こっちあっち…いや逆だ?!×名探偵コナン~新紺碧の棺・女海賊たちの宝物~   作:Dr.クロ

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阿笠のクイズが終わり、暗号に関わり合いがありそうな場所へと案内される。その先で新たな展開が起こる事を知らずに……


DETECTIVE.Ⅳ~クイズと鳴かない海賊と強盗~

夕食時に切り出した阿笠になんだろうと伊緒が思っていると歩美が楽し気に言う。

 

歩美「ダジャレクイズだね!」

 

針妙丸「ダジャレクイズ?」

 

京谷「…そう言えば前に遊園地でやってたな」

 

終わった後に何やら楽し気にしていたのを思い出しながら京谷は呟く。

 

阿笠「ハハハ……アタリじゃ!!」

 

コナン「(出たか……)」

 

元太「やっとかよ」

 

光彦「そろそろじゃないかと思ってました!」

 

つみき「…お約束なのね」

 

正邪「で、どんな問題なんだ?」

 

確認する正邪にでは……と前置きして阿笠は言う。

 

阿笠「海底遺跡の横にある魚の王国では、先代の王様の悪事がバレて、鯛が次の王様になりました……さて、先代の王様は次のうち誰?1……イカ、2……タコ、3……カニ!さあ、どれカニ?ちなみに子供たち優先じゃから伊御君達は終わった後でしておいてくれんか?」

 

伊御「わかりました」

 

榊「確かに子供たちに向けてのだしな」

 

問題を出してからそうお願いする阿笠に伊御達は頷くとわかった!!と考えていた元太が勢いよく言う。

 

元太「3のカニだ!」

 

阿笠「なぜカニ?」

 

理由を問う阿笠に元太は元気に返す。

 

元太「気に食わない奴の首をハサミで切った!!」

 

歩美「ええー!それひどい!!」

 

園子「こらこら;」

 

姫「それは怖すぎですよ元太くん;」

 

佳奈「うんうん」

 

出てきた理由に女性陣は非難し、阿笠も少々残酷じゃのぉ……と冷や汗を流してる。

 

元太「すいませ~ん……」

 

仁蔵「まぁ、カニならそういうことしそうじゃのう……そこの金髪、カニで面白いネタは1発かましてみたらどうじゃい?」

 

榊「そうだなぁ……っていきなり振られても出るわけないっしょ!!」

 

倒れる元太から榊へと話しを振る仁蔵に振られた榊はツッコミを入れる。

 

仁蔵「なんじゃつまらん。目隠し女から芸人と聞いてたから期待したんじゃがな」

 

榊「誰が芸人だ!つかお前が言ったのかよ真宵!」

 

真宵「てへ」

 

つまらなそうに鼻を鳴らす仁蔵に榊が叫んでから真宵を見て、見られた本人はごまかす様にテヘペロをする。

 

光彦「2番のタコではないでしょうか?」

 

阿笠「……ほう、なぜだね?」

 

次に元太を半目で見ていた光彦が名乗り出て阿笠は問う。

 

光彦「タコの王様は国の財産を独り占めしたんです!!タコの見た目を想像してください!!」

 

針妙丸「タコの見た目って言うと…足がいっぱい?」

 

つみき「…でもそれだとイカの方が多いわよね」

 

理由のにそう言う針妙丸につみきはそう返す。

 

光彦「ほら、ほかにもあるじゃないですか」

 

姫「他にもですか?」

 

伊御「…もしかして坊主丸儲けって言いたいのかな?」

 

首を傾げる姫の後に伊御が聞く。

 

光彦「そう!その通りです!」

 

灰原「ありえそうだけど、違うんじゃないかしら?」

 

咲「となると消去法で答えは一番のイカかしら?」

 

歩美「じゃ、一番のイカ~!!」

 

頷く光彦の後に否定する灰原のを聞いて呟いた咲のに歩美が真っ先に乗る。

 

阿笠「うむ、なぜかな?」

 

歩美「う~~~~~ん」

 

そう言われて理由を考える歩美だったがお任せくださいと倒れていた元太が手をあげる。

 

元太「今度こそ正解をお答えしましょう」

 

お竜「おお、敬語な所が気になるが自信満々だな」

 

京谷「でなんでイカなんだ?」

 

お答えしましょうと元太はその体制のまま言う。

 

元太「王様は……『王』と様……イカだと『イカ』と『様』……『イカ』……『様』……だから……イカサマだ!!」

 

蘭&園子「……」

 

阿笠「……せ、正解じゃ……」

 

