違う!シンビオートが勝手に!   作:ゴランド

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お金が貯まったのでpcx125(バイク)購入を決意したので投稿します。
やっぱりシリアスよりギャグ寄りの作風の方が気楽に書けてイイゾ〜コレ



39話 合体必殺技

 

 命の危機がヤバイわよ!(キャルチャン風)

…あ、やぁ皆主人公だよぉぉぉッ⁉︎ ごめん、ちょっと挨拶してる余裕が無いぞコレ!

 

「逃げてんじゃねぇよ!立ち向かって来いよヒーロー!」

 

 うっせぇバーカバーカ!まともに相手なんかしてられるか!青山君をトイレに押し込んだ直後を狙うとは卑怯だぞッ!

 

「敵に卑怯もクソもねぇだろ!」

『確かになッ!キョウセイならトイレで用を済ませている最中を狙うしなッ!』

「やめたまえ。人を外道みたいに扱うのはやめたまえ」

『事実だろ』

 

 うん、いやまぁ確かにね? 敵を捕らえるのに多少は汚い手を使うのも(やぶさ)かでもないけど……オイ、シンビオート。その訝しんだ目はなんだ。

 

そうこう言いながら靴裏に黒い車輪を形成。その後建物にフックロープのように伸ばしたシンビオートを引っ掛けビルの壁面を駆け抜ける。

 

「どこまで逃げるんだ?」

「アンタが諦めてくれるまで」

「何だよソレ。俺とはやりたくないのか、それとも……」

 

 そんな僕に呆れたような素振りを見せている荼毘の後方より桃色の装甲を纏った麗日さんが飛び出して来る。

 

「今っ──「ま、囮戦法が妥当だろうな」

「っ⁉︎」

 

 しかしそれに気付いていた荼毘は振り返りつつ彼女に向けて青い炎を放出する……その瞬間、麗日さんの身体に白い糸が付着。そのまま引っ張られ火に包まれる前に離脱に成功する。

 

危なっ!ナイスだ赤糸虫さん!

 

「麗日ちゃん!」

「あ、ありがとう!」

 

 ビルの壁面から飛び降り、2人に向かって駆け寄る僕は無事を確認した後にヴィランに視線を向ける。

流石に一筋縄じゃ行かないか……!

 

「ねぇ来正君。あの人、かなり強いよ」

「うん。USJ事件の時の敵とは格段に違う…正直の所、今回の集団の中で一番の強さだ」

 

 ハッキリ言おう、かなりピンチです。俺は身体中がバッキバキに痛むし赤糸虫さんは肩と横腹に大きな刺傷。麗日さんは個性の過負荷によって不調。青山君は便座で奮闘中……うん。ヤバイわよ!(2回目)

 

『fuck!! 役に立たない糞製造機が!』

「やめたまえ。元より人間は糞製造機だから青山君を貶めるような発言はやめたまえ」

 

『雑談はさておきだ。どうやって勝つつもりだ?言っておくがまた炎の中に突っ込むのは嫌だからな』

「……うーん」

『おい何だその間は。嫌だからな?フリじゃないからなッ!』

 

 いや分かってるよ?このコスチューム(発目さん作)だって炎に対する耐性こそあるけど荼毘の使う超火力の蒼炎を喰らい続けていれば自分ごと焼け溶ける。

僕だってニダベリアの心臓エネルギーに灼かれるソーの再現なんて真っ平御免だからね?

 

「来正君、何か作戦は⁉︎」

「…いやまぁ?あるにはあるよ」

「あるの⁉︎」

「それなら今すぐ実行して……!」

 

 それが出来れば苦労はしない。問題は囮になる(注意を引く)側のリスクが高過ぎるのと決定打に欠けている事だ。

せめて青山君が復帰してくれると助かるんだけど………ッ!?

 

そう考えている間に荼毘は地に炎を走らせ、こちら側が逃げ回る範囲を狭め退路を断っていく。

 

「鬼ごっこはもうやめようぜ来正恭成。それとも何だ?今更白旗上げて降参とは言わねぇよな?」

「……白旗上げれば許してくれる?」

「「来正君⁉︎」」

 

「フツーに考えて許す訳ねぇだろ」

「ですよね…」

『…チッ、オイどうする考えはあるのか?』

 

……あー、もう!やるしかないのか⁉︎ 歯を食いしばれシンビオート!全治数ヶ月以上の全身大火傷を覚悟で殴りに行くッ!

