『シュミレーションゲーム』かと思ったら
『アイワナ』だった。by死柄木
やぁ皆、主人公だよ。今僕等はどこにいるでしょうか?
答えは船の上。あ、いや正確には水難ゾーンに設置された船の上なんだけどね。
何故、こんなところにいるのかと言うとシンビオートがレンガブロックでストレートを決めた直後に相澤先生が敵達に向かって奇襲。
13号先生の指示の下、演習場から出ようとすると黒いモヤの敵にそれぞれ別の場所へ飛ばされたんだ。
……なんか僕に対して「貴様は念入りに嬲り殺す」と言われた気がしたけど恐らく幻聴に違いない。うん、そうに違いない。
「しかし大変なことになったわね」
そんな事を考えていると蛙吹さんが緑谷君と峰田君を連れて船に登ってきた。
「水中を見てきたけど此処にいるのは私達だけみたいね」
「ハァ…ハァ…い、息が……じ、人工呼吸……誰か人工呼吸を……ちなみに女子でお願いするぜ」
「……よし、皆無事みたいだね」
「うぉいッ!俺は無視かよ!」
そんなに元気なら人工呼吸の必要はないと思ったから(小並感)……で、この状況どうしようかな?
下を見ると大量の敵達が待ち構えているし。
『なぁ、アイツらは殺していいんだよな?聞かなくても分かるぞ。奴等は敵だろ?敵なんだろ?じゃあブッ殺す』
うちのシンビオートはこんなにも殺る気満々だし。
「どうしよう、遅かれ早かれ僕等が危険な目に遭うのは確実だねこりゃ……と言うか先日のヤツと関わってるよね?」
「うん、単純に考えればあのマスコミ乱入は情報を得るためにヤツらが仕組んだってことだ」
「でもよ、オールマイトが来たらあんなヤツらけちょんけちょんだぜ!」
そうなんだけどさ、そもそも先生の姿が見当たらないんだよね。今日はオールマイト先生が見てくれる筈なんだけど……どう言う事なの?
「峰田ちゃん。殺せる算段が整ってるから連中こんな無茶してるんじゃないの?そこまでできる連中に私たちなぶり殺すって言われたのよ」
特に僕なんかは念入りにって言われたしね(白目)
峰田君が蛙吹さんの発言に唖然としていると水中の敵達が陣を組んで迫って来る。
「う、うわぁぁぁぁああっっ!大漁だぁぁぁ!」
やばい迫ってきたぞ!どうする?どうすれば……!
……あ、でももしかすると相澤先生の合理的虚偽でリアリティを追求した演技だと言う可能性がまだ残っt
ドスッ
「チッ、ちゃんと狙えよ!」
「うるせぇ奴等は上に居るんだ!狙いなんか定まらねぇよ!」
「分かってんのか!あの黒い変なのを連れたガキを殺せって念入りに言われてるんだからな!」
うわぁ、ぼくの真横に石槍がとんできたぞぉ。
「どうする?多分真っ先に僕が狙われると思うんだけど(名推理)」
「……ヤツらにオールマイトを倒す術があるんなら…僕らが今すべきことはそのたくらみを阻止すること。戦って勝つこと」
『さすがはデクだ!コイツら全員ぶっ潰すぞ!』
わーい、マイソウルフレンドとウチの子がすっごいヤル気満々だぁ。逃げる選択肢は無いのかなぁ……。
「でもそれ、とても難しい作戦になるよ。僕等が戦うのは危険だと思うけど……」
「その通りだぜ!雄英ヒーローが助けに来てくれるまでおとなしくが得策に決まってらい!」
「下の連中明らかに水中戦を想定してるよね?それに奴等は船を中心に旋回しているだけで襲って来ない」
あれーっ?緑谷君、話聞いてなくない?コレってわざと無視してるの?それとも集中すると周り見えなくなるタイプ?
緑谷君的には後者なんだろうけどさ、もし前者だったら泣くよ?
