違う!シンビオートが勝手に!   作:ゴランド

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 皆さんは僕のヒーローアカデミア見ましたか?サーナイトアイの予知がカッコ良かったですね。
外伝作品のヴィジランテも相澤先生の過去が判明したので気になった人はジャンプ+などで見れますよ。 単行本出ろ……。

ところで、本編の方はもっと学校らしいイベント増やしてくれませんかね?もっとクラス全体がワチャワチャする光景を見たいんじゃ……。



14話 違う!シンビオートが勝手に騎馬戦を!

 

 ハロー皆さん主人公だよ。

おっと、いつものように『やぁ、皆』と始まるとは限らないよ?

 

「し、死ぬかと思った……」

『デク。しっかり休んでいるか?休養は大事だぞ』

 

……まぁ、前回。緑谷君の首がマミられた件だけど無事だからね?

まぁ。タグにギャグがある時点で生きてる事は察しはつくだろうけど。

 

 そんなこんなで元気を取り戻したシンビオートだけど、その元気になる過程での捕食シーンが全国報道されてる件。

うーん、死にたい(吐血)

 

………しばらくニュースとネットは見られないだろうなぁ。

 

 

 

「雄英体育祭1年第二種目は騎馬戦!」

 

……と、話題が逸れちゃったね。

続いての種目は騎馬戦らしく一種目の結果が良ければ良い程、高ポイントが割り振られるらしい。

 

「そして、予選通過一位の選手に与えられるポイントは────

 

えっと、二位が205Pだから必然的には僕達一位は210Pになる訳だn───

 

 

1000万ポイント!!

 

 

…………ゑ?

 

待って?いや、待って?

 

 

「制限時間は15分。ポイントの合計が騎馬のポイントとなり───」

 

 

 待ってと言ってるんですけど聞こえてない?

1000万と言った?0の数間違ってない?え、嘘でしょ?千じゃなくて万なの?

 

………FUCK!!

 

 

「それじゃこれよりチーム決めの交渉スタートよ!」

 

 

ハハハ、ミッドナイト先生。

それは僕に対する当てつけですか?畜生!

 

あぁ、分かったよ!やってやるよ!この先にどんな地獄待っていようともお前を(ry

 

「誰か僕と組む人居まs『速攻で全員離れていったぞ』ジーザスッッ!」

 

 え、何?もしかして僕だけ組む人居ない?まさか一人で騎馬戦に出ろと言わないよね?言わないよね!?(二回目)

 

『なぁに、オレとお前とで二人一組だ。いざとなればオレ達でやれば平気だろう』

「実質一人なんだけどそれは」

 

 クソ、やっぱり待っているだけじゃ駄目だな(確信)

けど15分もあるんだ。とりあえず、常闇君や緑谷君。……あとは八百万さんとか赤糸虫君ももしかしたら組んでくれるかもしれない。

 

まぁこの内の何人かは僕と組んでくれるだろ(フラグ)

 

 

 

 

 

 

 

「チーム?いいよ」

 

「早ッ!いいの?ありがとう!」

 

 一人目である赤糸虫君に交渉を持ちかけたらまさかのOK。正直言ってそれで良いの赤糸虫君。もしかしたらシンビオートが迷惑かけるかもだよ?

 

「うーん……まぁ、それはそれで仕方ないって事で」

 

「ありがとう!いや、本当にありがとう赤糸虫君マイベストフレンド!」

 

「わ、分かった…、分かったから。近い。全体的に物凄く近いから……」

 

 

「いやぁ、どうなる事かと思ったよ」

『これで不安要素は無くなったって訳だな』

 

ハハハこやつめ、一番の不安要素が何を言ってるんだか。

 

「それじゃあさ。俺も組んでいいか?」

 

「ん、いいよ。来正君はどうする?」

 

「僕は赤糸虫君に任せるよ………あれ?」

 

……どこかで会ったような々…。

青髪でなんか気怠そうな……こう、相澤先生に何処と無く似た雰囲気の………あー、やばい。最近会った筈なんだけど〜〜〜ッ!

