異世界はスマートフォンとともに 改   作:Sayuki9284

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あけましておめでとうございます(⋆ᵕᴗᵕ⋆)"♡ペコ
お久しぶりです、皆さん(。ᵕᴗᵕ。)

こちらでは2週くらい開きましたかね?18禁版を読まれた方には報告しておいたのですが、申し訳ございません。こちらの方で『年末年始は活動を休止します』という報告を出すのを忘れていました。18歳未満の方は急に間隔が空くことになってしまってごめんなさい!本日からはまたこっちに出すので、また今年もよろしくお願いしますm(_ _)m

それと、18禁版の方に出した23話で、無事に第2章が終わりました。つきましては、この話から第3章に入らせていただきます。この章は本作品でも目玉となる章ですので、皆さん楽しみにしていてください。それでは、どうぞ!




絶望と希望
第24話 狐の子とデート?


翌日、優輝翔たちは八重も連れてギルドに足を運んだ。そして受付のお姉さんに今朝ザナックさんから貰ってきた依頼完了書を提出する。

 

 

「はい、確認いたしました。ではこちらが報酬の銀貨7枚です。」

 

「ありがとうございます。あと八重……この子のギルド登録もお願いしたいんですけど……」

 

「畏まりました。ではギルドの説明から……」

 

 

受付のお姉さんが八重に話し始めると、優輝翔はリンゼたちにそれぞれ銀貨を2枚ずつ分けた。すると、優輝翔から銀貨をもらったエルゼが、それを見て「はぁ…」と小さくため息を吐く。

 

 

「どうしたの?お姉ちゃん。」

 

「ううん。ただこの銀貨2枚が白金貨を見たあとだとどうにも……はぁ……」

 

「まぁ、仕方ないだろ。ただ無駄遣いはしないようにしないとな。」

 

「そうですね。それでその余った1枚はどうしますか?」

 

「ああ、それなら優輝翔でいいんじゃない?八重の食事代とか払ってたのほとんど優輝翔だし。」

 

「ん?いいのか?」

 

「「はいっ(ええ)。」」

 

 

優輝翔の言葉にふたりが笑顔で頷くと、優輝翔は一言お礼を言って計3枚の銀貨を財布にしまった。

 

 

「さて、じゃあ俺はもうリンゼと宿に帰るけど……」

 

「えっ?どうし…て……って、あ、あんたちまさか!き、昨日も……その……///」

 

「さぁな//……それで、エルゼは?」

 

「私は……どうせ来たんだし、依頼受けてくわ。たぶん八重も受けるって言うだろうし。」

 

「そうか、気をつけろよ。」

 

「お姉ちゃん、頑張ってね。」

 

 

優輝翔たちがそう言ってギルドを出ると、エルゼは未だ後ろでお姉さんから説明を受けている八重を見て一言ボヤく。

 

 

「私だって……負けないんだから…//」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

リンゼと『銀月』に戻ってきた優輝翔はまだ約束の時間まで時間があるため、部屋に戻ってふたりでゲームをすることにした。

 

 

「よし、じゃあやるか。」

 

「はい。ところで、あとどれくらいの時間が?」

 

「1時間くらいだな。長いか?」

 

「全然、です//優輝翔さんといれば、すぐですから//」

 

 

そう言ってリンゼは優輝翔の隣に座る。優輝翔はそんな可愛らしいことを言うリンゼに後ろから片腕を伸ばし抱きしめるようにして頭を撫でると、反対の手でボードゲームアプリ欄を開いた。

 

 

「今日はどれするんだ?」

 

「じゃあ将棋にします。」

 

「分かった。」

 

 

優輝翔はそう言って将棋のアプリを開き対人戦で振り駒を選択する。結果、優輝翔が先手となった。

 

 

『初手:26歩』

 

 