「奴等は僕等の個性…手の内を知らないんだ」
「確かに。蛙の私を知ってたらあっちの火災ゾーンにでも放り込むわ」
「……つまり、僕等の個性を最大限に発揮した短期決戦で乗り切るって事?」
「その通りだよ……来正君、お願いだ。君の協力が必要だ!」
………あー、クソ。もしも僕が親友で断れないのを見越して、そう言ってるのならホント、いい性格をしていると思うよ……。
あぁ、分かったよ!やってやるよ!やればいいんだろう!どうせ後戻りはできないんだ!先にどんな地獄が待っていようと、君を、君らを(外へ)連れて行ってやるよ!
「よし、作戦を立てよう。まず───」
とりあえず作戦が一つ決まった。正直言うと……うん、アレだ。
「やめとこう」
「「えぇっ⁉︎」」
「どう言う事かしら?」
蛙吹さんに問われるが、そもそもこの作戦は緑谷君の強力な一撃を放つ事を前提としているので彼の大怪我が必須事項となっている。
友達として言わせてもらうけどさ、僕反対だからね⁉︎
それじゃあ、あれか?友人が「今から自分の足折るわ」って言ったら止めるよね?誰だってそーする 僕もそーする。
そう伝えると皆、渋々と納得したような表情を浮かべる。
「いや、確かに現状はソレが確実だけどさ。せめてそれは最後の策って事にしておこうよ?」
「確かにそれもそうね。……でも反論すると言う事は何か別の作戦でもあるのかしら?」
蛙吹さんはそう僕に尋ねる。勿論、僕だって考えてはある。その作戦は───
ドスッ
「いい加減にしろガキ共!降りてこいや!」
「待った!分かった!分かったから交渉!話し合いをしよう!」
「「「来正(君/ちゃん)⁉︎」」」
僕が考えた作戦。それは
……いや、だって皆が極力傷つかないようにするためだから!お願いだからそんな失望したような表情を向けるのやめてくれない?
『何をしてる。一人残らずぶっ飛ばすんだろ?』
「少し静かにしてて……貴方達の要求を聞きたい!」
それに、コイツすぐに暴れるんだもん。こんな船の上でシンビオートが暴れたら蛙吹さんはともかく他の二人が水中に落ちる可能性があるからね。
「どうせ僕等じゃこの人数を相手に成す術が無い!なので命だけは取らないでくださいお願いします、何でもしますから!」
『ん?今、何でもって』
言いましたが何か?……何か?(二回目)
「ハハハ!聞き分けの良いガキは嫌いじゃないぞ」
「おい、勝手に話を進めようとしてんじゃねぇ!……いいだろう命だけは取らないでやる」
「やったぜ」
「お、おい……大丈夫なのかよ……!」
「でも時間稼ぎには十分。今のうちに何らかの脱出の方法を……」
後ろから峰田君達の声が上がる中、シンビオートが僕に向かって語り掛けてくる。
『おい、
「………あぁ、向こうから襲って来ない限り平和的にね?」
とりあえず敵達の情報を出来る限り引き出してみよう。さすがに口は堅いと思うけど……まぁ、あまり期待しないようにしておこう。
「とにかく、貴方達は何の為に僕等を襲うんだ?冥土の土産話としては教えてくれていいんじゃないのか⁉︎」
「ハハッ!いいだろう教えてやる!」
「マジで?(この敵の頭がドラックス並みなの?)」
まさかの即落ち2コマ並の展開の速さに脱帽なんだけど。
……まぁ、いいか。うん、気にしない方面で行こう そうしよう。
「俺達の目的はあくまでオールマイトだ!対オールマイト用の兵器があるらしいが……、まぁそんな事は知った事じゃないがな!」
「………成る程、僕等はあくまで"ついで"だと」
対オールマイト用の兵器と言うワードで確信した。
間違いない。この敵達は"本気"でオールマイトを殺す気なんだ。
何らかの陽動では無く、本気でやるつもりなんだ。
「さて、そろそろお前等の姿も見飽きた所だ。本題に入らせてもらおう」
「分かった!……あ、その前にシンビオート」