姫「凄いですね元太くん!」

 

つみき「……なんか怪しいわね」

 

光彦「そうです。怪しいです」

 

正解した事に素直に褒める姫だが、つみきや他の面々は怪しいと感じ、チラチラと机の下を見ていたので同じようにのぞき込む。

 

そこには……『王様はイカと様。イカサマ、つまり悪事はイカサマだからイカサマ』と書かれたフリップをいつの間にか用意して指さしてるコナンの姿があった。

 

歩美&光彦「あ~~~~~コナンくん!!」

 

榊「これがホントの」

 

真宵「イカサマじゃね」

 

コナン「ははは」

 

小太郎「本当にイカサマでしたね」

 

仁蔵「なんじゃ!本坂の様ないけすかん感じがしたがおまんもやるのう!」

 

全員に見られて笑うコナンに仁蔵はかっかっかっと笑う。

 

コナン「(この人、毛嫌いしすぎじゃね?)」

 

伊御「(まあ色々あったんだよ;)」

 

呆れるコナンに伊御はそう返す。

 

 

 

 

夕食を終えた後、光彦達がやっているのを縁側で美馬と酒盛りしていた阿笠と共に見ていたみいこは見上げて綺麗に映る満月に感嘆する。

 

みいこ「綺麗なお月様ね」

 

阿笠「ホントに綺麗な月じゃのぉ……」

 

美馬「ああ……」

 

月を見ていた阿笠は美馬に顔を向けて気になっていた事を聞く。

 

阿笠「失礼じゃが、美馬さんはなぜ民宿を?」

 

みいこ「おひとりで民宿を経営しているなんて大変でしょうね」

 

美馬「……まぁ、1人暮らしだから漁だけでもなんとかなるんだがな……」

 

酒を飲んでからそう言って空になったお猪口に酒を入れる。

 

美馬「民宿は役所に言われてな……観光客を増やすんだそうだ……」

 

阿笠「……なるほど……ワシらはあなた達の暮らしの邪魔をしているのかもしれませんな……」

 

みいこ「トレジャーハンターたちと同じかしら」

 

それを聞いて複雑な顔でそう漏らしたみいこや酒を飲む阿笠にいやと美馬は否定する。

 

美馬「トレジャーハンターに比べたらマシな方……いや、あんな奴らとあんた達を比べたらいかんな……」

 

そう呟いた美馬に阿笠は気になった事を聞く。

 

阿笠「トレジャーハンターと言えば、本当に宝はあるんですかな?」

 

みいこ「もしあったとして一体どんなのかしら」

 

美馬「……ハイエナは獲物のない所には集まらんよ……」

 

狙い通りの獲物とは限らんけどな……と阿笠とみいこにそう返した美馬の表情がコナンは気になった。

 

元太「わかんねーよ!海賊は泣かないなんてよぉ……」

 

光彦「もっと真面目に考えてくださいよ元太君!!」

 

姫「本当にどういう事なんでしょうか?」

 

佳奈「う~ん…」

 

そんな所に元太のぼやきが入り、佳奈達も唸っている。

 

美馬「おいボウズ!『海賊が泣かない』がヒントなのか?」

 

光彦「ええ、そうですけど……」

 

針妙丸「何か知っているんですか?」

 

そんな考えてる面々へとそう聞く美馬に針妙丸は聞き返す。

 

美馬「ヒントと関係あるか分からんが『海賊は泣く』、なら知ってるんだが……」

 

咲「海賊は泣く?」

 

京谷「問題と逆だな」

 

コナン「何かのヒントにはなりそうだね」

 

小太郎「そうですね。美馬さん、その『海賊は泣く』と言うのを教えてください。明日調べに行きたいので」

 

出てきた言葉に首をかしげる歩美達へとそう言うコナンの後に小太郎がお願いする。

 

美馬「いや、明日よりも今から行ってみる方が良いぞ」

 

佳奈「え?今?」

 

姫「今ってもう夜ですよね…?」

 

園子「ん?今からお出かけ?」

 

蘭「外が暗い中で歩くのは危ないから明日の方が……」

 

提案に誰もが戸惑う中で美馬はそれはよした方が良いと蘭に対してそう返す。

 

美馬「明日の天気は分からないぞ……」

 

園子「悪くなるってこと?」

 

咲「それなら確かに今行った方が良いわね」

 

うむと美馬はメンバーを見渡して言う。

 

美馬「南風が吹くと、ワシらは漁には出ない……大シケになるからな……」

 

伊御「大シケ…それってつまり」

 