 

『FUCK!!!』

「やる気になったか?そうこなくちゃぁなッ‼︎」

 

 炎揺らめく壁に囲まれ、僕と相手が同時に駆け出す。恐らく相手は渾身・最大火力の技を打って来る筈だ。これを防がない限りは僕自身は愚か後方の2人だって危険だ。

 

だからこそ…ヒーローとして決めに行くッ!

 

「黒曜剛拳…ッ!」

 

 より強くより速く撃ち抜く為、右腕にシンビオートを集中させる僕に対し相手も同じように片腕に炎を集中させて────

 

 

 

()()()()

 

「ッ!?」

『馬鹿野郎ッ! 何をボーッとしてる‼︎』

 

 しまったッ⁉︎

その言葉を聞いた僕は驚愕と言う名前の鋏で集中の糸がプツンと途切れてしまう。荼毘が使うその技。エンデヴァーが使う赫灼熱拳に似たソレをが僕とシンビオートに迫り────

 

ZARKKKKKKKKKKKKKKK!!!

 

「「っ⁉︎」」

 

 その瞬間、炎の壁の向こうより僕と相手との間に一条の白みがかった蒼色の光が駆け抜ける。

火炎を突き抜けた輝きを放った方向。そこに視線を向けると全身を甲冑で固めたようなコスチュームを羽織る青山君の姿があった。

 

「やぁ☆ 待たせたね」

「「「あ、青山君!」」」

 

「良いトコに水を差してんじゃ「させないッ!」なにッ⁉︎」

 

 青山君に向けて炎を放とうする荼毘に赤糸虫さんが糸でグルグル巻きにしたッ!よし、ナイスだ!今の内に集合だッ!

 

「青山君!お腹は平気なの⁉︎」

「もう心配ないよ☆ スッキリさ!」

『ウ○コ如きでそんな堂々と言うか?』

 

 こら、水を差さないのシンビオート。

……ん?ちょっと待って?あのさ青山君。君が持ってる"大きなソレ"って…。

 

「これかい?トイレ(仮設)の側で転がっていたのさ☆何かに使えると思って持って来たのさ」

「いやそれ…僕の追加装備(トンデモ兵器)ィィィィィ!」

 

 デスペラード!盾の皮を被ったトンデモ兵器のデスペラードじゃないか!と言うか仮設トイレの側で転がってたって!再登場が雑過ぎる!でも今度からは失くさないようにちゃんと持っている事にするよ!

 

「…あ、それ駅でみたデカイバックに入ってたヤツ⁉︎」

「そうだよ…想定してたよりも何段階もスッ飛ばした装備だったけどネ」

 

 青山君から受け取った巨盾を手にする僕に麗日さんが声を掛けて来た。

 

「それで来正君、勝つ方法はあるの?」

「ああ、それについてだけど僕にいい考えがある

 

「えっと…大丈夫?それ失敗しない?司令官的に」

「大丈夫じゃないかな……多分」

 

 いやコンボイ司令って言動がネタに近いアレだけども問題無いからね?あと誤用で勘違いされてるけど台詞的には作戦成功確率は高い方だからね麗日さんと赤糸虫さん。だからそんな訝しんだような視線を向けて来るのはやめたまえ。

 

 

「まぁ、それはさておき作戦だけど─────

 

 

 僕はその内容について簡潔に伝える。すると反応は様々。麗日さんが意気揚々な顔をすれば、赤糸虫さんは心配そうな表情も浮かべる。青山君は……うん、いつも通りどんな表情か分からん全然分からん。

 

 

「…話は終わったか?」

 

 するとタイミング良く、こちら側の作戦会議が終了したと同時に相手を拘束していたクモ糸が炎によって解かれる。

 

「…皆、さっき話した通りの作戦で行くよ。一応聞いておくけど質問は?」

「それじゃ、作戦が失敗した時は?」

「各自臨機応変(行き当たりばったり)で対処!」

 

……えっ、それは何も考えてないのと同じじゃないのかだって?

うっせぇぶっ殺すぞ(悟空)

 

「燃えろ」

「散開ッ!」

 

 炎が走ると同時にそれぞれ男と女の2組分かれ目の前から迫る青の波を躱す。行くぞ青山君。男チームとして女子2人にみっともない所は見せられないからね!

 

そう考えながら手元に戻って来たデスペラードにシンビオートを連結。銃口を相手に向けて放つッ!

 

「黒指弾・速射‼︎」

「ネビルレーザー‼︎」

 

 黒の銃弾と白の光線が真っ直ぐ放たれる。しかし、それに対して目の前に高熱の壁を貼る事によって難無く僕と青山君の攻撃は防がれてしまう。

まぁ、こんな見え見えの攻撃は防がれるか……!

