~レイストン要塞 郊外~
その頃、引き剥がされたロランスは一度距離を取り、クルルと対峙する。彼女相手に仮面を隠すことは意味を成さない……そう考えたロランスは兜を脱ぎ捨てた。
「フフフ……まさか、元『執行者』No.Ⅶ“絶槍”と相見えるとは……」
「私としては、そっちの方が驚きなのだけれど?No.Ⅱ“剣帝”レオンハルト。」
……私が抜けた後ぐらいに、レオンハルト――レーヴェとヨシュアが執行者入りしていた。時期的にはほんの短い間だったけれど、それなりに楽しい御仁であることには違いなかった……けれども、今の彼は……
「ん?どうした?なぜそのような顔をする?」
「当たり前でしょ……相変わらず『弱い』ね。」
「違うな……俺はこの世界の答えを出すため、“教授”に協力した。」
“答え”ねぇ……クルルはレーヴェの言葉にため息をついた。そして、武器を構えると真剣な目つきになった。
確かに、救いようのない人間は多い。けれども、長い歴史の中でそう言う人間が少なからず生まれ来ることは自然の摂理に等しい。だれかが幸せになれば、誰かを不幸にさせる……『幸福の絶対量』自体変わらない故、幸と不幸は隣り合わせにある。それを“奇蹟”で補ったとしても……待っているのは人間の“死”そのものだ。
だからと言って、何をしてもいいわけではない。“七つの至宝”の存在……それを知った私は、結社を抜けた。その過程で彼に拾われたことは幸運だった。
「あなた、馬鹿ですか?」
「……何だと?」
「だって、そうじゃないですか。真実を知って『堕ちた』貴方は……それに」
―――たとえ『修羅』に至ったとしても、『私』には勝てないことを
「………猟兵団『翡翠の刃』所属、元『執行者』No.Ⅶ“絶槍”クルル・スヴェンド。いきます。」
「『執行者』No.Ⅱ“剣帝”レオンハルト。我が信念の礎となってもらうぞ、クルル・スヴェンド!!」
元執行者と現執行者……『身喰らう蛇』に関わりのある二人の戦いが幕を開けた!!
「クロックアップ改……飛燕斬!!」
レーヴェはアーツを使って、自らの身体能力を上げ、クラフト――飛燕斬をクルルに放った。
「……………」
しかしクルルは身体を少し横に傾けて回避し、一気に詰め寄ってレーヴェに槍で攻撃した。
「……シルバーソーン!!」
「ふぅん………」
クルルの攻撃に気付いたレーヴェは剣で受け流し、さらにアーツを至近距離で放ち、すぐにその場を離れた。レーヴェの行動にクルルは感心しながらも、レーヴェのようにすぐにその場を離れてアーツを回避した。
「ソウルブラー!!」
さらにレーヴェは続けてアーツを放った。
「……駆動時間が少なく、手数の多いアーツを選び、さらに“刻耀球”を使ってより駆動時間を少なくしてのアーツの発動は流石かな……でも、甘い。烈火陣!!」
しかしクルルは槍を回転させ、自身の周囲に炎の壁を発生させるクラフト『烈火陣』を放って、レーヴェが放ったアーツを次々と打ち消した。
「せいっ!!」
そこにレーヴェが一気に詰め寄って、クルルに攻撃したが、クルルのクラフトはまだ続いていて、レーヴェの攻撃は相殺された。しかし、
「ハァァァァァ………!」
レーヴェは続けてクラフト『破砕剣』を放って、クルルの反撃を許さないかのように連続で攻撃を続けた!
「…………」
一方クルルは冷静にレーヴェのクラフトを双槍で捌きながらレーヴェの剣筋を見極めた後、凄まじき速度で突きを繰り出すクラフト『轟突貫』を放った!
「させん!!」
しかしレーヴェはクラフトを放ち続けるのを中断して、真正面でクルルの攻撃を受け止めた!そして2人は鍔迫り合いの状態になった!