『オラァッ!!!』
刹那、シンビオートが腕に纏わり僕の背後を"殴りつけた"。
「ぐぎゃッ!?」
「「「えっ!?」」」
突如として聴こえて来た悲鳴が響いた直後、壁にめり込む形でカメレオンのような敵が姿を現した。
なんかカメレオンと言うよりは潰れたカエルみたいになってるけど。
「交渉は失敗……でいい訳だね」
「来正君、いつから気付いて?」
「僕は知らなかったよ。シンビオートが背後から敵が来てるのを知らせてくれたんだ……ただ、まぁ。交渉失敗しちゃったかぁ……」
あーあ……、最終的にこう言う手段になるんだね。うん、まぁ敵の方は最初から交渉する気が無かったから仕方ないのかなぁ。僕は横に居るシンビオートに視線を移す。
『一、二、三……とにかく沢山だ。大きいヤツは10点で小さいヤツは1点。女は特別に3点だ』
ワーオやる気満々。こりゃ止められないと言うか止めたところで止まらないね。
「と言う訳で『僕が囮になってる間に三人は逃げ出す作戦』をやろうか」
「ダメだ来正君!君一人じゃ危ない!それに水中じゃまともに身動きが……!」
敵達の居る場所へ行こうとする僕を緑谷君が呼び止めようとする。ありがとう緑谷君。でも違うんだよね。
「それについてだけど逆なんだよね。
『久方ぶりの戦闘かァ!!』
僕が船の上から落ちる直前、黒の姿へ変わり水中へ飛び込む。
……あ、さっき殴った敵はついでに連れて来ました。さぁ地獄の始まりだ(白目)
「バカなガキだ!自分から飛び込んぐぇあッ!?」
『ハハハ!プレゼントありがとうなァ!大事に使ってやるぜ!』
先程のカメレオンの敵をハンマーのように振り回し敵がどんどん薙ぎ払われていく。
うん、シンビオートって戦闘中は見境なくぶっ壊そうとするから味方を確実に巻き込むんだよね。あー、三人とも連れて来なくて良かった。
「水中だ!水中から攻撃しろ!」
「水の中じゃ俺達の方が有利だ!」
『ハハハハハ!!何で逃げるんだァ?もっと楽しもうぜぇ!!』
「助けt……おごぉッ!?」
カメレオン敵を地上の方へ投げ飛ばした後、そのまま水中へ戦場は変わる。あの敵大丈夫かな……死んでないよね(震え声)
「た、助けてぇ!!」
「ふざけるなぁ!こんなの聴いてねぇぞ!」
「ママーーーッ!!」
『何処へ行くんだァ……?』
水中にて伝説の超サイヤ人が敵達を掴み投げ飛ばし、殴り、蹴り、自由自在に動き回る。残念だけどシンビオートって水中戦も得意なんだよね。僕も普通に息ができるし。
「そこだ死ねぇッ!!」
瞬間、後方から石槍を持った敵が接近しシンビオートの身体へ鋭利な得物が突き刺さった。
「やったぜフラン!」
フランって誰だよ。とツッコミを入れる暇も無く、シンビオートが敵の頭を掴む。うん予想通りだね(白目)残念だけど強固さ柔軟性と兼ね備えるコイツに石槍が通用しないんだよね。
『戦場で女の名前を言うときはなァ!死ぬ一歩手前のヤツが言うセリフなんだよォォ!!』
君はどこの御大将だとツッコミを入れる暇も無く石槍の敵は拘束された状態で猛スピードで……あ、待って?シンビオート。それさすがn
ゴッ!!
うわぁ、船体に敵が深々と突き刺さった……。
水上に顔を出す僕等に緑谷君達が船の上から顔を出している事に気付いた。
うん、凄いって羨望の眼差しを向けてくれるのは嬉しいんだけどさ。今はそんな事思ってる場合じゃないや。
「ごめん緑谷君さっきの発言は撤回する!すぐにさっきの作戦やって!
「「「!?」」」
いや、だってさ。あくまで囮のつもりだったのにシンビオートが三国無双並みの蹂躙っぷりを見せて確信したよ。
「オイオイオイ、アイツ等 死ぬわ」
『死ねよやぁぁぁああッッ!』
うん、もう隠すつもりも無いけどシンビオートがこうすると思ったらから極力戦闘は避けたかったんだよ!コイツは敵と認識したら一切容赦しないからね?