 

「シンビオート巨盾を繋ぐ鎖になれッ!」

『こうだな』

 

 ジャララと音を立てながら変化するシンビオート。連結した盾を鉄球に見立て大きく振り回し……投げるッ!

 

「っと、危ねぇ…!」

 

 しかし真っ直ぐ投擲された墓標めいた物体(盾)を喰らって来れる筈も無く身体を逸らされ攻撃は当たらない…けど、その程度で終わるかッ!

 

「おおおおおおおおおおッ!」

 

 グン…!と手にする黒い鎖を力の限り引き寄せる。すると飛んで行く盾は大きく弧を描くように軌道を変えて行った。

ぐ、やっぱりデスペラード自体の質量が重いのか鎖分銅としての操作は難しいな……え?もうこれ盾じゃないだろって?うん。僕もそう思う(白目)

 

「焼けて……っ⁉︎」

 

 直後こちらに手を翳して来る敵だったが、迫り来る青山君のネビルレーザーを避ける為に攻撃を中断しその場から飛び退く。

 

「避けられた…!☆」

「いいや青山君。そこだ その位置だから良いんじゃぁないかッ!」

 

 そう告げながら僕は手に鎖を収めたまま体全体を回し、捻りを加えて……振り下ろす‼︎

 

「ちぇすとぉぉおおおおおッ!」

 

 バガァン!と甲高い音を鳴らしながら振り下ろされた棺桶に見間違う程の重量を誇る(鉄塊)。地面を割り砕く程の威力を持つソレだったが僅か数十cmズレてしまい攻撃は()()()()()()()

 

「オイオイどうした、攻撃が外れちまってるぞ」

「……いいや、これから当てる所だ」

『一体いつからコレが本命だって錯覚した?』

 

「……なに?」

 

 直後、ハッとした表情を浮かべる敵だがもう遅い。既に2人は攻撃態勢に入っている‼︎

 

「麗日さん!赤糸虫さん!」

「問題無しッ!」

「いつでも行けるよ‼︎」

 

(アレは…巨大パチンコ(スリングショット)だと…こっちが本命か!)

 

 僕の呼び掛けに応じる2人。そこには地面に刺さる二つの鉄柱と赤糸虫さんのクモ糸によって作られた簡易的なカタパルトが作られていた。

方向良し、角度良し、距離も十分良しだ!

 

「麗日ちゃん行ける?」

「もち!即興合体必殺!『流星群パンツァー砲』‼︎」

 

 直径50cm程の特大スリンガー弾を抱え、糸を引き絞る麗日さん。眼前に佇む敵に狙いを定めた弾丸がズドン!と勢い良く放たれる。

 

「ハッ、何処を狙ってやがる…つーか流星群要素どこだよ」

 

 しかし麗日さんが放った布に包まれた弾丸は真っ直ぐには飛ばず、放射線を描くように空に向かって放たのである。その光景に嘲笑う荼毘に対して麗日さんは……不適な笑みを浮かべていた。

 

「個性、解除」

 

 その瞬間、布によって包まれた弾丸が解かれその中から大量の岩石が姿を現したのである。

 

「なに⁉︎」

「流星群要素ならちゃんとある!」

 

 炎で迎撃しようとするが時既に遅し。

重力に沿って降り注ぐ岩石群と言う名の物量の暴力が荼毘に向かって牙を剥き、襲い掛かる。

 

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッ!!

 

「ぐ、あ──────ァッ」

 

 麗日さんと赤糸虫さんの合体技をマトモに受け、糸の切れた人形のように倒れ行くヴィランの荼毘。

その光景を前に青山君がポツリと言葉を漏らした。

 

「……倒したのかい?☆」

「だと良いんだけどね」

 

 そう言いながら僕はデスペラードの銃口を荼毘の眼前に突き付けながら言葉を投げかける。

 

「両手を挙げろ。起きてるのは分かっている」

「……なんだよ、怪我人相手に随分な歓迎じゃないか」

 

 この状況にも関わらず笑みを崩さない荼毘。まるでバットマンの宿敵であるジョーカーの如く不気味な印象を受けるが相手から目を離さないように神経を研ぎ澄ます。

こう言う輩は少しでも油断すればニトログリセリンみたく容易に周囲への被害を及ぼすってハッキリ分かんだね。

 

「赤糸虫さん、僕等じゃ対処出来ない事態に備えてプロに至急連絡を」

「ん、分かった。MJメッセージの送信お願い」

《了解しました》

 