榊「海が荒れる天気になるってことか」

 

光彦「生活の知恵ってやつですね」

 

その通りだと3人のに美馬は頷く。

 

蘭「じゃあ、みんなで行こうか?食事の散歩を兼ねて」

 

歩美&光彦&元太「お~~~~~~!!」

 

仁蔵「わしゃあ別のとこブラブラしてくる」

 

蘭の提案に元気よく答えた3人は仁蔵のにあらっとなる。

 

園子「いやここは一緒に行く感じでしょうが;」

 

仁蔵「わしはわしで動き回るんが好きじゃけぇ」

 

そう言って仁蔵は出ていく。

 

アン「ホント、自由奔放ね」

 

園子「わっかんないわねぇあの人」

 

榊「(やれやれだな…;)」

 

伊御「(ホント仁蔵さん。マスターの人の言葉じゃないとあんまり聞く感じないな)」

 

呆れた顔で見送る園子と榊の隣で伊御は内心呟く。

 

気を取り直してコナンと伊御達は外に出て美馬が言う海賊は泣くの場所へと向かう。

 

バディア「綺麗な夜空だな」

 

針妙丸「ホントだ。東京のより星が見えるね」

 

外に出て、光が少ないので星が良く見える夜空にバディアと針妙丸は感嘆する。

 

榊「おー。確かにこりゃ綺麗だな」

 

真宵「星がはっきりと見えるんじゃよ!」

 

小太郎「都会では見られない貴重な光景ですね」

 

段蔵「そうですね」

 

各々に述べてる事に美馬は楽し気に見ながら最後尾を歩く。

 

アン「こけない様に気を付けてね」

 

歩美&光彦&元太「は~い」

 

お竜「素直だな~あいつもこうであれば良いのに」

 

京谷「確かになー」

 

咲「でも素直すぎる彼少し変じゃない?」

 

注意するアンに返事する元太達を見てそう言うお竜に咲はそう返す。

 

お竜「そうだな。言っておいてなんだが吐き気するな」

 

コナン「(ひでぇ;)」

 

蘭「す、凄く嫌ってますね;」

 

正邪「よく口喧嘩してるようだし…」

 

針妙丸「でも喧嘩するほど仲が良いって言うんじゃないの?」

 

しれっと嫌い宣言してるお竜に誰もが冷や汗を流す。

 

お竜「え、ないない、あいつとはおたきさんそう言うのないない。本坂はともかく」

 

佳奈「断言したね;」

 

つみき「したわね;」

 

嫌な顔で手を横に振るお竜にどんだけ……と誰もが冷や汗を流す。

 

お竜「まぁ、あいつの強さは小指の垢程度に認めてるけどな」

 

榊「凄い小さいな!?」

 

京谷「本当にちょびっとだけだな;」

 

なんで一緒に付いて来たんだろうとコナン達は心底思った。

 

 

 

 

仁蔵「へっくしょい!!誰かが噂しとるな……」

 

一方、仁蔵は人気のない森の中にいた。

 

鼻を摩った後に仁蔵は眼を鋭くさせる。

 

仁蔵「……で、1人になってやったんじゃ、()()()()姿()()()()()()()()()()?」

 

周りに聞こえる様に仁蔵が呼びかけると周りの暗闇から複数の瞳が輝く。

 

それに仁蔵は獰猛な笑みを浮かばせ、鍔の所に眼魂をセットするスロットが付いた刀を取り出して構える。

 

仁蔵「昼のじゃあ欲求不満じゃったからな……さっさと来いや!!」

 

その言葉と共に複数の瞳、サメヤミーの集団が襲い掛かり、仁蔵は斬りかかる。

 

 

 

 

そんな事を知らず、伊御達は岩場に囲まれた砂浜に来ていた。

 

針妙丸「うわ~、綺麗な砂浜!」

 

バディア「夜の砂浜もなかなか良いものだな」

 

歩美「ねぇ……海賊は泣かないってヒントの答えが此処なの?」

 

ゴミもない綺麗な砂浜に針妙丸とバディアは感嘆する中で歩美が聞く。

 

美馬「答えかどうか分からんが……泣くのはワシが知る限りここだ」

 

コナン「泣く……」

 

伊御「この砂浜に泣くもの…」

 

そう言った美馬にコナンと伊御は辺りを見渡す。

 

園子「この風なんじゃない?泣いてるように聞こえるけど?」

 

吹いてる風に耳を澄ませて園子が言う。

 

元太「お、ほんとだ」

 