「へぇ………でも、これだと私はおろか、彼らには勝てないよ?」
鍔迫り合いの状態でクルルはレーヴェを真っ二つに割るかのように持っている武器に力を入れて、レーヴェを圧しながら冷静な表情で言った。
『執行者』の実力的には、一番は“調停”。クルルはその次に強い。何せ、あの“鋼”ですら認め、匹敵しうるだけの実力を持つ人間だ。その二人とクルルの眼前にいる“剣帝”との決定的差……それは、『修羅』に対する考え方に他ならない。
「………」
一方レーヴェはクルルの問いに何も返さず、鍔迫り合いをやめて一端後ろに跳んで後退し
「出でよ、幻影。」
分身の自分自身を作り出し、本体と分身は二手に分かれて左右からクラフト――零ストームをクルルに放った。
「………」
「!!」
しかしクルルは前に跳んで、左右から襲い掛かるクラフトを回避し、凄まじい一撃を本物のレーヴェに放った。クルルの攻撃に気付いたレーヴェは剣で防御したがクルルの一撃のすざましさに吹っ飛ばされた。
「………」
しかしレーヴェは空中で受け身をとって、着地した!そしてクルルが本物のレーヴェに攻撃した隙を狙って、分身のレーヴェがクルルに攻撃を仕掛けた。
「せいっ!!」
「……甘い!ラグナブラスト!!」
分身のレーヴェの攻撃をクルルは受け流し、駆動させていたオーブメントを発動させ、アーツを分身のレーヴェの至近距離で放った。
「グアアアッ!?」
「旋風破!!」
「っつ!?…………」
至近距離で上位アーツを受けた分身のレーヴェは呻き、続けて放ったクルルのクラフト――回転力によって風の竜巻を発生させるほどの斬撃技『旋風破』によって、大ダメージを受け消滅した。
……“剣帝”の考える『修羅』は至るもの……だが、ルドガーとクルル……二人の考える『修羅』はあくまでも『通過点』でしかない。一度でも最終到達点に至れば、その先が見えずに混乱することが多い。強さに対するものなどはそれの最たるものだろう。それが解っているからこそ、常に上を目指し続ける……その志が見えないレーヴェだからこそ、クルルは彼を『弱い』と評価した。
「カラミティブラスト!!」
そこにクルルに吹っ飛ばされたはずのレーヴェが時属性の中でも最高位の威力を誇るアーツをクルルに放った。
「………」
次々と自分に襲い掛かる時属性の凄まじいエネルギーをクルルは目にも止まらぬ速さで回避した。
「旋風斬!!」
「せいっ!」
そこにレーヴェが斬りかかって、クラフトを放った。しかしクルルは槍で防御し、クラフト『轟突貫』を放った。
「むんっ!受けて見ろ、荒ぶる炎の渦を…………」
しかしレーヴェは紙一重で回避して、一端後退し……Sクラフトの構えをすると同時にオーブメントの駆動を発動させた。
「……情けないね。そろそろ行こうか。」
一方クルルもSクラフトの構えをし
「鬼炎斬!!」
「烈火朱雀翔!!」
二人は同時にSクラフト――レーヴェは『鬼炎斬』、クルルは炎と闘気を纏った鳳凰の刃『烈火朱雀翔』を放った!お互いの技はぶつかったが、クルルの技が勝ち、レーヴェの技を呑み込み、レーヴェを呑みこもうとしたその時、
「アースガード改!!」
レーヴェのオーブメントの駆動が終わり、レーヴェに絶対障壁がかかり、アーツを放ったレーヴェはそのままクルルの技に呑み込まれた。
「………………」
自分の技に呑み込まれたレーヴェを確認したクルルだったが、警戒した表情でレイピアを構えていたその時。
「凍てつく魂の叫び、その身に刻め…………おぉぉぉぉぉぉぉ……!」
なんとクルルの身体が地面から伝わってくる氷によって、凍りつき始めた。
「………笑止!!」
しかしクルルは全身に凄まじい闘気を込めて、凍りつき始めた身体の状態を元に戻したその時!レーヴェが襲い掛かり、
「せいっ!!」
「フッ!!」
二人は同時に凄まじい一撃を放った!その攻撃により、二人の周囲に衝撃波が起こった。そして二人は一端後退し
「「ハァァァァァァ………!」」
レーヴェは剣で斬りの態勢の状態で、クルルは突きの態勢の状態でお互い凄まじい闘気を込め
「我が剣の神髄…食らうがいい…冥皇剣!!」
「あまりにも未熟………絶技、流刃雀火!!」
二人はまた同時にSクラフト――レーヴェは自身の持ちうる最高の技『冥皇剣』、クルルは超高密度にまで圧縮された闘気の刃の突き……地面に触れるだけで火花が走り、触れた場所から炎が上がるほどの……“絶槍”の奥義『流刃雀火』を放った!お互いの技はぶつかったが、クルルの技が勝ち、レーヴェの技を呑み込み、レーヴェはその破壊力で生じた衝撃波で弾き飛ばされた!