 

「……あっ!もしかして君。ヒーローオフ会でバックドラフトの肘の位置に熱弁してた……!」

 

「いや、誰だよ⁉︎俺を忘れたのか!」

 

「あのさ、来正君。ボク思うんだけど、人の顔はしっかり覚えないと失礼だよ」

 

 言い返せねぇ……!クソォ、シンビオートはどこで会ったか覚えてる?………あれ、シンビオート?なんで身体形成してるの?

 

『あぁ、覚えてるぜ。オレ達に喧嘩を売って来たクソ野郎だよなぁ!それじゃあ交渉を始めようかァ!!』

 

「うぉっ!なんだよ!」

 

 シンビオート!?て言うか今思い出したけど、彼ってA組に直接宣戦布告して来た生徒じゃん!と言うかその時の事を未だに根に持ってるの!?

 

『さぁ、どう料理してやろうか!三枚下ろしと肉叩き。ミキサーもあるぞ!』

「シンビオート?それ交渉じゃないから!交渉(物理)だからほんと落ち着こうか、ねぇ!」

 

「クソ!放せ!この……"どっか行け!"」

 

 

 

 

『落ち着いた』

「うわぁ!?急に落ち着くな!……って、ちょっとシンビオート?どこ行くの?

 

 これから赤糸虫君と組まなきゃいけないんだけど?くそ!コイツ話聞いてn、いやホント何処へ行くんだよシンビオートォ!!

 

 

「「…………」」

 

「あ………悪い」

 

「あー、うん。いや大丈夫。そんな事より、一人減っちゃったけどどうしようか?」

 

 

 

 

「………へぇ、良い個性だね」

 

 

 

 

 

 ▼ ▼ ▼ ▼ ▼

 

 

 

 

「組んで」

 

「え、あの、いや」

 

「組んで(土下座)」

 

「あの、顔を上げt」

 

組んで(懇願)」

 

 

 現在、残り数分となった今。僕は麗日さんと緑谷君に土下座をしていた。

……え、理由?組んでもらう為だよ(半ギレ)

 

「い、いや別にいいけど何もそこまでしなくても……」

 

「だって緑谷君。僕に向かって堂々と宣戦布告して来たからてっきりA組の誰もが組んでくれないのを覚悟していたんだよ?」

 

「あっ、あれは言葉の綾と言うか………」

 

 そうなの?あー、良かった(安堵)

もしも誰も組んでくれない事態になったら本気でシンビオートと僕の二人で一人組(?)という謎理論の元に騎馬戦に参加していた所だった。

 

「とにかく二人共、よろしくね。………で、どうして僕から離れているの?」

 

「……いや、だって」

 

「油断していたら頭食べられるかもしれないし……」

 

「違う!それはシンビオートが勝手に!」

 

 いや、本当にごめんね?アレは不可抗力だったし……止める暇も無かったけどさ。

 

「それに、ここだけの話なんだけどシンビオートがチョコを食べるのって好みってのもあるけど、明確な理由があるんだよね」

 

「理由?」

 

「フェネチルアミンって知ってる?チョコとかに含まれる化学物質でさ、シンビオートはそれを餌にしてるんだよ」

 

 小学生の頃だったかな?、シンビオートがチョコを食べさせた後と前とで様子が変わった為、個性の専門家などに話を聞いた結果、シンビオートがチョコ食べるのは偏食家とか好みの問題じゃなくて、チョコレート中に存在するフェネチルアミンを摂取する為だと言うのだ。

 

「えっと……それじゃ僕の頭に噛り付いたのと何か関係が?」

 

「そのフェネチルアミンってアドレナリンからも供給できるからね。文字通り君から栄養を貰ったんだよ……まぁ、後遺症は出ないだろうから安心してね」

『味は最悪だったがな。砂糖水にクソを混ぜたような味だ』

 