姫「た、確かに泣いてるように聞こえます」

 

正邪「でもこれってここに来る前から聞こえてねぇか?」

 

光彦「ですよね」

 

指摘されたのが図星だったのか、わ、分かってるわよと誤魔化す様にそっぽむく。

 

灰原「ここの砂、だいぶ石英の量が多いわね……粒も細かいし……」

 

伊御「砂……」

 

その間に手に取って感触を確かめた灰原の分析に伊御は砂を見ながらふうむと顎を摩る。

 

コナン「………なるほどな」

 

見ていたコナンは何かに納得すると砂浜へと駆け出す。

 

元太「お、おいコナン?」

 

真宵「何か分かったようじゃね」

 

駆け出したコナンは良く聞いてろよと言って足踏みする。

 

キュッキュッ♪

 

元太「うわ~~~~」

 

佳奈「砂が鳴ってる!」

 

針妙丸「なんで鳴ってるの?」

 

光彦「あ、これ鳴き砂ですね!」

 

すると足音が違う音になっているのに気づき、光彦が変わった理由に気づく。

 

正邪「鳴き砂?」

 

伊御「簡単に説明すると石英を多く含んだ砂が急激な砂層の動きで表面摩擦が起きた時に音を出す現象の事だよ」

 

灰原「海岸はもとより内陸部にある沙漠や砂丘の砂でも鳴るものがあるわよ」

 

首を傾げる正邪に伊御と灰原が説明する。

 

光彦「そうか!これが『海賊は泣く』、なんですね!!」

 

メアリー「実に良い表現だよね」

 

つみき「上手く考えたわね」

 

美馬「後は自分たちで考えろ」

 

教えるのはこれで終わりだと言う美馬に分かってるよとコナンは返す。

 

コナン「(さてと……『海賊は泣かない』だったな……)」

 

針妙丸「ふふっ、面白い♪」

 

佳奈「面白いねー鳴き砂」

 

楽しむ面々のを聞きながら見渡したコナンは壊れた船を見つける。

 

コナン「あれか……」

 

伊御「あーなるほど。そう言うことか…」

 

目的のだと判断してコナンと伊御は駆け出す。

 

榊「伊御?」

 

正邪「何か分かったようだな二人とも」

 

それに榊と正邪も追いかけていると鳴っていた音が聞こえなくなる。

 

コナン「来いよ!こっちは鳴かないぜ!」

 

伊御「ここ等へんから鳴き砂じゃなくなっているぞ」

 

正邪「なるほど。それが海賊は泣かないか」

 

元太達が駆け寄る間にコナンは船を見る。

 

打ち上げられた漁船はヒントからすれば壊れて風化した海賊船だろう。

 

コナン「(ハハハ……いかにもって感じだな……)」

 

伊御「(テーマにピッタリだな;)」

 

それには2人は苦笑する中で駆け寄って来た面々と共に船に近づく。

 

壊れた船の底部分を覗き込むと宝箱がおいてあった。

 

小太郎「あ、あれですね」

 

元太「よっしゃあ!これで4つ目だ!」

 

真宵「これで残り一つじゃね!」

 

早速スタンプを押すと青色で上が5、下が18であった。

 

光彦「次は『海賊の魂は天に昇る』……ですか……」

 

元太「またワケわかんねーな……」

 

佳奈「天…高い所かなー?」

 

ワイワイ話し合う面々の後ろでコナンはカードを見ながら唸る。

 

コナン「よく考えるな、あの観光課長」

 

灰原「え?」

 

伊御「もしかして岩永さんのこと?確かに上手く考えられたクイズだよね」

 

ああ、そう言う事とコナンの呟きを灰原は理解し……

 

灰原「だってそれが仕事なんでしょ?彼の」

 

コナン「はは……感動のねえヤツ!……!?」

 

伊御「どうしたのコナンくん?」

 

出てきた言い分にコナンは呆れた直後に何かに気づいて立ち止まり、伊御が声をかけた後に駆け出す。

 

積み重なった岩に昇ってからメガネの左側のレンズにある暗視望遠鏡機能を使用してどこかを見る。

 

伊御「何か見つけたのか?」

 

真宵「ほい、暗視双眼鏡」

 

ありがとうとお礼を述べて、なんであるの!?と園子が後ろでツッコミをしてる間に同じようにみる。

 

すると見えたのはお昼に行ったダイビングショップで、中で馬淵が松本からお金を受け取ってる光景であった。

 

伊御「(あれって馬淵さん…。トレジャーハンターと何を…)」

 