「ありゃ……ちょっとやりすぎたかな。ま、あの程度なら大丈夫かな。」
その光景を茫然と見ていたクルルは彼の安否を少し気遣ったが……まがりなりにも『執行者』……あの程度であれば問題ないと判断し、その場を後にした。
~ヴァレリア湖畔~
「ぐっ……はぁっ……はぁ……(“絶槍”……まさか、9年であの強さに至るとは……)」
レーヴェはレイストン要塞の対岸に流れ着いていた。彼女の強さは衰えるどころか、さらに磨き上げられていた事実にレーヴェは内心焦りを感じていた。
無理もない……クルルは『翡翠の刃』に拾われてから、ある意味『規格外』の戦いを強いられてきた。一人で一個師団と戦い、無傷で生還……というのは難しく、度々大けがを負うこともあった。だが、彼女の目指す『極致』……そのための努力を惜しまず、独裁国家やマフィア、テロリスト集団と戦い、今の実力を勝ち得た。
(“那由多”に“絶槍”……“紫炎の剣聖”に“霧奏の狙撃手”、“朱の戦乙女”に“紅隼”…それと、“光の剣匠”に“驚天の旅人”……“剣聖”一人でも厄介というのに……“教授”は大博打でも打つ気か?)
クーデターの事は気にかかるが、まずは身を休めるため、最低限の回復を施して姿を消した。
~レイストン要塞~
そこから少し前、アスベルとリシャールは対峙していた。
「八葉全ての型を修めただと……はったりもいいところなのではないのかな?」
「……はったりかどうかは、てめぇ自身で確かめろ、よっ!!」
リシャールの物言いを気にもせず、アスベルは踏み込み、二の型『疾風』でリシャールに突撃する。
「くっ!?(この型は……疾風!?)はぁっ!!」
リシャールは刀でその猛攻をしのぎつつ、カウンターの要領でアスベルに斬撃を浴びせるが、
「三の型、壱式『逆滝(さかだき)』!!」
そこからアスベルは相手の勢いと武器のいなし、それらを組み合わせた横薙ぎ……相手の威力をそのまま己の威力に上乗せさせるカウンターの本質……三の型“流水”の皆伝の一つ、壱式『逆滝』を放つ。
「くっ!」
アスベルの攻撃を受け止めれたリシャールだったが、衝撃波までは防御できず、腹を斬られ、リシャールは大きく後ろに跳んで、アスベルから距離をとった。
「成程…二の型“疾風”に三の型“流水”の皆伝……今の一撃だけで中に着込んでいた鎧にひびを入れるとは恐れ入る。」
「よく言うよ……今のは本気でやったつもりなのに、それを受け止めるとは……“剣聖”から教わったその技に偽りなし、ですね。」
自分が教わった八葉の技……その一端を見せたアスベルにリシャールは賛辞の言葉を送り、アスベルはその表情と構えを崩さず、リシャールの動きを褒めた。
「フフ……だが、私とて八葉の使い手……兄弟子として、自分は君を越える人間だという事を証明しよう!」