 表現が汚い(確信)

 

「ほほう!それはとても興味深いですね!一位の人!」

 

「「「うわぁっ!?」」」

『出たな諸悪の根源』

 

 背後に振り向くと、ピンク髪のサポート科の人が立っていた。

たしか第一関門ではレーザーに直撃していた筈だけど、乗り越えられたんだね。

 

「ハハハ、いやぁ。我ながら素晴らしいロボットの制作に携われて良かったと思いますね!ところで、この私。発目明が製作したベイビー達を使ってみる気はありませんか?」

 

『使うだと?』

「どういう事?」

 

 話によるとサポート科は自身が製作したアイテムを持ち込めるらしく、騎馬戦ではそのアイテムを僕達も特別に使用する事ができると言うのだ。

……まぁ、この発目さんが言うには自身のベイビー?が大企業に注目してもらう為に僕等の立場を利用すると言う訳らしい。

 

「どうする皆?僕はどっちでも良いと思うけど……」

 

「うん、僕は賛成かな。生き残る為にアイテムを使えるのは とても有り難いからね!」

「私もいいよ!……シンビオート君はどうする?」

 

「あー、シンビオートね?一応聞いておくけど『別にいいぞ』そうだよね。君ならそう言うと……えっ、いいの?」

 

てっきりファッキューと呟いて中指立てる位は想定していたけど……え、本当に良いの?

 

『勝ち上がる為だからな。グダグダと否定してばかりじゃいられない。それに加えてオレはまだ本調子じゃあ無いからな特別に今までの事は水に流してやる』

 

 そうシンビオートが言うと右手を形成し、発目さんの前に差し出す。

 

『仲直りのハンドシェイクだ』

「では、お互い"良い関係"でいましょうね」

『あぁ、"良い関係"でな』

 

 

「なんか仲直りして良かったね」

「うん。確かに」

 

 

 

 

 

 

 

『(ククク馬鹿め。オレ様がそう易々と背中を預けると思ったか このクソ女が。ボロ雑巾になるまでコキ使って後は全身の至る栄養を吸い尽くしてやる……その時になるまでオレ様の贄になってもらうとするか……)』

 

「(フフフこれは好都合。良くも悪くも目立ち注目を浴びているこの方を利用すれば私のアピールにもなりますし、何よりこの黒い生命体にはとても興味が唆られます。散々利用した後はじっくりと私の為の礎となってもらいましょうか……)」

 

 

「『(最後に勝利するのは私/オレだ!)』」

 

 

「フフフ……!」

『ハハハ……!』

 

 

あっ、これはお互いロクな事考えてないヤツだ。

 

 

 

 

 

 ▼ ▼ ▼ ▼ ▼

 

 

 

 

「麗日さん、発目さん、来正君!シンビオート君よろしく!」

 

「うん!」

「はい!」

「よし!」

『祭りの始まりだ……!』

 

 緑谷君を騎手として僕を前に女子である発目さんと麗日さんの二人は後方といったオーソドックスな騎馬を組んだ。

直後、プレゼント・マイク先生の声が会場中に響き渡る。

 

『よ~し組み終わったな!準備はいいかなんて聞かねえぞ!さぁ行くぜ、残虐バトルロイヤルカウントダウン!』

 

「3…2…1……スタート!!」

 

 ミッドナイト先生の声と同時に周りの騎馬がこちらに向かって一斉に駆け出して来る。

 

「実質1000万の争奪戦だ!」

 

「ハッハッハ〜!緑谷君頂くよ!」

 

『ハハハ!大量だなコレは!!』

 

 おそらくだけど、ほとんどの騎馬が僕達を狙って来ている。覚悟はしていたけど、正直圧される光景だ。

……でもそんな光景に1人だけ上半身裸の女の子が居るんですがそれは。

 

『ここはどうする?』

「作戦としては二つあるよ。一つは 一対多の無謀な混戦に挑むか。もう一方は尻尾巻いてでも逃げて高得点を維持するかだけど……」

 

「もちろん逃げの一手!」

 

 ですよねー、と言うわけでここから離れて───!?