コナン「(面白くなってきやがった!!)悪いけど、ボク寄る所が出来たから先に帰ってて!!」

 

見えた光景に伊御は眉を顰める中でコナンはそう言って駆け出す。

 

伊御「俺も行ってくる。コナンくん一人だと心配だし」

 

バディア「ああ、頼む伊御」

 

それに伊御も追いかける。

 

歩美「ちょ、ちょっとコナンくん……」

 

園子「団体行動の出来ないガキね……」

 

榊「まあ伊御も行ったし大丈夫だろ」

 

つみき「…うん。伊御なら大丈夫」

 

呆れる園子に榊とつみきはそう言っておく。

 

 

 

 

コナン「お前も見たよな伊御」

 

伊御「うん。馬淵さんとトレジャーハンターが何か話してたね」

 

向かいながら聞くコナンに伊御は頷く。

 

コナン「しかも見るからにお金を受け取っていた……蘭達が受けたサメのか、それとも別の為の取引の為の依頼料か……」

 

伊御「一体なにかは馬淵さんに聞けば良いとして……と着いたね」

 

呟くコナンのにそう返してからダイビングショップの前に来た2人は中を覗き込むと人の姿はなく、裏側かと裏手に向かうと車のエンジン音が聞こえた後にライトが見えて、慌てて隠れると車が丁度出てくる所であった。

 

青色の車で、運転席には松本が乗っていた。

 

伊御「何処に行くつもりなんだろう…」

 

コナン「追いかけよう」

 

そうだねと同意して右に曲がった松本が乗る車を後を追おうとして……

 

???「何してるの?」

 

後ろから呼びかけられて振り返ると馬淵がいた。

 

コナン「あ……散歩してたら道分かんなくなっちゃって……丁度伊御お兄ちゃんに見つけて貰ったんだ」

 

伊御「そうなんです。さあ帰ろうコナンくん」

 

咄嗟にそう答えるコナンに乗っかった伊御へうんと頷いた後に2人はその場から離れる。

 

そんな2人の背中を馬淵は無言で見ていた。

 

コナン「行く方向とあいつ等がトレジャーハンターなのを考えて、向かう先はもしかしたら観光館だと思う!」

 

伊御「と言う事は狙いはもしかしてアンとメアリーの…」

 

だと思うと返しながら2人は走る。

 

その内耳にジリリリリリリと言う音が入ってくる。

 

コナン「これは、非常ベルか!?」

 

伊御「まさかもう…!」

 

急いで向かう中で前を走っていたコナンは慌てて止まり、伊御もそれにつられて止まった後にどうしたの?と前を見ると先ほど見た松本の車があり、運転席に田山がいた。

 

今の所は気づかれていない様だが近づくのは厳しいだろう。

 

コナン「どうやら後の2人が盗みに行ったみたいだな」

 

伊御「残る一人が逃走の準備をしているのかな?」

 

小声で話し合う中でどうなるか見守っていると松本と伊豆山が道からではなく上から滑って降りて来る。

 

コナン「流石に飛び込むのは無謀だな」

 

伊御「今は様子を見ておこう」

 

だなと呟いたコナンが伊御のに同意しかけた、その時!!

 

ガウン!!

 

伊豆山「ぐわっ!?」

 

コナン&伊御「!!?」

 

銃声と共に伊豆山が左太腿を撃たれる。

 

慌てて2人は撃たれた方向を予測して顔を向けるとうっすらとだが銃を構える人物が目に入る。

 

コナン「また狙う気か!」

 

伊御「させるかっ…!」

 

それに伊御はどこからともなく取り出した串を狙撃者に投げ飛ばす。

 

グサッ!

 

投げられた串は襲撃者の腕に刺さったのか、銃声は鳴らず、その隙に松本は伊豆山を車に乗せ、自分も乗ると発進する。

 

コナン「……これ、はたから見れば俺達が逃亡犯の手伝いをした絵面に捉えられてもおかしくないなおい;」

 

伊御「…まあ人の命には変えれないから仕方ないね;」

 

見られない様に隠れながらそうぼやくコナンに犯罪者とはいえ無暗に命を奪われるのは良くないと返してから伊御は襲撃者のいた場所を見る。

 

とにかく襲撃者のいる場所へとコナンと伊御は目指して昇る。

 

そこには誰もいなかった。

 

コナン「ま、流石にあんな事されりゃあ逃げてるよな」

 

伊御「…あ、でもこの車輪の跡って…」

 

