちが懸垂降下をし始め、地面に着地すると23式自動小銃を構えて入り口へと向かった。

 

 

-海運都市エスパレス 上空5000m地点にて-

 

その頃、国防空軍の第37航空隊は、上空5000mを保ちながら周辺を巡回していた。

 

すると、遠方にある異世界方面軍通信基地から第37航空隊に無線が入る。

 

「こちら通信基地、港の方面から謎の飛行物体の群が接近中、速度はそこまで早くない模様、恐らく魔法連合王国の戦闘機部隊かと思われる。至急戦闘体制に入れ。」

 

「こちらストライク2了解、ただちに脅威の対象を排除する。」

 

そう言うと、第32航空隊の戦闘機は5000mより低い約1500mくらいにまで高度を下げる。

 

「あれが魔法連合王国の戦闘機か...あれはまるで第二次世界大戦のレシプロ機そのものだな。」

 

「だな、だけど手加減はしないほうが身のためだな。」

 

第32航空隊は魔法連合王国の戦闘機部隊へと接近する、しかも音速を超える速さで。

 

「よし、空対空ミサイル発射!」

 

そう言うと、F-15Jの翼から魔法連合王国の戦闘機部隊に向かって空対空ミサイルが放たれた。

 

空対空ミサイルは見事に命中し、幸いにも数が少なかったのでミサイルだけで済んだ。

 

「こちらストライク2、脅威の対象を排除した。再度巡回行動に移行し、陸からの支援要請があれば向かう。」

 

「こちら通信基地了解、引き続き巡回を宜しく頼む。」

 

 

-キルーシュカ魔法連合王国 超弩級戦艦『ラフザー・アクベンス』艦橋-

 

「おいアルゲーディ!一体どういうことだ!」

 

作戦司令官のバナーレクが焦燥しながらアルゲーディに話し掛ける。

 

「それが、上陸した部隊の過半数が敵によって殺されており、更にはアーテリカ王国の技術力では破壊できないはずの我々の戦車の約半数が破壊されているんです!」

 

「...ちっ!日本の奴らか!話では聞いていたが、まさかここまで援護をするとはな...」

 

「司令官!一刻も早く撤退を指示しましょう!でないと日本国によって全部隊が消滅します!」

 

「だな、それしか今のところ選択肢はない。」

 

そう言うとバナーレクは、魔通信に向かって、残っている部隊は速やかに撤退するようにとアーテリカ王国領土内にいる全部隊に通達した。

 

 

-アーテリカ王国 海運都市エスパレス-

 

「あれ、何で敵は砂浜へと帰っていくんだ?」

 

アーテリカ王国の戦士隊の兵士達は、戦車や魔法連合王国の兵士が尻尾を巻いて撤退するのを見て不思議に思っていた。

 

「もしかして、俺らは勝ったのか?」

 

「そうみたいだな。だが、あいつらがいつここに上陸するのかは分からない。が、少なくとも軍備を整える時間は出来たことだし、敵に獲られるよりはまだマシだな。」

 

そう高官が言うと、兵士達は戦いでの勝利に喜んだ。そしてその歓声は、エスパレス全体に広がった。

 

魔法連合王国による唐突の上陸によって、一時防衛線がエスパレスの市街地付近まで後退していたが、日本国国防陸軍による支援攻撃によって危機を突破し、結果としてアーテリカ王国側の防衛成功で終わった。

 

そして日本国国防軍は、魔法連合王国が再び上陸し出しても対処出来るように、アーテリカ王国の兵士一人一人に89式自動小銃を配備し、更には魔法連合王国の上陸作戦も考案、後に実行に移されることになるのだった。

 

次の章に関するアンケートです。異世界の国との展開はどうしますか?因みに日本は異世界の国々と国交を結んでいる条件です

  • 異世界の国が突如日本に宣戦布告する
  • 異世界の国が日本に反乱軍の鎮圧を要求する
  • 異世界の国に対し日本が宣戦布告する
  • その他(日本じゃないどっかの国が舞台)
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