 

「足元が沈んでいる⁉︎」

 

「あの人の個性か!」

 

『チッ、早く抜け出せ!奪われるぞ』

「そんなの分かって……ちょ、シンビオート暴れないで!逆に沈むから!」

 

 あ、やばい。下半身が埋まった⁉︎予想以上にこの地面深い⁉︎ボボボボッ!助けて!緑谷君!麗日さん、発目さん!!

 

「二人共、顔避けて!あと、僕にしっかり掴まってて!!」

 

 瞬間、地面を抜け出すと共に身体に浮遊感を感じる。

どうやら緑谷君が背負っているジェットパックによって脱出できたらしい。

 

『ハハハ!こりゃイイ!中々やるなサポート科!』

 

「えぇ、そうでしょう!そうでしょう!この発目明の名前を覚えておいてくださいね!」

 

 あれ、予想以上に仲良くなってる。……なんかお互いに利用し合って最後にはボロボロにして使い捨てると思ってたけど……杞憂だったみたいだね。

 

「耳郎ちゃん!」

 

「分かってる!このッッ!」

 

「耳郎さんのイヤホンジャック!ここまで伸ばせるのか!」

『オレに任せろ』

 

 僕らが空に居るにも関わらず遠距離から攻撃してくる耳郎さん。しかし、それをシンビオートは難無く弾き飛ばす事に成功する。

 

『音を出せない耳郎など恐るるに足らず。ただの胸部装甲の薄いお前にオレ様が負けると思うか!』

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッ!」

 

「落ち着け耳郎!」

「どう見ても挑発だよ!」

 

「覚えておけよ来正ィィィイイイ!!」

 

 うん。コレは僕は悪くないよね?なんで僕に怒りの矛先が向いているの?何故?

……っと、そんな事を考えている間に麗日さんの履いているホバーブーツにより何も起こらず地面へ着地する。

 

「どうですかベイビーたちは!可愛いでしょう?可愛いはつくれるんですよ!」

 

「うん!機動性バッチリ!」

 

「……私が浮かしとるからやん」

 

 うーん、なんだろう。この噛み合ってないようで微妙に噛み合ってない会話は。と言うか麗日さんは……なんだ?こう、嫉妬だろうか?

発目さんとは仲良くして欲しいんだけど。

 

『おい、好感度は今の内にバッチリ上げておけ。デクはチョロいからな、放っておくといつの間にか取られるぞ』

 

「えっ、シンビオート君。どうしたの急に……?」

 

『……チッ、この鈍感女が』

 

「なんで舌打ち!?」

 

 シンビオート。よく分からないけど麗日さんに変な事を吹き込むのはやめなさい。あと、その舌打ちをやめろと言ってるのに……。

 

『さぁ、まだ開始から2分と経ってねえが早くも混戦混戦!1000万を狙わず2位から4位狙いってのも悪くねぇ!』

 

「奪い合い?違うぜ!これは一方的な略奪よォ~!」

 

「この声は……峰田君!」

 

 でも声だけは聞こえて、姿は見えないんだけど?

周りにはこっちに障子君が迫って来て………いや、障子君一人で何してるの!?

……まさか、誰とも組めずに一人で(震え声)

 

「待って!障子君の背中!」

 

「フフフ、よく見破ったなぁ〜〜……」

 

「なっ⁉︎小さな体(キャラデザ)を活かして、身体を覆い隠している!?」

 

 やばい、アレは厄介だ。ここも逃げて───!?