 

「今回の件。何が目的か答えてもらう……さもないと」

『お前の身体で千切り絵のアートを作ってやる。バンクシーも驚くような赤黒い絵画だ、ゾクゾクするだろ?』

「そう言う訳だ。今すぐ答えるか、それともこの場でCARRIONに出て来そうな黒塗りの寄生生物に潰されるか」

 

 グリグリと眉間に銃口を押し付けながら脅しを掛ける。複数の敵による大規模な犯行。加えて赤糸虫さんからの軽く聞いた内容だけど、僕と彼女を目的とした人物。

この事件の裏には複雑に絡み合った"何か"があると僕は考えている。

 

その為にもこの(ヴィラン)から少しでも情報を得ようと画策する…がしかし、それに反するように荼毘は嘲笑を浮かべながら口を開いた。

 

「出来るのか?ヒーローであるお前が?…それならやってみろよ。お前が俺を殺す所はちゃんと見てやるからさ」

 

 相手は死ぬ事に一切の恐怖を見せない姿勢を見せる。互いに視線を交えて数秒が経過した後、僕は溜息を吐きながら瞼を閉じた。

……駄目だ。こう言うのは脅迫めいた事をしても効果が無い。寧ろ、こちら側の動揺を誘い隙を作り出そうとしている所から察するに情報を引き出すのは厳しいな。

 

「流石、来正君らしいやり方☆」

「ねぇ青山君。それって褒めてるの?貶してるの?どうなの、ねぇ?」

 

「来正君、一応こっちの方で連絡のメッセージを送ってお……ん?」

「…ところで来正君☆何やってるんだい?」

 

「? 何をって一体なんのこt……ちょっと待って?身体勝手に動いてるんだけど、これシンビオートだよね?何するつもりなの?」

 

 なんかいきなり荼毘を抱え始めてるけど、え、待って。本当に何するつもりなのシンビオート?

 

『答えは二つに一つ。コイツは口を閉じる事を選んだ、それならオレ達は敬意を表する必要があるのさキョウセイ』

「………つまり?」

『望み通り潰させて貰う…行くぞ麗日ァ!』

「応ッ!!」

 

 いや何が!?と言うかそっち(麗日さん)が返事するの?それ以前に僕の意見は無視ですかそうですか。いつもの事だね分かるとも(半ば諦め)

 

「えっと…来正君大丈夫なのアレ?」

「いつもの事さ☆」

「へー…」

 

「静観してないで助けろくださいお願いします。このままだと確実に死人が出るぞ。主に荼毘(コイツ)が」

「えっ」

 

 いや何意外そうな顔してんの?当たり前だからね?この畜生個性が妥協する訳ないから。徹底的に尊厳ブチ壊しに行くからね。

 

『行くぞウララカ!ツープラトン・アーツだッ!』

「おっしゃぁぁぁあ!!」

 

 なんでノリ気なの?そして何で打ち合わせもしてないのにそんな息の合った動きを見せるの?

…あ、ちょっと待って麗日さん。僕の盾(と言う名の兵装)に個性使って何してるの?

 

「鉄柱ヨシッ!」

 

 ヨシ!じゃないが?いや待ってホント僕の身体を勝手に動かすのやめてくれない?……あ、ダメだわ疲労の所為で制御出来ないわ。

 

「お、おい!何を───」

「明日から痔を覚悟しておく事だなッ!」

 

「痔…えっ、何を」

「あっ☆(察し)」

「は?ちょっと待ってシンビオート。目の前でそんな事される僕の気持ちを考慮しt─────」

 

 そんな事を言って止まる筈も無く。シンビオートは脚をバネのように変形した後高く飛び上がり、そのまま原爆落とし(アトミックドロップ)の要領で麗日さんの支える鉄柱(盾)に向かって荼毘を落としに…え、いやいやいやいや待って⁉︎ 流石にそれはヤバ……。

 

『「痔獄鉄柱落とし(インフェルノ・ゼロヴィティ・バスター)ッッ!!」』

がああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ(断末魔)」

 

「「や、やったぁーーーーッ!?」」

 

 マジかよやりやがったぞあの2人ッ!(正確には1人と1匹)。おしげも無くデスペラードの銃口部分に菊門を打ち付けやがったッッ⁉︎外道通り越して鬼だあの2人ッ!