腕時計のライトで落ちていた空薬莢を照らして見ながら呟いたコナンに阿笠からどうせならと渡されていた腕時計型ライトで辺りを見ていた伊御がそう言って車輪の跡を見つける。

 

コナン「明日の朝に博士に調べて貰うか……」

 

伊御「じゃあ次は観光館に。何か証拠があるかもしれないし」

 

そうだなと頷いて車輪の跡を撮影した直後、車の走る音が聞こえ、2人は覗き込むと松本の車とは別の車が観光館へと来て、2人が駆け寄ると中から目暮達が出てくる。

 

目暮「ん?おお、君達!」

 

白鳥「どうしてここに?」

 

伊御「なんか騒がしい音がしたので何かあったのかって思ってきました」

 

気づいた目暮達に伊御はそう答える。

 

コナン「そう言えばさっき、坂の前の道で男の人達が車で逃げようとして、その内の1人が乗る直前に銃で撃たれてたよ」

 

高木「なんだって!?」

 

佐藤「本当なの!?」

 

伊御「はい。自分も見ました。男達はもう一度撃たれる前に逃げていきました。銃撃された方向は観光館の反対側の方でした」

 

まぁ、実際は撃たれかけたのを止めたけど……と伊御は内心呟きながら、銃撃犯のいた所を指指す。

 

目暮「よし、佐藤と高木は音無くんが指した所とコナンくんが言った坂の前の道を調べてくれ。白鳥くんはワシと一緒に観光館の中を見に行くぞ」

 

高木&佐藤&白鳥「はい!」

 

伊御「警部さん、自分も一緒に行ってもいいでしょうか?」

 

指示を出した目暮は伊御の言葉に暫し考え……

 

目暮「ああ、来て欲しい。君達が見た男達についても聞きたいからね」

 

コナン「分かったよ目暮警部!」

 

では行こうと目暮に促されてコナンと伊御は中に入る。

 

観光館の内部の明かりが付けられた後にアンとメアリーのピストルとカットラスが置かれていたケージを見るとガラスは割られ、持ち去られていた。

 

コナン「(やはり狙いは2人のカットラスとピストルだったか……)」

 

目暮「それで、2人が見た男達はどういう感じだったかね?」

 

伊御「トレジャーハンターの三人の中に居た二人でした」

 

白鳥「!それはもしや頭にバンダナを巻いた男を中心とした3人組かい?」

 

はいと白鳥の問いに伊御とコナンは頷く。

 

目暮「奴らか……見るからに展示ケースはバールで叩き割ったようだ……大胆だな」

 

そう呟いた後に目暮の右ポケットから着信音が鳴り響き、そこからスマホを取り出して見てから出る。

 

目暮「佐藤君か、どうだねそっちは?」

 

佐藤『ええ、コナンくんや伊御くんの言うように銃で撃たれてますね……車を止めていたと思われる場所に血痕が残ってます……』

 

確認する目暮に佐藤はそう返す。

 

目暮「そうか……現場保存はできそうかね?」

 

佐藤『ちょっと難しそうですね……なにせ道路の真ん中ですので……』

 

だろうな……と目暮も出来ないと分かっていたが確認しとかなければならなかったのでふうと息を吐く。

 

目暮「とりあえず、現場写真を撮ってからこっちへ戻ってくれ」

 

佐藤『分かりました。後、高木君が伊御くんが言っていた銃撃犯のいた所から空薬莢を見つけましたのでそれも一緒に持ってきます』

 

そうやり取りした後に目暮は通話を終える。

 

コナン「今の所、奴らが動かないと先が分からねえな……」

 

伊御「そうだね。それにしてもあの三人、一体何者なんだろう?」

 

だよな……とコナンも困る。

 

トレジャーハンターと推理しただけでそれ以外は全然わからないのだ。

 

するとそこに、岩永と顔を少し赤くした小五郎が来る。

 

岩永「カ、カットラスとピストルが……!!?」

 

白鳥「価値があるものですか?」

 

慌てた様子の岩永に白鳥はそう聞く。

 

岩永「海底宮殿から出た宝なんです……アン・ボニーのカットラスとメアリ・リードのピストルなんですから……」

 

小五郎「この私が来たからにはもう心配ありません……ヒック!」

 

困った顔をする岩永の後に小五郎が胸を叩いてからシャックリを出す。

 

目暮「ん?毛利くん……顔が赤いな……」

 

伊御「…もしかして毛利さん、何処かでお酒飲んできたんじゃないですか?」

 

気づいて指摘する目暮の後に伊御がジト目で聞く。

 