 

「と、取れへん……!」

 

「峰田君のモギモギ!?着地の瞬間を狙って罠を仕掛けたのk───緑谷君伏せて!」

 

「えっ⁉︎……うわっ!?」

 

 ピンク色の鞭みたいなものが峰田君の居る所から伸びて来た!?

………まさか、コレは……!

 

「私も居るわよ」

 

「蛙吹さんまで!」

 

「梅雨ちゃんと呼んで!」

 

「おっるァ!舐めてんなよA組ィ!」

 

「背後からも来t『屈めデク!』うわぁっ!?」

 

 無理矢理シンビオートに押さえつけられた緑谷君の頭上に煌めく青い光が通り過ぎる。

こ、この無駄に自己主張の激しいレーザーはまさか……!

 

「そう、その通り。僕さ☆」

 

「青山君!」

 

「決着を付けに来たぞ。黑を纏いし者よ!」

 

 青山君め……常闇君と尾白君の二人と組んだのか!

 

「レーザーの持続時間は短いけど☆」

 

「その欠けた穴を闇で埋める!黒影(ダークシャドウ)!」

『アイヨ!』

 

「正面から来る!」

『面白い、どっちが上から決めるとするか!』

 

 黒影の拳を僕はシンビオートを纏い受け止める。やばい、あぁクソ!騎馬を組んでいるから本当にやり難い!

 

「オイオイオイ!俺達も忘れてもらっちゃあ困るぜ!」

「ケロッ!」

 

「飛龍!ウロコを飛ばせ!」

「分かった!」

 

「常闇君☆僕のキラメキで援護だよ☆」

 

 しまった!三方向からの同時攻撃が緑谷君に!?

クソ、同時になんかシンビオートで防げる事出来ないし………あっ。

 

「緑谷君、ごめん!」

 

「えっ、いきなりごめんっt────」

 

 直後、僕は青空に向かって緑谷君を放り投げた。

 

「ああああああああああああああああ!?」

 

「み、緑谷君ーーーー!?」

 

「二人共屈んで!」

 

 二人にそう告げると頭上スレスレに凄まじい弾幕が通る。直後、空高くに居る緑谷君をシンビオートの腕を伸ばし引き寄せる事に成功した。

 

「よし、回避成功!」

 

「これを回避と言い張るの!?」

 

 回避出来たから回避でいいんだよ(適当)

 

「だが、もう脱出不可能よ!!」

 

「1000万は俺達のものだ!」

 

「一位は俺達が頂くッ!」

 

 徐々に周囲に騎馬が集まって来ている事に気付く。このままじゃ確実にハチマキが奪われてしまうだろう。

 

「不味い、囲まれた!」

 

「強行突破で行こう!無理矢理でも良いから飛ぶんだ!」

 

「駄目!引っ付いて飛べない……!」

 

「緑谷君 最大出力だ!何としてでもこの場から脱出しないと!」

 

 バシュウウウ!と空気が噴出される音が響き、浮遊感を感じはするが一向に上へ進まない。やはり麗日さんのブーツについたモギモギが邪魔か……!

 

「今だポイントを奪え!」

 

「俺達の勝ちだぁぁぁああ!!」

 

……もう背に腹は変えられないか!!

 

「シンビオート!麗日さんの足(ホバーブーツ)を切り落とせェーーーーッ!」

『シャアッッ!』

 

ばつん!!

そんな断ち切れる音が響くと同時に僕等は重力に逆らい上空へと高く飛び上がる。しかしバチバチと音を立てながら黒煙が上がるホバーブーツの姿を見た発目さんはショックを受けている。

 

「あああああああッッ!!ベイビーが無残な姿にィ!」

 

『ハハハ!!残念だったな!アッハハハハ!』

 

 今、笑ってる場合じゃないよシンビオート?気がついて無いと思うから言うけどさ。()()()()()()()()!!