そしてリシャールは抜刀してクラフトを放った。
「下がれっ!」
リシャールが放った刀気によって輪を作り、それを放つクラフト――光輪斬はアスベルに向かって、回転しながら襲った。
「一の型“烈火”……斬!」
しかしアスベルが放ったクラフト―― 一の型“烈火”、唐竹割りの如く斬る“烈火”の『基礎』……『業炎撃』によって、刀気の輪は真っ二つにされた。そこにリシャールが一瞬で距離をつめて、クラフトを放った。
「うおぉぉぉ~!」
「ふっ、はっ、ほっ!」
リシャールが放った神速で連続して放つ抜刀クラフト――光連斬に対してアスベルは感心しながら太刀で捌いていた。
「せいやっ!」
そしてリシャールは最後の一撃に力を入れて攻撃したが
「甘い!四の型“空蝉”……『紅葉斬り』!!」
「くっ!?」
アスベルの攻撃によって、吹っ飛ばされた。吹っ飛ばされたリシャールは空中で受け身をとって、着地をした。そこにアスベルが距離を詰めて来てクラフト『焔の太刀』を放った。
「炎よ、わが剣に集え……『焔の太刀』!!」
「ハァァァァ!!」
アスベルの剣筋をリシャールは冷静に見切って、刀で捌いた。
「はぁぁっ!!」
「っと!」
リシャールは反撃にクラフト――光鬼斬を放ったが、アスベルは後ろに跳んで回避した。そしてリシャールは手に持つ刀に最大限の闘気を込めた。
「散り逝くは叢雲(むらくも)………咲き乱れるは桜花……今宵、散華する武士(もののふ)が為、せめてもの手向けをさせてもらおう!」
そしてリシャールはアスベルに一瞬で詰め寄って、抜刀した。
「はぁぁっ………!」
「っと!これは本気で対処しないと不味いか!」
今までの技とはけた違いだと気付いたアスベルは、自分に襲いかかる一回の抜刀によって出来た四つの斬撃を冷静に見切って、対処し、反射的に『神速』で距離を取る。
「わが剣は暁、駆けるは極光……刹那の時に抱きし夢、其は儚きものと知れ……!!」
そして、己が得意とする型……奇しくも、リシャールが皆伝を修めた五の型“残月”……だが、彼がこれから放つ技は四つの奥義……
―――斬り上げの抜刀術の壱式『桜吹雪』
―――斬り下ろしの抜刀術の弐式『龍鎚』
―――本来の居合で踏み込む足とは逆の足で踏み込む『死中の活』を見出す抜刀術の参式『天衝』
―――二段構えの抜刀術を駆使する終の太刀『神無月』
そのいずれでもない、極の太刀……彼がこの十年という歳月で鍛え上げた剣術と、磨き上げた『神速』……いや、鍛練と彼なりの改良を加えた歩法『極・神速』を用いた抜刀術。音を超え、光の如く煌き、全ての者を圧倒する、彼だけが放つことのできる神速の抜刀術……アスベルはその名を叫ぶ!