小五郎「え、あ、いや……」

 

龍馬「その通りだよ。岩永さんの紹介してくれた居酒屋で飲んでたんだよ。それで途中でこの事態に気づいて、ボクが毛利さんの分の支払いを済ませてる間に毛利さんは岩永さんと先に向かっていたのさ。あ、ちなみにボクはバイクで来たけど付き添いしてただけだから酒は飲んでないのであしからず」

 

誤魔化そうとした小五郎だが、上平と共に来た龍馬が答えて付け加える。

 

目暮「毛利くん……」

 

白鳥「あの後にどこに行ったかと思ったら……」

 

小五郎「す、すいません;」

 

伊御「(だから岩永さんも一緒だったのか……ん?)」

 

ジト目で目暮と白鳥に見られて謝罪する小五郎を見ていて服のお腹部分に何か黒い粒粒が付いてるのに気づく。

 

同じ様にコナンもある事に気づく。

 

コナン「(この匂い……)ねぇおじさん……美人女将のお店にいたんじゃないの?」

 

小五郎「……美人女将の店なんかじゃねぇ……ただのオバちゃんの店だ!」

 

伊御「(この匂いってもしかして…)毛利さん、服に何か付いてますよ?」

 

不機嫌そうに返す小五郎に伊御も気づく中で最初に気づいたことを指摘する。

 

小五郎「ん?なんだこりゃあ?」

 

上平「あ、そうそう警部殿!指紋照合の結果が届きました!!」

 

言われて気づく小五郎の後に上平が思い出した様にそう言って1枚の紙を目暮に差し出す。

 

目暮「お、おい!これは本当か!!」

 

伊御「指紋ってあのトレジャーハンターのですか?」

 

白鳥「ああ、高木くんが上手い事3人組の1人が使っていたマッチ箱を手に入れて、昔見た映画で見たという指紋を浮き上がらせる方法で出たのを照合して貰ったんだ……これは!」

 

驚く目暮の後に聞く伊御へと答えていた白鳥は受け取った紙に書かれていたのに驚く。

 

白鳥「松本光次……世界各地の遺跡、博物館より美術品、出土品などの強盗、並びに殺人……大物ですね」

 

毛利「あいつら……国際指名手配犯だったのか……」

 

伊御「何処がトレジャーハンターだこれ;」

 

龍馬「いや、トレジャーハンターだよ。それも質の悪い犯罪者と言う名のね……」

 

思わず言った伊御のに龍馬は真剣な顔で帽子を直しながら言う。

 

龍馬「奴らは自分たちが儲かれば良いと抵抗もなく人を傷つけたり殺すことを出来る。なんでも取ろうと言う意味では間違ってないだろ伊御くん」

 

伊御「ああ、確かに…でもこっちからしたら大迷惑ですね」

 

目暮「そうだな、伊御くんの言う通り、奴らを放ってはおけん」

 

岩永「くそっ……やっぱり狙ってたんだ!!アンとメアリの宝を……」

 

頷いた目暮の後に岩永が吐き捨てる様にそう言った。

 

伊御「(()()()()…?まるで前から彼らの事知っていたような言い方だな…)」

 

白鳥「狙ってるって……宝は盗まれたピストルとカットラスだけではないんですか?」

 

岩永「あ、はい……アン・ボニーとメアリ・リードは女海賊だったんですが300年前に活躍してた彼女達がこの神海島に宝を隠したという伝説があるんです」

 

出てきた言葉に疑問を感じる伊御だが岩永は白鳥の問いに慌てた感じにそう返す。

 

その際、岩永の右腕の袖からチラリと包帯が見えた。

 

伊御「(あの包帯…もしかして)」

 

小五郎「こいつらの宝が本当にあると?」

 

岩永「ええ……盗まれたカットラスとピストルが証拠です」

 

それに伊御がもしやと考える中で訝しげに小五郎は聞き、岩永はそう返す。

 

目暮「この島から出る方法は?」

 

上平「定期船は午後に1便だけですので、漁船ぐらいしかありません!!」

 

伊御「…いや、他にもあります。ダイビングに使う船が」

 

確認する目暮に答えた上平のに伊御は付け加える。

 

小五郎「!そうか、確かにダイビングに使われる船だって立派な逃走手段になる!」

 

コナン「それでね目暮警部、その松本って人、ダイビングショップのオーナーの馬淵さんになんかお金みたいなのを渡してたよ?」

 

伊御「もしかしたら馬淵さんの船を使う…いや狙っているのかもしれません」

 