 

「調子に乗ってんじゃねぇぞクソがァ!」

 

「かっちゃん⁉︎それアリなの!?」

 

「うるせぇ!とにかく死ねや!」

 

 上空にいる僕等に向かって一人飛んでやって来る爆豪君。相変わらずシンビオートと同レベルの口の悪さだ。

 

「シンビオート!」

『分かってる』

 

 爆破をする瞬間、手首にシンビオートを巻き付け攻撃を逸らす事に成功する。流石のシンビオートでも爆破を喰らえばひとたまりもない。

 

「と、言うわけで勝負はまたの機会にねッ!!」

『顔洗って出直して来るんだな』

 

「うぉおッ⁉︎クソがぁぁあ!」

 

 そのまま投げ飛ばされた爆豪君は自分の騎馬に向かって落ちて行く。………あ、瀬呂君がキャッチした。あー、無事で良かった。流石に体育祭で大怪我ってシャレになってないからなぁ。

 

 

 

 

 

 

「クソがぁぁ!!追え!クソ髪追え!」

 

「頭叩くなっての!つーか、今は冷静になれって!」

 

「〜〜〜ッ!!(そうだ冷静になれ……、あの寄生虫野郎は何で俺と戦わなかった?ヤツはデクと同じクソナードだが抜け目の無ぇ野郎だ……何か隠している事が───)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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  < バーカ! >

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※シンビオート

 

 

 

 

「クソがぁぁああああああああああああああ!!」

 

 

「見え見えの挑発に乗るんじゃねぇ!」

 

「おいよせ爆豪!立ち止まるな!」

 

「乗るな爆豪!戻れ!」

 

 

 

 

 

『ハハハハハ!!おい見ろ!下で悔しがっているアイツがゴミのようだ!ハハハハハ!』

 

うわぁ、笑い声も伴って悪そう(小並感)

あとでバルスされて目をやられないようにね?

 

「着地お願いシンビオート君!」

 

『オレをクッションにするとはな……後でたらふくチョコを食わせてもらうからな』

「はいはい、チョコは分かったから────ん?」

 

 急に周りが暗くなったけどコレは……鳥?

 

「いえ、鳩の大群ですよ!」

 

「身動き取れない!」

 

「視界も最悪だ……!」

 

 大量の鳩が僕等の周りをグルグルと飛び、動きを制限されてしまった。こんな事を出来る人は一人しか居ない……!

 

 

「翼を持つもの達よ。彼等を中心に旋回し動きを封じるのです!」

 

 

「口田君の生き物ボイス……!」

『FUCK!! 小賢しい真似をしやがって!』

 

 考えてみればここは屋外で空を飛ぶ事のできる鳥達に命令を下す事も可能だ。流石同じ動物を愛するソウルフレンドと褒めてあげたいところだ。

と、そんな事を考えていると緑谷君が腕を正面に突き出した。

 

「正面突破だ!僕が大技で鳩を吹き飛ばす!三人共踏ん張る準備と共に来正君は僕の指を治す準備をして!「嫌だよ」よし!それじゃあ……待って?今、何て言ったの来正君」

 

 

「え、だから嫌だよそんなの」

 

「ええ!?」

「来正君何で!?」

 

「だって怪我するし」

 

「た、確かに僕の指は壊れるけど、すぐにシンビオート君が治してくれるし……」

 

「いや、そうじゃなくてさ。……こんな可愛らしい鳩達に危害を加えるのは反対って事なんだけど、言ってる事分かる?」

 

 そう言うと緑谷君達はショックを受けたような表情を浮かべた。

何だよ、古今東西全ての動物に優しくするのは当然だろ(偏見)

 

 

「え、えぇ…(こうなったら、無理矢理でも……!)」

 

「あ、そうだ緑谷君。言い忘れてた事があった」

 

 僕は緑谷君が突き出した腕を掴み、呟く。

 

「もし、無理矢理でも突破しようとしたら貴様の腕をへし折る…」

「ヒェッ」

 