居飛車先手の典型的な初手だ。優輝翔は居飛車を主に使っているので、当然といえる。対してリンゼの得意戦法は中飛車だ。これは主にバランスに優れているのが特徴だが、バランス型故に攻守がともに薄くなり、切り替えが大事なところとなる戦法である。

 

その後着々と手が進み、お互いの駒組が終わる。優輝翔の囲いはスマホで仕入れた最近はやりらしい雁木。対してリンゼは王道美濃囲いだ。ただリンゼはここから隙を見て銀冠にすることも穴熊に組むこともあるので、まだ完全に終わったとは言い難い。

 

そしてここから、勝負は本格的な中盤に入っていく……

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

リンゼと遊ぶだけ遊んだ優輝翔は、その後リンゼに頼みごとだけして魔法屋『ルカ』の前に来た。

 

まだアルマは来ていないようだ。優輝翔はボーッと立っているのもあれなのでボードゲームでもして時間を潰し始める。

 

そしてそれから5分くらいして、ようやくアルマが優輝翔の元に現れた。

 

 

「優輝翔さん、お待たせしました。」

 

「ああ、大丈夫だ。俺も今来たとこだからな。」

 

「きゃっ//…むぅ…//」

 

 

優輝翔がそう言いながらアルマの好きな頭なでなでをすると、アルマはピクンっと身体を震わせ俯き、されるがままになる。優輝翔はその様子を可愛らしく思いつつ、そのまま暫く撫で続けていた。

 

 

「…………さて、じゃあまずは昼ごはん食べようか。まだだろ?」

 

「はいっ//」

 

 

アルマが頷いて肯定すると、優輝翔はスマホで適当に程よい食事処を探し、そこに向かう。すると自分の横に付いたアルマがぎゅっと手を握りしめてきた。

 

 

「ん?どうした?」

 

「えっと、迷子になっちゃったらあれなので…//」

 

「そっか…。じゃあ、このまま行くか?」

 

「はいっ//」

 

 

優輝翔の言葉にアルマは嬉しそうに頷く。そしてふたりはそのまましばらく歩いて、スマホで見つけた食事処へとやってきた。

 

席につくとふたりはメニューを見てそれぞれ注文を選ぶ。

 

 

「うーん……よし。俺はステーキ定食でいいか。アルマは?」

 

「私はハンバーグにします。」

 

「分かった。」

 

 

優輝翔はそう言って頷くと店員にオーダーを頼む。そして優輝翔がアルマの学校生活の話を聞きながら待っていると、まずハンバーグ定食が運ばれてきた。

 

 

「わぁーっ!//美味しそうです!//」

 

「ほんとだな。先食べていいぞ。」

 

「はいっ//いただきますっ//………………う〜〜んっ//美味しい〜//」

 

 

アルマは両手を頬に当てながら幸せそうに顔を綻ばせる。その顔に優輝翔も自然と笑みを零した。

 

 

「可愛いな。」

 

「ふぇっ?!///」

 

「いや、何ていうか、感情が豊かだなって思ってさ。うん、可愛いな、アルマは。」

 

「え、えっと///……その…///」

 

「ふっ……おっ、俺のも来たな。」

 

 

優輝翔がアルマが自分の言葉に右往左往している様子を見て笑っていると、店員さんが優輝翔のステーキ定食をテーブルの上に運んできた。

 

 

「いただきます。………………うん、美味い。」

 

「むぅ…//」

 

「ん?どうした?」

 

「優輝翔さんはなんか普通です…。」

 

「まぁそりゃあな。アルマは可愛いの嫌か?」

 

「そんなことないですけど…//」

 

「ならいいだろ?それに俺はアルマみたいな可愛い子はすごくタイプだけどな。」

 

「えっ////」

 

 

優輝翔の不意打ちのような言葉に一気にアルマの頬が燃え上がった。そして両手で顔を抑えながら、俯きがちにブツブツと何か唱え始める。優輝翔はその様子を見て笑みを浮かべつつ、1人先々と食を進めていったのだった。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