目暮「ぬぅ、確かにそうだ。上平巡査は漁船を奪われない様に注意を呼び掛けてください」

 

ハッとなる小五郎の後にコナンと伊御が強盗前に見ていた事を言い、目暮は指示を出し、分かりました!と上平が出るのとすれ違うように高木と佐藤が来る。

 

佐藤「目暮警部!ただいまただ今戻りました」

 

目暮「ご苦労!早速でスマンがダイビングショップのオーナーに松本が接触したらしい……ダイビングショップの名前は?」

 

コナン「グロットだよ」

 

伊御「良かったら案内しましょうか?」

 

確認する目暮にコナンが答え、伊御はそう申し出る。

 

小五郎「いや、君は本坂さんとコナンと共に宿に戻っててくれ。俺が案内する」

 

目暮「よし、高木と佐藤は毛利くんと共にダイビングショップグロットへ向かってくれ……我々は松本達が宿泊してるホテルへと向かう」

 

はい!と答え、それぞれ向かう。

 

龍馬「それじゃあ僕たちも行こう」

 

コナン「うん」

 

伊御「はい」

 

龍馬の言葉に2人も岩永を後目に出ていく。

 

誰もいないのを確認して、龍馬は口を開く。

 

龍馬「と言うわけで、もう近くに誰もいないから出てきなよ田岡さん」

 

以蔵「ちっ、やっぱ分かっとったか」

 

その言葉と共に茂みから袋を抱えた以蔵が出てくる。

 

コナン「いたの田岡さん!?」

 

以蔵「おう」

 

伊御「なんか抱えてますけどそれは…?」

 

これか?と以蔵は袋の中身を見せる。

 

そこには大量のセルメダルがあった。

 

以蔵「襲い掛かって来たから返り討ちにしてやったわ」

 

伊御「セルメダル…ヤミーと戦ったんですか」

 

まあなと返した後に真剣な顔をする。

 

以蔵「そんなかで奇妙なヤツがおった。他のとちごうて腕もサメで雰囲気的にリーダー格と思われるのじゃ、仲間を倒されたらとっとと逃げ去りよった」

 

龍馬「ふむ、そうなると伊緒くんとコナンくんは運が良かったのかもね」

 

コナン「え?どういう事?」

 

伊御「…なるほど。俺達の邪魔をして逃げる犯人達の姿や撃たれる所を見れなくする。もしくは排除しようとしていたかもしれない。特に夜ならバレる確率も少ない」

 

龍馬の呟きに疑問に思ったコナンは伊御の言ったことにすぐさま理解する。

 

コナン「確かにそれなら……そうなるとその第三者の狙いが分からない」

 

龍馬「そこなんだよね……トレジャーハンターたちと違って何が狙いか本当に検討が付かないのが現状だからね」

 

伊御「一体何を企んでいるんだ…」

 

誰もが唸る中で以蔵はどうでも良さげにあくびする。

 

以蔵「そんなもん明日でええじゃろ。こんな所悩んだって出るもんなんて出ねえじゃろ」

 

伊御「以蔵さん…」

 

コナン「(確かに、現段階で彼の言う通り第三者の事は出てこない。松本達の事も明日にならないとわからない……ん?)ねえ伊御お兄ちゃん、今、なんて言ったの?」

 

そう言う以蔵のにコナンも同意しつつ、伊御の言った事に気づく。

 

問いに伊御はあ、となり、龍馬もありゃまと苦笑する。

 

伊御「(しまった。ついコナンくんの前で以蔵さんって言っちゃった……!)」

 

コナン「……そう言えば名前のを聞いてなかったね。以蔵さんって言うんだね」

 

以蔵「ああ、こいつが苗字のだけって言うからな」

 

龍馬「だから苗字ので通してね」

 

訝しげだったコナンは分かったと頷く。

 

伊御「(すみません、坂本さん。つい言ってしまって)」

 

龍馬「(ははは、まぁ、ボクじゃないだけまだましだよ。僕だったら彼はすぐに察してただろうし)」

 

小声で話しかけた伊御に龍馬はそう返す。

 

龍馬「(とにかく、今は英気を養おう。明日が本番になりえそうだからね)」

 

伊御「(そうですね。明日は気を引き締めないと…!)」

 

龍馬の言葉に伊御は真剣な顔で頷く。

 

コナン「(以蔵……まさかな……)」

 

それぞれが思う中、翌日、それぞれ動き出す。




バディア「次回、調査/現れるWT。…絶対に奴等を見つける!」
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