超絶ヘタレな僕と姉御肌な幼馴染み   作:ポテットモンスター

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第1話 どうもヘタレです

はぁ……、怖い。

僕を殺す気なのか?

 

元女子校に男数人が放り込まれる。

その中の一人が僕だ。

男子の数はクラスに2、3人ほどで、僕みたいなつまらない人間には友達など出来ないだろう。

 

中学では友達の一人も出来なかった。

というかクラスメイトの誰一人名前すら覚えていない。

 

高校でもこうなるのだから、留年しない程度にサボろう。

それが身のためだ。

 

初日なんて自己紹介とかやらされるんだ。

めんどくさいので今日はサボろう。

そう思って僕はもう一度ベッドに入った。

 

それも束の間。

僕のベッドの上の布団が勢いよく捲りあげられた。

 

「伊織、まさかサボろうとか思ってないよな?」

 

僕の布団を捲りあげたのは鬼の形相をした幼馴染みだった。

なんだ巴か。

って巴~!

どういうことだ!?

なんで僕の部屋に巴がいるんだ?

クッソあの母親め。

また勝手に家に上げやがって。

 

「ま、まさか~、そんなこと思ってるわけないじゃ無いですか~」

 

「伊織って嘘吐くとき敬語になるよな?」

 

「ハハッ、それな……あっ……」

 

「よーし伊織、覚悟は出来たか?」

 

「おいおい冗談……じゃないよな…」

 

僕はとりあえず巴のパンチを一発食らった。

そして観念して制服に着替えて、リビングに向かった。

 

「おはよう伊織、遅かったからもうご飯無いよ」

 

「マジかよ……」

 

このクソババア、朝食位作れよ。

 

 

 

 

 

 

「伊織、学校の場所わかるか?」

 

「そういえば巴も同じ学校だったんだな」

 

よかった。知り合いはいたみたいだ。

いや、待て。巴と同じ学校ってことは……

 

「おーい、巴~!あれ?伊織君も一緒?」

 

「ああ、伊織も今日から同じ学校なんだ」

 

「そうなんだ。伊織君宜しくね!」

 

「おう、宜しく」

 

やっぱり予想通りだ。

ひまりがいるってことは他の奴らもいるんだろ。

はぁ、マジかよ。

学校行きたく無くなってきた。

もともと行く気無いけど。

 

「伊織君、同じクラスになれるといいね!」

 

「そうだな……」

 

「伊織君、絶対そう思ってないでしょ~」

 

僕って分かりやすいのかな?

よく人に嘘がばれる。

何でだろう。

 

「伊織、これから毎朝迎えに行くからな。どうせ伊織のことだから留年しない程度にサボろうとか考えてるだろ?」

 

「ああ。ガッツリ思ってる」

 

「今のは嘘じゃないみたいだね」

 

こうなったら正直に言えばいいんじゃないか?

よし決めた。正直に話そう。

 

「でもこうやって伊織君と一緒に学校行くのって小学校以来だね~」

 

「そういえばそうだな」

 

「伊織がモカにいっつもちょっかいかけられて終いには泣いてたな」

 

「忘れろ」

 

そういえば小学校の頃の僕は泣き虫だった。

いや、今もかも知れない。

違うと思いたい。

 

いきなり後ろから抱きつかれた。

何か嫌な予感。

 

「いっくん、おはよ~」

 

「人違いです」

 

「いっくんに無視された~しくしく~」

 

小学校の頃の嫌な思い出が甦ってくる。

もう嫌だ。

帰りたい。

というか自分でしくしく言うか?

演技が下手にも程がある。

 

「というか絶対本心じゃ無いよな?それ」

 

「さっすがいっくん~」

 

「逆にその演技でバレないとでも思ったか」

 

「いっくんなら騙せるかな~って位思ってた」

 

「僕のことを何だと思ってるんだよ」

 

「いっくん」

 

僕の評価ってこんなに低かったの!?

泣きそう。

 

 

 

 

 

「伊織、ここが学校だよ。三年間よろしく」

 

「あぁ、よろしく。蘭もあんまり変わってないな。変わったといえばメッシュ入れた位か」

 

このメンバーの中では蘭が一番波長があう。

 

「伊織もあんまり変わってないね。身長は全然違うけど」

 

「まあな。背が伸びたのもここ最近だしな」

 

ダメ人間である僕の唯一無二の取り柄とも言えるのが身長だ。

中二からぐんぐん伸びて今では184センチの高身長男子である。

 

「それにしても伊織君ってイケメンになったよね~。中学の時告白とかされなかったの?」

 

「一切されなかったけど。だってほぼいってなかったし」

 

「高校はアタシが強引にでも連れて行くからな?」

 

最悪だ。

こうなったら巴が音をあげるまで抵抗するしかない。

何発殴られるのかはわからないけど。

 

 

 

 

クラスが発表された。

さらば俺の高1。

 

「伊織君!一緒のクラスになれたね!」

 

「あぁ、そーだな。嬉しいよ」

 

「嘘だね~」

 

「嘘だな」

 

「嘘だね」

 

もう泣きたい。

こいつら僕の心を読めるらしい。

A組が良かったなぁ。

蘭いるし。

 

 

 

 

 

入学式が終了し、ホームルームが始まる。

担任から、それぞれ自己紹介が始まった。

 

「宇賀神伊織です。よろしくお願いします」

 

「宇賀神君、もうちょっとお願いできるかな?」

 

めんどくさ。

特に話すこともないのに。

 

「趣味は読書です」

 

「誰か質問は無いですか~?」

 

この担任、苦手だわ。

そして、クラスの半数ほどの女子が食いぎみに手を挙げた。

 

「好きな女の子のタイプは何ですか?」

 

「宇賀神君、質問がでてるわよ?」

 

なんでそんなこと聞いてくるんだよ。

 

「秘密です」

 

それを聞いたクラスメイトからはブーイングが飛び交った。

まぁ、そうなるとは思ったけど。

 

こうして、入学初日から散々な目にあったが、なんとか耐えきった。

 

 

 

 

「伊織、明日サボろうなんて考えて無いよな?」

 

「考えてるわけ……無いけど?」

 

「考えてるんだな、わかった。それじゃあ、また明日」

 

「あぁ、また明日」

 

明日も巴が起こしに来るのか。

もう憂鬱な気分になってきた。




主人公のプロフィール

宇賀神伊織

容姿はかなり整っていて、高身長イケメンなのだが性格が典型的なダメ人間。
虫、お化け、高い所、雷など、怖いものがとても多い。

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