『諦めろ。こいつは重度の動物愛好家(ケモナー)だ。逆らったら最後、奥の手として取っておいた"カタパルトタートル戦法"を使う事になるからな』

 

「要は自爆特攻しろって事!?」

 

 なんで?動物の命を犠牲にするなら自身の命を差し出さない普通?(偏見)

 

『まぁ、発想を変たらどうだ?たしかにオレ達は身動き取れないが、外の奴等だってオレ達の姿が見えない筈だ。闇雲に攻撃してくるとは思えないな』

 

「あー、たしかに」

 

『それにだ。何処かの誰だとは言わないが、みみっちい器の持ち主じゃ全国が報道してる前で堂々と小動物の命を奪う真似なんてできないだろうがな。何処かの誰だとは言わないが』

 

「た、確かに。かっちゃんなら手を出せない!」

 

 君達にとって爆豪は一体なんなんだよ(真顔)

いや、確かに器は小さいかもしれないけどさ。本人が居ない所で言いたい放題だな君達!

 

とにかくどうするかだけど………ん?

 

「ねぇ、なんかこっちに来t「1000万貰うよーーー!」なぁッ!?」

 

 すると鳩の大群を突き抜けて葉隠さんのチームがやって来たのだ。別に、それくらいは想定していたし対処法も練る事も出来るだろう。

 

………けどさ。

なんで葉隠さん、全裸になってるの(真顔)

 

「葉隠さん!女の子が公の場で全裸になってはいけません!と言うかその必要性は!?」

 

「ふっふっふ〜〜!よくぞ聴いてくれました!鳩の大群に混ざる事によって私はどこにいるかは分からない!」

 

成る程、確かによく考えたな葉隠さん!

 

「そして、不可視である私からハチマキを守り切るのは難しい!透明人間を相手に接近戦は不利だよ─────って、前に来正君が言ってた」

 

 成る程。つまりは全裸になったのは来正ってヤツの仕業だったと言うわけか。

おのれ来正め、ぜってぇ許さねぇ!

 

 

…………………。

 

………………………。

 

……………………………。

 

 

いや、犯人僕だーーーッ!?

 

 

 

「ふぅん、成る程ね。ヤオモモの時もそうだったけどさ……あんたアレだわ。ウチを含めた女の敵だわ………」

 

「え、いや。ストリップ紛いの時もそうだけどアレはシンビオートが吹き込んだ事で僕は全く関係無いんだk『そんな事を一々覚えているのか。洗濯板の上に干しぶどう乗っけたような身体をしてる癖して記憶力は良いな』

 

 

あっ(察し)

 

 

「もはや問答無用ッッ!あの世で詫び続けろォォーーーーッ!!

 

だから違うぅ!!シンビオートが勝手にィ!

 







〜〜人物紹介〜〜

『発目明』
予選はセンチネル擬きのビームを喰らって敗退かと思いきや、底力を見せ見事に騎馬戦へ出場。来正恭成の注目度を利用したアピールを画策する。
シンビオートとは……なんかデスノートのライトとLの関係っぽい(小並感)


『耳郎響香』
何気無い一言が彼女を傷つけた。
半ば狂戦士化してますが、もしかしたら次回活躍する可能性が……。


『葉隠透』
公の場で全裸になる倫理感のやべー娘。
だがしかし、実際に全裸になった理由は閑話の時にアドバイスした来正が原因だったりする。





〜〜シンビオート解説〜〜


 シンビオートは主にフェネチルアミンを餌としています。
その化学物質は主にチョコと人の脳に含まれ、アドレナリンからも供給されます。
ちなみにいつもは主人公のアドレナリンから、またはチョコをそのまま食べて摂取しています。


なので前回、緑谷君の頭に噛み付いたのは口や耳、鼻。または目、毛穴などの凡ゆる場所から体内へ侵入し、フェネチルアミンを摂取していました。

……えっ、エグいだって?
生きてりゃ儲けもんでしょ(白目)




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