それにもうシンビオート自身が「死ね」って言っちゃってるし。
「こんなところに居られるか!もう俺は帰らせてもらう!」
『まぁまぁ、ゆっくり楽しんでいけよ。たった今、程よい大きさの"うちわ"が手に入ったところだ』
ブンブンと振り回し水の流れを無理矢理変えていき……待って?うちわって何?
『大雪山下ろしぃぃぃいいいいいッッ!!』
うわぁぁぁぁぁッ!湖に渦が出来てるぅぅうう!そしてソレうちわじゃねぇ!どっちか言うよ芭蕉扇とかの類だ!!シンビオートのやつ、いつの間にゲッターなんか観たんだ⁉︎
……あ、僕と一緒に観てたんだったわ。
「シンビオート!そこまで!そこまでにしておくんだ!」
『止まらねぇ!オレはその先にいるぞ!』
だから止まるんじゃねぇぞ……って言うこと?やかましいわ!
あぁ、やばい。水中がどんどんヤバい事になって来てる。なんか竜巻が発生してるんだけど?何コレ。自然災害でも起きてんの?いや、僕等は起こしてる側だけどさぁ!
「来正ちゃん、シンビオートちゃん!その辺にしてそろそろ飛ぶわよ!」
「蛙吹さん!ほらシンビオート、コレが終わったらチョコをあげるから行くよ!」
『オレはまだまだ物足りないぞ』
「あー、もう!ゴデバのチョコ!それ買ってあげるから!」
『ゴデバだと⁉︎分かった!それにコイツ等の顔も見飽きて来た所だしな!』
蛙吹さんが来たところで僕等は水上へ上がり渦巻きに巻き込まれている敵達が峰田君のモギモギで一箇所に固まっていく様子を眺める事となった。
あ、シンビオート。その手に持っている敵はそろそろ離してあげて。
……え、うちわ代わり?やかましいわ
「いやぁ、緑谷君ありがとう。おかげで(敵達の命が)助かったよ」
「なんだよ!最初から敵共をぶっ飛ばせるなら最初からそう言えよな!」
「それ、この惨状を見ても同じ事言えるの?」
敵達は峰田君のモギモギで一塊となったけど、水辺についてはタイタニック号の如く沈む船とその船の破片らしきものが浮かび上がり所々が凸凹で目立つと言う有様。
こ れ は ひ ど い
『さーてボーナスタイムだ。一人ずつ目玉を抉る。その後は手足の指を一本ずつ切り落としていこう』
「おっと、シンビオート。いつの間に冗談を言えるようになったの?笑えるね」
『…… なんでオレが冗談を言わなきゃならないんだ?』
「おっとぉ、ごめん今の無し、やっぱ笑えない」
本当に冗談だったら良かったんだけどさ。青ざめている敵達がコッチを鬼でも見るかのような視線を向けて来るし。
……いや、僕は鬼じゃなくてヒーロー。あと言っておくけど違うからね?シンビオートが勝手にね……?
「さて、どうするこれから?僕としてはこのまま外へ出てヒーローへの救援を呼びたい」
「うん、僕もそう思うよ水辺に沿って広場を避けて出口に向かうのが最善だ」
そう言えば、先生ってレンガの不意打ちをした直後に敵達に襲い掛かったんだよね?なんか忍者みたいな戦法をとるな。汚いさすが忍者きたない。
「…相澤先生、やっぱり僕らを守るため無理を通して敵の群れに飛び込んだと思うんだ」
よーし!僕等はさっさと出口へ向かおうか‼︎うん、緑谷君がとても行きたそうな顔してるけど気の所為だよねッ!
「痛たたたたっ⁉︎い、いや邪魔になるようなことは考えてないよ来正君!ただ隙を見て少しでも先生の負担を減らせればって」
「いやいや、負担を減らすってどうすれば……」
『よし、まかせろ』
うん。それじゃあシンビオートは手元にあるレンガブロックを地面に置こうか。そんでもってソレを投げる以外の方法を聞こうじゃないか。
『これで殴って倒す』
「撲殺⁉︎」
「……それじゃああくまでバレないように様子見をしましょう」
『Sneak Kill……!』
「蛙吹さんはそう言うつもりで言ったわけじゃねーから」
何?レンガを手にCQCでもしろと?CQCの基本を思い出せと言われてもやった事無いから無理だからね?