「五の型“残月”極の太刀……『天神絢爛(てんじんけんらん)』!!」
「秘技!桜花残月!!」
互いにSクラフトを放ち、背中合わせで立つアスベルとリシャール……だが、リシャールはその場に崩れ落ち、刀を地面に突き刺してそれを支えに倒れまいとしていた。アスベルは刀を納め、リシャールの方を向いた。
「ふふ……見事だ。私ですら至っていない“極の境地”……同じ型で敗れたとならば、私も認めざるを得ない。流石は、“剣仙”と“剣聖”の技を継いだ人間だ。」
「やっぱ知ってたんじゃないですか。」
「半信半疑だったがね……十年前であれば、君はまだ十にも満たない少年……それが八葉を皆伝したなどと、誰が信じられると思うかね?」
その言い分は尤もだろう。事実ではあるのだが、それを見ていない人間には『あり得ない』と思うのが普通だろう……
「私の野望……まさか、ここで潰えようとはな……」
「はぁ……というか、リシャール。アンタのやろうとしたことは『完全な横槍』だったんだが?」
「何?……!?」
「まったくだな……久しいな、リシャール。」
自らの立てた計画の崩壊……それを自戒するリシャールにアスベルは真剣な表情で呟き、彼の背後から姿を現した男性――カシウス・ブライトにリシャールは驚いた。
「成程……貴方が一度リベールを離れるのも計算の内、だったというわけですか。それに、彼らを縛るものすらもないわけですか……」
「まあ、そんなところだ。だがな、リシャール。別に俺がいなくたって、彼らは自分で何とかしたはずだ。」
「いや……違う。やはりあなたは英雄ですよ……あなたが軍を去ってから私は、不安で仕方なかった。今度、侵略を受けてしまったら勝てるとは思えなかったから……だから……頼れる存在を他に探した。あなたさえ軍に残ってくれたら私もこんな事をしなかったものを……」
カシウスの言葉をリシャールは否定するように、顔を横にふって悲痛な表情で呟いた。
「………………………………」
リシャールの呟きを聞いたカシウスはリシャールに近づき、拳で思いきり殴り倒した。
「ぐっ……!」
殴られたリシャールは倒れたまま、殴られた部分の痛みに呻いた。
「甘ったれるな、リシャール!貴様の間違いは、いつまでも俺という幻想から解き放たれなかったことだ!それほどの才能を持ちながら、なぜ自分の足で立たなかった!?俺はお前がいたから安心して軍を辞めることができたのだぞ!?」
「た、大佐……」
カシウスの言葉にリシャールは驚いてカシウスを見た。
俺は……そんなに大層な男じゃない。10年前も、将軍やお前たちが助けてくれたから勝つことができた。そして、肝心な時に大切なものを自分で守る事ができず……あやうく失う事をしてしまい、二度とその過ちをしないために現実から逃げてしまった男にすぎん。アスベルたちがいてくれなければ、レナは生きていなかっただろう……俺は、それに甘えてしまった。今回の事は、俺自身の罰なのだと……
「まぁいい。その間違いはお前に『芝居』で返してもらうとしよう。」
「『芝居』……ですか?」
「ああ。その時は今のとは比べ物にならないほど本気で殴るからな。『覚悟』しておけ。」
「は、はい……大佐……」
カシウスの言葉……その威圧と覇気にリシャールは思わず土下座するほどの状態だった。やはり、軍を退いても“剣聖”の名に偽りなし、といったところだろう。
そして、アスベルとカシウスはリシャールに事の次第を説明した。
「……解りました。アスベル少将、カシウス大佐。情報部指令アラン・リシャール……この『異変』の首謀者を炙り出すため、敢えて汚名を被りましょう。」
「ああ。『本気』でな。でないと俺とアスベル、シルフィア、レイアの『説教』だからな♪」
「善処します……」
「カシウスさん、リシャール大佐がおもいっきし怖がってますが……」
「当たり前だろう。俺の息子と娘が関わってるんだ。もし何かあったら、俺がレナに殺されかねん。」
…………その説明に何故だか凄く納得できたアスベルだった。
その後、リシャールはカノーネらを起こし、グランセル城に向かった。
そして、それを見届けたアスベルとカシウスは要塞を抜け、協力者と合流して一路グランセルへと向かった。
ちなみに……あれだけ派手な戦闘をしていたにもかかわらず、要塞を守る兵が反応しなかったのは、アスベルも少し不思議がっていた。
確かに認識阻害の結界は張っていたのだが、まるで飛行艇の周りだけ時間が切り離されたかのような印象を受けた。これ以上は考えても埒が明かないと判断し、アスベルは先を急いだ。
「何が起こったんです?」
「大惨事だ。」
てなわけで、クルルとアスベルの一端をお見せしましたが……アスベルに至っては『ある能力』すら使っていませんがねw
そして、リシャール大佐とカシウスの絡み……この時点で原作ブレイクですよ、ええw
裏事情知ってる奴が見たら「茶番だぁーー!!」にしかなりませんがねw