食事を終えた優輝翔たちは、続いてアルマの希望で王都の服飾店や小物屋さんを巡った後、休憩がてらにカフェにやって来た。

 

2人掛けのテーブル席に座り注文を終えると、優輝翔はスマホを取り出してボードゲームアプリを開いた。

 

 

「アルマ。こういうのは好きか?」

 

「これ、何ですか?」

 

「ボードゲームっていう娯楽の一種だ。まずこの黒と白の……」

 

 

そう言って優輝翔があらゆるボードゲームの特徴と簡単なやり方をアルマに説明していく。

 

 

「……と、こんな感じだ。何かやりたいやつはあるか?」

 

「うーん……囲碁と……オセロも、気になりますね…。」

 

「ああ、そう言えばアルマは数字に強いんだよな。よし、じゃあこのふたつ順番にやるか。」

 

「はいっ//」

 

 

アルマが可愛らしい元気な声で頷く。その後ふたりはなんと3時間もの間、ボードゲームをし続けた。何せ優輝翔としては、リンゼたちと違ってアルマはボードゲームにハマっても好きな時に出来る環境じゃないので、こんな時くらい思う存分やらせてあげたかったのだ。

 

 

(何か物作りの魔法でも探すか…。)

 

 

優輝翔がそんなことを思いながらオセロ盤の隅に黒を置き優位を築く。

 

 

「あぅ……でも……」

 

 

アルマは既に隅に置く優位性に気づいているために顔を少し顰めるも、まだ勝機があるという顔で白を盤に置いた。

 

その後着々と進んでいき、結果は黒38-白26。優輝翔が危なげなくアルマを下した。

 

 

「ふぅ……思ったよりは接戦だな。こっちは角4つ抑えたんだが…、アルマ、めちゃくちゃセンスあるんじゃないか?」

 

「でも、結果は負けでした…。でも次は勝ちます!」

 

「ふっ……ああ。だが、今日はもう終わりだな。時間も遅い。」

 

「えっ?……あ、ほんとですね。もう6時になりそうです……」

 

 

アルマは優輝翔のスマホの時計を見てそう言うと、少し表情を暗くさせた。

 

 

「もう……終わりなんですね…。……あの、また明日h…」

 

「ごめん。明日からは流石にな。また冒険者の仕事しなきゃだし。」

 

「そう……ですか……」

 

「大丈夫、また会えるさ。そうだ、公爵に今度魔法で作った囲碁盤とオセロ盤を渡してアルマに渡してもらうよ。そうすればいつでもできるだろう。」

 

「でも……」

 

「大丈夫。また、必ず会えるさ。……しょうがないな。ならこうしよう。アルマ、お前いつまでここにいるんだ?」

 

「えっ?えっと……1ヶ月はいると思いますけど……」

 

「なら数日以内に公爵を通して盤と一緒に日付と時間の書いた紙を渡しておくからさ。その書いてある時間にまた会わないか?」

 

 

優輝翔がそう言うとアルマは表情をパーっと輝かせる。

 

 

「はいっ//じゃあまたその日に!//」

 

「ああ。」

 

 

『その日に……』

 

 

 




如何でしたでしょうか?相変わらず文才がないのは目を瞑っていただけると幸いですm(_ _)m

いきなりシリアス展開もあれなので、最初の2話程度は原作を進めるついでに日常を書いています。この3章はこれより先ほぼオリジナル展開が待っていますので、皆さん、楽しみにしていてくださいね!(ちゃんと原作には回帰します)

あと実はこの前慎重勇者を最後の方貯めてたんで一気見したんですけど、やばいですね。感動しましたね。今期1、いや、それ以上の出来?
僕の中ではそれくらいやばかったです。もし読者の方で慎重勇者に同じく感動したという方がいれば、感想かメッセージください。意見が同じ人と話し合うのはとても楽しいので^^*

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