そんなシンビオートを身体の中に戻しながら身を潜め僕等は相澤先生のいる中央のエリアに近づく。そこには相澤先生が敵達を倒して行く姿が写っていた。
どうやら緑谷君の心配は気鬱だったみたいだね。
「さて、皆。ここから離れ───っ‼︎」
「お、おい、相澤先生の肘が
「敵の個性か……!」
右肘に怪我を負い徐々に動きが悪くなってきている。まずい。このままじゃ先生は……!
「急いで助k「駄目だ」来正君⁉︎何を……!」
「ごめん、でもさっき言った筈だよね『様子見』だって。僕等がやるべき事は敵を倒すんじゃなくて先生が時間稼ぎしている間にここから逃げる事だ」
「……っ、来正君は、相澤先生を……」
そんな顔しないでよ⁉︎僕だって助けに行きたいけど場数や技術も少ない僕等が乱入しても状況を悪化させる可能性だってあるんだ。
ここは先生を信じて逃げるのが得策だ!
「それに、僕等の先生はプロなんだ!そう簡単に───
ドシャッ
……え?
「教えてやるよイレイザー・ヘッド。そいつが対平和の象徴【怪人脳無】」
僕等の目の前には地に組み伏せられた血に塗れた先生の姿が……。
『即落ち2コマ』
「シンビオート!?」
やめろ!おい!そう言われるとそんな風に見えて来るから!!脳剥き出しの怪人と先生の姿が変な角度で見えて来るからやめろ!!
そう思っていると、僕等を別々の場所へワープさせた敵がその場に現れた。
「13号はやったのか」
「行動不能にはできたものの散らし損ねた生徒がおりまして…1名逃げられました」
「……は?」
うっわ なんかもの凄く殺伐としている。
ヤバいぞアレ。今僕等が出て行ったら確実に殺しにかかるくらいの不機嫌さだ。
クソ、このままじゃ先生どころか僕等も絶体絶命だ。どうすr
「さすがに何十人ものプロ相手じゃかなわない。あ~あ今回はゲームオーバーだ。帰ろっか」
……えっ、帰るの?マジで?コンビニ行くついでにみたいに軽くない⁉︎
「帰る?帰るっつったのか!?」
「でも気味が悪いわ緑谷ちゃん 」
「うん。これだけのことをしといてあっさり引き下がるなんて……きっと何か裏があるんじゃ」
『敵の人、そこまで考えて無いと思うぞ』
「真顔でなんて事言うのシンビオート」
さすがに敵がそこまで考えて無しじゃ──あ、いや待って?
もしかして本当に考え無しに気分で帰ると言っている可能性も微レ存……?
あれ?なんか手が身体中にくっ付いた敵がコッチの事見てない?いや、でもそんなまさか……あ、確実にコッチの存在気付いてるわ。
……まずいッ!シンビオート!何でも良いから奴を止めるぞ!
「あっ、そうだ。帰る前に平和の象徴としての矜持を少しでも──
ごしゃ
……あれ?なんかあの人、また倒れてるんだけど。
どうしたの貧血?と言うか血がドバドバ出ているんだけど
……ん、なんだろうこの
「シンビオート?」
『隙だらけだったからな。レンガを投げておいた』
シンビオートォ!?
誰がそこまでやれと言った!いや、結果的に助かった?からいいけどレンガを投げなくても。
……え?僕が何でも良いから止めるぞって……?
………あっ(白目)
「死柄木⁉︎……貴様!一度ならず二度までもッ!」
「違う!シンビオートが勝手に!!」
『………えっ?』
〜〜用語解説〜〜
・大雪山おろし
ゲッターロボシリーズに登場する技。
掴んだ相手を自分の体を中心に回転して振り回し、遠心力をかけてから上方向に投げ飛ばす荒業。
決して竜巻を発生させる技ではありません。
・ドラックス
正式名称はドラックス・ザ・デストロイヤー。
ガーディアンズオブギャラクシーの一員であり怪力と凄まじいスタミナ、物理耐性を兼ね備えた戦士。ちなみに知能は低い方であり、MCU版ではことごとく頭の悪さを発揮してくれた。
主人公が言った「頭がドラックス並み」とはそう言う事である。