 

「イェーーイ!(タマ)取ったりッッ!!」

『FOOOOOOOOOOOOOO!!! これで一生ウンコ出来ないねぇ!!』

 

「何という事を…!(畏怖)」

「だ、大丈夫さ☆ 前のタマの方じゃなかったから大丈夫、無問題さ」

 

「ぐぉぉおおおおおおおおおおおおお」

「何処をどう見ても大惨事に他ならないよ!大問題だよッ!」

 

 青山君は上手いこと言ったつもりだろうけど性別問わず人間としての尊厳がブチ壊されてるんやぞ。

 

『さぁ、改めて聞くぞ?キョウセイを狙った訳を教えろ。でないとこれ以上に悲惨な事になるぞ?』

「ぐおおおおおおお……」

『思った以上に口が固いな、気に入った。次は前の方のタマを破壊してやる』

「ヤメロォ!」

 

 それは流石にダメだからッ!あと、口が固いんじゃなくてそれしか喋れない状態だからッ!と言うか麗日さんも黙々と次の攻撃準備(鉄柱支え)を行うなッ!

 

「…はッ⁉︎ …いや違うんよ来正君。ウチの中にある魂に思わず火が灯って……」

 

 麗日さんたまに変な部分で火が付く事あるけどこんな場面で火が付く事ある?ノリノリで尻ぶっ壊した所しっかり見てたからな。逃れられんぞ。

…いやまぁ、いつもシンビオートが勝手を常用句にしてる僕が言える立場じゃないって事は分かってるけど!

 

「ねぇ、来正君。麗日ちゃんに青山君……ちょっといいかな?」

 

 赤糸虫さんの言葉が僕等に向かって投げ掛けられた直後、()()()()()()()()()

何も無い所から現れる黒く渦巻く霧。それは血に染まる荼毘を包み込むように展開されて行く。

 

「"アレ"って、なんなの?」

「「「っ⁉︎」」」

 

 それを僕等は知っている。正確には赤糸虫さん以外の僕等A組の皆が知っている。最高峰のヒーロー育成機関へ入学早々、その存在を世に知らしめた集団。

その名は─────ッ!

 

「申し訳ありませんが…彼はこちら側で引き取らせて貰います」

「「「敵連合(ヴィランれんごう)ッ!」」」

 

 闇の中で輝く鮮黄(せんおう)の双眼がこちらを射抜く。忘れもしない敵連合リーダーの死柄木弔の側近!確か名前は黒霧だったか…ッ!

何故このタイミングでコイツが⁉︎ いや、それよりもッ!

 

「逃しちゃ駄目だ青山君ッ!」

「分かってるッ!☆」

「させるとお思いで?」

 

 レーザーを発射する直前、黒いモヤが辺りの瓦礫を包むと同時に上空からガラガラとした音が鳴り響いた。

 

「しまった────ッ!」

 

 範囲が広い上に落ちて来る瓦礫の量が多過ぎる為、シンビオートをフルに動かしても捌き切れない。万事休すか……⁉︎そう僕等全員が思った次の瞬間、空から飛来して来た火の矢が駆けた。

 

FIRE!!!!!!

 

 ごう、と燃え盛る炎に包まれたイグニッションがその場に居た僕等を抱え瓦礫の雨の範囲外へと逃がしてくれたのだ。

 

「イグニッション!」

「全員見た感じは無事みてーだな!」

 

 安堵も束の間。登場したイグニッションに続く形で僕を含めた全員が攻撃モーションに移ろうとするけど…駄目だ間に合わない。

そんな僕等を前に荼毘はモヤに包まれながら口を開く。

 

「あばよ。また会えたら今度こそ殺し合いの続きをしようぜ」

「っ!」

『逃げるなこのクソ痔野郎ッ!』

「シンビオート‼︎」

 

 せめてちゃんとした名前で呼んであげて!

 

「クソ痔じゃねぇ!ダービーだッ!」

「えっ」

「あ、やべ違った。ダービーじゃねぇ荼b」

 

 相手が訂正の言葉を吐き出そうとした瞬間、黒いモヤに覆われ姿を消してしまった。

 

…………。

 

………………。

 

……………………い、

 

(((((言い終わる前に消えたーーーーッ‼︎)))))

 

 その場に切なさと虚しさと(おびただ)しい血痕(ただし尻から出た奴)を残し敵連合の黒霧と荼毘は去ったのであった。

 

 

 





本来と比べて接触時期が早まった荼毘。ついでに尻に深刻なダメージを受けてしまった荼毘。

ヒーロー様の戦い方じゃない…(ゴーストオブツシマ感)

次回辺りでヒーロー殺し編に突入出来たらなと思います。
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